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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年2月

2011年2月10日 (木)

ファイングレインがフランスで種牡馬入り

2月2日、JRAのサイトに、サクセスブロッケンとファイングレインの競走馬登録抹消の記事がありました。前者は東京競馬場で誘導馬に、後者はフランスで種牡馬となるそうです。

ファイングレイン(父フジキセキ)は Pure Grain(愛オークス、ヨークシャーオークス)の全妹を母に持つ良血で、競走生活の晩年は衰えが目立ったものの、全盛期の5歳春に高松宮記念(G1・芝1200m)を制しています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003102667/

海外のホースマンにとって、フジキセキとは“Sun Classique の父”という認識でしょう。Sun Classique はフジキセキがシャトル種牡馬でオーストラリアへ渡った際、そこでの種付けで誕生した世界的名牝です。
http://www.pedigreequery.com/sun+classique

オーストラリア生まれの南アフリカ育ち。南アフリカでケープフィリーギニーズ(G1・芝1600m)など3つのG1を制して同国の3歳牝馬チャンピオンとなり、その後、ドバイへ渡ってドバイシーマクラシック(G1・芝2400m)をレコードで勝ちしました。
http://www.youtube.com/watch?v=mY0dfCsmJkQ

Sun Classique は母方に Mill Reef を持ち、その母 Milan Mill 5×5というクロスを持ちます。ファイングレインも同パターンです。それだけでなく、配合構成がかなり似ています。ファイングレインの母ミルグレインと、Sun Classique の母ラストタイクーンは相似な血です。

              ┌ Northern Dancer
            ┌○┘
          ┌○┤ ┌ Buckpasser
ミルグレイン ―――┤ └○┘
          │ ┌ Mill Reef
          └○┘

            ┌ Northern Dancer
          ┌○┤ ┌ Buckpasser
ラストタイクーン ―┤ └○┘
          │ ┌ Mill Reef
          └○┘

フジキセキの成功パターンは幾通りかあるわけですが、こうした血統的共通項を見ると、ファイングレインと Sun Classique は似たような原理で走ったのだろうと想像できます。

Pure Grain の近親で、Sun Classique ときわめてよく似た配合構成を持ち、しかもG1勝ちの競走成績。フランスの生産者がファイングレインに白羽の矢を立てた理由が分かります。成功するかどうかは別として、目の付けどころの良さには感心しました。

昨年暮れ、マルカシェンクがフランスで種牡馬となるニュースが流れ、当ブログでも取り上げました(12月24日のエントリー)。しかし、その後、話は流れてしまったようで、日本で種牡馬入りすることになりました。さすがに2回連続でそんなことにはならないと思うので、何ごともなくフランスに渡ってほしいところです。

2011年2月 9日 (水)

切れ味炸裂、ディープインパクトの近親アフロディーテ

■日曜京都6Rの3歳500万下(ダ1800m)はグレープブランデー(1番人気)が6馬身差圧勝。3着はさらに9馬身離しました。勝ちタイムは1分53秒4。同日、同距離で行われた古馬1000万条件が1分54秒1ですから、0秒7上回っています。非常に優秀です。
http://www.youtube.com/watch?v=SMpJpbvKDIY

父マンハッタンカフェは芝向きですが、母ワインアンドローズはダートで準OPまで出世したパワータイプ。本馬の半兄にはダート得意の準OP馬ワインアドバイザーがいます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103069/

馬体重が530キロという大型馬。道中で機敏に動けない鈍さはあるものの、バテることを知らない重戦車のような走りで後続をちぎりました。母の父ジャッジアンジェルーチは、種牡馬としては大失敗でしたが、母の父としてはエガオヲミセテ、オレハマッテルゼ、エノクの兄弟、地方競馬で大活躍したアジュディミツオーなどを出し、悪くありません。雄大な馬格を伝えるのもひとつの特徴で、本馬もそのあたりの影響を受けているのもかもしれません。ただ、母はワインアンドローズは現役時代400キロそこそこの小型馬でした。

パワー型の母は、What a Pleasure と Pleasant Colony の組み合わせを持つので、ワンダーアキュートに似た雰囲気が感じられます。底力の補給源として Ribot 系の血を入れるのは、マンハッタンカフェ産駒において成功しているパターンでもあります。同産駒のダート馬で最も出世したエーシンモアオバーを超えるかもしれません。

