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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年3月27日 (日)

ドバイワールドCは日本馬のワン・ツー・フィニッシュ!

競馬に携わってきてよかった、という気持ちを今日ほど強く感じたことはありません。

トランセンドの強気の逃げ。ヴィクトワールピサの早めマクリ。凄かったですね~。“勝つ”という気迫が伝わってくるレース運びでした。最後の直線の粘りは言葉になりません。日本馬のワン・ツー・フィニッシュが決まった瞬間の光景はおそらく一生忘れないでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=BDwNduibQ6w

他国の馬にとってはただの1レースだったかもしれませんが、日本馬にとってはそうではなかったはずです。未曾有の国難のさなか、背負っているものが違いました。レース後、ヴィクトワールピサのデムーロ騎手は右腕の喪章を幾度も示し、天を指差しました。そして、メイダンに流れる君が代。感無量です。

ヴィクトワールピサは元PO馬で、出走レースは可能なかぎり現地観戦してきました。今回も密かに観戦プランを練っていたのですが、大震災でそれどころではなくなってしまいました。日本競馬はいま非常に困難な状況にあります。この1勝が競馬ファンや関係者をどれほど勇気づけたかということは、いまを生きるわれわれにしか理解できないことであり、後世、紙の上の記録からは決して窺い知ることはできないでしょう。

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コメント

ブエナビスタは残念でしたが、トランセンドは相変わらずの直線での粘り、ヴィクトワールピサは強きに動いての勝利。どちらも強い!出来ることなら、日本でそれぞれ芝ダートGI双方の馬場で対戦してもらいたい。欲張りすぎですかね(笑)

日本馬やりましたね・・・
いやはや、すごい。
いいもの見せてもらいました。
これで、サンデーの血の評価が世界的にあがって、
日本で飽和状態のサンデー種牡馬を海外にもってて
それで、日本に合いそうな種牡馬を、繁殖牝馬を買ってきて
とうまく転んでくれればと思ってます。
ひとつ思ったのが、トランセンドの大健闘なんですが、
私はAWは芝馬向きと思ってたので、少々びっくりしました。
今回のレースを見る限り、芝、ダート馬に平等な馬場なのかと思ったのですが、栗山さんはどうお考えですか?

>ダッテン牧場様

トランセンドはダート向きであるのは間違いないと思いますが、デビュー戦(重馬場の芝1800mで2着)の内容を考えると、芝がまったくダメとは言い切れないと思います。ヴィクトワールピサはダートでどれだけ走れるか興味があります。相当やれそうな感触がありますが……。

>馬好き様

AWといってもその種類は多種多様で、同じ種類でもコンディションが一定ではなく、とらえどころがないのが特徴という印象があります。ヴィクトワールピサとトランセンドが僅差でゴールインする馬場というのは、日本ではまず想像できません。芝でもなくダートでもなく、やはりAWならではでしょう。今回は結果的に日本における芝とダートの中間ぐらいでしたね。

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