2012年2月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      
くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

« 2010年7月 | メイン | 2010年9月 »

2010年8月

2010年8月31日 (火)

発展する Heavenly Prize 牝系

8月29日、米ニューヨーク州のサラトガで行われたパーソナルエンスンH(G1・ダ10f)は、人気に推された昨年の米年度代表馬 Rachel Alexandra が2着に敗れる波瀾。序盤に競り掛けられる不利があったにしても……という感じですね。競走馬としてのピークが過ぎた感があります。
http://www.youtube.com/watch?v=yUd_DZe5SD8

勝った Persistently(父 Smoke Glacken)は、2年前にG1で2着という成績があるものの、ステークスは初勝利です。
http://www.pedigreequery.com/persistently2

生産者兼オーナーのフィップスステーブルは、オグデン・ミルズ・フィップス氏が主宰しています。今回勝った「パーソナルエンスンH」は、先代のオグデン・フィップス氏が所有した Personal Ensign(通算13戦全勝)を記念して創設されたレースなので、喜びもひとしおでしょう。

Personal Ensign については4月12日のエントリー(「Zenyatta 16連勝、そして13戦全勝の名牝 Personal Ensign の死」)で取り上げています。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/04/zenyatta-person.html

Persistently の2代母は、90年代に米G1を8勝した名牝 Heavenly Prize。この馬は Personal Ensign と同じく先代のオグデン・フィップス氏の所有馬でした。
http://www.pedigreequery.com/heavenly+prize

95年のブリーダーズC(ニューヨーク州ベルモントパーク)を観に行ったとき、ダート9ハロンの“ディスタフ(現レディーズクラシック)”に Heavenly Prize が出走していました。さほど大柄ではありませんが胸前の筋肉の盛り上がりが印象的で、大坪元雄氏が見れば「まるで男馬のような」と表現しそうなタイプでしたね。このレースは、息子のオグデン・ミルズ・フィップス氏が所有する Inside Information が13馬身半差で圧勝。Heavenly Prize はインから差を詰めて2着でした。
http://www.youtube.com/watch?v=8terPrcQeBw

Heavenly Prize は繁殖牝馬としても結果を残しており、Good Reward(父 Storm Cat)がマンハッタンH(米G1)とハリウッドダービー(米G1)を、その全兄 Pure Prize がケンタッキーCクラシックH(米G2)を勝っています。
http://www.pedigreequery.com/good+reward

Pure Prize は種牡馬として成功し、アメリカンオークス(G1)とフラワーボウル招待S(G1)を勝った Pure Clan のほか、南米アルゼンチンでも Fuego e Hierro や Maldivas といったG1ホースを送り出しています。Pure Prize の全弟の Good Reward も種牡馬となり、今年の2歳世代が初年度産駒。すでに10頭近い勝ち馬を出しており出足快調です。
http://www.pedigreequery.com/pure+clan

今週末、小倉の新馬戦に登場するリーガルファルコン(父 Bernardini)は、ドバイのモハメド殿下が所有する外国産馬で、稽古で抜群の動きを披露して注目を集めています。母 Flash By は前出の Pure Prize と Good Reward の4分の3同血にあたり、2代母は Heavenly Prize。発展する Heavenly Prize 牝系に属した良血馬なので楽しみですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008110040/

  Heavenly Prize(f.1991.Seeking the Gold)
    Pure Prize(c.1998.Storm Cat)
    Just Reward(f.1999.Deputy Minister)
    │ Persistently(f.2006.Smoke Glacken)
    Good Reward(c.2001.Storm Cat)
    Flash By(f.2003.Forest Wildcat)
      リーガルファルコン(c.2008.Bernardini)

9月1、2日に『馬券師倶楽部2』再放送

『馬券師倶楽部2』の「栗山求(前編)」です。放送スケジュールは以下のとおり。

   9/1(水) 16:00~16:30
   9/2(木) 10:00~10:30

CS放送の“MONDO21”で観ることができます。よろしかったらどうぞ。

2010年8月30日 (月)

スーパークリーク死亡

オグリキャップやイナリワンのライバルとして第二次競馬ブームを盛り上げたスーパークリーク(父ノーアテンション)が、8月29日、日高スタリオンステーションで死亡しました。25歳。

スーパークリークといえば武豊騎手。88年の菊花賞でインからスパッと5馬身抜け出したとき、当時19歳の青年の背中にスーパースターのオーラがはっきりと見えました。これはからは武豊の時代なんだな、と多くの人が感じたはずです。
http://www.youtube.com/watch?v=0nO2PPc49hE

以前、競馬評論家の塩崎利雄さんと取材でお会いしたとき、スーパークリークの菊花賞で800万円儲けたとおっしゃっていました。すぐに換金せす、当たり馬券を背広の胸ポケットに入れていたそうなのですが、当日夜に祇園で開かれた祝勝会の最中、たまにポケットをまさぐって「あるある」と確認したそうです。「だって800万の金券だからね。うっかり落としたら大変だからさ~」と笑っておられました。

配合屋が揃って的中させたレース、というのは相場が決まっていて、二昔前なら88年の菊花賞と90年のオークスあたりですね。昔話になったとき、この2レースの話になるとだいたい意気投合します。前者はスーパークリークが、後者はエイシンサニーが勝利を挙げました(一方で配合屋が揃って討ち死にしたレースというのもあるわけですが……)。

スーパークリークは、「ノーアテンション×インターメゾ×Sayajirao×Rockefella」というわかりやすいステイヤー血統。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1985104409/

88年の菊花賞で1番人気に推されたのは「ヤマニンスキー×イエローゴッド」のヤエノムテキ、2番人気は「ディクタス×ノーザンテースト」のディクターランド。そして、3番人気がスーパークリークでした。配合に多少でも関心があればほぼ一択でしょう。76年の菊花賞を勝ったグリーングラスとは、インターメゾ、Rockefella、Grey Sovereign≒ニンバスが共通しているので配合構成がちょっと似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1973100905/