■日曜東京5Rの新馬戦(芝2000m)は○アフロディーテ(2番人気)が快勝しました。超スローペースで上がりだけの競馬。ラスト2ハロンが11秒1-11秒3というラップをスパッと抜け出し、最後は手綱を抑える余裕がありました。
http://www.youtube.com/watch?v=EOA5zL7CcZ8

アグネスタキオン産駒は切れ味勝負になるとやはり強いですね。脚の回転速度が違います。しかも、母はレディブロンド。ディープインパクトの半姉で、現役時代に6戦5勝という成績を残した快速馬です。これまでにデビューした2頭の産駒、ラドラーダとゴルトブリッツはそれぞれOP、準OPまで出世しており、繁殖成績も優秀です。

ウインドインハーヘアの孫で、父がアグネスタキオンという配合。これはダノンパッション(デイリー杯2歳S-3着)、リルダヴァル(NHKマイルC-3着)と同じ。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103372/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100999/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103142/

          ┌ アグネスタキオン
          │   ┌ Mr.Prospector
アフロディーテ ――┤ ┌○┤ ┌ Buckpasser
          └○┤ └○┘
            └ ウインドインハーヘア

          ┌ アグネスタキオン
          │   ┌ Mr.Prospector
ダノンパッション ―┤ ┌○┤ ┌ Buckpasser
          └○┤ └○┘
            └ ウインドインハーヘア

          ┌ アグネスタキオン
          │     ┌ Mr.Prospector
リルダヴァル ―――┤   ┌○┘
          │ ┌○┘
          └○┤
            └ ウインドインハーヘア

3頭とも切れ味豊かな中距離馬で、“母の父が Mr.Prospector 系”という点まで一致しています。アフロディーテとダノンパッションは、母の父が「Mr.Prospector×Buckpasser」の組み合わせ。さらに似ています。まず外れはないだろうという配合なので「栗山ノート」でも推奨しました。あまり体質が強くないとのことですが、ぜひクラシック路線に乗ってほしい馬です。

余談ですが、レディブロンドは2年前の5月に死亡しました。アフロディーテの全妹(現1歳)が最後の産駒です。牝馬を3頭残したことで牝系が繋がっていきそうなのはせめてもの慰めです。レディブロンドの血は将来的に非常に大きな価値を持つと思います。

■日曜小倉10Rのあすなろ賞(3歳500万下・芝2000m)はカフナ(1番人気)が好位追走から2馬身突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=lxzV3BsEzDc

昨年暮れに中山で行われたホープフルS(2歳OP)はレベルが高く、3着フェイトフルウォーは京成杯を勝ち、5着プレイは同3着と健闘しました。それらとの比較から4着だった本馬は重賞で勝ち負けする能力があると思います。

ローズキングダムやトゥザグローリーと同じ「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」という組み合わせ。フットワークがシャープでいいですね。近親のベッラレイアやワイルドラズベリーと同じく切れ味が非凡です。

Kingmambo は Nijinsky を含む繁殖牝馬と好相性を示したのですが、息子のキングカメハメハもその特徴を受け継いでいます。特に芝の成績が良好。芝連対率、1走あたりの賞金額は、キングカメハメハ産駒全体の成績を上回ります。先週の東京新聞杯(G3)2着馬キングストリート、先々週の京都牝馬S(G3)勝ち馬ショウリュウムーンと、最近このパターンの配合馬がよく頑張っているのも目に付きます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103281/

次走は、坂のあるコースで強いメンバーと当たることなると思いますが、今回のレースぶりならかなりやれそうな感触があります。ローカル帰りでも侮れません。

2011年2月 8日 (火)

器の大きさを評価したいオーシャンビーナス

■土曜京都4Rの新馬戦(ダ1800m)は★アドマイヤケルソ(8番人気)が勝ちました。
http://www.youtube.com/watch?v=bReLs6E3rn8

予想は★◎で馬連12520円的中。単勝配当が4210円もついたのは稽古内容がまったく平凡だったからです。血統的に見どころがあったので押さえて正解でした。

父アドマイヤドンは2年連続で最優秀ダートホースに選ばれた名馬。母ロイヤルカードは未勝利馬ですが、アドマイヤホープ(全日本2歳優駿)、アドマイヤフジ(重賞3勝)の半姉にあたる良血です。本馬はアドマイヤフジと配合構成が似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101638/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2002103091/

          ┌○┐
アドマイヤケルソ ―┤ └ ベガ
          │ ┌ サンデーサイレンス
          └○┤
            └ アドマイヤラピス

