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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年7月

2011年7月31日 (日)

Midday がナッソーS3連覇達成

イギリスにおける牝馬の中距離最強馬決定戦・ナッソーS(英G1・芝9f192yds)は、3連覇を懸けて出走した Midday(1番人気)が豪快に抜け出し、昨年のエリザベス女王杯の勝ち馬 Snow Fairy(2番人気)に2馬身差をつけました。
http://www.youtube.com/watch?v=5HlWr3AF99w

馬主、調教師、騎手は Frankel と同じ。同一G1の3連覇は、ここ最近では Goldikova がロートシルト賞、ブリーダーズCマイルで達成しており、少し前にはアスコットゴールドCで Yeats が4連覇しています。ちなみに Goldikova は7月31日のロートシルト賞で4連覇に挑みます。

Midday の父 Oasis Dream は Green Desert 系の新進種牡馬。昨年の英愛サイアーランキングでは第4位となっています。Oasis Dream 自身はカルティエ賞最優秀スプリンターに選ばれた快速馬だったので、産駒は仕上がり早のスピードタイプが多いのですが、Midday のように母方にスタミナ血統を入れれば中距離にも対応可能です。Oasis Dream は Sir Ivor≒Drone 3×4を持つので、サンデー系と交配してみたいですね(サンデーサイレンスの父 Halo は Sir Ivor、Drone と相似な血)。
http://www.pedigreequery.com/midday8

Midday はこれで6つめのG1制覇。3歳以降、16戦して一度も3着を外していないという抜群の安定感を誇ります。このあとはフランス→アメリカというローテーションでしょうか。

ナッソーSのひとつ前のサマーSで、ライアン・ムーア騎手が落馬して上腕と親指を骨折し、今季の騎乗が絶望的とのことです。冬期の日本における騎乗もなくなったとみていいでしょう。

トゥインクルレース誕生25周年

本日は日本初のナイター競馬が行われてからちょうど25年目にあたります。いまでは当たり前になっていますが、当時は画期的といえる試みでした。

浜松町駅からモノレールに乗って行ったところ、車内はラッシュ時さながらのすし詰め状態。大井競馬場前駅で吐き出され、まるで年末のアメ横のような人の流れに驚きつつ競馬場の北門にたどり着くと、そこからさらにメインスタンドまで人の波が切れ間なく続いていました。それまで大井競馬場には何度も足を運んでいましたが、これほどの混雑を経験したのは初めて。お腹が空いて売店で何かを買おうとしても、どこも長蛇の列なので並ぶ気が失せました。

25年が経過してみると、場内の混み具合や、早見優さんのコンサートといった馬とは関係ない部分だけが記憶に残り、どんなレースが行われたかはすっかり忘れてしまいました。

大井競馬場では7月31日(日)から8月4日(木)までの開催を「アニバーサリーウイーク」と称し、さまざまなイベントを実施する予定です。
http://www.tokyocitykeiba.com/news/news.php?id=2289

大井競馬場の告知によれば、新しい発走ファンファーレをお披露目するようですね。楽しみな反面、ちょっと怖いような気も……。

2011年7月30日 (土)

九州産馬限定の新馬戦はロドリゴデトリアーノ産駒だらけ

夏の小倉開幕週には、恒例の九州産馬限定の新馬戦(芝1200m)が組まれています。

九州は馬産の規模が小さく、種牡馬の選択肢も少ないため、出走馬の父が極端に偏る傾向があります。90年代は出走馬の半分がシンウルフ産駒ということがありました。ここ数年はサイレントハンター産駒が目立っています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1979106304/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1993104485/

そして今年はロドリゴデトリアーノ産駒。土曜小倉5Rの新馬戦に出走する18頭のうち7頭が同産駒です。

日本軽種馬協会に所属する種牡馬は、国内にあるいくつかの種馬場を旅芸人のように渡っています。08年にロドリゴデトリアーノは九州種馬場で仕事に励みました。そのときの種付けで誕生した産駒が現2歳馬です。ロドリゴデトリアーノといえばエリモエクセル(オークスなど重賞4勝)やスーパーホーネット(毎日王冠など重賞4勝)の父。すでに高齢ですが配合さえ合えば一流馬を送り出せる種牡馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a000d71/

ひとつのレースに同一種牡馬の子がこれだけ多いと、血統予想がしづらい面はたしかにあります。それ以前に、九州産馬は実力のバラつきが大きいので、稽古で好時計を出した馬が素直に走る傾向が見られます。今年もそのとおりに決まるかもしれません。しかし、それに流されてはいけないので、あくまでも配合にこだわった予想をしてみたいですね。

00年以降、九州産馬でJRAの平地重賞を制したのはテイエムチュラサン(アイビスサマーダッシュ)のみ。今年の2歳世代にはロドリゴデトリアーノという心強い援軍が来たので、大物が隠れている可能性もあると思います。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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2011年7月29日 (金)

平坦コース向きメイショウグラハム

日曜新潟5Rの新馬戦(芝1800m)は、○メイショウグラハム(1番人気)が3番手追走から抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=tWMHAEfs2fw

稽古の良さが買われて一本かぶりの人気(単勝1.8倍)。仕上がりの良さをそのまま活かした勝利です。

母の父 Capote は一昨日のエントリーで取り上げたファインチョイスにも含まれています。Capote は現役時代にブリーダーズCジュヴェナイル(G1)を制し、米2歳牡馬チャンピオンに輝きました。その半兄 Exceller は欧米でG1を計11勝した名馬で、とくに Seattle Slew を一騎打ちの末に破った78年のジョッキークラブGC(米G1・ダ12f)は、70年代におけるアメリカ屈指の名勝負として知られています。半弟 Capote は Seattle Slew 産駒。弟の父はかつてのライバル、というわけです。
http://www.youtube.com/watch?v=zZFr6N2lNY4

Capote は5代以内に Nasrullah を4本持ち、半兄 Exceller とはまったく違ったタイプの、スピードを武器とする早熟タイプとなりました。種牡馬として現役だったころは、2歳種牡馬ランキングの上位の常連で、仕上がりの早さが売りのアメリカ血統のなかでもとくにその傾向が強いタイプでした。したがってこの血を持つ馬は2歳戦が得意と考えて間違いありません。
http://www.pedigreequery.com/capote

加えてメイショウグラハムは2代母が名牝パテントリークリア。いずれも重賞を勝ったタイキフォーチュン、タイキリオン、タイキダイヤの母です。仕上がりが早く3歳春にピークを迎えてしまう血統なので、この時期のレースには向いているでしょう。メイショウグラハム自身は Raja Baba 4×5。これも仕上がり早のスピードを後押しします。

配合を見ると平坦小回り向きに思えるのですが、蛯名騎手はフットワークの大きさを指摘しているので、平坦向きではあるけれど長い直線も苦にしない、というタイプかもしれません。素軽さは満点ですが、G1クラスの底力となるとやや物足りなく映ります。

◎クラヴェジーナ(2番人気)は4着。直線に入ってから前が狭くなるシーンがありました。太めの馬体で牡馬に交じって僅差4着ですから有望です。

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2011年7月28日 (木)

サセックスSは Frankel

ゾクゾクするような物凄いレースでした。7月27日に英グッドウッド競馬場で行われたサセックスS(G1・芝8f)。3歳馬 Frankel と古馬 Canford Cliffs の一騎打ちムードから回避馬が続出し、4頭立てという少頭数。単勝オッズは前者が約1.6倍、後者が約2.8倍と両雄が拮抗する人気を集めました。

レースは予想どおり Frankel が先手を奪い、Canford Cliffs が2番手。序盤のスローペースから徐々にペースが上がり、勝負どころで Frankel が追い出しにかかると、一瞬のうちに Canford Cliffs を突き放して5馬身差で圧勝しました。
http://www.youtube.com/watch?v=YeUB8CgDk-w

鞍上のゴーサインが出てギアが切り替わった瞬間の凄まじい加速には痺れました。昨年春からマイルG1を5連勝中の Canford Cliffs を子供扱いするのですからケタ違いです。

前走のセントジェームズパレスS(G1)は道中で無駄に脚を使って後続に4分の3馬身差まで詰め寄られましたが、今回は鞍上がうまくなだめて脚を温存し、最後の爆発力につなげました。

6月15日のエントリー「セントジェームズパレスSは Frankel」のなかで、「Frankel の評価が急落するなら、わたしはあえて逆張りで賭けてみたいですね」と記しましたが、イギリスのファンは Frankel を1番人気に推しました。さすがですね。前走に関しては苦戦の原因がはっきりしていたので度外視する向きが多かったのでしょう。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/06/frankel-9c90-2.html

これで Frankel は通算8戦全勝。このあとの予定は分かりませんが、ロンシャンのムーランドロンシャン賞(G1・芝1600m)からアスコットのクイーンエリザベス2世S(G1・芝8f)でしょうか? 無難に連勝すれば欧州年度代表馬の座は確定的でしょう。

2011年7月27日 (水)

ファンタジーSあたりに向きそうなファインチョイス

土曜函館5Rの新馬戦は、2番手追走の◎ファインチョイス(2番人気)が3馬身突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=z_xwCaPSdG4

抜け出したあとは手綱を抑える余裕がありました。岩田騎手はこの馬を高く評価しているようです。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』の予想は◎△△で馬単1810円、3連単15350円的中。予想文を転載します。