第二次競馬ブームの中心的存在だったオグリキャップ、スーパークリークが相次いで死亡し、あのころがどんどん遠くなっていくことを実感します。イナリワンとサッカーボーイには長生きしてほしいものです。

2010年8月29日 (日)

『web競馬王』が終了

永らくご愛顧いただいた『web競馬王』が8月いっぱいをもって終了します。週末の予想はこの土日が最後でした。私は04年からお世話になったので、足かけ7年間、毎週末予想を提供してきました。

日曜日の重賞は2レースとも不的中。しかし、新潟5Rの新馬戦(芝1200m)は馬単21970円を的中。予想を再録します。

「◎ブラウンマシーンは『タイキファイヤー×フジキセキ』という組み合わせ。小倉芝1200mの新馬戦をレコード勝ちしたブラウンワイルドの従兄弟にあたる。父タイキファイヤーは無名種牡馬ながらタイキシャトルの半弟にあたる良血。相性のいいミスタープロスペクターとフジキセキの組み合わせがあり新馬戦向きの配合としては上々。混戦模様のここなら通用していい。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104609/

◎ブラウンマシーン(7番人気)が大外一閃で快勝。2着に△ハワイアンシュガー(4番人気)が粘りました。無名のタイキファイヤーが父ということで、いわゆる一般的な“血統評価”では低評価しか得られないと思うのですが、私の目から見た“配合評価”ではメンバー中一番でした。有終の美を飾れてよかったです。

新馬戦予想と重賞予想に関しては亀谷敬正氏の『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』にて次週以降もご覧いただけます。前記の新馬戦は、1着馬がA評価で、2、3着馬がB評価なので3連単20万2220円的中でした。

2010年8月28日 (土)

カフェラピード快勝

初戦はレース中の不利もあって取りこぼしたものの、2戦目の今回は楽に勝ち上がりました。新潟1R・2歳未勝利戦(芝1800m)。好位追走から直線で先頭に並びかけると、軽く仕掛けた程度で先頭に立ち、鞍上の松岡騎手が他馬の脚いろを計りながら余裕たっぷりにフィニッシュラインを駆け抜けました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101059/

「栗山ノート」で指名した好配合馬で、マンハッタンカフェ産駒の成功パターンに完全に合致しています。当ブログでは、初戦のレース直後、8月10日のエントリーで取り上げました。配合の解説はこちらをご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/08/post-ce36.html

松岡騎手はかなりの手応えを感じているようで、レース後、「今週の追い切りが衝撃的な内容で、能力を感じさせる動きでした。まず負けないと思いましたし、その通りに走ってくれました。距離は延びても大丈夫でしょう」(ラジオNIKKEI競馬実況web)とコメントしています。

追い切りでは格別に速いタイムが出ていたわけではなく、具体的にどう衝撃的だったのか数字からはうかがい知ることができません。しかし、何かしら鞍上を唸らせるようなものを垣間見せたのでしょう。デビュー戦で土をつけられたクリーンエコロジーと再戦しても、今度は先着を許すことはないと思います。

2010年8月27日 (金)

マイネルキッツ、メルボルンCを断念

歩様に乱れが生じたとのことで、豪州遠征を断念することになりました。国枝厩舎やラフィアンの関係者はさぞかし無念でしょう。有力候補の1頭だったと思います。

すでに天皇賞馬ジャガーメイルは回避を表明しているので、結局、メルボルンC(豪G1・芝3200m)に挑戦するのはトウカイトリックのみとなりました。意地を見せてほしいものです。父エルコンドルパサー、母ズーナクアはともに国際G1競走の勝ち馬。血統的なネームバリューはあると思います。9月19日に出発し、10月17日のコーフィールドC(豪G1・2400m)をステップに11月2日の本番に向かいます。

昨日のエントリーでは頑丈な馬の話を書きました。が、サラブレッドは一瞬先にどうなるか分からないデリケートな生き物です。この秋フランスに遠征するヴィクトワールピサとナカヤマフェスタ、アメリカに遠征するエスポワールシチーとレッドディザイアは、ぜひ無事に本番を迎えてほしいものです。

2010年8月26日 (木)

平成版・女旅芸人

園田の重賞・兵庫サマークイーン賞(8月25日・ダ1700m)は、笠松から遠征してきたエレーヌ(3番人気)が快勝しました。出走馬中、唯一の3歳牝馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007104521/

6月21日のエントリー(「サンデーの曾孫世代で初の重賞制覇――ブライティアパルス」)で一度触れたのですが、少ない産駒から活躍馬が続出しているダイタクリーヴァの子です。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/06/post-fd6a.html

今年に入ってすでに16戦を消化。岩手、佐賀、石川、南関東など全国各地を駆け巡っています。4月19日に水沢の留守杯日高賞を走り、6日後の4月25日に佐賀のル・プランタン賞を走るという荒業もありました。しかも両方勝っています。
http://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/DataRoom/HorseMarkInfo?k_lineageLoginCode=30096406345

上には上がいるもので、今回同じレースに出走(4着)したトウホクビジンは今年20戦目。エレーヌと同厩(山中輝久厩舎)、同馬主(中村義則氏が代表を務めるホースケア)の4歳牝馬です。こちらも全国を回っています。最近体が減ってきているのでちょっと心配です。
http://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/DataRoom/HorseMarkInfo?k_lineageLoginCode=30022408835&k_activeCode=2

その昔、“女旅芸人”の異名をとったヤマノシラギク(中央競馬全10場を走破)という馬がいました。エレーヌとトウホクビジンはその平成版ですね。エレーヌは東海ダービーなど重賞8勝と抜群の成績。記録的な猛暑のなか好調を維持しつつ走り続けるのですから凄いの一語です。

2010年8月25日 (水)

アーリントンミリオンは Debussy

インで詰まって4コーナーでは絶望的なポジションとなったものの、そこから猛然と巻き返して差し切りました。こういう勝ち方はなかなか見られません。
http://www.youtube.com/watch?v=UKnaJ99ckUY