            ┌ サンデーサイレンス
          ┌○┤
アドマイヤフジ ――┤ └ ベガ
          └ アドマイヤラピス

根拠はこれだけだったのですが、冴えない稽古内容でいきなり勝つということは、潜在能力が高いということなのでしょう。

■土曜京都6Rの新馬戦(芝1600m)は◎ダノンフェニックス(1番人気)が押し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=9zOheEOv3zM

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は◎▲で馬単2790円的中。予想文を転載します。

「◎ダノンフェニックスは『ネオユニヴァース×グランドロッジ』という組み合わせ。ディープインパクトの近親にあたる。ネオユニヴァース産駒の活躍馬と配合を比較してみると、母方にバステッドを持つところはヴィクトワールピサ、ロジユニヴァースに似ており、ダンジグを持つところはロジユニヴァース、オールアズワンに似ている。母バシマーはネオユニヴァースと相性のいい血で構成されているので好感が持てる。稽古の動きも良好。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103264/

配合が良好で稽古も動いていたので順当な結果でしょう。ただ、このレースで本当に◎を打ちたかった馬は2着▲オーシャンビーナス(3番人気)でした。カンパニーの半妹で配合は抜群。しかし、父リンカーンは芝新馬戦で41戦して連対なし。この成績ではいくら配合が素晴らしいといっても◎は打てません。▲が精一杯でした。

父リンカーンの母グレースアドマイヤは、カンパニーの父ミラクルアドマイヤの全姉です。したがって、オーシャンビーナスとカンパニーの配合構成はよく似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103301/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001103435/

           ┌○┐ ┌ トニービン
オーシャンビーナス ―┤ └○┤
           │   └ バレークイーン
           └ ブリリアントベリー

             ┌ トニービン
           ┌○┤
カンパニー ―――――┤ └ バレークイーン
           └ ブリリアントベリー

1月24日のエントリー「アメリカJCCはトーセンジョーダン」のなかで、クラフティワイフの牝系とトニービンの好相性について記しました。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-fea6.html

オーシャンビーナスはまさにそのパターン。カンパニーと配合構成が似ているということは、トーセンジョーダンやレニングラードとも似ていることになり、さらにいえば先日の小倉大賞典で2着となったバトルバニヤンとも似ています。いいところがあるのではないかと考え、某POGでも指名した馬でした。

リンカーン産駒には、牝馬ながらジュニアC(OP・芝1600m)を制したデルマドゥルガーという活躍馬がいます。オーシャンビーナスは、リンカーン産駒が苦手とする新馬戦で牡馬相手にハナ差2着ですから、かなりの素質馬ではないでしょうか。器の大きさではデルマドゥルガーに負けていないと思います。次走以降が楽しみですね。

2011年2月 7日 (月)

きさらぎ賞はトーセンラー

きさらぎ賞(G3・芝1800m)は○トーセンラー(3番人気)が差し切り勝ち。ディープインパクト産駒の重賞勝ちはダノンバラード(ラジオNIKKEI杯2歳S)に次いで2頭目です。
http://www.youtube.com/watch?v=1Y_zQi_LHIw

後続を離して逃げたリキサンマックス(8番人気)は平均よりやや速いペース。2番手以下はスローでした。00年以降、良馬場で行われたきさらぎ賞(10回)の5ハロン通過平均タイムは60秒7。リキサンマックスは60秒2ですから、離して逃げたものの無茶なラップを刻んだわけではありません。

結果論ですが、後続馬群は向正面で離されすぎましたね。京都の外回りコースではたまにこういうレースがあります。ポジショニングに関して鋭敏な感覚を持つデムーロ騎手は“これはマズイ”と察知したのでしょう、3コーナー手前でいち早く動いて位置取りを上げていき、これが最後の差し切りにつながりました。

◎オルフェーヴル(2番人気)は上がり33秒2という鬼脚を繰り出したものの3着。池添謙一騎手は「馬の後ろでも折り合いを欠くぐらいギリギリのレースでした。下りで一気に動いたら、我慢したことが台無しになってしまいますからね」(ラジオNIKKEI競馬実況web)と語っています。前走を見るかぎり、気性的な問題はだいぶ治まってきたのかなという印象があったのですが、まだまだのようです。ステイゴールド産駒はこういうところがあるので難しいですね。いろいろ注文がつく現状で重賞を勝ち切れるほどの実力はまだないようです。

トーセンラーの父ディープインパクトは、今回のレースが行われた京都芝1800mで圧倒的な強さを誇ります。連対率56.5%(23戦13連対)は凄いの一語。トビが大きく器用なタイプではないので、コーナーが2つしかなく直線が長いこのコースが合うのでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102985/

