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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年11月 4日 (金)

JBCクラシックはスマートファルコン

例年に比べて注目度が高ったJBCクラシック(Jpn1・ダ2000m)。大方の予想どおり◎スマートファルコン(1番人気)と〇トランセンド(2番人気)の一騎打ちとなり、前者が2分02秒1で逃げ切りました。『netkeiba.com』に提供した予想は◎○▲で完全的中。単勝120円、馬単150円、3連単250円という記録的な低配当でした。
http://www.youtube.com/watch?v=y2Ju6i6Ycvk

ちょっと長いのですが予想文を転載します。

「スマートファルコンとトランセンド。日本のダート界に君臨する2頭の横綱のマッチレースになることは誰の眼にも明らかだ。実力は甲乙つけがたい。昨年9月の日本テレビ盃で一度対決した際はトランセンドがハナ差先着した。しかし、両馬ともに当時とは比較にならないほどの進化を遂げているので、今回の勝ち馬検討の参考にはならない。

勝負を決する鍵は展開が握っている。両馬とも逃げたいタイプなので脚質が被る。

では、どちらが先に行くか?

おそらく、大方の予想どおりスマートファルコンだろう。下手に抑えずビュンビュン飛ばすスタイルで開眼したので、定位置を譲る気は毛頭ないはず。じっさい、テンのスピードも速く、これに競りかければ共倒れになるおそれがあるので、トランセンドは自重する可能性が高い。前走の南部杯で2番手に控え、しっかり結果を出したことも補強材料となる。

この時点でスマートファルコンの勝利はほぼ確定する。

近年は行われていないものの、アメリカでは超一流馬同士がマッチレースで雌雄を決する伝統がある。20世紀に全米を沸かせたマッチレースは以下の9レース。

1920年 マンノウォーVSサーバートン
1923年 ゼヴVSパパイラス
1938年 シービスケットVSウォーアドミラル
1942年 アルサブVSワーラウェイ
1947年 アームドVSアソールト
1956年 ナシュアVSスワップス
1972年 コンヴィニエンスVSタイプキャスト
1974年 クリスエヴァートVSミスマスケット
1975年 フーリッシュプレジャーVSラフィイアン

これらはすべて前者が勝っている。決まり手はいずれも『逃げ切り』。マッチレースには“先手を取ったほうが必ず勝つ”という法則が存在する。差して勝った例はない。この法則は有名なもので、マッチレースに騎乗する騎手も当然熟知している。そのため、スタートしてから最初のコーナーまで熾烈な逃げ争いが展開される。

75年のフーリッシュプレジャーVSラフィアンは、ゲートが開いてから両者が“絶対に譲らない”とばかりに凄まじい競り合いを繰り広げ、2ハロンを通過した地点でラフィアンの右前肢が折れて決着がついた。競馬史に刻まれる悲劇にはこうした背景が存在する。

出走馬の大井コースにおける成績を調べてみると、スマートファルコンは4戦して〔2・1・0・1〕。ただし、本格化した昨年秋以降は2戦2勝で、東京大賞典、帝王賞という頂点のレースを完勝した。
http://www.nankankeiba.com/uma_info/2005100097.do

一方、トランセンドは大井競馬場での出走歴は無し。慣れという面でもスマートファルコンに後れを取る。
http://www.nankankeiba.com/uma_info/2006104736.do

スマートファルコンが逃げ切りで2連覇を達成するだろう。」

トランセンドが行く気をまったく見せなかったので、すんなりとスマートファルコンの逃げが決まりました。同コースで行われた昨年暮れの東京大賞典、今年の帝王賞に比べると序盤の入りは遅かったですね。以下はそのラップです。

★10年東京大賞典(勝ちタイム2分00秒4=レコード)
12.2- 11.1- 11.5- 12.2- 11.9- 12.1- 12.1- 12.3- 11.9- 13.1

★11年帝王賞(勝ちタイム2分01秒1)。
12.2- 11.0- 12.0- 12.3- 12.3- 12.6- 12.7- 12.6- 11.3- 12.1

★11年JBCクラシック(勝ちタイム2分02秒1)
12.6- 11.8- 12.4- 12.1- 11.8- 12.0- 12.1- 12.3- 11.9- 13.1

今回の後半のラップは、レコード勝ちした東京大賞典と非常によく似ています。前半が遅い分だけ全体の時計も掛かりました。それぞれ馬場コンディションが同じだと仮定すると、前2回と比べて序盤で楽をしている分、ラストにもう少しペースが上がってきてもよかったのではないか……という気もします。もっとも、トランセンドを完封しておきながらこんな重箱の隅をつつくようなイチャモンを付けられるのですから、スマートファルコンはあらためて凄い馬だと思います。これで重賞7連勝、通算では17勝目です。配合については9月24日のエントリー「日本テレビ盃(G2・船橋ダ1800m)はスマートファルコン」をご参照ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/09/post-1735.html

同日に行われたJBCスプリント(Jpn1・ダ1200m)は、〇スーニ(1番人気)が大外を突き抜けてレコード勝ち(1分10秒1)し、◎セイクリムズン(2番人気)が2着を確保。

同じく同日に行われたJBCレディスクラシック(重賞・ダ1800m)は、ミラクルレジェンド(2番人気)がレコード勝ち(1分49秒6)し、ラヴェリータ(1番人気)が2着でした。

前者ではカオルダケ(1200m=1分10秒2)の、後者ではカツアール(1800m=1分49秒9)のレコードがともに31年ぶりに破られました。わたしが競馬を始めたころから競馬新聞に記載されていた記録だったので感慨深いですね。

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コメント

いやぁまさに秋の大一番にふさわしいレースでした。ゴール前、これだけ着差を詰めたのもトランセンドだけですし。

この二頭のベクトルが再び交わる舞台はどこなんでしょう。東京大賞典?それともドバイ?いずれにせよ、名勝負再び、の期待を抱かせるに十分。やはりダートならではの熱いレースでした。レディース、スプリントも合わせ、競馬の面白さを堪能出来ました。生観戦ならなおさらでしょう。 健闘した馬、騎手、陣営に大きな拍手と感謝を送りたいです。

で、プニプニヨークン、昨日は健闘しました。着外ならA2降格の一戦でしたが、逃げてゴール前200㍍(要するに直線入口なんですが…)まで先頭を譲らず、05差の4着に粘りました。 A1でももう少しメンバーが軽くなれば…と期待を抱かせる内容。スマートファルコンと一緒にするな!とお叱りを受けそうですが、自分の型を持っているのはやはり強味です。ヨークンもいつかは、交流重賞の舞台に立てれば…と思いが膨らみました。

競馬ってホントに素晴らしい。実感できた1日でした。

的中おめでとうございます!
私は三連単を厚く買ってましたが、もう少しテラザクラウドにも頑張ってもらいたかったです。
スマートファルコンが、ゴール前で交わされそうになった時は焦りました(汗)
調教から見ても、まだまだ今後のレースを見据えてた仕上げだったのかなぁと思いました。
大賞典には、地方の総大将・フリオーソにも参戦してもらいたいですね♪

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