勝った Debussy(父 Diesis)はイギリス調教馬。今回のアーリントンミリオン(米G1・芝10f)がアメリカ初出走でした。これまで仏G2、英G3を制していたものの、トップクラスとは差のある馬です。

たしかに強かったのですが、Debussy レベルの馬にこんな勝ち方をされるアメリカ芝古馬陣は大丈夫なのか、という気もします。

90年代の半ばまで、アーリントンミリオンの勝ち馬はよくジャパンCに出走していました。ところが、ここ最近は来日が途絶えており、95年の Awad を最後に出走がありません。Debussy を管理するジョン・ゴスデン調教師はブリーダーズC志向の強い調教師で、残念ながらジャパンCにはあまり関心がありません。馬主のハヤ王女は日本で馬主資格を持っているので、そのあたりが一縷の望みでしょうか。

「Diesis×Singspiel」ですから本格的なヨーロッパの中距離血統。2代母 Grace Note はレッドディザイアの3代母でもあります。血統的に完成がやや遅いタイプだと思われるので、これから本格化する可能性もあるでしょう。
http://www.pedigreequery.com/debussy10

2010年8月24日 (火)

Le Glorieux 死亡

『RACING POST.com』によると、8月19日に Le Glorieux(日本語表記ではルグロリュー)が死亡したそうです。26歳。

Le Glorieux、といっても若い競馬ファンにとっては「何ソレ?」でしょう。1987年に行われた第7回ジャパンC(G1)をコースレコード(2分24秒9)で快勝した馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1984109001/

この年は、迎え撃つ日本勢が絶望的な低レベル(1~6番人気は外国勢)で、ホスト国としてさすがにこれはマズイのではないかという声も少なくありませんでした。牝馬のダイナアクトレス(9番人気)が3着に突っ込んできて救われた気分になったものです。ちにみに、それから21年後のジャパンCを制したのはダイナアクトレスの孫スクリーンヒーローです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004103328/

Le Glorieux は、歴代のジャパンC優勝馬のなかで最少体重馬。レース時の馬体重は410キロでした。他馬に比べてはっきりと小さく、しかも鞍上のルクー騎手が手足の長いひょろっとした人だったので、人馬のバランスがちょっと変だったのを記憶しています。

このレースでは2つのことを学びました。

ひとつは、父が同じでも母方の血によってまったく違ったタイプに出るということ。Le Glorieux は当時3歳だったのですが、ちょうど同世代のPOGで、たまたま同じ Cure the Blues 産駒のハニーブルースという持ち込み馬を指名していました。ハニーブルースは母の父がスピード型のテスコボーイ。芝・ダート兼用の短距離馬というキャラクターでした。一方の Le Glorieux は、母が「Le Fabuleux×Herbager」というヨーロッパのスタミナタイプだったので、2400mを苦にしませんでした。両馬の配合を見比べれば個性の違いは一目瞭然。同じ種牡馬の子でもここまで違ってしまうことに感心しました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1984100562/

もうひとつは、海外遠征では本番前に前哨戦を使うことが必ずしもプラスにならないということ。富士S(OP・芝1800m)を楽勝して臨んだ Triptych(トリプティク)が断然の1番人気だったのですが、結果は4着。前哨戦を使うということは、馬場に順応させるメリットがある一方、滞在期間が長くなるため体調維持の難しさを抱えるというデメリットもあります。馬によっては後者の影響が強く出てしまい、凡走することもあるのだと感じました。

Le Glorieux は種牡馬としてはイマイチでした。もし仮に1~2年後のジャパンCを勝っていたとしたら、あるいは日本に導入されていたかもしれません。この当時はバブル経済が本格化する前だったので、なんでもかんでも買ってしまうという雰囲気はまだありませんでした。ただ、3コーナーで競走を中止したアカビールは、怪我の影響で本国には帰らず、そのまま日本で種牡馬になったと記憶しています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1981109006/

2010年8月23日 (月)

日曜日のレースあれこれ

■札幌記念(G2)は◎アーネストリー(1番人気)が横綱相撲で完勝。前走の宝塚記念(G1)で小差の3着ですから順当な結果といえます。同厩の先輩タップダンスシチーを思わせる成長ぶりですね。札幌記念と天皇賞・秋(G1)は関連性が深いのでこの秋が楽しみになりました。

2着▲ロジユニヴァース(5番人気)は追い切りを見るかぎり好調時のコンディションにかなり近づいていると感じました。札幌競馬場はコーナーが大きくゆるやかです。したがって、ロジユニヴァースのようにトビの大きな馬でも苦にすることはありません。パワーが勝ったタイプなので洋芝は得意。この条件で走れないようならもう終わりだろう、ぐらいの気持ちで▲を打ちました。まだ完調とはいえないので上積みはあるでしょう。『web競馬王』の予想は◎▲で馬単2900円的中でした。

■レパードS(重賞)は◎ミラクルレジェンド(2番人気)がしっかり差しました。このところカネヒキリやデグラーティアなど「母方に Deputy Minister を抱えるフジキセキ産駒」の成功が目に付きます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102873/

2着グリッターウイング(6番人気)をヌケにしたため、的中は単勝だけ。このレースは押さえたい馬が多かったので△の取捨選択が難しい作業でした。グリッターウイングはクロフネ産駒の配合としては文句なしのA級。新馬戦の予想で◎を打ったときにその理由を書きました。ただ、ここ最近は「クロフネ産駒を重賞で軽視する」という予想方針を立てているので、最終的に切ってしまいました。無念です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103395/

■日曜日は期待していた2歳馬が散々な成績。新潟6Rのトウショウレイザー(2番人気)は13着。小倉5Rのピエナノテツジン(7番人気)は大差しんがり負け。何か理由はあるのでしょうが現時点では分かりません。次走の巻き返しに期待します。

2010年8月22日 (日)

土曜日のレースあれこれ

■小倉2Rの2歳未勝利戦(芝1800m)はメイショウナルト(父ハーツクライ)が5馬身差の圧勝。直線半ばでは流していました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101384/