昨日のエントリーで、ディープインパクトとスプリンター血統の相性の良さについて記しましたが、母の父 Lycius はスプリンター寄りのマイラーといったタイプ。2歳時にミドルパークS(英G1・芝6f)をレコード勝ちしています。スプリンターの要素を含んだディープインパクト産駒はやはり走るのかもしれません。ちなみに、Lycius の全妹 Autumn Moon はステキシンスケクンの母となりました。
http://www.pedigreequery.com/lycius

Lycius は種牡馬として期待ほどの成績を挙げたとはいえず、G3クラスをパラパラと送り出した程度。軽いスピードタイプで底力がイマイチでした。唯一のG1馬 Hello(伊グランクリテリウム)は母の父が Sadler's Wells。つまりトーセンラーの母のプリンセスオリビアと同じ組み合わせです。
http://www.pedigreequery.com/hello

プリンセスオリビアは繁殖牝馬としてきわめて優秀。アメリカにいたころ出産した Flower Alley は、トラヴァーズS(米G1)を含め重賞を3勝した活躍馬で、ブリーダーズCクラシック(米G1)でも2着と健闘しました。日本にやってきてからは、フローラS(G2)3着のブルーミングアレー、そしてトーセンラーを産んでいます。すべて違う血統内容の種牡馬を相手に優れた産駒を誕生させているのですから素晴らしいですね。
http://www.pedigreequery.com/flower+alley
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102912/

プリンセスオリビアの母は「Sadler's Wells×Vaguely Noble」で、このあたりから受け継いだ底力とスタミナと、Lycius のスピードがうまく融合しているのでしょう。今回は上がりだけの競馬だったので、ペースが上がったときにどうなるかは未知数です。ただ、配合的には十分対応できると思います。

2011年2月 6日 (日)

ディープインパクトとスプリンター血統は好相性

■土曜東京9Rの春菜賞(3歳500万下・芝1400m)は、当ブログで推奨したクリアンサス(3番人気)が逃げ切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=9WnpHZ7Iahk

最初の4ハロンが49秒2という超スローペース。上がり3ハロンが34秒0(11秒7-11秒0-11秒3)ですから、後ろの馬はどう頑張っても届きません。能力検定としては不十分なレースでしたが、重心の低いフォームでしっかりと速い脚を使ったところに素質の高さを感じました。

昨日のエントリーにも記したとおり、この馬のベストディスタンスは1400m以下。1200mならさらに強いでしょう。1600mでディープインパクト産駒やアグネスタキオン産駒に勝てる気はしません。成長力があるタイプなのでまだまだ強くなると思います。本格化は夏を越してからではないでしょうか。母の歩んだ道に進んでほしいと思います。

■土曜京都9RのエルフィンS(3歳OP・芝1600m)は、ディープインパクト産駒のマルセリーナ(2番人気)が大外を突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=5t166lkl0X8

勝ち馬の上がり3ハロンは34秒2。勝ちタイム1分34秒4はレース史上2番目。レベルの高いレースだったと思います。

芝1400mのデビュー戦を大楽勝したノーブルジュエリー(1番人気)は、それなりの力は示したものの、1ハロン延びたことでもうひとつ味が出ませんでしたね。1400mと違って1600mでは瞬発力という要素が重要になってきます。母方のドイツ血統の力をもってしても、父の一本調子のスピードをカバーしきれない感がありました。

勝ったマルセリーナは牡馬相手のシンザン記念で3着と健闘した実力馬。配合については昨年12月14日のエントリー「ディープインパクト産駒が11週連続で新馬戦勝利」で触れています。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/12/post-540f.html

母方にラストタイクーンを持つディープインパクト産駒といえば、新馬-寒竹賞を連勝したターゲットマシンと同じです。素質を高く評価されながら死亡したレッドディアーナもこのパターンでした。「ディープインパクト+ラストタイクーン」は今年のPOGでも注目です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103009/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102935/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008105563/

ディープインパクト産駒の上級馬には、母方にスプリンター血統を抱えているものが目に付きます。リアルインパクト、ターゲットマシン、ドナウブルー、マルセリーナ……。いずれもレース終盤にピリッとした脚を使えるタイプなのは偶然でしょうか。

スプリンターは往々にして筋骨隆々のガッチリとした体型です。ディープインパクトが小柄で薄いタイプだけに、こうした要素を取り入れることはプラスでしょう。ディープインパクトのしなやかな中距離向きの筋肉と、強く速い収縮を可能にするスプリンターの筋肉が、いいとこ取りの理想的な形で融合するのかもしれません。

