今週の新馬戦はルルーシュに注目
日曜日の札幌4R新馬戦(芝1800m)は、良血馬・好配合馬が集まった好カード。なかでも注目は藤沢和雄厩舎のルルーシュ。ゼンノロブロイの子で、ステージプレゼンス(きさらぎ賞-3着)の半弟です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102912/
『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」で指名した馬でもあります。コメント欄にはこう記しました。
「父はアメリカ血統過多なのでヨーロッパ血統が豊富なこの母は好ましい。相性がいいと思われるリヴァーマンも入る。サンデー系+ダンシングブレーヴも成功例が多く楽しみ。」
字数の制約により詳しく書けなかった部分を補足します。
ゼンノロブロイと Riverman の関係は悪くなく、アグネスワルツ(オークス-3着、フローラS-2着)を筆頭に、ゲームマエストロ、トレイルブレイザーなどの好素質馬が出ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102955/
この組み合わせを持つ馬の成績は以下のとおり。かなり優秀です。
全連対率 38.1%(単勝回収率214%)
芝連対率 43.5%( 〃 249%)
ダ連対率 31.6%( 〃 172%)
父ゼンノロブロイは、Admiral Drake≒Roman 6×5という隠し味的なクロスを持っています。ディープインパクトにも見られるクロスですね。
┌ Sunstar
┌○┤
Admiral Drake ┤ └ Maid of the Mist
└ Plucky Liege
┌○┐
Roman ――――┤ └ Plucky Liege
│ ┌ Sunstar
│ ┌○┤
└○┘ └○┐
└ Maid of the Mist
Riverman の2代母の父は Roman。したがって、ゼンノロブロイと Riverman が出会うとこのクロスが継続されます。それが好結果の一因ではないかと推理しています。
http://www.pedigreequery.com/riverman
サンデーサイレンスとダンシングブレーヴの関係は、当ブログでも何度か説明した記憶があります。サンデーの父 Halo とダンシングブレーヴの母の父 Drone の血統構成がよく似ていることが好相性の鍵でしょう。ルルーシュの場合、母ダンスーズデトワールが Hairbrush≒Drone 3×4なので、ここで強調された要素を父方の Halo によって継続する効果は大きいのではないかと思います。
このほか Buckpasser クロスも好感が持てます。ゼンノロブロイ産駒の重賞好走馬のなかではサンテミリオンとアグネスワルツに見られます。ルルーシュの場合、La Troienne 血脈(Buckpasser)の活力を取り入れつつ、周辺にある豊富なヨーロッパ血脈によってパワー的な要素が表れるのを抑えている、というイメージですね。いいトコ取りができそうな気がします。
JRAレーシングビュアーで調教映像を観たのですが、フットワークがダイナミックなのに捌きが軽く、首の使い方がいいので全身で走れています。なかなか好印象です。初戦から行けるのではないでしょうか。
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