ハーツクライ産駒はこのレースに2頭出走して1着-3着。これぐらいの距離が合っていますね。短めの距離でもそれなりに実績を挙げているのは能力の高さゆえでしょう。短距離戦で取りこぼしたあと距離延長で勝つ、というパターンはこの先ちょくちょく見られるのではないかと思います。日曜日の札幌1R(芝1500m)に出走予定のシンワハーツクライは、デビュー2戦がいずれも1200m戦(3、2着)で、今回は300mの距離延長。期待できそうです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103826/

メイショウナルトはデビュー戦で◎を打った馬でした。ハーツクライとマルゼンスキーは間違いなく合うでしょうし、母の父カーネギーに含まれる Bold Reason、Riverman などもいいと思います。カーネギーを見ると反射的に「青葉賞」という三文字が脳裏に浮かび上がってくるのですが、たしかにそういうレースに強そうな配合です。

■札幌4Rの新馬戦(芝1500m)はアドマイヤセプター(父キングカメハメハ)がタイレコードで7馬身差の圧勝。牝馬限定戦であることを考慮してもハイレベルなパフォーマンスです。現時点における牝馬のフロントランナー、アヴェンチュラやホーマンフリップあたりと比べてもまったく見劣りません。コーナーを逆手前で回るなど若さを覗かせていましたが、とくに気性的に難しいという印象は受けませんでした。他馬との素質の違いは歴然としています。

叔父のルーラーシップ(日本ダービー-5着)とは4分の3同血の関係となります。アドマイヤセプターにサンデーサイレンスが入り、ルーラーシップには入らない、という違いです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103077/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103143/

           ┌ キングカメハメハ
アドマイヤセプター ―┤ ┌ サンデーサイレンス
           └○┤
             └ エアグルーヴ

           ┌ キングカメハメハ
ルーラーシップ ―――┤
           └ エアグルーヴ

ルーラーシップがプリンシパルSを勝ったあと、手綱を取った横山典弘騎手は「フットワークが現状無駄に大きい」と評しました。慣用表現で“弾むようなフットワーク”という言い方がありますが、ルーラーシップの場合は“弾みすぎ”です。サンデーが入ったアドマイヤセプターにそうした面は見られません。無駄のないシャープなフットワークをしています。サンデーの血は、現実に即した形に馬をチューニングする力に長けています。走りやすい仕様に馬を最適化してしまうわけです。

「キンカメ×サンデー×トニービン」はミッキードリーム(毎日杯-2着)と同じ。アヴェンチュラとアドマヤセプターは10月2日の札幌2歳S(G3)で激突します。いまから楽しみです(凱旋門賞の取材に行くのでリアルタイムでは見られないのですが……)。

kuwa さんのブログ(http://blog.goo.ne.jp/boldirish)では以前からこの馬を非常に熱心にプッシュしていました。負けたら坊主、とも。望田潤さんもPOGで持っているようです。さすがですね~。私も一応、「栗山ノート」で指名しています。もちろん、3人が事前に打ち合わせをしたわけではありません。配合から馬を判断する人間であれば褒めざるをえないと思います。

■昨日のエントリーでご紹介したワイズミューラー(父ジャングルポケット)は、札幌12Rの500万下(芝2600m)を見事快勝しました。いずれ中長距離路線で出世しそうです。菊花賞に出るにはあともうひとがんばりする必要があります。今回の勝ちっぷりなら楽しみですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102779/

2010年8月21日 (土)

菊花賞路線に乗れるか、ワイズミューラー

土曜日の競馬で注目したいのは、札幌12Rの500万下(芝2600m)に出走するワイズミューラー(父ジャングルポケット)。6月の東京最終週に未勝利戦(芝2400m)を勝ち上がり、今回はそれ以来の実戦となります。

ジャガーメイル(天皇賞・春)やオウケンブルースリ(菊花賞)の活躍が示すとおり、ジャングルポケット産駒は長距離戦に向いています。札幌芝2600mでは4戦して〔2・1・1・0〕という成績。すべて馬券に絡んでおりコース適性はきわめて高いといえるでしょう。

じつはこの馬、金沢公営で現在12連勝中のジャングルスマイルの全弟。同馬については6月22日のエントリー(「金沢の新星ジャングルスマイルが百万石賞制覇」)でご紹介しました。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/06/post-52f2.html

先週のクイーンS(G3)を勝ったアプリコットフィズとは4分の3同血の関係です。配合的にも注目すべき存在ですね。勝ち上がった前走の東京戦は、3コーナー過ぎから鞍上の手が動くというスブさを見せたものの、直線でしっかり伸びました。この気性なら距離が延びても心配ありません。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102779/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102942/

             ┌ ジャングルポケット
ワイズミューラー ――――┤   ┌ サンデーサイレンス
(=ジャングルスマイル) │ ┌○┘
             └○┤
               └ サトルチェンジ

             ┌ ジャングルポケット
アプリコットフィズ ―――┤ ┌ サンデーサイレンス
             └○┤
               └ サトルチェンジ

春の時点ではまだ馬体が子供っぽかったので、この休みの間にどれぐらい成長したのか楽しみです。ここでいい勝ち方をするようなら菊花賞路線のダークホースに浮上します。先週、みなみ北海道S(OP・札幌芝2600m)を勝ったトウカイメロディ(父チーフベアハート)はすでに有力候補の1頭といえるでしょう。ワイズミューラーも北の地からぜひ路線に乗ってほしいところです。

2010年8月20日 (金)

クラキンコがホッカイドウ競馬で三冠達成

8月19日に行われた王冠賞(門別・ダ2600m)は、断然人気に推されたクラキンコが勝利を飾り、ホッカイドウ競馬史上4頭目の三冠馬となりました。牝馬としては初めてです。
http://www.chihoukeiba.jp/hokkaido/meta/vod/36/2010/08/19/362010081910.asx

6月1日のエントリー(「北海優駿はクラキンコ」)ですでに取り上げておりますので、血統に関する部分を再録します。

「デビュー当時から話題になっていたのはその血統。父クラキングオー(北海優駿、道営記念、ステイヤーズC2連覇)、母クラシャトル(北海優駿、北海道3才優駿)は、いずれもホッカイドウ競馬を沸かせた名馬でした。つまりクラキンコは“夢の配合”によって誕生した馬だったのです。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007105398/