スプリンターではありませんが、ダノンバラードの母レディバラードは、ダート重賞を2勝した砂巧者でした。パワフルでボリュームのある体型だったと記憶しています。ディープインパクトが、豊富な筋肉量を誇る繁殖牝馬との間から優れた優駿を誕生させたことは、スプリンター血統との好相性に通じるところがあるような気がします。

2011年2月 5日 (土)

クリアンサスに活きる Hyperion & Son-in-Law の底力(後)

ニホンピロウイナーが凡百のマイラーとは異なり、重厚感のある馬体と抜群の底力を持ち合わせていたのは、昨日のエントリーで説明した“Abernant≒チャイナロック3×2”というクロスの効果でしょう。

Dahlia(キングジョージ2連覇などG1を10勝)、Oh So Sharp(英オークス、英1000ギニー、英セントレジャー)、Fall Aspen(大繁殖牝馬)をはじめ、Hyperion と Son-in-Law の組み合わせが配合の骨格を形成している名馬は数えきれません。

Dahlia(Aureole≒Honeys Alibi 3×2)
http://www.pedigreequery.com/dahlia
Oh So Sharp(Tudor Minstrel≒Flower Bowl≒Swaps 5×3・3)
http://www.pedigreequery.com/oh+so+sharp
Fall Aspen(Imitation≒Swaps 2×2)
http://www.pedigreequery.com/fall+aspen

父 Redoute's Choice の父デインヒルは、Flower Bowl という名牝の血を抱えています。この馬は Hyperion と Son-in-Law の組み合わせによって誕生しました。

          ┌ Hyperion
        ┌○┘ ┌ Son-in-Law
Flower Bowl ――┤ ┌○┘
        └○┘

オースミドライバーとクリアンサスは、かなり大ざっぱな表記ですが、Flower Bowl≒Abernant≒チャイナロックとなります。クリアンサスにはさらに Flower Bowl と相似な血の関係にある Aureole も入ります。

Redoute's Choice は過去2回、短距離王国オーストラリアでリーディングサイアーとなっており、その系統の発展が注目されています。スピード面の心配はほとんどなく、あとは底力の充実が課題です。カツラドライバーとフラワーパークは、Hyperion と Son-in-Law の影響を色濃く受けたニホンピロウイナーと、Hyperion 4×3(Lady Angela 3×2)のノーザンテーストを抱え、そうしたベクトルに沿った配合構成となっています。軽さに傾くことなく底力を湛えた非常にいい配合だと思います。

ちなみに、クリアンサスは某POGで指名しました。父 Redoute's Choice、母フラワーパークという血統を見るかぎり短距離馬でしょう。マイルに色気を見せているうちは中途半端なままだと思いますが、1200~1400mならかなりやれると思います。土曜東京9Rの春菜賞(3歳500万下・芝1400m)は、適距離に戻るのでちょっとおもしろいと思います。

                *

1月28日のエントリー「トウショウボーイ系最後の競走馬」で、スベスベヨークンという競走馬を取り上げました。昨日、同馬の馬主である鍵谷篤宏様からご投稿をいただきました。下記のURLをご参照ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-3793.html

現2歳の牡馬は「フワフワヨークン」の名で競走馬登録が完了。現3歳のスベスベヨークンは2月20日のセントポーリア賞(3歳500万下・東京芝1800m)に出走するとのことです。

2011年2月 4日 (金)

クリアンサスに活きる Hyperion & Son-in-Law の底力(前)

先々週の新馬戦で「やられた!」と思ったのは、土曜小倉4R(芝1200m)を勝ったオースミドライバー(13番人気)です。

新馬戦は仕上がり具合が大きな比重を占めるので、いくら配合が良くても稽古で動いていない馬はダメ。オースミドライバーは配合的には申し分なかったものの、稽古内容を見ると厳しそうだったので、印を打つのを躊躇しました。だから単勝9790円という大穴になったわけですが……。実戦タイプなのでしょう。大外から鮮やかに差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=bogESSaRsqM

新潟2歳S(G3)を勝ち、桜花賞(G1)とオークス(G1)でそれぞれ2着となったエフティマイアの半弟。父はオーストラリアからシャトルでやってきた快速種牡馬スニッツェル。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103116/

母が「ニホンピロウイナー×ノーザンテースト」で、父が Redoute's Choice 系という配合は、フラワーパーク(スプリンターズS、高松宮記念)の子で今週土曜の春菜賞(3歳500万下・芝1400m)に出走するクリアンサスと同じです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102710/