「◎ファインチョイスは『アドマイヤムーン×タイキシャトル』という組み合わせ。父アドマイヤムーンは今年の新種牡馬で、すでに2頭の勝ち馬を送り出しており好調。母アフレタータは『タイキシャトル×カポーティ』という2歳戦向きのスピード血統なので、この条件は向くだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100612/

アドマイヤムーンはダーレー繋養のエース格ですが、社台スタリオンステーションの種牡馬ほど繁殖牝馬に恵まれているわけではないので、産駒はどの子も安定して走るというわけにはいかないでしょう。ただ、ここまでのところは勝つべきレースをしっかりモノにしており、少なくとも仕上がりの早さという面では確かなものがあると感じます。

予想文に記したとおり、母アフレタータは「タイキシャトル×Capote」ですから、仕上がりの早さと軽いスピードを伝えています。本馬は Halo 4×4。この時期の2歳戦に向いたタイプで、平坦コースも合っているでしょう。ファンタジーS(G3・京都芝1400m)あたりに向きそうなタイプです。

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2011年7月26日 (火)

大物感十分ジャスタウェイ

■土曜新潟5Rの新馬戦(芝1600m)は、好位追走のジャスタウェイ(4番人気)が5馬身差で圧勝しました。
http://www.youtube.com/watch?v=r0oNCLcHwpg

ハーツクライ産駒は昨年夏(6~9月)の2歳戦で、ディープインパクトを上回る成績を収め注目を集めました。その後、秋から冬にかけて失速したとはいえ、夏場の活躍はフロックではなかったと思います。今年の夏の2歳戦は〔2・0・2・4〕ですからまずまずの成績。今後しばらくハーツクライ産駒から目が離せません。

先週勝ち上がったジャスタウェイは大物感十分。これまでデビューした2歳牡馬のなかでは1、2を争う存在でしょう。スカイノダン(北九州記念-2着)の半弟で、シグナリオ(OP)の甥にあたります。

ハーツクライの配合上のキーポイントは Nothirdchance≒Revoked 4×5である、ということはたびたび述べてきました。ジャスタウェイは5代母 Blue Burst が Blue Gay≒Revoked 1×2という特殊な配合なので、ハーツクライのキーポイントを継続しています。好感が持てる配合です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106461/

ハーツクライの代表産駒ウインバリアシオン(青葉賞、日本ダービー-2着)は、2代母の父がバリバリのダート血統 Time for a Change。ジャスタウェイは似たようなキャラクターの Wild Again を持っています。父ハーツクライは「サンデー×トニービン」でやや上品なところがあるので、こういうパワー血統を入れたほうが配合全体がシャキっと引き締まる感じでしょうか。ちなみにウインバリアシオンも代が遠いとはいえ Revoked を継続しています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103206/

■土曜京都1Rの未勝利戦(芝1600m)は、デビュー戦でダローネガの2着に敗れたエピセアローム(1番人気)が後続に6馬身差をつけて逃げ切りました。持ったままの楽勝。
http://www.youtube.com/watch?v=nnEcKY9-Fcs

ダイワメジャー産駒はここまで〔2・8・1・20〕という成績。産駒がデビューして1ヵ月の段階で迂闊に決めつけるようなことは言えませんが、詰めが甘い子が目立つので、先に行って後続をねじ伏せるという戦法は合っているような気がします。

エピセアロームはラターシュとエクセルサスの半妹。父ダイワメジャーは血統構成にやや硬いところが見られるので、母の父 Cozzene のような柔軟な血が入るのはいいでしょう。Cozzene は気難しいところがあり、産駒は逃げたり追い込んだりといった極端なレースで結果を残しています。今回の逃げ戦法は、馬が気分よく走れたという意味でもよかったと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106383/

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2011年7月25日 (月)

函館記念はキングトップガン

今週からBコースということで馬場の内側が良好なコンディション。1着△キングトップガン(4番人気)、2着マヤノライジン(12番人気)はラチ沿いをコースロスなく回って突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=VOc9foccNpU

1、2着はマヤノトップガン産駒。マヤノトップガンは現役時代に菊花賞(G1)、有馬記念(G1)、天皇賞・春(G1)を勝った名馬です。ブライアンズタイムの子ですから Roberto 系。

函館記念の展望を兼ねた7月23日のエントリー「芝1800~2000mのハンデ戦に強い Roberto 系」で、今回の条件に強いのは Roberto 系と記したのですが、マヤノトップガンの名は挙げませんでした。というのも、他の Roberto 系とは違い、この条件でそれほど目立った成績を挙げていなかったからです。今回はたまたまインぴったりの好位差しがハマったということでしょう。

勝ったキングトップガンは Red God と Nijinsky のニックスを持ちます。マヤノトップガン産駒のこのパターンからは、メイショウトウコン、チャクラ、ホッコーパドゥシャなどの活躍馬が出ています。汗をかきやすいこの夏場に12キロの馬体重増。パドックでも太目感がなかったので、体調面がよほど充実しているのでしょう。目黒記念に続いての重賞連勝です。ここ2、3年、もう終わったかと思うような低迷ぶりだったので、春ごろからの上昇ぶりには驚かされます。次走、何事もなければ札幌記念だと思いますが、相手が強化されての定量戦なので、やはり人気にはならないでしょう。しかし、この勢いなら侮ることはできません。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003100796/

1着が8歳馬、2着が10歳馬、3着が8歳馬ですから合計26歳。おそらく過去のJRA平地重賞でこれを上回る例は存在しないと思います。

◎ミッキーペトラ(2番人気)はしんがり16着。4コーナーではすでに手ごたえがありませんでした。休み明けに激走したあとの中1週だったので、いわゆる二走ボケでしょうか。

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2011年7月24日 (日)

キングジョージ6世&クイーンエリザベスSは Nathaniel

昨年はハービンジャーが11馬身差で圧勝して話題となりましたが、今年は残念ながら悲劇的なレースとなってしまいました。G1連勝中で三強の一角に挙げられていた Rewilding が最後の直線で骨折し転倒、予後不良となりました。
http://www.youtube.com/watch?v=vQPa0XjWyC0

勝ったのは5頭立ての4番人気 Nathaniel。出走馬中唯一の3歳馬でした。直線では鞍上の鞭に反応して右へ左へ蛇行しましたが、最後まで脚いろは衰えることなく完勝。勝ちタイム2分35秒07は2000年以降では最も遅いものです。有力馬が牽制しあってペースが上がらなかったことが原因でしょう。
http://www.pedigreequery.com/nathaniel4

1番人気 Workforce は2着。直線でどんどん外側に切れていき、ゴールしたときは外ラチぎりぎり。例えは古いですがサクラホクトオーの菊花賞(89年)を思い出しました。

勝った Nathaniel は5月のチェスターヴァーズ(英G3)でのちの愛ダービー馬 Treasure Beach のアタマ差2着。続くキングエドワード7世S(英G2)を5馬身差で勝ってここに臨んでいました。レース前は“若さと勢いでどれだけ食い下がれるか”といったポジションでしたが、ここにきてグングン成長しているようです。ウィリアム・ビュイック騎手はイギリスで最も注目を集める若手の俊才。レース前日にテロ事件があったノルウェー出身です。

Nathaniel の父は Galileo。またしても……という印象です。ヨーロッパではこの春、Galileo 旋風が吹き荒れており、これで9個目のG1タイトル(このほかアメリカで Cape Blanco が、南アフリカで Igugu がG1を勝っています)。ヨーロッパにおける年間G1勝利数記録は分かりませんが、今年の Galileo は過去の記録に迫るか、ひょっとしたら上回るのではないでしょうか。

・Frankel(英2000ギニー、セントジェームズパレスS)
・Golden Lilac(仏1000ギニー、仏オークス)
・Roderic O'Connor(愛2000ギニー)
・Misty for Me(愛1000ギニー、プリティポリーS)
・Treasure Beach(愛ダービー)
・Nathaniel(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)

父 Galileo もキングジョージを勝っているので、親子二代制覇となります。Galileo の子がキングジョージを制したのは初めてです。

母 Magnificient Style は著名な繁殖牝馬で、現役時代はミュージドラS(英G3)を制しています。「Silver Hawk×Icecapade×Ribot 系」という構成ですから、「Silver Hawk×Northern Dancer(≒Icecapade)系×Ribot 系」のグラスワンダーにやや似ています。
http://www.pedigreequery.com/magnificient+style
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1995108676/

これまでの繁殖成績は以下のとおり。Nathaniel が5頭目の重賞勝ち馬で、平地G1勝ち馬は2頭目です。

 Magnificient Style(f.1993.Silver Hawk)
  Echoes in Eternity(f.2000.Spinning World)
  │        サンチャリオットS(英G2)
  Percussionist(g.2001.Sadler's Wells)
  │        ヨークシャーC(英G2)
  │        ダービートライアルS(英G3)
  Playful Act(f.2002.Sadler's Wells)
  │        フィリーズマイル-英G1)
  │        メイヒルS(英G2)
  │        ランカシャーオークス(英G3)
  Changing Skies(f.2005.Sadler's Wells)
  │        ザベリワンS(米G3)
  Nathaniel(c.2008.Galileo)
    キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英G1)
           キングエドワード7世S(英G2)