「『クラキングオー×クラシャトル』という“夢の配合”が実現するまでには苦難の道のりがありました。父クラキングオーは現役最後となった一戦で殺処分寸前の故障を負い、倉見牧場の手厚い看護により生還しました。3年後、ようやく種牡馬となる目処が立ち、最初の交配相手に選ばれたのが牧場のナンバーワン牝馬のクラシャトル。そして、翌年誕生したのがクラキンコでした。このあたりの事情については「競走馬のふるさと案内所」のコラム(2009年10月19日付)に詳述されています。読み応えのある記事です。」

ちなみに、ここに当該コラムのURLがあったのですが、2ヵ月半の間に切れてしまい、読めなくなっていました。

これだけドラマ性のある馬は、中央を含めてもなかなか見当たりません。ダートグレード競走で活躍できれば全国的な人気が出てもおかしくないのに、と思います。ホッカイドウ競馬が全面バックアップしてプロモーション活動をするというのはどうでしょう? クラキンコのためだけでなく存廃に揺れる馬産地競馬の振興策として悪くないと思うのですが。

2010年8月19日 (木)

ステキシンスケクンがチリへ

アーリントンC(G3)と京成杯オータムH(G3)を制したステキシンスケクン(父 Danzig)が引退し、南米チリで種牡馬になるとのことです。昨年のちょうどいまごろ、まったく同じニュースが流れたと記憶しているのですが、なにか事情があったのか計画が1年延び、ようやくチリへ渡る運びとなったようです。一時はアイルランドへ渡って調教を重ね、ポップロックのように再起を目指していたそうです。

ここ20年間のチリ生産界は Mr.Prospector 系が牽引しています。90年代は Roy(父 Fappiano)、00年代は Hussonet(父 Mr.Prospector)が一時代を築きました。両者ともアメリカ産馬で、前者は9年連続、後者は7年連続リーディングサイアーとなりました。
http://www.pedigreequery.com/roy
http://www.pedigreequery.com/hussonet

血統表を見ていただければ一目瞭然、スピードタイプです。ですから、こういう文脈で「Danzig×Mr.Prospector」のステキシンスケクンが求められたとすればうなずける話です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003110015/

ちなみに、ジャパンCダート(G1)に出走したチリ産馬、リドパレスとトータルインパクトも Mr.Prospector 系です。
http://www.pedigreequery.com/lido+palace
http://www.pedigreequery.com/total+impact

話が脱線して恐縮なのですが、十数年前、競馬通信社という会社に所属していたころ、『世界の名馬7代血統表』(青木義明著、栗山求監修)という単行本を作りました。1807年生まれの Whalebone から1993年生まれのエリシオまで、世界の名馬500頭の7代血統表を収録したものです。このリスト選定とすべての短評を私が担当しました。

あまり定かではない記憶ですがチリ産馬は2頭収録しているはずです。1966年生まれの Cougar と1987年生まれの Wolf。前者はビワハヤヒデの父シャルードに母の父として入っています。後者は母に Rheita≒Silver Moon 2×2という鮮やかな4分の3同血クロスがあります。これはカッコいいですね。
http://www.pedigreequery.com/cougar2
http://www.pedigreequery.com/wolf

チリ産馬の血統でおもしろいのは、いまから約100年前に走った Old Boy(1909年生)という芦毛の名馬です。通算36戦33勝という成績を残しました。“チリの Native Dancer”といったところでしょうか。
http://www.pedigreequery.com/old+boy6

母 Skylark もチリオークス、チリセントレジャー(単走)を制した名牝で、これが Palmy 1×3(!)という強度のクロスを持っています。しかし、血統表をよく見ると、両親が栗毛なのに Skylark 自身は芦毛です。芦毛の法則(=芦毛馬は両親のどちらかが芦毛である)に反しているので、毛色が正しいとするならば父は別馬であることが濃厚だと思います。
http://www.pedigreequery.com/skylark21

2010年8月18日 (水)

Books LLC の競馬洋書

今年5月以降、Books LLC から大量の競馬洋書が刊行されています。アマゾンのサイトで「Books LLC Horse Racing」というキーワードを入れて検索してみると241件引っ掛かりました。これは気になります。誰が何のために……。

物は試しに『British Champion Thoroughbred Sires』という本を注文してみたところ、2週間ほど経ったある日、索引を入れて120頁ほどのペーパーバックが届きました。しかし、中身をめくってみてガッカリしました。Wikipedia の丸写しです。以下のURLにある項目をそのまま収録しただけ。しかも血統表がありません。
http://en.wikipedia.org/wiki/Category:British_Champion_Thoroughbred_Sires

ほかの本は確認していないので分かりませんが、同じ方法で作られているものが多いのではないかと想像します。Wikipedia の英語版はまあまあよく出来ているので、それなりのクオリティではあります。ただ、ネットでタダで読めるものをわざわざお金を出して買うのは馬鹿らしいですね。

2010年8月17日 (火)

王登美さん108歳で死去

プロ野球ソフトバンク王貞治会長の母・王登美さんが亡くなりました。108歳。著名人やその係累でここまで長寿を保った例は稀でしょう。

登美さんは1984年に『ありがとうの歳月を生きて』(勁文社)という自伝を上梓しています。時代との関わりのなかで一庶民がどう生きたか、というライフヒストリーがしっかり描かれた好著です。王貞治の母、という事実によりかかっていないところがいいですね。

1901年に富山県で生まれ、1914年の大洪水により一家は没落。生活が立ちゆかなくなり長女登美は単身東京に奉公へ。その後、親兄弟も上京して共同生活を始めるものの、1919年に両親が相次いで病死。兄弟はちりぢりに親戚に預けられることに。1923年の関東大震災を経て、1927年に深川の中華ソバ屋で浙江省出身の料理人・王仕福と出逢い、周囲の猛反対を押し切り翌年結婚。1940年に貞治が誕生。1945年には経営していた店が空襲により全焼。この年までに弟2人、妹1人、娘1人(貞治の双子の姉)を失っていました。

