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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年3月

2011年3月31日 (木)

毎日杯はレッドデイヴィス

日曜阪神12Rの毎日杯(G3・芝1800m)は、○レッドデイヴィス(2番人気)が最内から抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=VIXMlQcqCvI

1月のシンザン記念(G3)に次ぐ重賞制覇。力量どおり走った結果ですね。配合については1月10日のエントリー「シンザン記念はレッドデイヴィス」をご参照ください。3歳世代のアグネスタキオン産駒は、残念ながら骨折休養となった牝馬のレーヴディソールに加え、牡馬のレッドデイヴィス、ノーザンリバーと3頭の重賞勝ち馬が出ています。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-1c12.html

2着△コティリオン(4番人気)は高い素質を秘めた馬ですが、周知のとおり折り合い面に弱点があります。今回は後方のインに馬を入れてなんとか折り合いをつけ、直線で弾けました。レースに注文がつくだけに計算の立ちづらい馬です。あの位置取りでは幸運が重ならないとなかなか前が開きません。

◎トーセンレーヴ(1番人気)は3着。リスポリ騎手によれば引っ掛かったとのこと。1、2戦目の超スローペースに比べれば流れてはいましたが、デビュー戦から中2週、中2週という押せ押せのローテーションで、馬のテンションが上がっていたのかもしれません。前走、アルメリア賞の回顧で、次走は「並の馬なら十中八九消えるパターン」と記しましたが、これまでより格段に強い相手にしっかり競馬になっていますし、この内容なら上出来でしょう。悲観することはないと思います。

2、3着はディープインパクト産駒。今回、コティリオンはうまくレースを運ぶことができましたが、トーセンレーヴは思わぬ弱みを見せました。当ブログでも何度か触れたように、気性面に由来する自爆傾向はディープインパクト産駒にしばしば見られます。それまで兆候を見せなかったのに、競馬に行ってスイッチが入ってしまうケースが目に付きます。このあたりをどう克服するかということは、馬を管理する側の大きな課題となりそうです。

2011年3月30日 (水)

レーヴディソール骨折

やはり……という言葉が脳裏をよぎった方も多かったのではないかと思います。周知のとおり、父アグネスタキオン、母レーヴドスカーはいずれも体質的に丈夫とはいえない血統。シーズン開幕前からこうした懸念はささやかれていました。今年のアグネスタキオン産駒の有力馬は、途中でリタイアする馬が見当たらず、どれもこれも順調でした。レーヴディソールにしても、潜在的な不安があることを忘れそうなくらい、これまでは何事もなかったのですが……。本当に残念というほかありません。屈腱炎などと異なり骨折は元通りに治ります。そこは不幸中の幸いでした。

フラワーCはトレンドハンター

土曜阪神12RのフラワーC(G3・芝1800m)は、初芝のトレンドハンター(5番人気)が豪快に抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=4imvFCR7GBc

同コースで行われた11RのスプリングSは、5ハロン通過が59秒5。対してフラワーCは59秒0で、レースの上がりは35秒9。ゆるみのない厳しい流れだったことがわかります。切れ味よりも持続力や底力が問われるレースでした。

勝ったトレンドハンターはここまで〔2・1・0・0〕という成績。そのすべてがダート戦でした。母ロイヤルペルラは「ブライアンズタイム×Storm Cat」というダート色の強い組み合わせで、2代母スターマイライフは Lady's Secret(米年度代表馬に輝いた女傑)の半妹にあたるパワータイプ。父がマンハッタンカフェといっても、芝替わりで買いたくなる配合ではありません。予想は無印でした。この鮮やかな勝ちっぷりにはビックリです。持続力や底力が問われるレースになったのも幸いしたのでしょう。桜花賞よりもオークス向きですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008100618/

マンハッタンカフェと Storm Cat の組み合わせは悪くなく、ほかにマッハヴェロシティ、アンシェルブルー、ツルマルジャパンといった活躍馬が出ています。

2着▲ハブルバブル(1番人気)は連闘でしたが頑張りました。やはり最低でもこれぐらいの距離があったほうがいいと思います。リスポリ騎手は最後の直線の不利を訴えており、勝ちに等しい内容といえるでしょう。

◎マイネイサベル(2番人気)は4着。前崩れの流れで3番手から粘ったのですから力は示しました。オークスが楽しみです。

2011年3月29日 (火)

スプリングSはオルフェーヴル

ハイレベルなメンバーが集まったものの、どれもはっきりとした不安点を抱えていたので、予想をする上では難しい一戦でした。△オルフェーヴル(1番人気)の場合は気性難。しかし、そのような素振りは見せず、スムーズに折り合って抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=IGGhJwcs1KU

ドリームジャーニー(有馬記念、宝塚記念、朝日杯フューチュリティS)の全弟ですから、血統はくどくど説明するまでもないでしょう。「ステイゴールド×メジロマックイーン」は、過去5頭が出走して3頭が重賞を制覇(ドリームジャーニー、オルフェーヴル、フェイトフルウォー)。素晴らしいニックスです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102636/

今年は皐月賞が東京競馬場で行われます。全兄ドリームジャーニーは東京競馬場での成績が振るいませんでした。血統が同じだからといって同じように東京競馬場を苦手にするとは限りませんが、懸念材料であることは確かでしょう。

◎リベルタス(2番人気)は13着。前走の若駒Sは体調どん底ながら勝ちました。今回は良くなるだろうと思っていたのですが、調教の過程を見ると意外に良くなっていないので不安はありました。よほど急上昇しないかぎり春は難しいかもしれません。

2011年3月28日 (月)

高松宮記念はキンシャサノキセキ

道中いくつかのアクシデントがあり、力を出し切れない馬が多かったのですが、○キンシャサノキセキ(3番人気)の勝利の価値が損なわれるものではありません。8歳(正確には7歳半)にしてこの競馬ですから「参りました」の一語です。
http://www.youtube.com/watch?v=DNIuUC9LDmc

8歳馬の平地重賞制覇は、カンパニーの天皇賞・秋とマイルCS、そしてウルトラファンタジーのスプリンターズS。過去わずか3例しかありませんでした。これは Pleasant Colony の影響でしょうか。成長力に富んだ晩成型の血です。

Pleasant Colony が属す Ribot 系は気性面の難しさがひとつの特徴であり、スタミナは持っていても短距離型に出ることが珍しくありません。カッと燃える気性がそうさせるのでしょう。キンシャサノキセキがスプリンターとなったのもこの血の影響だろうと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003110212/

Pleasant Colony の孫にあたるタップダンスシチーは、短距離馬ではありませんでしたが、馬群のなかで我慢を強いられるのは苦手で、逃げることで力を発揮するタイプでした。どことなく Ribot 系っぽい気難しさが垣間見える馬でしたね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1997110043/

10着に敗れた◎ジョーカプチーノ(1番人気)は3コーナーで挟まれる不利。藤岡康太騎手曰く「減速した後はエンジンがもう掛かりませんでした」(ラジオNIKKEI競馬実況web)。こんな馬ではないので秋のスプリンターズS(G1・芝1200m)でリベンジしてほしいですね。

2011年3月27日 (日)

ドバイワールドCは日本馬のワン・ツー・フィニッシュ!

競馬に携わってきてよかった、という気持ちを今日ほど強く感じたことはありません。

トランセンドの強気の逃げ。ヴィクトワールピサの早めマクリ。凄かったですね~。“勝つ”という気迫が伝わってくるレース運びでした。最後の直線の粘りは言葉になりません。日本馬のワン・ツー・フィニッシュが決まった瞬間の光景はおそらく一生忘れないでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=BDwNduibQ6w

他国の馬にとってはただの1レースだったかもしれませんが、日本馬にとってはそうではなかったはずです。未曾有の国難のさなか、背負っているものが違いました。レース後、ヴィクトワールピサのデムーロ騎手は右腕の喪章を幾度も示し、天を指差しました。そして、メイダンに流れる君が代。感無量です。

ヴィクトワールピサは元PO馬で、出走レースは可能なかぎり現地観戦してきました。今回も密かに観戦プランを練っていたのですが、大震災でそれどころではなくなってしまいました。日本競馬はいま非常に困難な状況にあります。この1勝が競馬ファンや関係者をどれほど勇気づけたかということは、いまを生きるわれわれにしか理解できないことであり、後世、紙の上の記録からは決して窺い知ることはできないでしょう。

2011年3月26日 (土)

今週は阪神芝1800mで3つの3歳重賞

皐月賞を見据えたふたつの重賞が、同一週に同コースで行われるというのは記憶にありません。土曜阪神11RのスプリングS(芝1800m)は、G2の馬齢重量戦で、3着以内に皐月賞出走権が与えられます。日曜阪神12Rの毎日杯(芝1800m)は、G3の別定戦。

競馬場と距離が同じといっても、それ以外の条件を考えると実績馬はスプリングSに出てくるでしょう。毎日杯を選ぶと、場合によっては負担重量が増え、得られる賞金が減り、本番の優先出走権もありません(2着までに入ればだいたい出られますが)。

ただ、だからといって、スプリングS組のほうが皐月賞で好走するかといえば、そうは限らないと思います。この時期の3歳馬は1戦ごとに力量の変動がありますし、今年の皐月賞は東京競馬場で行われますから、左回りで順当に能力を発揮できるかどうかはわかりません。