ちなみに長姉のスタイルリスティック(父 Storm Cat)はノーザンファームに繋養されています。

Nathaniel は「Galileo×Silver Hawk」という組み合わせで、Ribot 系の Tom Rolfe も入るため、スタミナと底力は十分。実績どおり12ハロンに向いたタイプです。Galileo は、Sadler's Wells、Miswaki、ドイツ血統と引き出しの多い血統なので、配合次第でマイラー型もクラシックディスタンス型も出します。伸び盛りで勢いがあり、成長力もありそうなので、秋の凱旋門賞では日本勢に立ちはだかる1頭となりそうです。

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2011年7月23日 (土)

芝1800~2000mのハンデ戦に強い Roberto 系

今週の注目は日曜日の函館記念(G3・芝2000m)。ハンデ重賞なので力通りにはなかなか決まらないレースです。

函館記念と条件が近い“芝1800~2000mのハンデ戦”という条件で、どの種牡馬が好成績を挙げているのか、「TARGET frontier JV」で調べてみました。05年以降、最少レース機会数は20、という設定です。

               連対率   単勝回収率
1位 タニノギムレット   34.8%  165%
2位 シンボリクリスエス  21.7%  106%
3位 マーベラスサンデー  21.4%  112%
4位 アドマイヤベガ    20.5%   95%
5位 スペシャルウィーク  20.2%  212%
6位 グラスワンダー    20.0%  112%
7位 チーフベアハート   20.0%   62%
8位 パラダイスクリーク  19.6%  270%
9位 ペンタイア      19.4%  131%
10位 ジェネラス      17.9%  109%

見てのとおりタニノギムレットが断然。この種の統計は、特定の馬が繰り返し活躍することがあるため、サンプルが少ないと正確な傾向が出てきません。タニノギムレット産駒は46走してこの成績ですから素晴らしいとしか言いようがないですね。

かつてサンデーサイレンス産駒はハンデ戦で振るいませんでした。実力以上の評価をされて重い斤量を背負わされるから……なのかもしれません。これと似ているのがアグネスタキオン産駒。ハンデ戦ではやや評価を下げたい種牡馬です。

1位のタニノギムレットは Roberto 系ですが、よく見ると、2位シンボリクリスエス、6位グラスワンダーも同系です。種牡馬ランキングではサンデーサイレンス系に歯が立たない Roberto 系が、こと芝中距離のハンデ戦に限れば躍動しています。

Roberto は現役時代、鮮やかに勝って鮮やかに負けるというタイプで、ハマれば圧倒的に強いものの、そうでない場合はからっきし、というムラ馬でした。そうした特徴は多かれ少なかれ子孫に伝わっているでしょう。大敗後、ハンデが軽くなったところで大駆けする、というパターンが決まりやすいのかもしれません。

函館記念に出走するタニノギムレット産駒はダイワジャンヌ1頭。ただし、同馬はハンデ戦に過去6回出走し、一度も掲示板に載っていません。この馬自身はハンデ戦に向いたタイプではないようです。

2011年7月22日 (金)

女傑 Time Charter

なでしこJAPANの活躍に刺激された……というわけではないのですが、牝馬関連のおもしろい映像を探して YouTube をグルグル回ったところ、わりといいものが見つかりました。

★Fantastic Fillies (1970's and 80's)
http://www.youtube.com/watch?v=aGj8Tc_jRLg

4分弱の映像ながら内容は充実しています。登場する馬のリストは以下のとおり。

Park Top(1964年生・父 Kalydon)
http://www.pedigreequery.com/park+top
Time Charter(1979年生・父 Saritamer)
http://www.pedigreequery.com/time+charter
Petite Etoile(1956年生・父 Petition)
http://www.pedigreequery.com/petite+etoile
All Along(1979年生・父ターゴワイス)
http://www.pedigreequery.com/all+along
Miesque(1984年生・父 Nureyev)
http://www.pedigreequery.com/miesque
Indian Skimmer(1984年生・父 Storm Bird)
http://www.pedigreequery.com/indian+skimmer
ペブルス(1981年生・父 Sharpen Up)
http://www.pedigreequery.com/pebbles3
Dahlia(1970年生・父 Vaguely Noble)
http://www.pedigreequery.com/dahlia
Allez France(1970年生・父 Sea Bird)
http://www.pedigreequery.com/allez+france

どれもこれも歴史的名牝です。このなかで、実績のわりに知名度が低い馬を1頭挙げるとすれば、Time Charter でしょうか。映像の2番目に出てくる馬です(0:15~0:35)。紹介された映像は7馬身差で牡馬を蹴散らした3歳秋の英チャンピオンS(G1・芝10f)。思わず身を乗り出してしまうほどの鮮やかな伸び脚です。

Time Charter はほかに、英オークス(G1・芝12f)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英G1・芝12f)、コロネーションC(英G1・芝12f)などを制しており、80年代前半を代表するアイルランドの名牝として知られています。

母 Centrocon はハイハット≒Aureole 2×3という、重厚さとスタミナに秀でた伝統的なイギリス血統。

       ┌ Hyperion
ハイハット ―┤ ┌ Donatello
       └○┘

       ┌ Hyperion
Aureole ―――┤ ┌ Donatello
       └○┘

父 Saritamer はダンサーズイメージを父に持つ無名のアメリカ産種牡馬で、母が持つ組み合わせのクロスを Dawn Chorus≒ハイハット3×3で継続しつつ、Native Dancer、Nasrullah、Royal Charger という超一流のスピードを注入しています。Time Charter は、Sea Bird や Northern Dancer のように、異なる個性がぶつかることによって誕生した傑作です。「組み合わせのクロス」については笠雄二郎さんの『血統論』に詳述されています。ご参照ください。
http://www.miesque.com/c00001.html

Time Charter の子には、Time Allowed(ジョッキークラブS-英G2、プリンセスロイヤルS-英G3)、Zinaad(ジョッキークラブS-英G2)などがおり、Zinaad は02年のカルティエ賞最優秀3歳牝馬に輝いた Kazzia(英1000ギニー、英オークス)の父となりました。
http://www.pedigreequery.com/kazzia

牝系からはこれ以外にも多くの活躍馬が出ており、日本ではヒラボクビジン(準OP)の3代母にその名を見ることができます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007101587/

先日のロイヤルアスコットでクイーンメアリーS(英G2・芝5f)を勝った Best Terms も Time Charter の子孫です。いずれ Time Charter をクロスさせた名馬も出てくるのではないでしょうか。
http://www.pedigreequery.com/best+terms2

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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2011年7月21日 (木)

セレクションセール2011終了

大盛況に終わったセレクトセールとは対照的に、7月18、19日に行われたセレクションセールは、やや低調な結果に終わりました。今年から1歳馬のみのセールとなったほか、上場頭数が約1.5倍に増えたので単純比較はできませんが、売却率、平均価格とも前年を下回りました。社台ブランドとそれ以外との格差が浮き彫りになったといえるかもしれません。

高額落札馬ベスト3は以下のとおり。

■145番 ┌ マンハッタンカフェ
 牡馬 └ トゥインクルレイン(父 Gilded Time)
      落札価格:2520万円(税込)
      購買者:竹園正継
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010101644/

■295番 ┌ ステイゴールド
 牡馬 └ ダンジグジョイ(父 Danzig)
      落札価格:2257万5000円(税込)
      購買者:猪熊広次
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102842/

■373番 ┌ アドマイヤムーン
 牡馬 └ ダイワデリカシー(父バブルガムフェロー)
      落札価格:2110万5000円(税込)
      購買者:(有)ケイアイファーム
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102712/

種牡馬ごとの平均落札価格が高かった順に並べてみます。売却頭数が3頭に満たなかったものは除外しました。

            頭数   平均価格  (昨年)
1位 アグネスタキオン  4  15,093,750(19,250,000)
2位 キングカメハメハ  3  14,630,000(15,120,000)
3位 アドマイヤムーン  11  12,934,090(12,162,500)
4位 ステイゴールド   6  12,705,000( 8,400,000)
5位 フジキセキ     5  11,403,000(15,820,000)

ステイゴールド産駒の上昇が目につきます。一昨年は3頭落札で平均価格は749万円、昨年は1頭のみで840万円。今年の上昇はオルフェーヴルやナカヤマフェスタが頑張った効果でしょう。

2011年7月20日 (水)

ラフレーズカフェ完勝

■日曜新潟5Rの新馬戦(芝1400m)は、○ラフレーズカフェ(1番人気)が3馬身差で逃げ切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=vvtG4ko8QOA

今年5月、船橋競馬場で行われた千葉サラブレッドセール(2歳トレーニングセール)において、価格順では9番目の1250万円で落札された馬です。トレーニングセール出身馬らしい仕上がりの良さを活かした勝利でした。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』の予想は○◎で馬連810円的中。

父マンハッタンカフェは今シーズンの2歳戦でこれが初勝利となります。母ロリポップガールは現役時代、新潟の二王子特別(500万下・芝1600m)で大外一気の鮮やかな追い込みを決めたレースぶりが素晴らしく、いまだに脳裏に焼き付いています。昇級しても即勝ち負けだろうと思っていたら歯が立たず、その意外さでも記憶に残っています。直線の長いコースを得意とする追い込み馬でした。

ロリポップガールは、Northern Dancer≒Icecapade 4×2、Nearctic≒Indian Hemp 5×3・4。Nearctic は Northern Dancer と Icecapade の父です。父マンハッタンカフェは Northern Dancer の強いクロスを持つ繁殖牝馬と相性がよく、本馬はそうした方向性から誕生した成功例でしょう。今回は内回りコースでしたが、母の特長から考えると外回りコースのほうがいいのではないかと思います。母の父 Trempolino(凱旋門賞)の底力が伝わっているようなら先々が楽しみです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106051/