かなり端折って数行にまとめると以上のようになります。朝の連続テレビ小説の題材にするにはややヘビーですね。ただ、当時にあってはとくに壮絶というわけではなく、このような人生はありふれたものであったでしょう。

両親兄弟が次々と早世するなかで登美が生き残ったのは、おそらく体が頑丈だったからだろうと思います。若いころは太っていたため奉公先でのあだ名は「関取」。息子の貞治も並外れた食欲の持ち主で、中学時代は学校から帰ると肉や野菜がいっぱい入った大盛のヤキソバをたいらげて、さらにご飯を三杯食べていたそうです。高校時代になると大盛りの五目ソバをまずかっこみ、そのあと自分の顔ほどもあるステーキを二枚食べてやっと人心地がつくという有様で、「うちが料理屋でなければ食費だけで破産している」と語るほどだったそうです。体も大きく、横綱・吉葉山から相撲部屋に誘われたというエピソードもあります。

母・登美は108歳まで生き、息子・貞治は歴代最多本塁打王に。生命力の基本は食欲なのだなぁとつくづく思います。そういえば先日死亡したオグリキャップは旺盛な食欲に支えられて激戦の連続に耐えました。

皆さま、夏バテしてませんでしょうか? 私はこの暑さで食欲が下降気味なので、今日はしっかり食べようと思います。

2010年8月16日 (月)

Goldikova 敗れる

仏ドーヴィル競馬場で行われたジャックルマロワ賞(G1・芝1600m)は、今年の英2000ギニー(G1・芝8f)の勝ち馬 Makfi がゴール前で鋭い脚を繰り出して優勝しました。騎手は今回から手綱をとるクリストフ・スミヨン。
http://www.youtube.com/watch?v=1Xsfz1A3qDc

これを勝てば欧州G1勝ち数の新記録(11勝)だった Goldikova は断然人気を背負って2着。いったん先頭に立ったものの Makfi の末脚に屈しました。柔らかい馬場に苦しんだとのことです。時計の出るサンタアニタのブリーダーズCマイル(米G1・芝8f)で2連覇を果たしているように堅い馬場が得意なタイプ。昨年のジャックルマロワ賞は1分33秒50で6馬身差の圧勝でした。今年は1分39秒40ですからコンディションは相当悪いですね。陣営によればブリーダーズCマイル3連覇という秋の大目標は不変のようです。

Makfi の血統背景については、5月5日のエントリー「英2000ギニーは Makfi」で触れています。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/05/makfi-a9ae.html

血統分析の部分を再録します。

「父 Dubawi は、わずか1世代を残して急逝した Dubawi Millennium の忘れ形見。現役時代にジャックルマロワ賞、愛2000ギニーなどG1を3勝した名馬で、初年度産駒となる今年の3歳世代から、この Makfi と伊2000ギニー(G3)を勝った Worthadd を出しています。出足好調ですね。

Makfi は、父 Dubawi(愛2000ギニー)、母の父 Green Desert(英2000ギニー2着)、2代母の父 Irish River(仏2000ギニー)ですから、ギニーレースに向いた血統です。父が持つ Sir Ivor≒Drone のクロスを継続している(6・6×4)ほか、Mill Reef≒Riverman 5×4などもあるので、配合的にはよくできていると思います。スローペースの切れ味勝負をズバッと突き抜けたので日本向きかもしれません。」
http://www.pedigreequery.com/makfi

父 Dubawi と2代父 Dubawi Millennium は、いずれもジャックルマロワ賞を制しています(2005年、1999年)。今回の勝利で親子孫3代連続制覇となりました。父 Dubawi は現3歳の初年度産駒から7頭の重賞勝ち馬を出しており、2世代目からもロベールパパン賞(仏G2)を勝った Irish Field(スペイン調教馬です)を出しています。非常に優秀な成績を挙げつつある若手有望種牡馬なので今後が注目されます。
http://www.pedigreequery.com/irish+field2

Makfi は、6月15日に行われた前走のセントジェームズパレスS(英G1・芝8f)で7着と敗れていますが、これは喉の感染症が原因だったようです。それ以外はすべて勝っており、通算5戦4勝という成績。いい切れ味を持った馬です。次走はムーランドロンシャン賞(9月5日・ロンシャン競馬場・G1・芝1600m)を予定しています。

2010年8月15日 (日)

クイーンSはアプリコットフィズ

悩んだ末に◎プロヴィナージュ(3番人気)、○アプリコットフィズ(2番人気)とした理由は枠順です。12番枠のアプリコットは開幕週で外を回されると厳しいかな、という気がしていました。コーナーが大きく直線部分が短い札幌は、函館に比べて外枠の馬が内に潜り込みにくいコースです。2番手追走から3角先頭という乗り方は、逃げ先行馬が圧倒的有利なクイーンS(G3)ではパーフェクトですね。前に行ったことで枠順の不利も消滅しました。

ジャングルポケット産駒は、中長距離で底力を競うレースに高い適性を示す一方、ローカルでも強さを発揮しています。ただ、同じ洋芝の函館コースが連対率30.6%であるのに対し、札幌コースは14.1%と半分以下。パワーが活きるコースでより強さを発揮するということでしょう。

アプリコットフィズは母がマンハッタンカフェの全妹で、馬体はコンパクトで洗練されており、パワー型という雰囲気はありません。ちなみに、マンハッタンカフェ産駒の成績を調べてみると、函館も札幌も同じように好成績を挙げています。洋芝を得意としているものの、ジャングルポケットほどパワーがあるわけではありません。アプリコットフィズは、どちらかといえば母方の特徴が強く出ているような感じがしますね。春のクラシック戦線ではずっと◎を打ち続けてきた馬。これで秋が楽しみになりました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102942/

『web競馬王』の予想では○◎で馬連1410円、○◎△で3連複6890円的中。ウマニティでは○◎で馬単2550円、○◎△で3連単30380円的中です。

2010年8月14日 (土)

