クリアンサスに活きる Hyperion & Son-in-Law の底力(前)
先々週の新馬戦で「やられた!」と思ったのは、土曜小倉4R(芝1200m)を勝ったオースミドライバー(13番人気)です。
新馬戦は仕上がり具合が大きな比重を占めるので、いくら配合が良くても稽古で動いていない馬はダメ。オースミドライバーは配合的には申し分なかったものの、稽古内容を見ると厳しそうだったので、印を打つのを躊躇しました。だから単勝9790円という大穴になったわけですが……。実戦タイプなのでしょう。大外から鮮やかに差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=bogESSaRsqM
新潟2歳S(G3)を勝ち、桜花賞(G1)とオークス(G1)でそれぞれ2着となったエフティマイアの半弟。父はオーストラリアからシャトルでやってきた快速種牡馬スニッツェル。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103116/
母が「ニホンピロウイナー×ノーザンテースト」で、父が Redoute's Choice 系という配合は、フラワーパーク(スプリンターズS、高松宮記念)の子で今週土曜の春菜賞(3歳500万下・芝1400m)に出走するクリアンサスと同じです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102710/
┌ Redoute's Choice
┌○┘
オースミドライバー ―┤ ┌ ニホンピロウイナー
└○┤ ┌ ノーザンテースト
└○┘
┌ Redoute's Choice
クリアンサス ――――┤ ┌ ニホンピロウイナー
└○┤ ┌ ノーザンテースト
└○┘
母の父ニホンピロウイナーは80年代を代表する名マイラーで、その底力の源泉は、Hyperion と Rustom Pasha(その父 Son-in-Law)の組み合わせから成る“Abernant≒チャイナロック3×2”というクロスです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1980106362/
┌ Hyperion
┌○┘
Abernant ―――┤ ┌ Rustom Pasha(その父 Son-in-Law)
└○┘
┌ Hyperion
┌○┘
チャイナロック ┤ ┌ Rustom Pasha(その父 Son-in-Law)
└○┘
Hyperion は昨年12月9、10、29、30、31日のエントリーで触れたように文句なしの名血。一方、Son-in-Law は今世紀前半のイギリスを代表する名ステイヤー血統。このふたつの血の組み合わせは相性がよく、これらを近い世代にペアで持つ馬同士の組み合わせは効果抜群です。前出の Abernant、チャイナロック以外にも、Tudor Minstrel、Aureole、Flower Bowl、Swaps、Honeys Alibi、Cover Up、Hypericum、Imitation、アイアンエイジ、テューダーペリオッドなど、この仲間はたくさんいます。
Hyperion と Son-in-Law の組み合わせがもたらす優れた効果について、初めて言及したのは笠雄二郎氏です。(続く)
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