ディープインパクト産駒の今シーズン初勝利を狙った◎エポキシ(2番人気)は、序盤に置かれたのが痛かったですね。最後は差を詰めてしっかり2着を確保したので、能力は確かなものがあるでしょう。レース慣れした次走は大丈夫だと思います。

■日曜京都5Rの新馬戦(芝1200m)は、ダッシュが付かず後方を追走した○ナオミノユメ(3番人気)が大外を回って追い上げ、直線で突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=8JQmBDsbVXc

母クロノロジストはフサイチリシャール(朝日杯フューチュリティSなど重賞3勝)と同血です。母同士が全きょうだいで父が同じ。

           ┌ クロフネ
クロノロジスト ―――┤ ┌ サンデーサイレンス
           └○┤
             └ ラスティックベル

           ┌ クロフネ
フサイチリシャール ―┤ ┌ サンデーサイレンス
           └○┤
             └ ラスティックベル

クロノロジストは現役時代、3歳9月にようやくデビューに漕ぎ着け、経験馬相手に楽勝した素質の持ち主。屈腱炎のため通算2戦1勝で引退しましたが、脚もとが無事ならば上級クラスまで出世していたと思われます。初子のナオミノユメがいい走りを見せたので、繁殖牝馬として今後注目したい存在ですね。

「ジャングルポケット×クロフネ」という組み合わせはやや硬いイメージがありますが、その前の代にサンデーサイレンスが入るので悪くないと思います。ジャングルポケットとサンデーサイレンスはニックスです。距離はもっと延びたほうがいいでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106131/

予想は○▲で馬連680円的中。◎シゲルドリアン(2番人気)は6着。1番枠がアダとなり終始馬場の悪いインに押し込められてしまいました。

2011年7月19日 (火)

距離延びて楽しみ、リディルの半弟クラレント

土曜京都5Rの新馬戦(芝1400m)は、後方追走の◎クラレント(2番人気)が直線で大外から突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=p_1JKX6-MRE

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』の予想は◎▲△で馬単2010円、3連単14450円的中。予想文を転載します。

「◎クラレントは『ダンスインザダーク×ダンシングブレーヴ』という組み合わせで、リディル(デイリー杯2歳S)の4分の3弟にあたる。ヘイロー≒ドローン3×4のニックスを持ち、配合的な完成度は高い。稽古でもまずまずの時計を出しており、ここで勝ち負けするだけの力はあると思われる。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105009/

予想文に記したとおり4分の3兄にリディルがいる良血。母エリモピクシーは現役時代に重賞で3着となった活躍馬ですが、エリザベス女王杯を勝った全姉エリモシックに比べるとやや小粒感は否めません。しかし、繁殖牝馬としての資質は姉を凌駕しているように感じます。初子のリディルが重賞を勝ち、2番子のクラレントが新馬戦を快勝。名繁殖牝馬への道を突き進んでいます。ただ、この馬はダンスインザダーク産駒だけに、POGではあまり人気はなかったかもしれません。現3歳世代はついに1頭も新馬戦勝ち馬が出ませんでした。2世代ぶり、1年8ヵ月ぶりの新馬戦勝利です。

レースぶりはまだ粗削りです。大トビなのでダッシュがつかず、序盤は追走に手一杯。ようやくエンジンが掛かった直線でも子供っぽいところを見せていました。それだけに伸びシロはあるでしょう。今回は前に行った馬がバテて展開がハマった部分があり、見た目ほど速い脚を使っているわけではありません。ただ、この時期の2歳馬が芝1400mの新馬戦を1分22秒3で走るのはまずまず優秀。馬場の内側が荒れており、外を回ったことを考えればなおさらです。今回の競馬を見てのとおり、忙しい競馬が向いているとは思えないので、距離が延びてからが楽しみです。

2011年7月18日 (月)

アイビスサマーダッシュはエーシンヴァーゴウ

土曜日の閃光特別(500万下・芝1000m)では内枠の馬が上位に来たのですが、アイビスサマーダッシュ(G3・芝1000m)は外ラチ沿いの馬しかダッシュが利かない感じ。3番枠から先行争いに取り付いて勝った△エーシンヴァーゴウ(1番人気)の力が一枚上でした。
http://www.youtube.com/watch?v=XT5zaNHJnbY

終わってみれば掲示板に載ったのはすべて非サンデー血統。一昨日のエントリー「サンデーの血が通用しないアイビスサマーダッシュ」で、レース創設以来サンデーサイレンスの血を持つ馬が1頭も連対していないことを記し、今年もその傾向どおりに決まったわけですが、自分で書いておきながら馬券ではこのジンクスに逆らい不的中(◎アイアムマリリン)。う~ん、笑いたいような泣きたいような……^^

エーシンヴァーゴウは「ファルブラヴ×サンダーガルチ」という組み合わせ。父ファルブラヴは、サンデー牝馬との配合ではワイルドラズベリーのような溜めて伸びる産駒を出すことができます。ただ、母方がアメリカ色の強いスピード血統で構成された配合では、あからさまに一本調子のスピード馬を出す傾向があります。エイシンヴァーゴウ、ビーチアイドル、ブルーミンバーなどがそうです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007101300/

エーシンヴァーゴウの母は「サンダーガルチ×In Reality」で、現役時代はダート1200mで2勝。アメリカ色の強いパワー型のスピード血統です。3代母の父 Shecky Greene は、Secretariat がレコードで勝った1973年のケンタッキーダービーで果敢に逃げた馬。これも同様のタイプです。
http://www.youtube.com/watch?v=QyqllleV6WA

ファルブラヴの父 Fairy King は大種牡馬 Sadler's Wells の全弟。クラシックディスタンスに強かった兄の産駒に比べると、マイル前後で持ち味を発揮するスピードタイプが多く、ちょっと単調なところも見られました。最良の後継種牡馬 Encosta De Lago は、短距離王国オーストラリアで2回リーディングサイアーとなり、昨年のスプリンターズS(G1)を勝った Ultra Fantasy の父としても知られています。Fairy King 系はこの方向で発展していくのでしょう。
http://www.pedigreequery.com/encosta+de+lago

エーシンヴァーゴウは直線1000mという舞台で頭角を現してきたので、コーナーのある重賞でやれるかどうかはまだ半信半疑です。馬の充実ぶりは間違いないところなので、次走で答えが出るでしょう。

2011年7月17日 (日)

「一口馬主好配合馬ピックアップ」Q&A

『血統屋』の新企画「栗山求・望田潤の一口馬主好配合馬ピックアップ」は、おかげさまで予想以上の反響をいただき出足好調です。
http://www.miesque.com/c00006.html

クラブ法人への出資は決して安いものではありません。皆さまが慎重に馬選びをなさっており、また、配合的な指針を求められていたことがよく分かりました。いくつかご質問をいただきましたので、この場を借りてお答えいたします。

Q:対象となるクラブのリストはございますか?

A:以下の15クラブです(アイウエオ順)。

■ウインレーシングクラブ
http://www.win-rc.co.jp/
■キャロットクラブ
http://carrotclub.net/
■グリーンファーム愛馬会
http://www.greenfarm.co.jp/
■サラブレッドクラブセゾン
http://www.saison-tc.co.jp/
■シルクホースクラブ
http://www.silk-hc.co.jp/
■大樹レーシングクラブ
http://www.taiki-rc.com/
■ターファイトクラブ
http://www.turfight.com/
■東京サラブレッドクラブ
http://www.tokyo-tc.com/
■広尾サラブレッド倶楽部
http://www.hirootc.jp/
■ブルーインベスターズ
http://www.blue-investors.co.jp/
■友駿ホースクラブ
http://www.yusyun-hc.co.jp/
■ユニオンオーナーズクラブ
http://www.union-oc.co.jp/
■ラフィアンターフマンクラブ
http://www.ruffian.co.jp/
■ロードサラブレッドオーナーズ
http://www.lord-to.co.jp/
■ローレルクラブ
http://www.laurelclub.com/index.html

Q:1クラブあたり何頭取り上げる予定ですか?