一方、桜花賞を見据えたフラワーC(G3・芝1800m)は、中山から阪神に場所を移したことで、桜花賞と条件が近くなりました。ここをステップに本番に挑んだ馬は例年よりも信頼できるでしょう。といってもレーヴディソールの牙城を崩すのは並大抵ではありませんが……。

阪神芝1800mの種牡馬別連対率を、06年12月の馬場改修後の成績から並べてみます(最少レース機会数=10)。

1位 ハーツクライ    50.0%
2位 ディープインパクト 27.3%
3位 ロージズインメイ  25.0%
4位 ゼンノロブロイ   23.5%
5位 マンハッタンカフェ 22.4%
6位 ステイゴールド   22.1%
7位 グラスワンダー   21.7%
8位 キングカメハメハ  21.6%
9位 フレンチデピュティ 21.6%
10位 フジキセキ     21.3%

以上、ご参考までに。

2011年3月25日 (金)

フロックではないダノンミル

■日曜阪神10Rの若葉S(OP・芝2000m)は、ダノンミル(12番人気)が好位から伸びて押し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=Fk-X1Z26m2A

前走、小倉の未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がったばかり。16頭中の12番人気という評価は妥当でしょう。ゆるみのないペースを好位から差し切ったレースぶりは、とくに展開に恵まれたわけでもなく、実力としかいいようがありません。勝ちタイム1分59秒1は施行場所が阪神競馬場に移った00年以降では最速。2着カフナ、3着ダノンシャークも戦績以上に力を秘めた馬ですからフロックではないと思います。ここにきてグングン成長していますね。侮ると痛い目に遭うかもしれません。

母スターリーロマンスはフジキセキの全妹にあたる良血。本馬の半姉ファイブスター(父クロフネ)は3勝、クリスティロマンス(父シンボリクリスエス)は2勝と、重賞クラスには届きませんがなかなかいい馬です。

「ジャングルポケット×サンデーサイレンス」は、ジャガーメイル、トールポピー、フサイチホウオー、アプリコットフィズ、トーセンキャプテン、ダイワファルコンなど多くの活躍馬が出ているニックス。この配合をインスタントに見分けるコツは“2代母の父”にあります。ここにスピードタイプや軟弱な血が入ると減点です。たとえば、Mr.Prospector 系などが入るパターンはあまり結果が出ていません。逆に、いかつい Northern Dancer 系とか、ヨーロッパ型の重厚な血とか、スタミナに秀でた血とか、そういういった血はフィットします。本馬の2代母の父 Le Fabuleux は、フランス産のステイヤーですからいいでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102875/

■月曜阪神5Rの新馬戦(芝1800m)は、△アイヴィーリーグ(4番人気)が好位から抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=ppHQQEarkw4

新種牡馬リンカーンは、昨年6月から3月第1週まで58頭がデビューし、1頭も新馬戦を勝っていませんでした。これが初めての新馬勝ち馬となります。基本的に仕上がりは早くなく、素軽さもイマイチですが、パワーとスタミナは十分。サンデー系というイメージは薄く、グレースアドマイヤ(リンカーンの母)っぽい特長を伝える種牡馬です。おそらく産駒は総じて晩成型でしょうから、3歳夏を越してからが本番で、古馬の中長距離路線ではリンカーン産駒がかなり頑張ってくるのではないかと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104893/

近親にこれといった活躍馬はいませんが、母方はフレンチデピュティ、トウショウボーイと優れた影響を与える血で構成されており、高い潜在能力を感じさせます。Hyperion が配合の中核となっているのがいいですね。古馬になってからが楽しみです。

2011年3月24日 (木)

次走は疑問も素質高いフルアクセル

■日曜阪神3Rの3歳未勝利戦(芝1600m)は、出遅れて後方追走となったフルアクセル(7番人気)が直線で豪快に抜け出しました。上がり3ハロンは33秒9。アグネスタキオン産駒らしい切れ味でした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102748/

母アクセラレイションはコリーダ賞(仏G3・芝2100m)の勝ち馬。繁殖牝馬としてはこれといった産駒を出していません。ドイツ血統で構成されているのがセールスポイントです。母の父 Acatenango は3年連続で独年度代表馬に輝いた名馬で、種牡馬としてもドイツで5回リーディングサイアーとなりました。ジャパンC(G1)を勝った Lando の父でもあります。

昨年4月22日のエントリー「勢力を拡大するドイツ血統」で以下のように述べました。

「現代における最も重要なドイツ血統は、1974年に誕生した Surumu でしょう。『スタミナはあるが重く、道悪が上手でスピードに乏しい』といった旧来のイメージから脱した、現代性を帯びたドイツ血統です。スピードがあり、堅い馬場も苦にしません。Surumu の2代母 Suncourt はテスコボーイの母でもあります。」
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/04/post-5cf1.html

Acatenango の父は Surumu です。

ドイツ血統を持つアグネスタキオン産駒はこれまで数頭おり、アドマイヤオーラ(ブエナビスタの半兄)が弥生賞(G2)と京都金杯(G3)を勝ちました。本馬はそれに次ぐ活躍馬となるかもしれません。

2代母 Whirlwind が持つ Tom Rolfe 4×3がいいですね。アグネスタキオン産駒はやや線の細いところがあるので、そうした弱点を補う Ribot 系の血は合います。ダービー馬ディープスカイも母方に Ribot 系が入っています。

出遅れて後方追走、というレースぶりには改善の余地があります。今回のような派手な勝ちっぷりは、次走人気を押し上げる要因となりますが、昇級戦で出遅れが直る保障はありません。高い素質は認めつつ馬券的には嫌ってみたいところではあります。

■日曜阪神6Rの新馬戦(ダ1800m)は、中団から徐々にポジションを押し上げた◎トーセンウィーク(4番人気)が終始外を回りながらねじ伏せました。
http://www.youtube.com/watch?v=rgmck31SD04

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は◎△で馬単3660円的中。予想文を転載します。

「◎トーセンウィークは『フジキセキ×デピュティミニスター』という組み合わせ。全兄にダート王カネヒキリがいる。フジキセキ産駒のダートホースのモデルケースともいえる好配合馬。超大型馬なので使ってからの可能性もあるが、素質に賭けてみたい。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103356/

フジキセキ産駒は大雑把にいって Mr.Prospector や Princely Gift を持つものが走る傾向が見られます。カネヒキリとその全弟トーセンウィークは、この基本ラインを押さえつつ、ダート血統として定評のある Deputy Minister を入れています。シンプルで力強いですね。稽古はイマイチでしたが実戦で強さを見せました。血の力でしょう。

2011年3月23日 (水)

ステイゴールドと Nijinsky は好相性

■土曜阪神5Rの新馬戦(芝2000m)は、△サワノファンタス(7番人気)が好位から抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=4nOAiE_4MQU

新馬戦をずっと見ている方なら気づかれていると思うのですが、ステイゴールドの現3歳世代は新馬戦で馬券になるケースが目立ちます。同産駒といえば以前は新馬戦で切るのが隠れたセオリーでしたが、現3歳世代ではその作戦が通用しません。とくに芝1600m以上では連対率21.2%。これは立派な成績です。

半兄サワノパンサー(父タイキシャトル)はOP馬。同じく半兄のサワノブレイブ(父ブライアンズタイム)は準OP馬。母は「トニービン×マルゼンスキー×フォルティノ×Crepello」と代々一流種牡馬ばかりを掛けてきた隙のない構成で、高いポテンシャルを感じさせます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101426/

ステイゴールドは Nijinsky を抱えた繁殖牝馬と好相性を示しています。シルクメビウス、ナカヤマナイト、アルコセニョーラ、マイネレーツェル、フェイトフルウォー、エムエスワールドなどがこのパターンに当てはまります。

このうち、シルクメビウス、ナカヤマナイト、マイネレーツェル、エムエスワールドは、Nijinsky 系のなかでもマルゼンスキーを持っています。サワノファンタスも同パターン。中長距離で強そうなタイプですね。

◎ポレモス(4番人気)は3着。牝馬ながらよく頑張りました。予想は△△◎で3連複11870円的中。

■日曜阪神1Rの3歳未勝利戦(ダ1800m)は、シシリアンブリーズ(1番人気)が逃げて後続を6馬身ちぎりました。
http://www.youtube.com/watch?v=DtqbVnalxCU

クロフネ(ジャパンCダート、NHKマイルC)、Bella Bellucci(アスタリタS)の半妹にあたる良血。父ゼンノロブロイは基本的には芝向きの中距離タイプですが、硬めのアメリカ血統で構成されているので、配合次第ではダート巧者も出します。本馬は芝の新馬戦で2着ですから芝適性も十分。ただ、勝ちっぷりを見ると本領発揮の舞台はダートでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103302/

2011年3月22日 (火)

フィリーズレビューはフレンチカクタス

日曜日の夕方から路面が濡れ始め、月曜日の昼過ぎあたりまでパラパラと雨が落ちていました。発表は稍重でしたが、ダートが不良であるように、力のいる馬場だったと思います。

