『BloodHorse.com』の報道によると、2010年の米リーディングサイアーは Giant's Causeway(父 Storm Cat)で確定しました。Equineline 社の集計(対象は北米繋養の種牡馬で、集計範囲は北米に加えてヨーロッパ主要国、UAEを含む)によるものです。Giant's Causeway は2年連続の栄冠。
http://www.bloodhorse.com/horse-racing/thoroughbred-breeding/sire-lists/general
1位 Giant's Causeway(1997年生・by Storm Cat) $8,806,163
http://www.pedigreequery.com/giants+causeway
2位 Distorted Humor(1993年生・by フォーティナイナー)$8,719,841
http://www.pedigreequery.com/distorted+humor
3位 Malibu Moon(1997年生・by A.P.Indy) $8,558,872
http://www.pedigreequery.com/malibu+moon
4位 Maria's Mon(1993年生・by Wavering Monarch) $8,233,602
http://www.pedigreequery.com/marias+mon
5位 Smart Strike(1992年生・by Mr.Prospector) $8,067,233
http://www.pedigreequery.com/smart+strike
6位 More Than Ready(1997年生・by Southern Halo) $7,303,709
http://www.pedigreequery.com/more+than+ready
7位 Elusive Quality(1993年生・by Gone West) $7,172,267
http://www.pedigreequery.com/elusive+quality
8位 Tale of the Cat(1994年生・by Storm Cat) $6,959,865
http://www.pedigreequery.com/tale+of+the+cat
9位 Lion Heart(2001年生・by Tale of the Cat) $6,955,390
http://www.pedigreequery.com/lion+heart2
10位 Speightstown(1998年生・by Gone West) $6,791,937
http://www.pedigreequery.com/speightstown
ベスト10の常連でリーディングサイアーの経験もある A.P.Indy が26位に急降下し、08、09年と好成績だった Tiznow も22位に落ちました。昨年は目覚ましい活躍をした種牡馬が見当たらず、上位拮抗の団子レースといった様相で、06年以来4年ぶりにリーディングサイアーの獲得賞金が1000万ドルの大台を割り込みました。1位 Giant's Causeway、2位 Distorted Humor、という順位は昨年と同じです。
Giant's Causeway については昨年11月18日のエントリー「Northern Dancer 没後20年(3)」で以下のように記しました。
「Storm Cat 系を背負って立つエースが Giant's Causeway であるのは衆目の一致するところでしょう。現役時代はアイルランドのエイダン・オブライエン厩舎に所属し、わずか2ヵ月半の間にG1を5連勝(セントジェームズパレスS→エクリプスS→サセックスS→英インターナショナルS→愛チャンピオンS)。“鉄の馬(アイアン・ホース)”の異名を取りました。種牡馬としてはヨーロッパと北米の双方でトップクラスの産駒を送り出しています。まだ13歳ですから少なくともあと数年は第一線で頑張れるでしょう。」
「Storm Cat は、パワーと仕上がりの早さは超一流ですが、日本の軽い芝にフィットするようなしなやかさと瞬発力を欠き、気ムラで信頼性が乏しいという欠点があります。早い話が日本向きの血とはいえません。サンデーサイレンスとの相性もイマイチでした(息子のスペシャルウィークやマンハッタンカフェとは相性良好)。
ただ、 Giant's Causeway はそのあたりのアクの強さが緩和されており、日本で走ったスズカコーズウェイとエイシンアポロンは芝の重賞を勝ちました。Storm Cat 系は今後、Giant's Causeway を通じて発展していくものと思われます。」
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/11/northern-danc-2.html
昨年は、クラシック直前に無念のリタイアとなった Eskendereya が稼ぎ頭でした。同馬はすでに引退し、今年から種付けを開始します。昨年4月29日のエントリー「ケンタッキーダービー大本命馬 Eskendereya が出走回避」をご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/04/eskendereya-421.html