A:とくに決まっていません。クラブごとに募集馬の数がまちまちですし、馬のレベルにも差があります。栗山求と望田潤がそれぞれ出資しても構わないと思う馬を取り上げる、という方針です。

Q:現時点でどれぐらいの頭数を論評されていますか? できればクラブ別の内訳もお願いします。

A:現時点で20頭です。内訳は以下のとおりです。あくまでも現時点での数ですので、これから増える可能性が高く、各クラブから募集馬リストが発表されれば新たに追加していくことになります。

ラフィアンターフマンクラブ……6頭
グリーンファーム愛馬会……5頭
ユニオンオーナーズクラブ……5頭
ターファイトクラブ……2頭
友駿ホースクラブ……1頭
ローレルクラブ……1頭

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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2011年7月16日 (土)

サンデーの血が通用しないアイビスサマーダッシュ

JRA最短距離重賞であり、なおかつ直線コースで行われる唯一の重賞であるアイビスサマーダッシュ(G3・新潟芝1000m)。昨年までの過去10回、延べ20頭の連対馬のなかで、サンデーサイレンスの血を含んだ馬は1頭もいません。サイアーラインだけではなく母方に入った馬も皆無です。

わずか20年弱で日本血統を完全に塗り替えた感のあるサンデーサイレンスが、なぜこの重賞だけ攻略できないのかといえば、言うまでもなくレース条件が特殊だからです。

スタートから全力で突っ走る、というレースに求められるのは、ダッシュ力やスピードの持続力であり、溜めて切れるというサンデーの持ち味ではありません。

今回、サンデーの血が入っている馬は以下の6頭。

1番 バイラオーラ(母の父SS)
4番 アイアムマリリン(2代父SS)
5番 サアドウゾ(2代父SS)
8番 マヤノロシュニ(2代父SS)
9番 セブンシークィーン(母の父SS)
10番 ストロングポイント(母の父SS)

内枠の馬が多いので、まとめてバッサリ切ってしまうのもひとつのやり方でしょう。ただ、個人的にはそろそろ連絡みする馬が出てきてもいいころではないか、と考えています。

母の父にサンデーを持つバイラオーラ、セブンシークィーン、ストロングポイントは、いずれもフォーティナイナー系の父を持っています。やはりここに出走してくる馬は、直線1000mで好走するための特徴を備えた血統であることが分かります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102828/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006101515/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102163/

サンデーサイレンスの父系から誕生した残りの3頭、アイアムマリリン、サアドウゾ、マヤノロシュニの父は、それぞれマンハッタンカフェ、ゴールドアリュール、マンハッタンカフェ。

2頭出しのマンハッタンカフェは、短距離に強いジョーカプチーノやアーバニティの父でもあります。フジキセキに似てサンデー系にしては短距離重賞で買えるタイプです。一方、ゴールドアリュールは周知のとおりダートに強いのですが、緩急や柔軟性よりもスピードの持続力が求められるこのレースは、一本調子のダート血統が案外頑張っているという傾向が見られます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103030/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006101135/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006104486/

以上の6頭はこのレースに向いた資質を備えています。サンデーの血を持つ馬は連対できない、という法則が破られるのは時間の問題であり、それが今年である可能性も十分あると思います。

2011年7月15日 (金)

勝ちっぷりも配合も良好、エイシンキンチェム

今週は取り上げるべき話題が盛りだくさんで、2歳戦回顧をしないうちにいつの間にか金曜日になってしまいました。気が付けばジャパンダートダービー(G1・大井ダート2000m)にも触れていません。勝ったグレープブランデーの配合については2月9日のエントリー「切れ味炸裂、ディープインパクトの近親アフロディーテ」をご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/post-7f6e.html

さて、先週の2歳戦。どれか1頭取り上げるとすれば、土曜京都5R(芝1200m)を勝った◎エイシンキンチェム(1番人気)でしょう。着差は2馬身半ですが、最後の直線で鞍上が手綱を抑えなければ大差で勝っていたと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=qKV2Zd_-3B4

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』の予想は◎★▲で馬単12460円、3連単119430円的中。予想文を転載します。

「◎エイシンキンチェムは『フジキセキ×ミスターグリーリー』という組み合わせ。父フジキセキはミスタープロスペクター系の血と相性がいい。本馬はマイディアガール=トレジャーチェスト5×4という鮮やかな全きょうだいクロスを持っており、稽古の動きも抜群なので、将来性は明るいと思われる。コース条件も合っているだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100946/

フジキセキと Mr.Prospector の好相性については繰り返し述べてきました。母の父 Mr.Greeley は、Mr.Prospector 系のなかでもとくに仕上がりの早いタイプで、早い時期の新馬戦では無類の力を発揮します。産駒の2歳新馬戦連対率は41.2%と抜群の成績。母の父としてもこうした特長を伝えるでしょう。

父がフジキセキで、母方に Mr.Prospector と Seattle Slew を併せ持つ配合といえば、現3歳のサダムパテック(弥生賞、東京スポーツ杯2歳S)とアドマイヤサガス(デイリー杯2歳S-2着)を思い出します。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102652/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103316/

Mr.Prospector と Seattle Slew は、現代のアメリカ血統のメインストリームを形成する名血です。気性が前向きで、スピードと仕上がりの早さに優れ、当然のことながら2歳戦に高い適性があります。このふたつの血は相性が良く、たとえば Seattle Slew の最良の後継種牡馬である A.P.Indy は、Mineshaft、Pulpit、Malibu Moon、Congrats、Tempera、Tomisue's Delight、Accelerator、Little Belle など、代表産駒のかなりの割合が Mr.Prospector 牝馬から誕生しています。
http://www.pedigreequery.com/mineshaft
http://www.pedigreequery.com/pulpit
http://www.pedigreequery.com/malibu+moon

エイシンキンチェムの配合のポイントとして忘れてはならないのが、予想文に書いたとおり My Dear Girl=Treasure Chest 5×4という鮮やかな全きょうだいクロス。このパターンは少ないサンプルからツクバホクトオー(新潟2歳S-2着)、ビッグファルコン(クリスタルC-2着)などを出ているので注目です。

エイシンキンチェムを生産した浦河の梅田牧場は、配合に関して深い造詣をお持ちです。もちろん偶然の産物ではないでしょう。スピードと完成度の高さを活かせる2歳OP-重賞戦線ではかなりやれそうです。

2011年7月14日 (木)

セレクトセールの救世主

昨年7月14日のエントリー「セレクトセール見聞記(2)」に、以下の一文を記しました。

「ミリオンホースがどんどん誕生していた数年前までがバブルであり、当時を基準に現在の状況をとらえるのはあまり意味がないと思います。今後数年、前年割れの数字が出るのは仕方のないことであり、現状維持なら御の字でしょう。」

景気の低迷、さらに東日本大震災の影響が重くのしかかる今年のセールでしたが、終わってみれば昨年、一昨年を上回る大盛況のセールとなりました。

      当歳落札率 1歳落札率 当歳平均価格 1歳平均価格
2011  73.2% 84.5% 27,622,360円 23,989,848円
2010  67.8% 80.8% 23,680,851円 18,249,133円
2009  64.7% 78.2% 23,735,266円 22,126,230円

5月にセール上場馬が発表されたとき、血統にざっと目を通して、今年はかなりいい馬が出てきているのではないかと感じました。ただ、景気の影響もあるので、正直なところ、どの程度の値が付くのかまでは読めませんでした。

社台ファーム代表の吉田照哉氏は次のように語っています。

「我々も正直言って、相場が元に戻るなんて思ってもいませんでした。高く売れた馬も出たんですが、たとえば1000万円クラスの馬でも相当な競り合いになっていました。新規参入者が10%ぐらいいて、お客さんが多かったというのもありましたね。慣れた人だと値段が上がると降りたりするんですが、新しく参入してきた人というのは、買いたい馬がいるときは買うまで競らないと気が済まないというところがあるのかなと。そういう相乗効果が起きたんじゃないかと思いますね。競馬の売り上げが落ちているなかで、セリがこれだけ盛り上がったということは、競馬の将来のためにはよかったんじゃないかと思いますね」

セールの主役はなんといってもディープインパクト産駒でしょう。1歳市場で3億6000万円の値がついたエアグルーヴの2010を筆頭に、軒並み高値で落札されました。産駒がデビューしたてだった昨年は、まだ購買者側も半信半疑でした。しかし、種牡馬能力に関してまず間違いないだろうという確信が得られた今年は、かつてのサンデーサイレンス全盛期と同じように、安心して高値まで競り上げていくというシーンが繰り広げられました。この信頼感こそが名種牡馬の証しです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104053/

ディープインパクト産駒が安定して高値で取引されたことで、セール全体が活性化された側面もあったと思います。その意味ではセレクトセールの救世主といえるかもしれません。

2011年7月13日 (水)

栗山求・望田潤の一口馬主好配合馬ピックアップ

春競馬が終わり、POGドラフトも終わりました。となると、クラブ法人への出資を考える季節がやってきます。

『血統屋』では新企画として「栗山求・望田潤の一口馬主好配合馬ピックアップ」を開始することになりました。商品解説を転載します。

「クラブ法人の新規募集馬について栗山求と望田潤が評価します。値段のわりに期待できそうな好配合馬を、各クラブの募集馬からピックアップして解説します(全頭評価ではありません)。

高額募集馬が必ずしも好配合馬とは限りませんし、価格の高さゆえにリスクは小さくありません。クラブ法人に投資する醍醐味は、お手頃価格の募集馬から掘り出し物を見つけることでしょう。プロの眼でキッチリ判断いたします。もちろん、高額募集馬でも、高確率でリターンが見込めそうな馬は取り上げます。

※代金のお支払いが済みますと2012年3月末までブログをご覧いただけます。」
http://www.miesque.com/c00006.html

当初は社台系のクラブもやる予定でしたが、募集開始→即日完売で、しかも目当ての馬になかなか出資できない状況では出る幕がありません。現在、社台系以外で2010年生まれの募集を開始しているのは、ラフィアンなどわずかなクラブです。

栗山求と望田潤が「これは見込みがありそう」と思った馬を、評価用のブログに取り上げて配合面から論評する、というスタイルです。多くのクラブが存在するので、募集が開始されたものから順々に評価をしていくことになります。現時点でブログに書き込みをしているのはラフィアン募集馬のみです。ただ、ラフィアンもまだ完了したわけではなく、空いた時間を利用してちょこちょこリストを増やしていきたいと考えています。すでに満口になってしまった馬は取り上げません。

よく言えば着々と、悪く言えばダラダラとやっていく企画ですので、お目当てのクラブの募集が始まったらお入りいただくという形でもまったく問題ないと思います。もっとも、早く入っても遅く入っても料金は変わりません。当初は4980円にしたいと考えていましたが、初年度ということで特別に2000円割引し、2980円で来年の3月までブログが見放題です。

出資候補馬の絞り込みに大きな役割を果たすことができると自負しております。ぜひお試しくださいませ。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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『馬券師倶楽部2』再放送決定!