そんなコンディションで前半3ハロンが34秒1。00年以降では3番目に速いペースですから、先行勢にとってはかなりつらかったですね。因果関係は不明ですが逃げてラップを刻んだモアグレイスはレース後に急性心不全で死亡しました。掲示板の5頭はすべて4コーナーで中団以下に控えていた馬たちです。
http://www.youtube.com/watch?v=-ZvCvq2zJ_M

勝った△フレンチカクタス(3番人気)は、昨年暮れのひいらぎ賞(500万下)でデルマドゥルガー(ジュニアC)相手に強い勝ち方をし、赤松賞(500万下)ではダンスファンタジア(フェアリーS)の2着、クイーンC(G3)でも差のない4着と、トップクラス相手に互角のレースを繰り返してきた実力馬。大柄な馬格から繰り出すフットワークは迫力があります。全兄ダイワフラッグは大柄なダート馬で、血統的にもダートのほうが……という感がなきにしもあらずですが、同じ血統でも、牡馬に比べて牝馬のほうが素軽く出てくることが多いので、芝にも適応しているのでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008100801/

母ブラッシュウィズテキーラは Ribot 5×4。これが底力の源です。父タイキシャトルは線の細さがある血統なので、母方に重厚な血を入れるのがコツ。セントウルS(G3)を2連覇したゴールデンキャストは、母リターンバンダムが Ribot 4×4。ちょっと配合が似ています。1400mという距離、力の要る馬場状態への適性が高く、ペースも向いたということでしょう。本番の桜花賞でレーヴディソールを脅かすほどの力はないと思います。

◎クリアンサス(9番人気)は9着。この馬場コンディションなら一発があっても不思議はないと思ったのですが、ペースが速すぎました。

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名古屋競馬場で行われた名古屋大賞典(G3・芝1900m)はエスポワールシチー(1番人気)がレコード勝ち。道中抑えきれない手応えで先頭に立ち、そのまま押し切りました。2着はワンダーアキュート(2番人気)。全盛時のコンディションにはまだまだ遠いのですが、それでこの勝ちっぷりですからモノが違うというしかありません。
http://www.youtube.com/watch?v=2tfVbpcrB3c

2011年3月21日 (月)

阪神大賞典はナムラクレセント

△ナムラクレセント(3番人気)が2番手から堂々と抜け出して楽勝しました。
http://www.youtube.com/watch?v=gZrtycAWWrs

菊花賞(G1・芝3000m)3着、天皇賞・春(G1・芝3200m)4着、阪神大賞典(G2・芝3000m)3着と、長距離では安定した成績を残しているので、終わってみれば順当といえる結果なのですが、近走のレースぶりを見るとややピークを過ぎた感があったので、重い印は打てませんでした。見事な頑張りでしたね。

個人的には非常に思い入れのある馬です。というのも、父ヤマニンセラフィム、母サクラコミナはいずれもPOG所有馬だったからです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005100813/

父ヤマニンセラフィムはヤマニンパラダイス(阪神3歳牝馬S)の初子で、父はサンデーサイレンスという超良血。京成杯(G3)におけるローマンエンパイアとの同着優勝によって記憶される馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1999104188/

母サクラコミナはデビュー2連勝を飾った素質馬。ただ、故障がちだったことが影響し、4戦2勝で競走生活を終えました。味のある配合なので繁殖牝馬としては成功するだろうと考えていたのですが、なかなかいい産駒を出せず、ナムラクレセントを生んだのは18歳のときでした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1987107256/

父も母も現役時代のことをよく知っています。それだけに、この組み合わせから3000m級の長距離を得意とする産駒が出るとはイメージしづらいですね。サクラショウリやフィダルゴあたりのスタミナが出ているのかもしれません。母はヨーロッパ血統を主体とした繊細な父母相似配合なので、Northern Dancer、Raise a Native、サンデーサイレンスといったアメリカの主流血統との出会いはインパクトが大きいはずです。

◎コスモメドウ(1番人気)は2着。完敗ではありましたが、5着もないかという手応えでしっかり2着を確保したあたり、やはりステイヤーとしての資質を感じさせます。馬券は△◎で馬連790円的中、△◎△で3連複2120円的中でした。

さて、本日は阪神競馬場でフィリーズレビュー(G2・芝1400m)が行われますが、名古屋競馬場ではエスポワールシチーの復帰戦となる名古屋大賞典(G3・ダ1900m)が行われます。こちらも注目です。

2011年3月20日 (日)

ファルコンSはヘニーハウンド

まったくノーマークでした。キャリア1戦、休み明けでこのメンバー相手に勝ってしまうのですから、ごく単純に力が上だったということですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Grq6Dq0oTrg

半姉シンフォニーライツ(父 Vindication)はダート短距離で2勝。アメリカで走ったそれ以外の兄姉に、これといった大物はいません。母の半兄にはクリスマスデイH(米G3・ダ9f)を勝った Bidding Proud がいます。

父 Henny Hughes はヴォスバーグS(米G1・ダ6f)、キングズビショップS(米G1・ダ7f)など4つの重賞を含めて10戦6勝の成績を残したスピード馬。今年の3歳世代が初年度産駒で、日本に輸入された4頭(ヘニーハウンド、アウトストラーダ、サウンドボルケーノ、シゲルシュサ)はいずれも勝ち星を挙げています。日本向きといえるかもしれません。芝で勝ったのはヘニーハウンドのみです。
http://www.pedigreequery.com/henny+hughes

「ヘネシー×Meadowlake」の父に、Damascus 系の母の父ですから、フィジカルの強さで押してくる一本調子の逃げ馬だろう、と早合点していました。初戦の逃げ切り勝ちもその印象を強めました。2戦目の今回、控える競馬にも無難に対応し、なかなか味のあるところを見せ付けました。思ったよりも奥があります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008110097/

2011年3月19日 (土)

芝1200mの王者サクラバクシンオー

「TARGET frontier JV」はデータを調べるのに最強のツールでしょう。いじっているといくら時間があっても足りません。自分なりの切り口で自由に条件を設定できるのがいいですね。ごく単純なものでは「距離別の種牡馬ランキング」。これは距離適性の面から種牡馬のキャラクターをあぶりだすことができます。

たとえば芝1200m。

昨年の種牡馬別の賞金シェアは以下のとおりです。

1位 サクラバクシンオー    13.9%
2位 キングカメハメハ      3.1%
3位 クロフネ          2.9%
4位 フジキセキ         2.9%
5位 スウェプトオーヴァーボード 2.8%

次は勝利数。

1位 サクラバクシンオー     53勝
2位 キングカメハメハ      18勝
3位 スウェプトオーヴァーボード 16勝
4位 ファルブラヴ        12勝
5位 クロフネ          11勝

予想どおりではありますが、いずれもサクラバクシンオーが断然トップ。この分野を尋常でない割合で完全に支配しています。他のどの距離を調べてみてもこのような独占は見られません。サンデーサイレンス系はこの分野ではイマイチですね。

土曜日のファルコンS(G3・阪神芝1200m)。ここには2頭のサクラバクシンオー産駒が出走してきました。勝てば同産駒は平地重賞30勝目となります。

2011年3月18日 (金)

今週から競馬再開

中山競馬はとりあえず3月中の競馬中止を決定しました。無傷の関西は待ちに待った、という感じでしょう。先週行われる予定だったフィリーズレビュー(G2)と中京記念(G3)も今週行われます。

予想は迷いますね。先週◎をつける予定だった馬にそのまま◎を打っていいものかどうか……? 馬は生き物ですから、1週間の順延で体調に狂いが生じることも十分考えられます。

思い出すのは86年のスプリングS(G2)。当日、雪のため7レースをもって開催打ち切り。翌週に順延されたのですが、当初の予定では有力視されていた共同通信杯4歳S(G3)の勝ち馬ダイナガリバーは、順延された翌週のレースには出走してきませんでした。馬の体調はデリケートですからたった1週の順延でも大きな影響を及ぼします。

ダイナガリバーはぶっつけ本番で臨んだ皐月賞で10着と惨敗。これは致し方ないでしょう。しかし、松山吉三郎調教師はここから馬を立て直し、次走の日本ダービー(G1)では見事雪辱を果たして優勝しました。

今年のフィリーズレビュー組はちょっとかわいそうですね。体調面をよく見極めて印を打ちたいと思います。

2011年3月17日 (木)

「愛と涙をのせて ~北海道日高 牧場物語~」

昨年11月21日、フジテレビのザ・ノンフィクションで放送された「愛と涙をのせて ~北海道日高 牧場物語~」は良質のドキュメンタリーでした。小さな牧場のありのままの現実。それが胸を打ちます。

YouTube にあるのですが、直リンすると差し障りがあるので、URLは明示しません。検索していただければと思います。

番組編成上無理だとは思いますが、こういうドキュメンタリーこそ注目度の高い夜に放送してほしいですね。日曜日の午後2時では、競馬ファンは一生懸命馬券を買っている時間帯ですから、あまり見ないでしょう。

2011年3月16日 (水)

スピード×スタミナの優位性

昨年12月1日、競馬国際交流協会と日本軽種馬登録協会が合併し、ジャパン・スタッドブック・インターナショナルという組織が誕生しました。そのサイトには「海外競馬情報」というコーナーがあり、世界各国の競馬に関する情報を日本語訳で読むことができます。

2月25日、「スピード重視の種牡馬選びがチャンピオン血統に変化を与える」という記事がアップロードされました。
http://www.jairs.jp/contents/w_news/2011/4/4.html