             ┌ Redoute's Choice
           ┌○┘
オースミドライバー ―┤ ┌ ニホンピロウイナー
           └○┤ ┌ ノーザンテースト
             └○┘

           ┌ Redoute's Choice
クリアンサス ――――┤ ┌ ニホンピロウイナー
           └○┤ ┌ ノーザンテースト
             └○┘

母の父ニホンピロウイナーは80年代を代表する名マイラーで、その底力の源泉は、Hyperion と Rustom Pasha(その父 Son-in-Law)の組み合わせから成る“Abernant≒チャイナロック3×2”というクロスです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1980106362/

          ┌ Hyperion
        ┌○┘
Abernant ―――┤ ┌ Rustom Pasha(その父 Son-in-Law)
        └○┘

          ┌ Hyperion
        ┌○┘
チャイナロック ┤ ┌ Rustom Pasha(その父 Son-in-Law)
        └○┘

Hyperion は昨年12月9、10、29、30、31日のエントリーで触れたように文句なしの名血。一方、Son-in-Law は今世紀前半のイギリスを代表する名ステイヤー血統。このふたつの血の組み合わせは相性がよく、これらを近い世代にペアで持つ馬同士の組み合わせは効果抜群です。前出の Abernant、チャイナロック以外にも、Tudor Minstrel、Aureole、Flower Bowl、Swaps、Honeys Alibi、Cover Up、Hypericum、Imitation、アイアンエイジ、テューダーペリオッドなど、この仲間はたくさんいます。

Hyperion と Son-in-Law の組み合わせがもたらす優れた効果について、初めて言及したのは笠雄二郎氏です。(続く)

2011年2月 3日 (木)

弥生賞でも勝ち負けになるルルーシュ

■日曜東京4Rの未勝利戦(芝2400m)はヴァーゲンザイル(1番人気)が上がり33秒8で突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=IZL9C2jrcbc

父はネオユニヴァース。兄姉に重賞勝ち馬はいないものの、ワイドサファイア(フローラS-2着)など準OP以上に達した馬が3頭います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102828/

一般的な傾向として、ネオユニヴァース産駒は東京よりも中山を得意とし、上がりがかかる競馬のほうが持ち味が出ます。しかしこの日は、ヴァーゲンザイルに続いて第5Rの新馬戦(芝1800m)でも、同産駒のヒカリキャピタルが上がり勝負で勝ちました。ネオユニヴァース産駒は素軽いスピードに欠けるのでマイル以下ではイマイチ。1800m以上になると馬券になる感じですね。

母方にノーザンテーストを持つネオユニヴァース産駒は走っており、持たない同産駒に比べて連対率が上昇します。トーセンファントム、ネオヴァンドーム、マルカボルトといった活躍馬が出ています。

勝ちっぷりは良好。しかし、この時期の芝2400m戦を勝った馬は、春のクラシックでいいところがないというのが過去の傾向です。ただ、青葉賞ではチャンスがあるかもしれません。

■日曜東京6Rの3歳500万下(ダ1600m)はレーザーバレットが大外から1頭だけ違う脚いろで伸びて3馬身差勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=J80qJ5k1-Z0

新馬戦を勝ったときにも取り上げた馬です(12月15日のエントリー)。「ブライアンズタイム×Mr.Prospector」ですからチョウカイキャロル、ノーリーズン、フリオーソ、ビッグゴールドなどと同じ。このパターンはよく走ります。母が Nasrullah 4×4・4ですからスピードを活かす競馬が合っているでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104812/

■日曜東京7Rの3歳500万下(芝2000m)は昨年の札幌以来のレースとなるルルーシュが鋭く伸びて快勝しました。
http://www.youtube.com/watch?v=d7Bn_1T1UhY

最後の2ハロンが10秒9-11秒0という上がりだけの競馬。メンバーのなかでは抜けて強かったですね。デビュー前の調教を見たときからフットワークがいい馬だと感じていたのですが、久々に見てもやはりいいと思いました。休養を挟んで成長を促したのは正解だったと思います。直線の迫力あるフットワークを見ると、眠っていた素質が覚醒した感がなきにしもあらず。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102912/

配合についは9月3日のエントリー「今週の新馬戦はルルーシュに注目」をご覧くださいませ。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/09/post-c622.html