フェニックス賞はシゲルキョクチョウ

今年の「シゲル」は役職シリーズ。役職の重みと期待度が比例するものなのか前々から気になっているのですが、どうなのでしょう? 「局長」ならそれなりに上位でしょうか。

新馬戦でフライング気味のロケットスタートを決めた△シゲルキョクチョウ(3番人気)が今回も好スタートでハナに立ち、後続を寄せ付けずに逃げ切りました。人気の◎ブラウンワイルド(1番人気)は2着。

父オンファイアはディープインパクトの全弟で、現役時代は3戦1勝。東京スポーツ杯2歳S(G3)で3着のあと屈腱炎のため引退しました。今シーズンが始まる前に兄よりも早くOP勝ち馬を送り出すと予想していた方は少ないでしょう。私もまったく想定外でした。ディープインパクトの種付料は1200万円。オンファイアは30万円。じつに40倍です。兄と比べて馬格があるのがセールスポイント(現役時500キロ)でしょうか。息子のシゲルキョクチョウは452キロです。

「オンファイア×ラストタイクーン」という組み合わせ。母方に Raja Baba、Raise a Native といった2歳戦に強いスピード血統を持ち、3代母 Gold Mine は Mr.Prospector の全妹。これらが短距離向きのダッシュ力とスピードを補っています。昨年の2歳戦線で活躍したダノンパッションと配合構成がよく似ています。下図には書ききれませんでしたが、ほかに La Troienne 血脈がキーポイントとなる“Sex Appeal≒プレイメイト”の関係もあります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008106468/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100999/

            ┌ サンデーサイレンス
          ┌○┤
シゲルキョクチョウ ┤ └ ウインドインハーヘア
          └○┐ ┌ Raja Baba
            └○┤ ┌ Raise a Native
              └○┤
                └ Gold Digger

            ┌ サンデーサイレンス
            │   ┌ Raja Baba
          ┌○┤ ┌○┘
ダノンパッション ―┤ └○┘ ┌ Raise a Native
          │   ┌○┤
          │ ┌○┘ └ Gold Digger
          └○┤
            └ ウインドインハーヘア

「オンファイア×ラストタイクーン」なので、「ディープインパクト×ラストタイクーン」のマギストラ(キングカメハメハの半妹/2戦0勝)、レッドディアーナ(モンテクリスエスの半妹/未出走)、エミクーシ(ジュエルオブナイルの半妹/未出走)などと配合構成がよく似ています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103343/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008105563/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103061/

逃げ馬にしては余裕のあるフットワークをしているので、初戦も今回も、最後の直線でもう一度脚を使うことができます。新馬戦では◎を打っていい思いをしたのですが、見習い騎手が乗ったことによる3キロ減の恩恵が大きかったのも事実なので、今回は狙いを下げてしまいました。シゲルキョクチョウもダノンパッションも“軽さ”という点では共通しています。ただ、その一方で底力の担保となる血がないので、このあたりの影響で先々どうかという懸念はあります。

2着ブラウンワイルドは初戦をレコードで走った反動があったのかもしれませんね。パドックでは思ったほど良く見えませんでした。馬体重が8キロ増えていた原因は分かりませんが、この先の小倉2歳S(G3)を見据えて多少楽をさせていた可能性もあると思います。

2010年8月13日 (金)

ブリーダーズゴールドCはシルクメビウス

6月の帝王賞(G1)で、本来出走できなかったはずのカネヒキリが直前のルール変更によって出走可能となったとき、出走枠から弾き出されたのがシルクメビウスでした。陣営はさぞ無念だったでしょう。もし仮に訴訟社会アメリカで同様の事例があれば一悶着あったかもしれません。

それだけに今回のブリーダーズゴールドC(G2・ダ2000m)は気合いが入ったでしょうし、勝利の味は格別だったでしょう。シルクメビウス(2番人気)は中団から徐々に進出し、直線で4馬身突き抜けました。2着はカネヒキリ(1番人気)。
http://www.chihoukeiba.jp/nar/meta/vod/36/2010/08/12/362010081210.asx

ステイゴールド産駒は、父と同じく着実に成長するところがセールスポイント。じつは先週、JRAでは同産駒が4勝(2着2回)を挙げ、さりげなく祭になっていました。そのなかの1頭ユキノサイレンスは元PO馬。デビュー以来10連敗で実力的に勝ち上がるのは難しいかも……と思っていたのですが、しっかり未勝利を脱出しました。2歳よりも3歳、3歳よりも4歳で味が出てくる種牡馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007105909/

凱旋門賞に挑戦するナカヤマフェスタ、昨年の宝塚記念と有馬記念を制したドリームジャーニーも、2歳時に頭角を現したあとしばしの停滞期を経て、鮮やかに復活を遂げました。ステイゴールド産駒の“死んだふり”に騙されてはいけません。この成長力は主に2代母の父ノーザンテーストに由来するような気がします。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102424/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004102753/

ダートの成績がイマイチなのは、父に似て産駒が総じて小柄であることも理由のひとつでしょう。シルクメビウスは500キロ近い馬体なので体格的な不安はありません。母チャンネルワンは「ポリッシュネイビー×マルゼンスキー」というパワー満点の配合で、Busanda 3×5に加えてそれと血統構成が近い Relic を持っています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1996107964/

息子のシルクメビウスは、母方のパワーと父方の瞬発力が最良の形で融合した結果、ハイレベルなダートホースとなったと考えます。脚抜きのいい馬場(今回もそうでした)でとくに強いのは、ダート馬にありがちな単純な力馬ではなく、芝馬的な資質も兼ね備えているからでしょう。こういうタイプは案外オールウェザーで強そうな気がするので、来年ドバイに遠征すればいいところがあるかもしれません。グロリアスノアがゴドルフィンマイル(G2・AW1600m)で4着ならシルクメビウスはもっとやれても……という気がしないでもないですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006106156/

2010年8月12日 (木)