内容は、現役時代にスプリンターやマイラーだった種牡馬の子が、2000~2400mの大レースを勝つ割合が以前に比べて増えている、というもの。昨年でいえば、ハービンジャー(父 Dansili)、Workforce(父 King's Best)、Twice Over(父 Observatory)、Snow Fairy(父 Intikhab)など10頭が該当します。03年は8頭、93年は7頭でした。

このパターンは、配合に関心を持つ者なら誰でも知っているポピュラーなものです。たとえば、100年近く前に活躍した Phalaris(1913年生)などがそう。現役時代はマイル以下で圧倒的な強さを誇り、引退後、英リーディングサイアーに二度輝いた名種牡馬です。スタミナ豊かな Chaucer を父に持つ繁殖牝馬との間に、Pharos、Fairway、Sickle、Pharamond を出しました。現代の主要父系はことごとく Phalaris から誕生しています。
http://www.pedigreequery.com/pharos

  Phalaris(1913)
    Pharos(1920)
    │ Nearco(1935)
    │   Nasrullah(1940)
    │   │ Grey Sovereign(1948)
    │   │ Bold Ruler(1954)
    │   │ Red God(1954)
    │   │ Never Bend(1960)
    │   Royal Charger(1942)
    │   │ Turn-to(1951)
    │   │   Hail to Reason(1958)
    │   │     Roberto(1969)
    │   │     Halo(1969)
    │   Nearctic(1954)
    │     Northern Dancer(1961)
    │       Nijinsky(1967)
    │       Lyphard(1969)
    │       Nureyev(1977)
    │       Danzig(1977)
    │       Sadler's Wells(1981)
    Sickle(1924)
    │ Unbreakable(1935)
    │   Polynesian(1942)
    │     Native Dancer(1950)
    │       Raise a Native(1961)
    │         Mr.Prospector(1970)
    Fairway(1925)
    │ Fair Trial(1934)
    │   Petition(1944)
    │     Petingo(1965)
    Pharamond(1925)
      Menow(1935)
        Tom Fool(1949)
          Buckpasser(1963)

現代の血統シーンで Danzig 系や Mr.Prospector 系が優位に立っているのも、スピード×スタミナの配合パターンが優れたものであることの証明でしょう。

2011年3月15日 (火)

的場文男騎手の通算勝利数が現役トップ間近

地震の影響で南関東公営競馬は現在開催されておりません。今回取り上げたいのは現役最多勝ジョッキーをめぐる争いです。3月11日に終了した第19回大井開催(5日間)で、的場文男騎手は4勝を挙げました。これで地方競馬における通算勝利数は6122勝。石崎隆之騎手の6127勝まであと5勝と迫りました。

石崎騎手は87年から15年連続リーディングジョッキーに輝き、通算勝利数では長らく現役1位をキープしてきましたが、いよいよ的場騎手に逆転されるときが近づいてきました。昨年の勝利数は65勝。的場騎手は198勝。ここ数年で急速に差が縮まってきました。

石崎騎手は55歳。的場騎手は54歳。いずれも73年デビューなので騎手生活は足かけ39年目です。01年に引退した佐々木竹見(地方競馬で7151勝)の42年には及びませんが、それでも気が遠くなるような道のりです。

50代半ばにさしかかっても一線級を維持する的場騎手は超人的ですが、才能あふれる若手が伸びてきたことにより、以前のようなペースでは勝ち星を稼ぐことはできていない印象です。今年はいまのところ大井競馬で第3位。南関東全体では第6位です。以下は3月11日終了時点の南関東騎手勝利数ランキングです(短期免許騎手は除く)。

1位 戸崎圭太(大井) 60勝
2位 御神本訓史(大井)50勝
3位 森泰斗(船橋)  32勝
4位 今野忠成(川崎) 29勝
5位 町田直希(川崎) 26勝
6位 的場文男(大井) 24勝★
7位 石崎駿(船橋)  21勝
8位 真島大輔(大井) 20勝
9位 山崎誠士(川崎) 17勝
10位 佐藤博紀(川崎) 15勝

内田博幸騎手の中央移籍後に南関東の王座に就いた戸崎圭太騎手と、長い騎乗停止から復帰した御神本訓史騎手の二強体制となっています。

的場騎手は佐々木竹見騎手の7151勝まであと1000勝ちょっと。不可能な数字ではありませんが、もちろん簡単な数字でもありません。あとはまだ手にしていない東京ダービーのタイトル。今年で30回目の挑戦となります。

2011年3月14日 (月)

Black Caviar 無傷の10連勝

現在、オーストラリア競馬の主役は Black Caviar という快速牝馬。2月19日にライトニングS(豪G1・芝1000m)を勝ち、デビュー以来の連勝記録を「9」に伸ばしました。同国の無敗の連勝記録としては歴代トップタイにあたる数字です。

そして、新記録をかけて臨んだ3月12日のニューマーケットH(豪G1・芝1200m)。序盤から先頭をうかがう位置でレースを進め、残り400mを切ってから追い出されると後続を突き放し圧勝。最後の50mは流していたにもかかわらず3馬身差をつけました。差がつきづらい短距離でこの勝ちっぷりは凄いとしかいいようがありません。しかも牝馬ながら58キロの重ハンデを背負い、勝ちタイムは1分07秒36のステークスレコード。最後の600mは32秒69です。
http://www.youtube.com/watch?v=NBw3WMi7kJQ

周知のとおりオーストラリアは芝短距離王国で、このカテゴリーのレベルはおそらく世界一。そのトップクラスが集まるG1でこれだけの力差を見せつけるわけですから別次元です。

配合については以下のエントリーをご参照ください。

★オーストラリアのスピードクイーン Black Caviar(前)
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/black-caviar-e5d8.html
★オーストラリアのスピードクイーン Black Caviar(後)
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/black-caviar-1b91.html

ちなみに、今回の2着馬 Crystal Lily(ハンデ50キロなので勝ち馬とは8キロの斤量差がありました)も、Black Cavier と同じく Vain クロスを持ち、Snippets を持っています。Snippets はスニッツェルにも含まれています。
http://www.pedigreequery.com/crystal+lily2
http://www.pedigreequery.com/snippets

Black Caviar を負かす馬はオーストラリアにはいないでしょう。昨年暮れの香港スプリント(G1・芝1200m)の上位3頭、J J the Jet Plane(南アフリカ)、Rocket Man(シンガポール)、Sacred Kingdom(香港)とは未対決で、これらが一堂に会するドリームレースはぜひ実現してほしいのですが、ピーター・ムーディー調教師のコメントを見るかぎり国外遠征に打って出る可能性は低そうです。

2011年3月13日 (日)

シンボリルドルフ30歳の誕生日

土曜日の夕方、ショッピングセンターまで買い出しに行ったら、水やパンやインスタント食品が陳列棚から消え去っていました。ポリタンクもなし。コンビニへ行くとミネラルウォーターは完売。おそらく首都圏はどこもこんな光景だったのでしょう。停電により断水するとマズイので、街角の自動販売機でミネラルウォーターをまとめ買いしました。多少コストは高くなりますが仕方ありません。

言語を絶する被災地の惨状を目の当たりにすると競馬を楽しめる気分ではなく、数万人の方々の安否や原発の状況を考えると気分が落ち込んできます。何を書くか迷ったのですが、地震の悲惨さを伝えるのはわたしの役割ではなく、いつまでも身辺雑記を書くのもどうかと思うので、簡単ではありますがやはり競馬について書くことにします。不快に思われましたらすみません。

本日はシンボリルドルフが誕生してからちょうど30年目にあたります。昨年のジャパンC当日、東京競馬場にやってきてその雄姿を披露したのは記憶に新しいところです。

まだ現役だった85年12月、『勝つことに憑かれた名馬 シンボリルドルフ』(今井寿恵/角川書店)という本が出版され、発売日に書店で手に入れました。当時、高校生にとって本1冊に2000円を費やすのはかなり勇気のいることでした。しかし、まさにお値段以上、買ってよかったと満足できる作品でした。競走シーンはもちろん、美浦トレセン、シンボリ牧場の貴重な写真が満載。とくにシンボリ牧場で収めた写真は美しすぎます。故・今井寿恵さんの最高傑作ではなかったでしょうか。生産者の和田共弘氏、野平祐二調教師、岡部幸雄騎手だけでなく、シンボリ牧場のスタッフの方々にまで丹念にインタビューを試みているのは貴重な資料です。Amazon で調べてみたところ手頃な値段で中古品が入手できるようです。

この本に次のような記述があります。

「1981年3月13日夜10時、北海道門別シンボリ牧場で鹿毛の牡生まれる。細身に出たが筋金入りと思える仔馬は、出生して30分後に立ち上がる。母スイートルナは仔馬をかわいがったが、自分が餌を食べるときに乳を飲みたがると怒り追い払った。普通の仔馬は母親に叱られると馬房の隅でおとなしく待つが、この仔馬は耳をしぼり猫が逆毛を立て威嚇するように母親に立ち向かい、貪欲に乳を飲んだ。感情起伏の激しさは母ゆずりか、シンボリルドルフ。」

