2024年5月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

« ダンスファンタジアと配合構成が似ているフォーエバーマーク | メイン | 弥生賞でも勝ち負けになるルルーシュ »

2011年2月 2日 (水)

大物感あり、リヴェレンテ

■日曜京都5Rの新馬戦(芝2000m)は▲リヴェレンテ(3番人気)が差し切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=AdpDqgbdSGM

スタートが鈍く後方からの競馬となり、超スローペースを大外からマクって進出し、11秒7-11秒6-11秒0という上がり勝負をスパッと差しました。なかなか強いですね。

桜花賞馬レジネッタ(父フレンチデピュティ)の半弟にあたる良血。レジネッタは「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」で、これはコンスタントに走るもののG3レベルで頭打ちになりがちな配合です。にもかかわらずクラシックを制覇したのは、2代母マクダヴィアの配合構成に負うところが大きいのではないかと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005102077/

マクダヴィアは20世紀後半を代表する名繁殖牝馬の1頭 Fall Aspen の孫。また、Hyperion と Son-in-Law の組み合わせから成る血(望田潤さん風にいえば「ハイインロー」)を5代以内に5つも抱える(Tudor Minstrel、Flower Bowl、Abernant、Imitation、Swaps)という底力の塊のような配合。これがうまく作用したのではないでしょうか。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a006530/

レジネッタの半弟リヴェレンテは、同じ「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」のトゥザグローリーと配合のイメージが似ています。トゥザグローリーは2代母フェアリードールに Hyperion が8本も入っています。配合的に硬いかなと思わせて切れる脚があるところも似ています。リヴェレンテについてはレース前、底力はあっても切れ負けして2、3着ぐらいではないか……と目算を立てていたのですが、予想に反して素晴らしい切れ味を発揮しました。

今回は決め手の勝利である以上に、総合力の勝利だったと感じます。芝新馬戦を上がり33秒台で勝ち上がった「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」は過去2頭しかいません。その2頭とはローズキングダムとトゥザグローリー。リヴェレンテには底力と切れ味が理想的な形で表現されているので大物感があります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102577/

蛇足ですが、日曜小倉3Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ったノーティカルスター(父ステイゴールド)はリヴェレンテの甥、つまりマクダヴィアの息子です。中長距離で強くなりそうなので動向を追いたい馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102613/

■日曜京都6Rの3歳500万下(芝2000m)はノーザンリバー(1番人気)が外を回って楽々と突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=GFRK4JrL89g

2週間前、1月19日のエントリー「ディープインパクト産駒の買いどころは基本的にマイル以上」で取り上げた馬です。次は芝に戻るのではないでしょうか。ダート馬ではないので要注意です。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-35da.html

■日曜小倉10Rのくすのき賞(3歳500万下・ダ1700m)は佐賀公営に所属するウルトラカイザー(5番人気)が逃げ切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=TQ2VIIYong4

佐賀所属馬がJRAで勝つのは06年1月のスーパーワシントン(かささぎ賞)以来5年ぶりです。手綱を取った真島正徳騎手は、00年9月にコウセイロマンでひまわり賞(2歳OP)を勝っており、JRAのレースを佐賀所属馬で勝つのはこれが2回目となります。

父レギュラーメンバー、母の父ダイナレター、2代母の父マルゼンスキーと、いずれもわが国のダート競馬で素晴らしい能力を披露した馬たちで血統が構成されています。JRAではあまり見られないタイプですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104671/

父レギュラーメンバーは1月27日のエントリーで取り上げたロジータの孫。サイレントスタメン(東京ダービー)やダイナマイトボディ(東海ダービー、兵庫クイーンカップ)など、地方競馬を中心に産駒が走っています。現在、青森県の山内牧場で繋養されています。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/427673/25901630

大物感あり、リヴェレンテを参照しているブログ:

コメント

1/23(日)中山4R新馬戦(ダ1800m)を勝ったコルポディヴェントはどうでしょうか?勝ち時計は平凡ですが…

とてもいい馬だと思いますよ。フジキセキ産駒のダート配合としては申し分ないと思います。新馬戦の予想でも◎を打ちました。予想文を転載します。

「◎コルポディヴェントは『フジキセキ×ティンバーカントリー』。これは新潟2歳S(G3)を勝ち、川崎の関東オークス(G3・ダ2100m)で2着となったシンメイフジと同じ組み合わせ。半姉マエストラーレはダート準OPで活躍しておりパワーは十分。ダート1800mという条件はぴったり。」

スタミナが豊富なので、そうした強みを活かせるレースが合っていると思います。

早速のご回答、ありがとうございます。実は一口出資してまして…楽しみになりました!

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!