  栗山求(前編)
   07/14(木) 22:30~23:00
  栗山求(後編)
   07/15(金) 22:30~23:00

CS放送の“MONDO TV”で視聴することができます。よろしかったらどうぞ。

2011年7月12日 (火)

異能シルクフォーチュン重賞初制覇

プロキオンS(G3・京都ダ1400m)はシルクフォーチュン(9番人気)の差しが決まりました。
http://www.youtube.com/watch?v=waihymWzKz0

馬券を持っていた方は気持ちよかったでしょうね~。終わったあとに新聞(競馬ブック)を見たところ、「今までのように外を回っては届かないので、今回は馬込みを捌いてくるレースを考えている」という堀添助手のコメントがありました。お恥ずかしい話ですが気にも留めていませんでした。

昨年のいまごろ、ダート短距離の追い込みに目覚めた馬で、当時からその異様なレーススタイルは話題となっていました。ダート1200mで上がり34秒そこそこですから、後方追走から大外をマクっても届いてしまうわけです。ただ、クラスが上がると前も止まらないので、OPや重賞では掲示板が精いっぱいという成績でした。

今回の好走要因はふたつ。ひとつは前が止まる展開になったこと。もうひとつは馬群に突っ込んでコースロスを減らしたこと。これに尽きるでしょう。ただ、毎度ペースが上がるわけではありませんし、前が開くとも限りません。頭から買うにはリスクの大きい馬です。

ダート短距離の追い込み馬は、“適正距離が本来もう少し長いのではないか?”と思える血統の馬がなりやすいイメージがあります。シルクフォーチュンは「ゴールドアリュール×Alwuhush」ですから、短距離的な匂いはしません。Nureyev 3×3が気性面に影響を与え、極端なレース運びをする要因になっているのかもしれません。父ゴールドアリュールはスマートファルコン、エスポワールシチー、オーロマイスターの父。ダート向きのサンデー系種牡馬のなかではベストです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006104625/

◎ナムラタイタン(2番人気)は6着。いつもより積極的な競馬をしましたが、結果的に今回は差し馬の流れでした。

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2011年7月11日 (月)

ネオユニヴァースの娘が初の重賞勝ち

七夕賞(G3・中山芝2000m)は△イタリアンレッド(7番人気)が差し切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=v9Z5Zb69nWI

はるか昔、ビギナーのころに読んだ競馬入門書に、夏競馬で狙えるポイントとして「牝馬」「格より調子」と書いてあったことをふと懐かしく思い出しました。

父ネオユニヴァースは中山芝2000mの鬼。連対率28.6%はきわめて優秀で、ヴィクトワールピサとアンライバルドが皐月賞を制しています。イタリアンレッドはヴィクトワールピサと同じく Lorenzaccio を、ロジユニヴァースと同じく Lorenzaccio の息子 Ahonoora を持っています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103026/

ただ、ハンデ52キロは、個人的な好走のイメージから1キロほど重く、血統的な好相性を考えても4番手評価が精いっぱいでした。暑い日が続いていたので「牝馬」「格より調子」というプラス要因が大きく作用したのかもしれません。終始外を回らされましたが、内側の馬場が荒れていたことにより相殺されました。過去に重賞を勝ったネオユニヴァース産駒5頭はすべて牡馬でしたが、イタリアンレッドは牝馬による初の重賞勝ちとなりました。

◎オペラブラーボ(5番人気)は8着。馬場の悪いインに押し込められて動くに動けない展開。夏のローカルを使うようなら引き続きマークしたい馬です。

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2011年7月10日 (日)

「ステイゴールド×メジロマックイーン」のゴールドシップ

やはり走る……という感想しか浮かびません。土曜函館5Rの新馬戦(芝1800m)は○ゴールドシップ(2番人気)が差し切り勝ち。タイムは1分51秒2のレコードでした。
http://www.youtube.com/watch?v=UNqq-r1De-0

「ステイゴールド×メジロマックイーン」は、ドリームジャーニーとオルフェーヴルの兄弟、フェイトフルウォーなどですっかりお馴染みのニックスです。この組み合わせはこれで6頭がデビューし、5頭が新馬勝ちを果たしました。ステイゴールド産駒は新馬戦に強いタイプではありません。基本的に晩成型なのでシーズン序盤ならなおさらです。しかし、母の父にメジロマックイーンを持つ場合は見違えるような走りを見せるので、これはもうニックスとしか言いようがありません。

「母の父メジロマックイーン」はこれまで71頭が新馬戦に出走し、6頭が勝ち上がっています。そのうちの5頭がステイゴールド産駒。この組み合わせがいかに優秀であるかがお分かりいただけると思います。

★「ステイゴールド×メジロマックイーン」
  →→→6頭出走して5頭新馬勝ち(勝率83.3%)
★「ステイゴールド以外×メジロマックイーン」
  →→→65頭出走して1頭新馬勝ち(勝率1.5%)

「ステイゴールド×メジロマックイーン」が新馬戦に強いということは、単に仕上がりの早さを示すものではありません。ドリームジャーニー、オルフェーヴル、フェイトフルウォーという大物が出現したように、そのままポテンシャルの高さを表すものです。

ゴールドシップの母ポイントフラッグはチューリップ賞(G3)2着馬。2代母の父プルラリズムはやや決め手に欠ける渋めの血で、ローカルを得意とする中距離血統でした。洋芝の函館芝1800mという舞台は合っていたと思います。ドリームジャーニー、オルフェーヴル、フェイトフルウォーはいずれも2代母の父が Northern Dancer 系。プルラリズムも同系に属します。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102739/

『赤本』では「選択希望馬リスト30頭」の30番目にこの馬を載せました。あまりにも走る組み合わせなので枠をひとつ用意してこの馬を押し込んだという形です。ディープインパクト、アグネスタキオン、キングカメハメハといった著名種牡馬と同じように、ひとつの独立したカテゴリーとして「ステイゴールド×メジロマックイーン」を扱ったほうがいいのではないかとさえ思います。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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2011年7月 9日 (土)

ハットトリック好発進

現役時代にマイルCS(G1)と香港マイル(G1)を制したハットトリック(父サンデーサイレンス)は、引退後、アメリカへ渡って種牡馬となりました。現在はケンタッキーとアルゼンチンを往復するシャトル種牡馬となっています。

その初年度産駒は今年2歳を迎え、世界各地でデビューしています。現在、5頭出走して4頭勝ち上がっているようです。
http://sidfernando.wordpress.com/2011/06/29/first-crop-sunday-silence-horse-hat-trick-has-4-winners/

出世頭の Dabirsim はフランスでデビューし、現在2戦2勝。6月8日のデビュー戦(芝1200m)を10馬身差で勝ったときは小さいながらもニュースになりました。パリ地区ではなく、フランス南西部のボルドーに近いラテストドビューシュという競馬場でのこと。相手も弱かったと思いますが、2戦目も快勝しているので、順調ならいずれパリ地区やドーヴィルあたりに出てくるでしょう。そこでどの程度やれるか注目です。
http://www.turf-fr.com/fiche-cheval/DABIRSIM.html

母方には Rainbow Quest などしっかりとしたヨーロッパ血統が入っています。母がハットトリックの種を受胎した状態でフランスに渡り、誕生しました。血統的にアメリカのダート競馬には向いていないので、フランスで走るのは正解でしょう。
http://www.pedigreequery.com/dabirsim

勝ち上がった残りの3頭のうち、2頭はロシア(Hinoki、Mata Hari)、1頭はメキシコ(Suspicious Jack)です。相手関係や勝ちっぷりは分かりませんが、こちらはあまり高いレベルではないと思います。
http://www.pedigreequery.com/hinoki
http://www.pedigreequery.com/mata+hari13
http://www.pedigreequery.com/suspicious+jack

ハットトリックは受胎率が高くなく、今年のアメリカにおける種付け料は6000ドル(受胎確認後)と、08年の種付け初年度に比べて9000ドルも値下がりしています。初年度産駒が活躍すれば持ち直してくると思うので、Dabirsim の動向には今後も注目したいところです。
http://www.bloodhorse.com/stallion-register/sr_sire_page.asp?refno=7186975&origin=singlesearch&StallionName=hat%20trick&SRYear=2011

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2011年7月 8日 (金)

配合的に見極めやすいケイムホーム産駒

ケイムホームは種付け初年度の08年に、日高地区で最高となる175頭の種付けを行いました。人気を博した理由は、現役時代の高い能力と、Mr.Prospector 系のスピード血統と、120万円という手ごろな種付け料でしょう。

現役時代にアメリカで12戦9勝。勝ち鞍には3つのG1勝利が含まれています。ただ、G1のなかのG1であるブリーダーズCジュヴェナイル、ケンタッキーダービー、ブリーダーズCクラシックでは完敗を喫しているので、超大物というわけではありませんでした。