目に浮かぶようなエピソードです。生まれつき気位の高い、皇帝という異名にふさわしい名馬です。

シンボリルドルフと現在のトップクラスの競走馬が戦ったら、おそらくルドルフは負けるでしょう。でも、理性ではそう思っても、じっさいに走ってみたらわからないぞ、という気持ちがあるのも事実です。

シンボリルドルフがシンザンの長寿記録を塗り替えるのは、2016年6月24日。ルドルフならやれそうな気がします。

2011年3月12日 (土)

地震で開催中止

地震に見舞われた仕事部屋に入ると、まるで爆撃されたかような惨状。部屋の三方の壁に置かれた本棚から、書籍、雑誌、CD類があらかた落下し、膝丈まで埋まっていました。ここで調べ物をしていたら危なかったかもしれません。片付けをしながら数メートル先のパソコンのある場所にたどりつくまで1時間余りを要しました。幸い、パソコン本体と、電気・ガス・水道などのインフラは問題なく、物的被害は本棚の開き戸が壊れた程度で済みました。

3月11日の大井競馬は第9Rが終了した時点で開催取り止め。中止に至る経緯を大井競馬のサイトより転載します。

>【経緯】
>3月11日(金)
>14:45 地震発生
>15:05 第8競走を5分遅れで発走
>15:10 岩手地区の発売を中止
>15:20 オープス磐梯、ニュートラックかみのやま・松山・いいたて、
>    オフト大郷、道営地区の発売を中止
>15:25 大井競馬場正門・北門を開放
>15:35 浦和・船橋競馬場、オフトひたちなかの発売を中止
>15:47 開催執務委員長が第9競走の確定をもって第10競走以降の開催
>    中止を決定
>15:55 第9競走を20分遅れで発走
>16:02 第9競走確定、以降の競走を中止
http://www.tokyocitykeiba.com/news/news.php?id=2123

「大井競馬場内での怪我人、建物の損壊、競走馬等に大きな被害はありません」とのこと。

心配なのは船橋競馬場です。3月14日(月)~18日(金)に行われる予定だった開催は中止。船橋競馬のサイトによると「馬場が使用不能」になったとのこと。詳細は不明ですが、地割れや液状化現象などの可能性が考えられます。

夜7時過ぎにはJRAも土日の開催中止を発表。95年の阪神・淡路大震災の際は、震源に近い京都開催だけが中止され、中山開催は行われたのですが、今回は三場すべて中止となりました。いまは競馬どころではないと思います。被害に遭われた方々には心からお見舞い申しあげます。そして、犠牲になった方々のご冥福をお祈りいたします。

2011年3月11日 (金)

アポインホープ重賞初制覇

3月10日、名古屋競馬場で行われた3歳重賞スプリングC(ダ1800m)は、2番手追走のアポインホープ(6番人気)が抜け出して優勝しました。逃げ馬を競り潰しに行っての勝利なので着差(1馬身)以上に強かったと思います。

この馬は2月26日のエントリー「ボールドスマッシュ2勝目」で触れたことがあります。各地区の3歳有望馬、として取り上げた5頭のうち、唯一重賞を勝っていない格下馬でした。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/post-cfc1.html

なぜこの馬に注目をしたかというと、配合がおもしろかったからです。前記のエントリーにはこう記しました。「母に Capote≒Some de Lys 2×2がある。まだ格下だがこれから頭角を現しそうな馬」。今回は6番人気と低評価でしたが、素質の高さを見せつけました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103810/

母マルターズガールの配合は以下のとおり。Capote≒Some de Lys 2×2です。

              ┌ Seattle Slew
            ┌○┤
          ┌○┘ └ Too Bald
マルターズガール ―┤     ┌ Seattle Slew
          └○┐ ┌○┘
            └○┤
              └○┐
                └ Too Bald

そして、アポインホープ自身は、父アポインテッドデイの3代母 Qui Royalty が Too Bald と相似な血の関係にあるので、Qui Royalty≒Too Bald 4×4・5でもあります。
http://www.pedigreequery.com/qui+blink
http://www.pedigreequery.com/too+bald

        ┌ Royal Charger(≒Nasrullah)
      ┌○┘
Qui Blink ―┤ ┌ Dark Star
      └○┤ ┌ Nasrullah
        └○┘

        ┌ Nasrullah(≒Royal Charger)
      ┌○┘
Too Bald ―┤ ┌ Dark Star
      └○┤ ┌ Nasrullah
        └○┘

よく出来た配合ですね。La Troienne 血脈がしっかりサポートしているのでダート向きのパワーも十分です。春の大レースへ向けて順調に成長してほしいものです。

2011年3月10日 (木)

日本のダートに向く Speightstown 産駒

3月といえば調教セールの季節。アメリカのフロリダ州やカリフォルニア州で、OBS、ファシグティプトン、バレッツなどが主催する大規模なセールが行われます。これに赴く日本人ホースマンも多いことでしょう。

アメリカに繋養されいている種牡馬のなかで、日本の馬場に向いた種牡馬は何頭かいますが、“コンスタントに走るダート向きの種牡馬”として個人的に注目しているのは Speightstown。
http://www.pedigreequery.com/speightstown

現役時代にブリーダーズCスプリント(米G1・ダ1200m)など重賞を4勝した一流馬で、04年に米最優秀スプリンターに選出されました。父 Gone West、母の父 Storm Cat という血統です。

日本では過去3頭が走っています。

グリフィンゲート(OP)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006110141/
ドスライス(準OP)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006110106/
エーシンジェイワン(OP)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008110077/

2頭がOP馬、1頭が準OP馬ですから“歩留まり”は最高。ダートの連対率は43.8%で、1走あたりの賞金額は358万円。これも素晴らしいですね。グリフィンゲートは490キロ前後の馬体重ですが、ドスライスとエーシンジェイワンは520~530キロの大型馬。雄大な馬格から繰り出すパワー型のスピードが日本のダートにジャストフィットするのでしょう。

2011年3月 9日 (水)

トーセンレーヴ2戦目も突破

■日曜阪神5Rの新馬戦(芝1600m)は好位追走のサトノフォワード(1番人気)が難なく抜け出しました。予想は◎○で馬単980円的中。予想を転載します。

「◎サトノフォワードは『ネオユニヴァース×クリスエス』という組み合わせ。半兄プロフェッショナル、半姉ヴィヴィッドカラーはいずれも準OP馬。母アドマイヤライトはスリープレスナイト(スプリンターズS)の半姉にあたる良血で、アドマイヤムーン、ヒシアマゾンなどが近親にいる名牝系に属している。母方にヌレイエフを持つネオユニヴァース産駒はロジユニヴァース、ゴールスキー、アイアムネオなどがおり成功している。このメンバー相手に連は外さないだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103081/

本馬にはこのほか、Doubly Sure≒Mortefontaine 4×4があります。

        ┌○┐
Doubly Sure  ―┤ └ Relance(=ポリック)
        └○┐ ┌ Honeyway
          └○┘

        ┌ ポリック(=Relance)
Mortefontaine ―┤ ┌ Honeyway
        └○┘

アドマイヤムーンの2代母ケイティーズファーストにも見られるクロスです(2×2)。非主流の血で構成されたちょっとおもしろい関係ですね。芝向きの軽快さに一抹の不安があったのですが、まったくの杞憂に終わりました。3歳世代のネオユニヴァース産駒は先週も4勝と好調です。

■日曜阪神9Rのアルメリア賞(3歳500万下・芝1800m)はトーセンレーヴ(1番人気)が快勝。上がり3ハロンは33秒3でした。
http://www.youtube.com/watch?v=j7XkEsTmEUs

配合については2月13日のエントリー「トーセンレーヴ初戦突破」をご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/post-5216.html

パドックではやや神経質そうなところを見せていましたが、デビュー戦に比べると多少力強さは出てきたような印象です。馬体に威圧感はなく、まるで少年のよう。出走メンバーで喧嘩をしたら一番弱いんじゃないでしょうか(笑)。ただ、半姉ブエナビスタも決して筋骨隆々ではなく、走らせてみるといいタイプ。よっぽど筋肉の質がいいんでしょうね。

5ハロン通過は63秒0ですから、デビュー戦に続いて今回も超スローペース。ラスト3ハロンは11秒7-10秒4-11秒5。いかにペースが遅いとはいえ「10秒4」というラップは優秀です。阪神外回りの芝は、残り600mから200mまでゆるい下り坂で、残り400mからは直線に入ります。したがって、ラスト2ハロン目は速いラップが出やすいのですが、スローペースでも10秒台後半のラップがせいぜいで、10秒台前半は稀にしか出ません。

まるで早回しの映像を見ているかのような回転の速いフットワーク。これが瞬発力の秘密です。お父さんのディープインパクトはしなやかで円みのあるフットワークだったのでそれほど似ている感じはしません。姉のブエナビスタはもう少しトビが大きいですね。血統的には距離が延びてもまったく問題ありませんが、このフットワークでは2400mはギリギリ、現状では1800m前後がベストでしょうか。もう少し成長すればおのずとフットワークも変わってくるでしょう。

問題がなければ次走は毎日杯(3月27日・G3・阪神芝1800m)に向かうようです。2戦続けて少頭数の上がり勝負、揉まれた経験なし、押せ押せのローテーション。並の馬なら十中八九消えるパターンです。トーセンレーヴが“本物”かどうかの試金石ですね。

