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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年2月 8日 (火)

器の大きさを評価したいオーシャンビーナス

■土曜京都4Rの新馬戦(ダ1800m)は★アドマイヤケルソ(8番人気)が勝ちました。
http://www.youtube.com/watch?v=bReLs6E3rn8

予想は★◎で馬連12520円的中。単勝配当が4210円もついたのは稽古内容がまったく平凡だったからです。血統的に見どころがあったので押さえて正解でした。

父アドマイヤドンは2年連続で最優秀ダートホースに選ばれた名馬。母ロイヤルカードは未勝利馬ですが、アドマイヤホープ(全日本2歳優駿)、アドマイヤフジ(重賞3勝)の半姉にあたる良血です。本馬はアドマイヤフジと配合構成が似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101638/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2002103091/

          ┌○┐
アドマイヤケルソ ―┤ └ ベガ
          │ ┌ サンデーサイレンス
          └○┤
            └ アドマイヤラピス

            ┌ サンデーサイレンス
          ┌○┤
アドマイヤフジ ――┤ └ ベガ
          └ アドマイヤラピス

根拠はこれだけだったのですが、冴えない稽古内容でいきなり勝つということは、潜在能力が高いということなのでしょう。

■土曜京都6Rの新馬戦(芝1600m)は◎ダノンフェニックス(1番人気)が押し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=9zOheEOv3zM

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は◎▲で馬単2790円的中。予想文を転載します。

「◎ダノンフェニックスは『ネオユニヴァース×グランドロッジ』という組み合わせ。ディープインパクトの近親にあたる。ネオユニヴァース産駒の活躍馬と配合を比較してみると、母方にバステッドを持つところはヴィクトワールピサ、ロジユニヴァースに似ており、ダンジグを持つところはロジユニヴァース、オールアズワンに似ている。母バシマーはネオユニヴァースと相性のいい血で構成されているので好感が持てる。稽古の動きも良好。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103264/

配合が良好で稽古も動いていたので順当な結果でしょう。ただ、このレースで本当に◎を打ちたかった馬は2着▲オーシャンビーナス(3番人気)でした。カンパニーの半妹で配合は抜群。しかし、父リンカーンは芝新馬戦で41戦して連対なし。この成績ではいくら配合が素晴らしいといっても◎は打てません。▲が精一杯でした。

父リンカーンの母グレースアドマイヤは、カンパニーの父ミラクルアドマイヤの全姉です。したがって、オーシャンビーナスとカンパニーの配合構成はよく似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103301/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001103435/

           ┌○┐ ┌ トニービン
オーシャンビーナス ―┤ └○┤
           │   └ バレークイーン
           └ ブリリアントベリー

             ┌ トニービン
           ┌○┤
カンパニー ―――――┤ └ バレークイーン
           └ ブリリアントベリー

1月24日のエントリー「アメリカJCCはトーセンジョーダン」のなかで、クラフティワイフの牝系とトニービンの好相性について記しました。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/01/post-fea6.html

オーシャンビーナスはまさにそのパターン。カンパニーと配合構成が似ているということは、トーセンジョーダンやレニングラードとも似ていることになり、さらにいえば先日の小倉大賞典で2着となったバトルバニヤンとも似ています。いいところがあるのではないかと考え、某POGでも指名した馬でした。

リンカーン産駒には、牝馬ながらジュニアC(OP・芝1600m)を制したデルマドゥルガーという活躍馬がいます。オーシャンビーナスは、リンカーン産駒が苦手とする新馬戦で牡馬相手にハナ差2着ですから、かなりの素質馬ではないでしょうか。器の大きさではデルマドゥルガーに負けていないと思います。次走以降が楽しみですね。

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コメント

グレースアドマイヤと言えば、ダイイチシガー等とクラシック路線を進んでいましたね。(余談ですがダイイチルビーが大好きでした)

牝馬らしくない幅のある馬体に能力の高さを感じました。
リンカーンの仔で近親がカンパニーですから急がず大事に育って欲しいものです。

ダイイチルビー、私も大好きでしたよ~。日高最良の血統という感じでしたね。グレースアドマイヤはPOGで人気だった馬ですが、なんだかんだいって結局走りましたし、繁殖牝馬としても成功。やはり血統ですね。オーシャンビーナスが本格化するのは古馬になってからかもしれません。メイショウベルーガのような存在になればおもしろいんですが。

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