「栗山ノート」にも取り上げた馬でもあり、配合は好みです。1回東京の3歳500万下・芝2000mの平場戦は、一昨年アプレザンレーヴ、昨年ペルーサと、勝ち馬がその後重賞を勝っています。毎年ハイレベルなメンバー構成となるからでしょう。ペルーサとは同父、同馬主、同調教師、同生産者という関係。次走、弥生賞では勝ち負けに加われるはずです。

2011年2月 2日 (水)

大物感あり、リヴェレンテ

■日曜京都5Rの新馬戦(芝2000m)は▲リヴェレンテ(3番人気)が差し切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=AdpDqgbdSGM

スタートが鈍く後方からの競馬となり、超スローペースを大外からマクって進出し、11秒7-11秒6-11秒0という上がり勝負をスパッと差しました。なかなか強いですね。

桜花賞馬レジネッタ(父フレンチデピュティ)の半弟にあたる良血。レジネッタは「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」で、これはコンスタントに走るもののG3レベルで頭打ちになりがちな配合です。にもかかわらずクラシックを制覇したのは、2代母マクダヴィアの配合構成に負うところが大きいのではないかと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005102077/

マクダヴィアは20世紀後半を代表する名繁殖牝馬の1頭 Fall Aspen の孫。また、Hyperion と Son-in-Law の組み合わせから成る血(望田潤さん風にいえば「ハイインロー」)を5代以内に5つも抱える(Tudor Minstrel、Flower Bowl、Abernant、Imitation、Swaps)という底力の塊のような配合。これがうまく作用したのではないでしょうか。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a006530/

レジネッタの半弟リヴェレンテは、同じ「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」のトゥザグローリーと配合のイメージが似ています。トゥザグローリーは2代母フェアリードールに Hyperion が8本も入っています。配合的に硬いかなと思わせて切れる脚があるところも似ています。リヴェレンテについてはレース前、底力はあっても切れ負けして2、3着ぐらいではないか……と目算を立てていたのですが、予想に反して素晴らしい切れ味を発揮しました。

今回は決め手の勝利である以上に、総合力の勝利だったと感じます。芝新馬戦を上がり33秒台で勝ち上がった「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」は過去2頭しかいません。その2頭とはローズキングダムとトゥザグローリー。リヴェレンテには底力と切れ味が理想的な形で表現されているので大物感があります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102577/

蛇足ですが、日曜小倉3Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ったノーティカルスター(父ステイゴールド)はリヴェレンテの甥、つまりマクダヴィアの息子です。中長距離で強くなりそうなので動向を追いたい馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102613/

■日曜京都6Rの3歳500万下(芝2000m)はノーザンリバー(1番人気)が外を回って楽々と突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=GFRK4JrL89g

2週間前、1月19日のエントリー「ディープインパクト産駒の買いどころは基本的にマイル以上」で取り上げた馬です。次は芝に戻るのではないでしょうか。ダート馬ではないので要注意です。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-35da.html

■日曜小倉10Rのくすのき賞(3歳500万下・ダ1700m)は佐賀公営に所属するウルトラカイザー(5番人気)が逃げ切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=TQ2VIIYong4

佐賀所属馬がJRAで勝つのは06年1月のスーパーワシントン(かささぎ賞)以来5年ぶりです。手綱を取った真島正徳騎手は、00年9月にコウセイロマンでひまわり賞(2歳OP)を勝っており、JRAのレースを佐賀所属馬で勝つのはこれが2回目となります。

父レギュラーメンバー、母の父ダイナレター、2代母の父マルゼンスキーと、いずれもわが国のダート競馬で素晴らしい能力を披露した馬たちで血統が構成されています。JRAではあまり見られないタイプですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104671/

父レギュラーメンバーは1月27日のエントリーで取り上げたロジータの孫。サイレントスタメン(東京ダービー)やダイナマイトボディ(東海ダービー、兵庫クイーンカップ)など、地方競馬を中心に産駒が走っています。現在、青森県の山内牧場で繋養されています。

2011年2月 1日 (火)

ダンスファンタジアと配合構成が似ているフォーエバーマーク

先週は3歳の素質馬・注目馬がたくさん勝ち上がったので、サクサクと回顧していきたいと思います。正月の1開催目とは違い、勝ち馬のレベルがグンと上がったような気がしますね。弥生賞、チューリップ賞まであと1ヵ月。頂点を目指す馬はこのあたりで何とかしないと黄信号が灯ります。

■土曜京都3Rの未勝利戦(ダ1400m)はアイアムアクトレス(2番人気)が後続を8馬身ちぎりました。
http://www.youtube.com/watch?v=AZLSzi1imQs