2011年3月 8日 (火)

サンデーと Redoute's Choice は好相性

■土曜阪神3Rの未勝利戦(芝2000m)はマルカプレジオ(2番人気)が直線で抜け出しました。

このレース、デビュー戦から5戦連続2着のアドマイヤカーリンが単勝1.4倍の圧倒的1番人気に推されましたが、出遅れもあり3着。ついに指定席から滑り落ちました。勝ったマルカプレジオは初戦でトーセンレーヴの2着だった馬。この結果を見てトーセンレーヴの実力をあらためて評価し、日曜日のアルメリア賞での馬券勝負を決意された方もいらっしゃったはずです(1着でした)。

マルカプレジオの父ゴールドアリュールは、エスポワールシチー、スマートファルコン、オーロマイスターの活躍により、すっかりダート種牡馬のイメージが定着していますが、以前はタケミカヅチのような芝の重賞勝ち馬も出していました。マルカプレジオの配合はハーツクライとそっくりです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102938/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001103038/

           ┌ サンデーサイレンス
         ┌○┘
マルカプレジオ ―┤ ┌ トニービン
         └○┤
           └○┐
             └ ビューパーダンス

         ┌ サンデーサイレンス
ハーツクライ ――┤ ┌ トニービン
         └○┤
           └ ビューパーダンス

芝向きのしなやかさはこの配合構成によるものでしょう。

■土曜阪神5Rの新馬戦(ダ1800m)は◎スラストライン(3番人気)が好位追走から直線で抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=Wb-8Kra_YJ4

予想は◎▲○で馬単3820円、3連単20280円的中。予想文を転載します。

「◎スラストラインは『リダウツチョイス×サンデーサイレンス』という組み合わせ。母レースパイロットはフローラS(G2)2着馬でキングカメハメハの半妹にあたる良血。父リダウツチョイスはオーストラリアのリーディングサイアー。日本にやってきた産駒はダート戦で意外に悪くない成績を残している。ダンシングショウ≒トライマイベスト3×4は力強さを感じるクロス。リダウツチョイス産駒はスピードを武器としているが、母レースパイロットはそこそこスタミナがあったので1800mはこなせそう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103377/

血統背景は予想文に書いたとおり。そして、もうひとつ付け加えたいのはサンデーサイレンスと Redoute's Choice の意外な好相性について。日本における Redoute's Choice 産駒の出世頭ランリョウオー(準OP)、Redoute's Choice 系種牡馬スニッツェルの代表産駒ミッキーマスカット(黄菊賞)は、いずれも母方にサンデーサイレンスを持っています。Halo と Sir Ivor のニックスの効果でしょうか。ただ、あまり試みられる機会がないのが残念です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007110121/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103157/

■土曜中山9Rの黄梅賞(3歳500万下・芝1600m)はオメガブレインがしぶとく抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=YPievG_1RMk

キングカメハメハ産駒は中山芝1600mで連対率28.0%。このコースを非常に得意としており、ローズキングダムが朝日杯フューチュリティS(G1)を、カウアイレーンがターコイズ(OP)を、コスモセンサーがニューイヤーS(OP)を勝っています。

母オメガグレイスは準OP馬で、その母エリンバードは伊1000ギニー(G2)の勝ち馬。母方に Riverman または Mill Reef(両者は相似な血の関係)を持つキングカメハメハ産駒は、ローズキングダム、フィフスペトル、コスモセンサー、アドマイヤテンクウなど活躍馬が目立ちます。配合的には文句なし。戦績どおりマイル前後がいいタイプでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102810/

2011年3月 7日 (月)

弥生賞はサダムパテック

弥生賞は過去6年、1番人気馬が〔5・1・0・0〕という成績。実力馬がしっかり力を示すレースです。今回は何が1番人気になるのか週始めには分からないくらいの混戦でしたが、最終的に最も多くの支持を集めた◎ピサノパテックが快勝。実力が一枚上でした。
http://www.youtube.com/watch?v=evo3LekIo3Q

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』『ウマニティ』に提供した予想は◎△で馬単3130円、◎△▲で3連単18840円的中。予想文を転載します。

「◎サダムパテックは『フジキセキ×エリシオ』という組み合わせ。父がフジキセキで母方にミスタープロスペクターが入るパターンは成功方程式のひとつ。カネヒキリ、エイジアンウインズ、コイウタをはじめ多くの活躍馬が出ている。この基本ラインに、重厚なエリシオとホイストザフラッグが入って底力が添えられている。フジキセキ産駒でクラシックを狙うとしたらこういうタイプだろう、と思わされる好配合馬。脚長の体型なので基本的にはコーナーが緩く直線の長いコースに向いているが、前走の朝日杯フューチュリティSよりも距離が2ハロン延び、流れが落ち着きそうなので条件は大幅に好転する。溜めて切れるこの馬の出番だ。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102652/

前走の朝日杯フューチュリティS(G1・芝1600m)は4着。コース設定、スタートの出遅れ、その後のレース運びに持ち味が殺され、力を出し切れなかった敗戦でした。予想文にも書いたとおり今回は大幅に条件が好転するので順当な勝利だったと思います。本番を見据えての仕上げで身体には余裕がありました。上積みもあるはずです。

ただ、予想文にも書いたとおり、脚を溜めて発揮する瞬発力が最大の持ち味なので、トライアルタイプ、という可能性も若干ながらあります。一般的な傾向として、少頭数のトライアルはペースが緩く、多頭数の本番はペースが上がります。スローペースの今回は上がり34秒2という切れ味でねじ伏せましたが、脚を溜められなかった朝日杯で脆さを見せたように、ペースが上がった本番で案外……というシーンも多少は想定しておくべきかもしれません。エリシオと Hoist the Flag の底力に期待です。

2着△プレイ(7番人気)は先団でうまく立ち回りました。強いメンバー相手に善戦してきており弱い馬ではありません。混戦の年は先に行ける馬を軽視してはならない、というのは鉄則です。

3着▲デボネア(5番人気)は距離ロスなくインを回った佐藤哲三騎手が上手かったですね。アグネスタキオン産駒ですが、母ヴェルヴェットクイーンは「Singspiel×シャーディー×Relkino」という持続型の血統。ハイペースへの耐久力はあると思います。大穴候補として本番でもちょっとおもしろい存在です。

しんがり11着に沈んだ○ターゲットマシン(2番人気)は、ゲート入りをさんざん渋り、レースでもハミを噛んで行ってしまいました。明らかに平常心を欠いていましたね。参考外の一戦でしょう。ホープフルSのディープサウンド、シンザン記念のドナウブルー、フェアリーSのイングリッドなど、ディープインパクト産駒は気性面の自爆によって人気を裏切るシーンをたびたび目にします。優等生が突然キレるようなもので、兆候が探りづらいだけに難しいところです。

2011年3月 6日 (日)

チューリップ賞はレーヴディソール

どう考えても負ける要素が見当たらないレースでしたが、勝ちっぷりは想像以上。最後までムチを使うことなく、最後の1ハロンは軽く流していました。それでいて上がり33秒6。ダイワスカーレット、ウオッカ、ブエナビスタの列に加わる存在でしょう。ゾクッとしました。
http://www.youtube.com/watch?v=rJgZ9TXZv5M

「自分がいままで乗ってきた馬のなかでも、これほどのインパクトのある走りを見せてくれる馬というのはいなかったんで、ホントにどこまで強くなっていくのか、楽しみしかないです」と、福永祐一騎手。「ボク自身もこれほど楽に重賞を勝てたことっていままでないです」。

遠回しに“シーザリオよりも上”といっているわけで、これは破格の評価です。脚もとのトラブルさえなければ、いずれ海外の大レースに打って出る馬なのでしょう。1月22日に放送されたテレビ東京『ウイニング競馬』のインタビューで、福永騎手はレーヴディソールについて次のように評しました。

「これまでも切れ味のある牝馬に乗ってきましたけど、レーヴディソールは重厚感もありパワーもある。いままでにいなかったタイプ」

このコメントを聞くと、海外の深い芝への適性も十分ではないかと思います。

数多い芦毛の名牝のなかで、世界的に最も有名なのは“白面の魔女”の異名をとった Petite Etoile(プティトエトワール)ではないでしょうか。アガ・カーン四世殿下の父アリ・カーン王子の所有馬で、通算成績19戦14勝。その牝系から約半世紀を経て Zarkava(凱旋門賞など7戦全勝)が誕生したことでも話題になりました。
http://www.pedigreequery.com/petite+etoile
http://www.pedigreequery.com/zarkava

以下の映像は、Petite Etoile が逃げ馬をとらえ損ねて2着に敗れた60年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝12f)。
http://www.youtube.com/watch?v=Ddcl5fj2rwI

意識して見るからそう思うのかもしれませんが、Petite Etoile とレーヴディソールはなんとなく身のこなしなどが似ているような……。

いずれヨーロッパの大レースの主役を務めることもあるのでは? “21世紀の Petite Etoile”になるのでは? ……などと、とめどなく妄想が広がるくらい、今回のレーヴディソールの勝ちっぷりは鮮やかでした。予想は◎▲△で3連単2930円的中。予想文は省略します。

2011年3月 5日 (土)

