次走は疑問も素質高いフルアクセル
■日曜阪神3Rの3歳未勝利戦(芝1600m)は、出遅れて後方追走となったフルアクセル(7番人気)が直線で豪快に抜け出しました。上がり3ハロンは33秒9。アグネスタキオン産駒らしい切れ味でした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102748/
母アクセラレイションはコリーダ賞(仏G3・芝2100m)の勝ち馬。繁殖牝馬としてはこれといった産駒を出していません。ドイツ血統で構成されているのがセールスポイントです。母の父 Acatenango は3年連続で独年度代表馬に輝いた名馬で、種牡馬としてもドイツで5回リーディングサイアーとなりました。ジャパンC(G1)を勝った Lando の父でもあります。
昨年4月22日のエントリー「勢力を拡大するドイツ血統」で以下のように述べました。
「現代における最も重要なドイツ血統は、1974年に誕生した Surumu でしょう。『スタミナはあるが重く、道悪が上手でスピードに乏しい』といった旧来のイメージから脱した、現代性を帯びたドイツ血統です。スピードがあり、堅い馬場も苦にしません。Surumu の2代母 Suncourt はテスコボーイの母でもあります。」
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/04/post-5cf1.html
Acatenango の父は Surumu です。
ドイツ血統を持つアグネスタキオン産駒はこれまで数頭おり、アドマイヤオーラ(ブエナビスタの半兄)が弥生賞(G2)と京都金杯(G3)を勝ちました。本馬はそれに次ぐ活躍馬となるかもしれません。
2代母 Whirlwind が持つ Tom Rolfe 4×3がいいですね。アグネスタキオン産駒はやや線の細いところがあるので、そうした弱点を補う Ribot 系の血は合います。ダービー馬ディープスカイも母方に Ribot 系が入っています。
出遅れて後方追走、というレースぶりには改善の余地があります。今回のような派手な勝ちっぷりは、次走人気を押し上げる要因となりますが、昇級戦で出遅れが直る保障はありません。高い素質は認めつつ馬券的には嫌ってみたいところではあります。
■日曜阪神6Rの新馬戦(ダ1800m)は、中団から徐々にポジションを押し上げた◎トーセンウィーク(4番人気)が終始外を回りながらねじ伏せました。
http://www.youtube.com/watch?v=rgmck31SD04
『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は◎△で馬単3660円的中。予想文を転載します。
「◎トーセンウィークは『フジキセキ×デピュティミニスター』という組み合わせ。全兄にダート王カネヒキリがいる。フジキセキ産駒のダートホースのモデルケースともいえる好配合馬。超大型馬なので使ってからの可能性もあるが、素質に賭けてみたい。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103356/
フジキセキ産駒は大雑把にいって Mr.Prospector や Princely Gift を持つものが走る傾向が見られます。カネヒキリとその全弟トーセンウィークは、この基本ラインを押さえつつ、ダート血統として定評のある Deputy Minister を入れています。シンプルで力強いですね。稽古はイマイチでしたが実戦で強さを見せました。血の力でしょう。
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