正直なところ、アメリカでの種牡馬成績は、期待の大きさからするといまひとつ。とはいえ、何頭かの重賞勝ち馬や入着馬を出しており、日本向きの特長を伝えることができれば、成功の期待は十分掛けられるでしょう。じっさい、アメリカ時代に送り出した産駒に、プリンシパルS(OP・芝2000m)を勝ったケイアイライジンがいます。ダート向きのスピードタイプを多く出すと思われますが、配合次第では芝の重賞を狙えるような産駒も出せるかもしれません。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006106135/

その鍵は、Nasrullah と Princequillo の組み合わせから誕生した Secretariat と Full Out を3代目に並べている点でしょう。望田潤さん風にいえば「ナスキロ」ですね。ケイアイライジンは Secretariat を継続し、さらに母の父 A.P.Indy にはナスキロの仲間である Poker があります。ケイアイライジンが芝中距離に対応したのはこのあたりに秘密がありそうです。

ケイムホームの2代母の父 Full Out は、Mill Reef、Riverman と相似な血の関係にあるので、このふたつの血とは相性がいいでしょう。相似な血については笠雄二郎著『血統論』に詳しいのでご参照ください。
http://www.miesque.com/shopping.html

      ┌ Never Bend
Full Out ―┤   ┌ Princequillo
      │ ┌○┘
      └○┤ ┌ Count Fleet
        └○┘

      ┌ Never Bend
Mill Reef ―┤ ┌ Princequillo
      └○┤ ┌ Count Fleet
        └○┘

      ┌ Never Bend
Riverman ―┤   ┌ Princequillo
      │ ┌○┤ ┌ Count Fleet
      └○┘ └○┘

Northern Dancer を持たず、それと似た配合構成の Icecapade(悲劇の名牝 Ruffian の半兄でもあります)を持っているので、Northern Dancer を強めに持っている繁殖牝馬とも合うでしょう。

         ┌ Nearctic
Northern Dancer ―┤ ┌ Native Dancer
         └○┘

         ┌ Nearctic
Icecapade ――――┤ ┌ Native Dancer
         └○┘

アメリカ時代の産駒を調べると、Graustark と His Majesty の全兄弟と好相性を示しています。ケイムホーム自身がやや底力に賭ける血統構成なので、それを補っているという見方ができるでしょう。2頭の母 Flower Bowl と同じく、Hyperion と Son-in-Law の組み合わせから成る Tudor Minstrel と Swaps を持っていることも、この好相性の理由のひとつだと思います。

新馬戦開幕週と2週目に、ケイムホーム産駒がまったく振るわなかったので、先週は全般的に評価を下げてしまいました。失敗でした。5頭出走して2頭が新馬戦を勝ち上がりました。

函館の新馬戦(芝1200m)を勝った△クールユリア(1番人気)は、Mill Reef、Poker、Northern Dancer を持っているので上々の配合です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102597/

京都の新馬戦(芝1800m)を勝った★シンゼンレンジャー(7番人気)は、母が5代以内に Northern Dancer を3本持ち、Nasrullah と Princequillo の組み合わせから誕生した Apalachee を持ちます。これもまずまずですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102195/

今週はケイムホーム産駒が土日に一挙7頭出走します。「Gone West×Clever Trick」という仕上がり早の血統ですから、この時期の2歳戦は稼ぎどころでしょう。上記のパターンに当てはまり、稽古で動いている馬は買いです。

2011年7月 7日 (木)

現時点では予想以上の健闘、アドマイヤムーン

新種牡馬で現在2勝を挙げているアドマイヤムーンは、現役時代にジャパンC、ドバイデューティーフリー、宝塚記念などを制し、年度代表馬に輝いた名馬です。

その父エンドスウィープは、11歳で早世したため、日本でわずか3世代しか残せませんでした。アドマイヤムーンのほかにスイープトウショウ、ラインクラフト、フォーカルポイントなどの活躍馬を送り出し、産駒は重賞を計20勝しています(地方競馬は含まず)。後になってその死が惜しまれた最大の理由は、サンデーサイレンス牝馬と抜群の相性を示したからです。その代表格が桜花賞とNHKマイルCを制したラインクラフト、そしてこのアドマイヤムーンでした。

社台スタリオンステーションではなくダーレーに繋養されているため、繁殖牝馬は日高のものが主体です。社台スタリオンステーションに繋養されているトップクラスの種牡馬群に比べると、肌馬の質という面ではやや見劣りします。

初年度のアドマイヤムーン産駒のなかで、社台系の牧場が生産した馬は8頭しかいません。日曜函館5Rの新馬戦(芝1200m)を勝った△エクソプラネット(5番人気)はその1頭。やはり社台系の繁殖牝馬から誕生した馬は見どころがあります。
http://www.youtube.com/watch?v=Tb6H7ZyUHKI

半姉に英G2を勝った Spinola、半兄に英G3を勝った Shot to Fame がいる良血。調教がもうひとつだったので狙いを下げましたが、実戦向きなのでしょう。母の父 Deposit Ticket は早熟のスピードタイプで、エンドスウィープとは近い世代で Mr.Prospector、Northern Dancer、Continue≒Allofthem が共通します。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106093/

エンドスウィープはアメリカで繋養されていた時代、初年度産駒の勝ち上がり頭数の世界記録(当時)を作ったように仕上がりの早さが特長のひとつ。Deposit Ticket とエンドスウィープに共通する仕上がりの早さやスピードといった個性が強調され、本馬に伝わっているのではないかと思います。Mr.Prospector などのアメリカ血統を強調した配合からは、エンドスウィープ的な、堅実に走るスピードタイプが多く出てきそうです。

            ┌ Mr.Prospector
          ┌○┤
          │ └○┐
エンドスウィープ ―┤   └ Continue(≒Allofthem)
          │   ┌ Northern Dancer
          │ ┌○┘
          └○┘

            ┌ Northern Dancer
          ┌○┤
          │ └○┐
Deposit Ticket ――┤   └ Allofthem(≒Continue)
          │ ┌ Mr.Prospector
          └○┘

アドマイヤムーン産駒はここまで5頭出走して〔2・0・1・2〕。シーズン開幕前はちょっと苦戦するかも……と思っていたのですが、現時点では予想以上に頑張っています。

2011年7月 6日 (水)

夏のローカルは買えるファスリエフ

先週終了時点で、2歳戦で複数の勝ち馬を出した種牡馬は4頭。このうちマイネルラヴを除く3頭、ファスリエフ、アドマイヤムーン、ケイムホームは新種牡馬です。

ファスリエフは海外でのキャリアが長いので、いまさら新種牡馬といわれてもピンときません。現役時代は愛英仏で2歳戦のみ走り5戦全勝、カルティエ賞最優秀2歳牡馬に輝きました。種牡馬としても早熟傾向があるのでいまが稼ぎ時です。「Nureyev×Mr.Prospector×Never Bend」という配合ですから一本調子なところはあるでしょう。

先週は土曜函館1Rの未勝利戦(芝1200m)でパチャママが勝利。向正面で先手を奪ってそのまま逃げ切りました。初戦は2着で、ここは単勝1.6倍の一本かぶりだったので順当勝ちです。母は「フレンチデピュティ×Alydar×Roberto」なのでマチカネニホンバレを思わせる粘りの配合。自身も小回りコースで本領を発揮するタイプだと思います。ダートも上手いはずです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009101572/

前述のとおりファスリエフはこの時期の2歳戦は得意中の得意。3歳春を過ぎてから大きく成長するタイプではありません。このあたりは古典的なアメリカンタイプの種牡馬といった印象ですね。能力の高い馬だけが上級条件に定着し、その後も勝ち負けを繰り返していきます。夏のローカルでは信頼できる種牡馬だと思うので、これからしばらくは馬券的に妙味があると思います。

2011年7月 5日 (火)

函館スプリントSはカレンチャン

4コーナーで外に持ち出すとき、遠回りをするロスがありましたが、ゴール前でキッチリ捉えました。力差がないとできない勝ち方だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=6RL24fyraDo

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』の予想は◎△○で馬単1430円、3連単4260円的中。予想文を転載します。

「◎カレンチャンは『クロフネ×トニービン』という組み合わせ。母方にトニービンを持つクロフネ産駒は成功しており、シェルズレイとブラックシェルの姉弟や、フラムドパシオン、カホマックス、ポルトフィーノなど多くの活躍馬が出ている。カレンチャンはこのパターン。母は「トニービン×マルゼンスキー」という組み合わせ。これはシェルズレイとブラックシェルの母の父ウイニングチケットと同じ。つまり、この姉弟とカレンチャンは血統構成がきわめてよく似ている。前々走の山城Sから本格化の気配を漂わせており、いまや秋のスプリンターズSを狙う有力候補の1頭。ベストの芝1200mなら連軸は揺るがない。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102807/

4月の阪神牝馬S(G2)から3ヵ月経って、さらに成長しているように感じました。貫禄が出てきましたね。同じクロフネ産駒のスリープレスナイトを思わせる上昇カーブです。

このあとは馬の様子を見ながら、ということになると思いますが、8月下旬のキーンランドC(G3・札幌芝1200m)か9月中旬のセントウルS(G3・阪神芝1200m)を使い、スプリンターズS(G1・中山芝1200m)でしょうか。現状ではダッシャーゴーゴー、ジョーカプチーノには及ばないと思いますが、秋風が吹くころになれば分かりません。スプリント路線はメンバーが固定しがちなので、こうしたフレッシュな新顔が伸びてくるのはいいですね。