アイアムカミノマゴ(阪神牝馬S)の全妹で、新馬戦でマルセリーナ(シンザン記念-3着)の2着ですから、芝適性も問題ないでしょう。

母アイアムザウィナーは、オーナーの堀紘一氏が故大川慶次郎氏と一緒にアメリカのセリへ行って買ってきた馬です。20年ほど前、堀氏がフジテレビの『平成教育委員会』に出演された際、控え室で番組収録を待っていると、大川氏から「馬を買ってみませんか」と誘われたそうです。これが競馬の世界に入るきっかけでした。その後、堀氏のご長男は吉田照哉氏のご長女と結婚されたので、結果的に見ると大川氏の働きかけは非常に大きなものでした。

大川氏と一緒に買ってきたアイアムザウィナーは、競走馬として重賞入着を果たし、繁殖牝馬としても重賞勝ち馬を送り出しました。非常に優秀です。「Danzig 系×Mr.Prospector」ですからコンスタントにスピードを伝える一方、やや一本調子なところがあるので、芝向きの瞬発力に秀でたアグネスタキオンとの配合でも、ダートでは抜群に強く、芝でも1400mあたりがベストになります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102746/

■土曜京都5Rの未勝利戦(芝1800m)はオンリーザブレイヴ(8番人気)が差し切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=197GfqNzpUk

ディープインパクト産駒で、Burghclere≒Height of Fashion 3×4という大胆な4分の3同血クロスを持ちます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102980/

          ┌ Busted
Burghclere ――――┤
          └ Highclere

            ┌ Busted
          ┌○┘
Hight of Fashion ―┤
          └ Highclere

新馬戦に出走したあとに当ブログでもちょっと触れました。そのときは鈍重そうな走りが印象に残り、前向きな評価はしづらかったのですが、3戦目でびっくりするような変わり身を見せました。上がり最速(34秒3)で突き抜けるシーンは当時のレースぶりからは想像できません。昇級して即通用するかどうかは微妙ですが、Burghclere≒Height of Fashion は晩成型の資質を伝えると思われるので、時間はかかっても着実に昇級していくタイプでしょう。

■土曜京都7Rの3歳500万下(芝1400m)はラトルスネーク(3番人気)が2勝目を挙げました。
http://www.youtube.com/watch?v=9B7HVvkVSv0

周知のとおりこの馬の課題は折り合い。今回はリスボリ騎手がガッチリと押さえ込み、外を回って道中の不利もなく直線で弾けました。スローペースだったので、最後の3ハロンは11秒4-11秒4-11秒2。上位3頭の力が抜けていました。ラトルスネークの配合については11月14日のエントリー「ラトルスネーク新馬戦圧勝」でじっくり解説しています。どうぞご覧くださいませ。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/11/post-6a94.html

ディープインパクト産駒のダコール(2番人気)は出遅れも響いて3着。1月19日のエントリー「ディープインパクト産駒の買いどころは基本的にマイル以上」で述べたように、やはり1400mは忙しいですね。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-35da.html

さらには内回りも厳しかったと思います。ディープインパクト産駒は直線の長いコースが合っています。もっとも、この時期は番組の選択肢が少ないので、それを分かっていても使わざるを得ないのですが……。今回は不利な条件を克服して勝てるほど相手が弱くありませんでした。距離が延びればまた違った結果が出るでしょう。私は新馬戦でも東京スポーツ杯2歳S(G3)でも◎を打っており、この馬を高く買っています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104798/

■土曜東京9RのクロッカスS(OP・芝1400m)はフォーエバーマークが逃げ切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=Yrg-Qy2hyOI

3歳世代のファルブラヴ産駒は豊作で、本馬のほかにフェアリーS(G3)を勝ったダンスファンタジアが出ています。この2頭は配合構成がよく似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103048/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102910/

         ┌ファルブラヴ
フォーエバーマーク┤ ┌ダンスインザダーク(=ダンスインザムード)
         └○┘

         ┌ファルブラヴ
ダンスファンタジア┤
         └ダンスインザムード(=ダンスインザダーク)

フォーエバーマークの母の父ダンスインザダークと、ダンスファンタジアの母ダンスインザムードは全兄妹です。

ファルブラヴは Nijinsky と相性が良好。前記の2頭には Nijinsky が含まれています。ファルブラヴは Menow の全妹 Lithe を持ち、Nijinsky は Menow を抱えています。つまり、Nijinsky が母方に入るファルブラヴ産駒には、Lithe=Menow という全きょうだいクロスが生じます。これが好相性のひとつの鍵だと思われます。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!