ケイムホームは種付け初年度の08年に、日高地区で最高となる175頭の種付けを行いました。人気を博した理由は、現役時代の高い能力と、Mr.Prospector 系のスピード血統と、120万円という手ごろな種付け料でしょう。
現役時代にアメリカで12戦9勝。勝ち鞍には3つのG1勝利が含まれています。ただ、G1のなかのG1であるブリーダーズCジュヴェナイル、ケンタッキーダービー、ブリーダーズCクラシックでは完敗を喫しているので、超大物というわけではありませんでした。
正直なところ、アメリカでの種牡馬成績は、期待の大きさからするといまひとつ。とはいえ、何頭かの重賞勝ち馬や入着馬を出しており、日本向きの特長を伝えることができれば、成功の期待は十分掛けられるでしょう。じっさい、アメリカ時代に送り出した産駒に、プリンシパルS(OP・芝2000m)を勝ったケイアイライジンがいます。ダート向きのスピードタイプを多く出すと思われますが、配合次第では芝の重賞を狙えるような産駒も出せるかもしれません。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006106135/
その鍵は、Nasrullah と Princequillo の組み合わせから誕生した Secretariat と Full Out を3代目に並べている点でしょう。望田潤さん風にいえば「ナスキロ」ですね。ケイアイライジンは Secretariat を継続し、さらに母の父 A.P.Indy にはナスキロの仲間である Poker があります。ケイアイライジンが芝中距離に対応したのはこのあたりに秘密がありそうです。
ケイムホームの2代母の父 Full Out は、Mill Reef、Riverman と相似な血の関係にあるので、このふたつの血とは相性がいいでしょう。相似な血については笠雄二郎著『血統論』に詳しいのでご参照ください。
http://www.miesque.com/shopping.html
┌ Never Bend
Full Out ―┤ ┌ Princequillo
│ ┌○┘
└○┤ ┌ Count Fleet
└○┘
┌ Never Bend
Mill Reef ―┤ ┌ Princequillo
└○┤ ┌ Count Fleet
└○┘
┌ Never Bend
Riverman ―┤ ┌ Princequillo
│ ┌○┤ ┌ Count Fleet
└○┘ └○┘
Northern Dancer を持たず、それと似た配合構成の Icecapade(悲劇の名牝 Ruffian の半兄でもあります)を持っているので、Northern Dancer を強めに持っている繁殖牝馬とも合うでしょう。
┌ Nearctic
Northern Dancer ―┤ ┌ Native Dancer
└○┘
┌ Nearctic
Icecapade ――――┤ ┌ Native Dancer
└○┘
アメリカ時代の産駒を調べると、Graustark と His Majesty の全兄弟と好相性を示しています。ケイムホーム自身がやや底力に賭ける血統構成なので、それを補っているという見方ができるでしょう。2頭の母 Flower Bowl と同じく、Hyperion と Son-in-Law の組み合わせから成る Tudor Minstrel と Swaps を持っていることも、この好相性の理由のひとつだと思います。
新馬戦開幕週と2週目に、ケイムホーム産駒がまったく振るわなかったので、先週は全般的に評価を下げてしまいました。失敗でした。5頭出走して2頭が新馬戦を勝ち上がりました。
函館の新馬戦(芝1200m)を勝った△クールユリア(1番人気)は、Mill Reef、Poker、Northern Dancer を持っているので上々の配合です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102597/
京都の新馬戦(芝1800m)を勝った★シンゼンレンジャー(7番人気)は、母が5代以内に Northern Dancer を3本持ち、Nasrullah と Princequillo の組み合わせから誕生した Apalachee を持ちます。これもまずまずですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102195/
今週はケイムホーム産駒が土日に一挙7頭出走します。「Gone West×Clever Trick」という仕上がり早の血統ですから、この時期の2歳戦は稼ぎどころでしょう。上記のパターンに当てはまり、稽古で動いている馬は買いです。