痛快?壮絶?元大嶽親方のギャンブル人生
「元大嶽親方『負けは総額5億円かな』」という見出しに惹かれ、写真週刊誌『FLASH』(光文社)を買って読んでみたところ、これが最高に面白い内容でした。
角界を追放された元大嶽親方(現役時代は貴闘力)がギャンブル好きであることは以前から伝え聞いていました。かなり以前のことですが大井競馬場で見かけたことがありますし、たしか大相撲ロンドン公演を扱ったテレビ番組で、着流し姿で競馬場に繰り出して馬券を楽しむ姿を見た記憶があります。
「本格的にハマりはじめたのは、十両に昇進したとき。十両に上がると化粧回しや回しを作るから、支度金が300万円くらいかかる。それは自分で用意するんですよ。(中略)全財産で10万円しかなかった。『これを300万円にしなきゃいかん』と札束を握って、一人で大井競馬場に行ったんですよ。そしたら、400万円儲けたんですよ。そのお金で化粧回しを作った。これが初めての競馬だった。
それまでは1日15時間くらい稽古していたのに、それ以来、競馬にハマっていったね」
「競馬だったら、1点買いで800万円ぐらい賭けたことがある。負けたけどね。馬の名前なんて、覚えてないよ。だって、1週間前の昼メシなんだった? というのと同じ感覚だから。1億円勝つところを、鼻差で負けたこともあったね。もう血が出るほど叫んだよ。
シドニーに巡業に行ったとき、カジノで負けまくって、5万円しかなくなったことがあった。でも、そこから最終的に4800万円にしたこともありましたよ。海外巡業はいつも楽しみだったな。カジノに行けるから」
「(「人生におけるギャンブルの収支は?」との問いに)そりゃ、5億円ぐらい負けてるでしょ。だって、年間2、3千万つぎ込んで、20年くらいずっと負けつづけるわけだから。やめられないから、病気なんでしょ。(解雇の)記者会見の最後に『ギャンブルやめますか?』と聞かれて、何も言わなかったけど、心のなかでは『やめません』って言ってたね。そりゃ野球賭博はもうやらないでしょうけど、競馬・競輪はやるでしょ。アホだから」
ギャンブルだけに話題を絞って元大嶽親方が1冊語り下ろしたら売れませんかね? 私なら喜んで買いますが。