サニーブライアン逝く

いうまでもなくサラブレッドは成長する生き物です。デビューから引退まで能力がずっと一定ということはありません。充実期に入ると周囲の人々でさえ驚くような変貌を遂げることがあります。サニーブライアンはそれを劇的な形でファンに示した馬でした。

97年にクラシックを戦った世代は個性派ぞろいで強く印象に残っています。なかでもサニーブライアンは皐月賞、日本ダービーの二冠をいずれも逃げ切り、個性派でありながらチャンピオン、という魅力的なキャラクターでした。好きな馬だったのでいくつかの媒体で原稿にしたことがあります。『競馬王』にも数年前、400字詰め原稿用紙15枚ほどの文章を書きました。そこから抜粋します。

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 のちに大西直宏騎手にお会いしたときに、97年の皐月賞からダービーまでの状況について伺う機会があった。
「たしかに、皐月賞の直線のバテ方は酷かったですし、有力馬が馬場に泣いたという評価もありました。馬場が良くて広い東京に移れば、直線も長いし、有力馬が差し切れるんじゃないかとは誰もが思ったでしょうね。皐月賞を勝った時点では僕も評価は一緒で、あんだけバテちゃえば東京ではもたないな、という気はしてましたよ」
 手綱を取った大西騎手自身も、われわれ一般ファンとほぼ同じ見方をしていたというのは驚きだ。だがしかし、と彼はいう。
「皐月賞が終わってからダービーまでの7週間、馬がすごく成長して、それこそ1日1日変わっていくんですよ。他の馬に蹴られてプリンシパルSを使えなかったというアクシデントはあったんですが、稽古を休ませたのは1日だけでしたし、影響はなかったですね。本当に状態のいい馬というのは皮膚の表面に“銭型”が出るというじゃないですか。あの馬の場合、それこそ全身、首のほうまで出ていて、ああ凄いんだなぁと思いましたよ。乗っていても皐月賞前とは全然違う感じがしましたし、競走馬というのは短期間でこれだけ変わるんだなという感じがしましたね。調子の上がる馬というのは何頭も見てきましたけど、あれだけ変わったというのはあの馬だけです」
 皐月賞からダービーまでの短い期間に、サニーブライアンは別馬のように変化していたというのだ。さらに直前には、勝利を予感させる奇妙な出来事が立て続けに起きる。
「ダービーの枠順抽選では大外の18番が出るんじゃないかと予感していて、自分で抽選を引いたら18番。『やっぱり出たな』と思いましたよ。ダービーの前日には南井さん(現調教師)たちと調整ルームでマージャンをやったんですが、緑一色四暗刻というダブル役満をあがったんです。その瞬間、ああ、明日は勝てるなと確信しました」

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当時をご存じない方のために補足しますと、サニーブライアンの皐月賞制覇は、11番人気とノーマークの存在で、しかも逃げ切りだったため「フロック」という評価が大勢を占めていました。ダービーは6番人気。皐月賞の勝ち馬としてはダービー史上最低の人気でした。レースの模様は以下の映像をご参照ください。
http://www.youtube.com/watch?v=FOdVYsByiyo

春のクラシックが近づいてくると、毎年必ずサニーブライアンの教訓が脳裏をかすめます。デビュー当時に足踏みをした馬は、それ以降あまり人気にはなりません。弱かったころのイメージはなかなか払拭できないものです。3歳春はサラブレッドが大きく成長し、それまでの序列がレースごとに入れ替わる時季でもあるので、この見極めが馬券の勝敗に直結します。

今週は土曜日にチューリップ賞、日曜日に弥生賞というクラシックに向けての重要ステップレースが行われます。サニーブライアンの訃報を耳にして「サラブレッドの成長」についてあらためて考えさせられました。短期間にびっくりするような成長を見せる馬が、今年もまた現れないとも限りません。

ちなみに、大西騎手が語ったマージャンのエピソードですが、これは通常の四人マージャンではなくサンマです。念のため。

2011年3月 4日 (金)

ハブルバブルとブサック血統(後)

ブリーダーズCターフ(米G1・芝12f)2連覇、キングジョージ六世&クイーンエリザベスS(英G1・芝12f)など4つのG1を制したコンデュイット(ビッグレッドファームで繋養中)は、昨日のエントリーで触れた Sadler's Wells と Darshaan のニックスを持つ近年の代表馬といえるでしょう。ハブルバブルの母ラヴアンドバブルズはこれと配合構成がよく似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0106a6/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005190006/

             ┌ Riverman
           ┌○┤ ┌ Nureyev(≒Sadler's Wells)
           │ └○┘
ラヴアンドバブルズ ―┤ ┌○┐ ┌ Abdos
           └○┤ └○┘
             │ ┌ Miswaki
             └○┘

             ┌○┐ ┌ Abdos
           ┌○┤ └○┘
           │ │ ┌ Miswaki
コンデュイット ―――┤ └○┘
           │ ┌ Sadler's Wells(≒Nureyev)
           └○┤   ┌ Riverman
             │ ┌○┘
             └○┘

要するに、欧州芝2000~2400mあたりに適性が感じられる底力とスタミナに優れた血統ですね。これとディープインパクトが掛け合わされて誕生したのがハブルバブルです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104879/

母方に Riverman を持つディープインパクト産駒は、シーズン開幕前から高く評価してきました。Pocahontas≒River Lady が生じ、それらに含まれる Roman がディープインパクトの構成要素のひとつの核なので、好結果が期待できるのではないかと考えたからです。

また、一昨日のエントリーに記したとおり、Lyphard、Mr.Prospector、 “Northern Dancer & Special”を併せ持つディープインパクト産駒なので、トーセンラー、パッションダンスと配合構成が似ています。

Busted 4×5はあまり見かけないクロスです。Busted 自身は古馬になってキングジョージ六世&クイーンエリザベスS(芝12f)を制した晩成型のステイヤー。底力とスタミナの供給源として近年のイギリスでは有数のもので、長くいい脚を使うのが特長です。先週の中山記念を快勝したヴィクトワールピサにも Busted は含まれています。
http://www.pedigreequery.com/busted

ハブルバブル自身は、Busted に加えそれと構成が近い Alcoa という血が入るので、Busted≒Alcoa 4×5・5。昨日の Akarad の解説で同馬が Delleana≒Carissima 5・4×5を持つと記しましたが、要するにこれは Donatello の母と Pharis の母の関係です。それぞれが Donatello の孫にあたる Busted≒Alcoa のクロスはこれを強化することになるので好ましいですね。

予想ではハブルバブルを○としましたが、これは同じディープインパクト産駒のペルレンケッテが◎だったからです。坂路50秒5という時計には逆らえません。イレ込みやすい気性のようですが、こちらも母方にドイツ血統を持つ魅力的な配合馬なので、いずれ出てくるでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103309/

ディープインパクト産駒はアメリカ血統と相性が良く、そうした配合はコンスタントに走ります。ただ、リベルタス、トーセンラーといったクラシックディスタンス向きのトップクラスは、ヨーロッパの重厚なスタミナ血脈を兼備しています。ハブルバブルもこれに連なるパターンです。レースぶりを見るかぎり将来性豊かな逸材であることは間違いないでしょう。本質的には3歳夏を越してからのタイプかもしれませんが、長い直線が合っていると思われるので、オークスには向くはずです。次走は3月19日のフラワーC(G3・芝1800m)。アッサリ勝つようなら3歳牝馬の勢力図が大きく変動します。

2011年3月 3日 (木)

ハブルバブルとブサック血統(前)

日曜阪神5Rの新馬戦(芝1800m)は、ディープインパクト産駒の○ハブルバブル(2番人気)が後続を5馬身ちぎって快勝しました。
http://www.youtube.com/watch?v=3UZVnUZ4NQk

牝馬限定戦ではありましたが強かったですね~。勝ちタイムは1分48秒0。上がり3ハロン34秒1はメンバー中1位で、2位を1秒2上回っています。同日、同コースで行われた3歳未勝利戦(3R)は、ほとんど同じようなラップを刻んで1分48秒6。個人的にこの未勝利戦はそこそこレベルが高いと考えているので、これを上回ったのですから価値はあると思います。リスポリ騎手によれば、レース中に落鉄し、ステッキは使っていないとのこと。

母ラヴアンドバブルズはバブルガムフェロー(天皇賞・秋、朝日杯3歳S)と同じ一族で、現役時代にクロエ賞(仏G3・芝1800m)を勝っています。母の父 Loup Sauvage はイスパーン賞(仏G1・芝1850m)など3つの中距離重賞の勝ち馬。ドバイワールドC(首G1・ダ2000m)3着という成績もあるので、軟弱な芝馬ではありませんでした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104879/

母ラヴアンドバブルズは一見してアガ・カーン的な匂いを感じさせる配合ですね。Never Bend と Akarad がその象徴です。

アガ・カーン四世殿下はかつて「わたしは Never Bend の熱烈な信者である」と語ったくらい、Never Bend の血を高く評価しています。その母の父 Djeddah がフランスの伝説的な名生産者マルセル・ブサックの生産馬であることも大きな理由でしょう。Durban=Heldifann 3×2というブサックらしい全きょうだいクロスが施されています。こうした特殊な配合が代を経ても素晴らしい活力を伝えることを、アガ・カーンは理解していました。
http://www.pedigreequery.com/djeddah