スプリンターズSで忘れてならないのは外国馬の動向。ただ、今年は原発問題が収束していないので、メンバーが揃うかどうか微妙なところがあります。昨年登録馬に名を連ね、結局回避してしまった Rocket Man あたりが出てくるならレースの格がグンと上がるのですが……。

2011年7月 4日 (月)

ラジオNIKKEI賞はフレールジャック

ディープインパクト産駒はこれで重賞5勝目となりますが、不思議なことに1番人気での勝利はありません。ラジオNIKKEI賞(G3・芝1800m)を勝った▲フレールジャックは2番人気でした。
http://www.youtube.com/watch?v=JnzJV-sqBis

ディープインパクト産駒は基本的に人気先行です。実力以上に評価されることが多いと思います。そんな空気のなかで1番人気ではない、ということは戦績的にはっきりと微妙なところがあるわけです。

フレールジャックも例外ではありません。きわめて高い素質の持ち主であることは前2走のレースぶりを見れば明らかです。ただし、500万下の平場を勝ったばかりで、初の長距離輸送、ディープ産駒が最も得意とする京都芝1800mからのコース替わり、遅生まれ(5月25日)、キャリア3戦目、といった懸念材料がありました。

結果的にこれらはすべて杞憂に終わりました。能力の高さがすべての不安を吹っ飛ばしました。当ブログで何度も繰り返しているとおり、ディープインパクト産駒は全般的に晩成傾向があると思うので、まだまだ強くなるでしょう。母方の Nureyev、Blushing Groom はいずれも筋肉質なタイプ。こうした血は細身のディープインパクトに合うと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103261/

フレールジャックの配合については5月10日のエントリー「経験馬相手に初戦楽勝フレールジャック」をご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/05/post-dbba.html

◎ミヤビファルネーゼ(11番人気)は7着。スタートで後手を踏み、さらに内の馬に寄られて挟まれる形となり、最後方からの競馬。道中も折り合いを欠いて口を割るシーンが見られました。それでも最後は脚を伸ばして3着馬と0秒3差。荒削りながら能力の片鱗は示したと思います。次も人気にならないと思うので続けて狙いたいですね。

ところで、中山で行われたラジオNIKKEI賞、キャリアの浅い素質馬の勝利、というキーワードから96年の優勝馬ビッグバイアモン(父バイアモン)のことを思い出しました。抜群の素質を秘めた馬でしたが、問題がひとつ。前肢の蹄の形が誰の眼にも明らかなほど左右不揃いだったのです。パドックで周回する同馬を見て、こんな肢で競走馬になれるのか、とビックリしました。と同時に、競走生活は長くないだろう、との予感も抱きました。ラジオたんぱ賞(当時のレース名)を1分46秒0のレコードタイムで逃げ切ったのが最後の勝利で、次走の神戸新聞杯(5着)でレース中に故障、そのまま引退という寂しい幕切れ。その非凡な素質は、7歳下の半妹スティルインラブが牝馬三冠馬となったことでも証明されました。しかし、残念ながら種牡馬にはなれませんでした。

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『馬券師倶楽部』再放送決定!

  半笑いVS栗山求(前編)
   07/05(火) 15:00~15:30
  半笑いVS栗山求(後編)
   07/12(火) 15:00~15:30

CS放送の“MONDO TV”で視聴することができます。よろしかったらどうぞ。

2011年7月 3日 (日)

田辺時代到来?

一昨日のエントリーでも触れましたが、先週土日は東京競馬場のレーシングエキスパートセミナー(REXS)に講師として招かれてお話をさせていただきました。その際、騎手界の情勢についてこう発言しました。

「関東はいずれ田辺裕信時代になります」

奇をてらったつもりはありません。毎週馬券を買っていれば、どのジョッキーが信頼できるかはよく分かります。春以降は完全に田辺騎手。素晴らしいの一語です。

スタート、位置取り、折り合い、追い出しのタイミング、追う際の挙動。田辺騎手はどれもハイレベルです。そして、ひとつでも上の着順を狙うという真摯な気持ちが伝わってくるので気持ちがいいですね。1月の関門橋Sで油断騎乗により10万円の過怠金を科されたあと、2、3月はもうひとつの成績でしたが、4月以降は爆発しています。先週終了時点で45勝を挙げ、現在、関東のリーディングジョッキーです。

先週は中山競馬で4勝しました(3、6、7、7番人気)。今週は土曜日に3勝(1、3、4番人気)。人気薄をこれだけ持ってくるというのは感心します。ローカル専門というかつてのイメージからは完全に脱却しています。

関西の大御所・松田博資調教師からも信頼を得ています。昨年後半から同厩舎の馬に関東ジョッキーが乗る場合、田辺騎手が優先してまたがる形となっています。過去の実績よりも現在の腕を評価した松田博資調教師の慧眼はさすがというしかありません。日曜中山の常総S(準OP・芝2000m)に出走するバアゼルリバーは、松田博資厩舎と田辺裕信騎手のコンビです。

土曜日の中山グランドジャンプでは、マイネルネオスで勝った柴田大知騎手が勝利ジョッキーインタビューで感極まって涙を流しました。地道に頑張ってきた騎手が報われるのはいいものです。

2011年7月 2日 (土)

ホッカイドウ競馬の2歳馬たち(後)

★JRAに挑戦してきて面白そうなのはハイタッチ(父マイネルラヴ)。5月18日のフレッシュチャレンジ(門別ダ1200m)を勝ち上がった馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009103203/

シルクメビウスの半弟ですが、古谷剛彦さん曰く「芝向き」とのこと。

★6月23日のフレッシュチャレンジ(門別芝1200m)を快勝したコパノワーニング(父ダイワメジャー)は、タイムはイマイチですが「芝向き」との評価。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009104064/

父ダイワメジャーは今年の新種牡馬で、JRAでは〔1・2・0・4〕という好成績です。母ヴァルネリーナは米チャンピオンサイアー El Prado の半妹にあたり、本馬は Halo≒Sir Ivor 3×3。悪くないですね。

★6月29日のフレッシュチャレンジ(門別芝1200m)で、後続に2秒1の大差をつけて逃げ切ったダブルスター(父シニスターミニスター)はかなりの器です。
http://db.netkeiba.com/horse/2009103518/

全日本2歳優駿(G1)、兵庫ジュニアグランプリ(G2)などを制したラブミーチャンの半弟にあたります。父シニスターミニスターは A.P.Indy 系の新種牡馬。父も母もアメリカ血統で固められているので、パワー型であるのは間違いないでしょう。この馬はダート一筋だと思います。

★このほか、新種牡馬の子でおもしろいのは、ローエングリン産駒のクリーンチャンス、アドマイヤムーン産駒のマホガニーあたり。前者は現在4戦2勝、後者は1戦1勝です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105819/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009103572/

2011年7月 1日 (金)

ホッカイドウ競馬の2歳馬たち(前)

先週の土日は東京競馬場でお仕事。パークウインズ期間中にも行われているレーシングエキスパートセミナー(REXS)の講師として、お客様の前でいろいろお話をしてきました。

パークウインズの東京競馬場には初めて足を運んだのですが、想像以上にいい雰囲気なので気に入りました。競馬開催日のピリピリと追い立てられるような緊張感がなく、まったりのんびりとした雰囲気。ビール片手にほろ酔い気分で馬券を楽しむには最高ではないかと思いました。

土曜日の仕事でご一緒した古谷剛彦さんはホッカイドウ競馬のエキスパート。ここぞとばかりに質問して同地の2歳馬情勢について伺ってきました。JRAの夏の北海道シリーズ、来春の南関東クラシック戦線にも影響が大きい路線だけに重要です。

★古谷さんのイチオシはウィードパワー(父メジロベイリー)。6月2日のフレッシュチャレンジ(門別ダ1200m)を6馬身差で勝ち上がった馬です。スタートで出遅れて、最後は流していました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009109081/

「モノは違うけど、ちょっと硬い」そうなので、現段階ではあまり無理はできません。スケジュールはとくに決めず、馬に合わせて行くようです。父メジロベイリーはサンデー産駒で朝日杯3歳S(G1)の勝ち馬。ウィードパワーは父が青森繋養時代に送り出した最後の世代の1頭で、現1歳世代は日高に移ってからの産駒です。母の父が Holy Bull、2代母の父が Danzig で、ラディガ≒Tom Rolfe 4×4ですから、ダート向きのパワータイプ。ちょっと硬いというのも分かります。

★初戦は2着と敗れたものの、2戦目のルーキーチャレンジ(門別ダ1200m)を勝ち上がったイブニングラッシュ(父ワイルドラッシュ)は、社台の地方競馬オーナーズの所有馬です(名義は吉田照哉氏)。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106008/

「イッシンドウタイあたりよりは上」とのこと。イッシンドウタイ(父スズカマンボ)は翌週のアルデバラン賞(門別ダ1200m)を勝って2勝目を挙げた馬です。父ワイルドラッシュはトランセンド、クリールパッション、クラーベセクレタなどダートの猛者を次々と送り出しています。Graustark 5×4はクリールパッションとまったく同じで、クラーベセクレタやヒシウォーシイが持つ Graustark≒His Majesty 5×5ともよく似ています。ワイルドラッシュ産駒はここが大きな配合上のポイントなので期待できると思います。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!