マルセル・ブサックは78年に破産。20世紀半ばに栄華を誇ったブサック帝国の遺産はアガ・カーンに受け継がれました。Akarad はそのなかに含まれていた1頭です。凱旋門賞を勝った名牝 Akiyda の全兄、日本に輸入された仏ダービー馬アカマスの半弟にあたる良血で、現役時代にサンクルー大賞典(仏G1・芝2500m)を勝ちました。スタミナと底力、道悪適性は抜群ですが、スピードに欠けるところがあります。その産駒のナトルーンが種牡馬として日本に入りましたが成功しませんでした。

配合にはブサックらしい意匠が凝らされています。Cordova≒Arbar 3×3(あるいは Caravelle≒Arbar 4×3)で、Cordovilla≒Gloriana 2×3でもあります。Delleana≒Carissima 5・4×5も見逃せません。ブサック血脈はそれぞれ互いに近い関係にあるので、自然にこのようなクロスが生じるという側面もあるでしょう。ブサック流の特殊な凝縮は主流血統に対して異系の活力をもたらす働きがあります。昨今のドイツ血統の流行はこれと同じ理屈ですし、アガ・カーンが主流から外れた血の導入を心がけて牝系を育てているのも、主流血統と出会った際のインパクトを期待してのものでしょう。
http://www.pedigreequery.com/akarad

Never Bend と Akarad を併せ持つ母ラヴアンドバブルズには、Djeddah≒Tourzima 5×6という4分の3同血クロスがあります。アガ・カーンが愛してやまない Darshaan にはこのクロス(5×5)があり、また、世界的によく知られた Sadler's Wells と Darshaan のニックスは、これを継続していることが成功要因でしょう。前述のナトルーン産駒で最も賞金を稼いだエスジーフラット(中山金杯-3着)は、ラヴアンドバブルズと同じく Never Bend と Akarad を併せ持っています。(続く)
http://www.pedigreequery.com/darshaan
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1990106875/

2011年3月 2日 (水)

好調ネオユニヴァース産駒のエチゴイチエ

■土曜阪神6Rの新馬戦(芝2000m)は、好位追走の◎パッションダンス(1番人気)が抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=ljqOm-7qjaY

予想文を転載します。

「◎パッションダンスは『ディープインパクト×ジェイドロバリー』という組み合わせで、4分の3姉にアドマイヤキッス(重賞4勝)がいる良血。4頭の兄姉はいずれもデビュー戦で連対しており、初戦にきわめて強い血統でもある。ディープインパクト産駒も芝新馬戦で連対率47.6%。この条件は強いだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103125/

これで兄弟5頭すべてデビュー戦で連対したことになります。新馬戦に強かった母の父ジェイドロバリーの影響でしょうか。ジェイドロバリーは従兄弟に Sadler's Wells や Fairy King、伯父に Nureyev がいる超良血ですが、母の父としてはもうひとつ。父としてそうだったように母の父としても底力に欠け、大レースでは信用できないところがあります。JRAの平地G1を勝った馬はまだ出ていません(障害ではキングジョイが中山大障害を2連覇)。ただ、芝の平地G1における最高成績は、本馬の4分の3姉アドマイヤキッスが記録した桜花賞(G1)2着なので、母の父がジェイドロバリーであっても、本馬に関しては大物感という面で懸念する必要はないかもしれません。

母方に Lyphard、Mr.Prospector、“Northern Dancer & Special”(たとえば Sadler's Wells、Fairy King、Nureyev、Number など)を併せ持つディープインパクト産駒には、トーセンラー(きさらぎ賞)、ハブルバブル(新馬勝ち。木・金のエントリーで紹介予定)、そして本馬がいます。

騎乗したリスポリ騎手は、「ヨーロッパの競走馬によくいるタイプの感じだった」(『週刊競馬ブック』)というユニークなコメントを残しています。あえてコメントするぐらい印象的だったということは、日本のほとんどの競走馬はヨーロッパのそれとはタイプが異なるのでしょう。もちろんそれは誰もが感覚的に分かっていることだとは思うのですが、具体的にどう異なるのか、できることならもっと詳細に訊いてみたいところです。

■土曜中山6Rの新馬戦(芝2000m)は、△エチゴイチエ(1番人気)が豪快に抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=M__giVavfKo

ネオユニヴァース産駒の3歳世代は年明けから絶好調。1、2月のわずか2ヵ月間で17勝を挙げています。これは全種牡馬のなかでアグネスタキオン産駒の18勝に次いで第2位。ディープインパクト、(16勝)、キングカメハメハ(13勝)、マンハッタンカフェ(13勝)を上回っています。昨年の同時期は11勝、一昨年は6勝だったので、大きく数字を伸ばしていることが分かります。なかでも芝1800~2000mの新馬戦では連対率38.5%、単勝回収率205%、複勝回収率240%という抜群の成績です。

エチゴイチエは「ネオユニヴァース×エリシオ」という組み合わせ。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102911/

父ネオユニヴァースは、母方に Sadler's Wells や Nureyev を入れた配合からパンチの効いた産駒を出す傾向が見られます。ロジユニヴァース、アンライバルド、ゴールスキー、アイアムネオなどがこのパターン。Sadler's Wells は決して素軽い血ではないので、ネオユニヴァースと組み合わせる場合、スピードタイプの血を添えたいところです。エチゴイチエが母方に抱える Fairy King は、全兄の Sadler's Wells よりも速いタイプですが、エリシオを経由しているのでスピード感はありません。

これはネオユニヴァース産駒ではありませんが、“父サンデー系、母の父エリシオ”という共通点を持つサダムパテック(弥生賞に出走予定)は、2代母の父が Mr.Prospector です。同じく母の父にエリシオを持つコスモヘレノス(ステイヤーズS)も2代母の父は Mr.Prospector です。こういう血のサポートがないと鈍重さが前面に出てしまう危険性が高まります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102652/

エチゴイチエはハーツクライの従兄弟にあたる良血で、同じくサンデー系のサイアーラインに属しています。したがって、ハーツクライの配合的なキーポイントである Nothirdchance≒Revoked という相似な血のクロスを持ちます(5×5)。エチゴイチエの配合ではこれが思った以上に効果的なのかもしれませんね。このクロスについては、一昨年12月5日のエントリー「ミカエルビスティーと『Nothirdchance≒Revoked』」で解説しておりますのでご参照くださいませ。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2009/12/nothirdchancere.html

東京よりも中山のほうが良さそうな配合で、山吹賞(中山芝2200m)あたりはぴったりという気がします。

2011年3月 1日 (火)

阪急杯はサンカルロ

1400mという距離は、馬によって得手不得手がはっきりし、得意な馬は繰り返し好走する傾向があるように思います。阪急杯(G3・芝1400m)は、同競馬場・同距離で行われる年末の阪神C(G2・芝1400m)と結びつきが深いレースです。過去、阪神Cで連対した馬が4頭出走し、2頭が連対して1頭が3着という好成績です。

今年は、阪神Cの出走馬が2頭しかいませんでした。その2頭が、今回連対した○サンカルロ(4番人気)と◎ガルボ(1番人気)。この2頭の阪神Cは散々なレースでした。サンカルロは行くところ行くところ壁になって力を出せず。ガルボはインで詰まってしまいました。まともならこの2頭は勝ち負けになっていたでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=7OvRTrI-opE

阪神Cで勝ち負けになる馬なら、阪急杯でも当然好勝負になります。今回、枠なりでインを進んだガルボは、直線でやや窮屈になるシーンがありました。動きたいときに動けなかったのが痛かったですね。外を回ったサンカルロは、その間に抜け出してセーフティリードを取っていました。
http://www.youtube.com/watch?v=K-QG13qZSEk

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は○◎で馬連1270円、○◎△で3連複3500円的中。『ウマニティ』は連単系マルチ馬券なので馬単3300円、3連単22840円的中です。

サンカルロの母ディーバは3勝馬で、2代母ミスセクレトは伊2歳チャンピオン。母方に Mr.Prospector が入るシンボリクリスエス産駒は成功しており、とくに Crafty Prospector を持つものは、デビューした4頭中3頭が新馬勝ちを果たしています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102822/

サンカルロで思い出すのは新馬戦(東京芝1600m)。のちにラジオNIKKEI賞(G3)で3着となるストロングリターンが同じレースに出走しており、わたしはPOGの持ち馬でもあった同馬が本命、サンカルロは対抗でした。両馬は「シンボリクリスエス×Mr.Prospector 系」なので配合構造がそっくり。レースは、好位から抜け出したサンカルロが勝ち、出遅れて後方から猛追したストロングリターンがアタマ差2着。その後、わたしはずっとストロングリターン優位説を唱えていたのですが、サンカルロはそれをあざ笑うかのように3歳春に重賞(ニュージーランドT)を勝ち、今回、ふたつ目の重賞を手にしました。成績面では差をつけられましたが、ストロングリターンは気性難が出世を妨げたので、素質面の優位説を心のどこかでいまだに捨てきれていません^^
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102934/

前哨戦で好走したシンボリクリスエス産駒は本番で軽く見ることにしているので、次走の高松宮記念(3月27日・G1・阪神芝1200m)では△ぐらいでしょうか。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!