イノセントCはモエレフウウンジ

ホッカイドウ競馬の2歳重賞・イノセントC(門別・ダ1200m)は、6番人気のモエレフウウンジ(父ゴールドヘイロー)が2番手から抜け出して優勝。後続に4馬身差をつけました。これで通算成績は3戦2勝(2着1回)です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1995105092/

母ピサノガレーは福島記念(G3)5着馬。ナリタブライアン(三冠、有馬記念)やファレノプシス(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯)と4分の3同血の関係にあります。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1996101608/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1991108889/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1995105092/

           ┌ ブライアンズタイム
ピサノガレー ――――┤
(≒ナリタブライアン)└○┐
(≒ファレノプシス)   └ Pacific Princess

これまでの産駒は鈍重さが目立っていたのですが、本馬は Mr.Prospector 4×4があるためかスピードと仕上がりの早さが表現されています。力強く掻き込む走法なのでダートのほうがいいでしょう。

母の父ブライアンズタイムは底力を伝えます。スリーロールス、テイエムアンコール、ラナンキュラスのような芝馬もいますが、どちらかといえばパワータイプなので、エスポワールシチー、ブルーコンコルド、ヴァンクルタテヤマのような砂の猛者のほうが“らしい”感じはあります。ブライアンズタイムを持ち、そこに Hasty Road クロスがあれば、たいていの馬はダート向きになります。本馬はこのパターンです。

デビュー戦圧勝で断然の1番人気に推されたマニエリスム(父ゼンノロブロイ)は4着。スタートの大出遅れが痛恨でした。最後方追走から直線で大外に持ち出してそれなりに伸びているので能力はあるでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103001/

2010年8月11日 (水)

秋の海外G1を狙う日本馬とそのライバルたち

7月28日のエントリー(「レッドディザイア、BCフィリー&メアターフ参戦へ」http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/07/post-b924.html)で取り上げたばかりの Tuscan Evening(牝5歳・父 Oasis Dream)が、8月8日、急死しました。調教中に突然倒れたとのことです。現在重賞6連勝中で、秋のBCフィリー&メアターフ(米G1)の有力候補と目されていた名牝でした。残念というほかありません。
http://www.pedigreequery.com/tuscan+evening

一方、同レース2連覇を狙う Midday(牝4歳・父 Oasis Dream)は順調そのもの。7月31日に行われたナッソーS(英G1・芝9f192yds)を勝ち、難なく2連覇を達成しました。前出の Tuscan Evening と同じ Oasis Dream 産駒ですが明暗が分かれた形です。
http://www.pedigreequery.com/midday8

レッドディザイアの相手はやはりヨーロッパ勢でしょうか。3歳馬の動向が気になるところですがまだ何の情報もありません。英・愛オークスを連勝した Snow Fairy(牝3歳・Intikhab)あたりが出てくれば当然首位争いに絡んでくるでしょう。配合的に小回り適性が感じられるので怖い馬です。
http://www.pedigreequery.com/snow+fairy7

凱旋門賞を狙うナカヤマフェスタ(牡4歳・父ステイゴールド)は8月9日に空路出国したので、もうヨーロッパに到着しているころです。9月12日のフォワ賞(仏G2・芝2400m)を叩いて10月3日の本番に向かう予定です。ちなみにヴィクトワールピサ(牡3歳・父ネオユニヴァース)は18日出国。フォワ賞と同日のニエル賞(仏G2・芝2400m)を使って本番です。

Harbinger が故障したといっても、メンバー的に楽になったという感じはしません。8月8日、アイルランドのロイヤルウィップS(G2・芝10f)を勝った Fame and Glory(牡4歳・父 Montjeu)は、これで今シーズン重賞4連勝。昨年の凱旋門賞では6着に敗れているので、レース適性という面ではやや疑問が残りますが、現在ブックメーカーの前売りでは1番人気。今年はこの馬を中心に勢力図が形成されていくはずです。
http://www.pedigreequery.com/fame+and+glory

Fame and Glory の父 Montjeu は、11年前にエルコンドルパサーを破って凱旋門賞を制覇しました。日本勢とは浅からぬ縁があります。返り討ちか、それともリベンジか……!?

2010年8月10日 (火)

日曜日のレースあれこれ

■関屋記念(G3・芝1600m)は◎セイクリッドバレー(2番人気)に本命を打ち、これは2着を確保したものの、勝ったレッツゴーキリシマ(6番人気)がヌケだったので不的中。差し馬しか考えていなかったので完敗です。展開の読みが甘かったですね。新潟競馬場が改修された01年以降の関屋記念で、1000m通過59秒7は2番目に遅いペース。セイクリッドバレーは上がり3ハロン32秒1で勝てませんでした。

■函館8Rの噴火湾特別(1000万下・ダ1000m)は、ハッピーダイアリー(父アグネスタキオン)が無傷の3連勝を飾りました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102864/

新馬戦を勝った直後、1月24日のエントリー(「アグネスタキオン×ホワイトマズル」)で採り上げたように、配合的に注目している馬です。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/01/post-33fe-1.html

「アグネスタキオン×ホワイトマズル」には、Halo≒Drone 3×5、リマンド≒ピットカーン4×5、ロイヤルスキー≒Autocratic 3×4といったユニークな仕掛けが潜んでいます。この配合を持つ馬はJRAで連対率52.3%(21戦11連対)と驚異的。来年デビューの現1歳馬でこの配合馬はエミスフェールの2009のみです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105747/

■新潟5Rの新馬戦(芝1800m)は、「栗山ノート」でも指名して配合的に注目していた◎カフェラピード(7番人気)が2着。マンハッタンカフェ産駒の配合としては文句なしのA級です。序盤に挟まれて下がる不利があったので、まともなら……と思わせる内容でした。鞍上の松岡正海騎手は「かなりの素質がある馬だと思います」(ラジオNIKKEI競馬実況web)とコメントしています。予想は△◎で馬連3500円的中。コメントは以下のとおり。

「◎カフェラピードは『マンハッタンカフェ×カーリアン』という組み合わせ。半姉にダートで準OPまで出世したミネルバサウンドがいる。マンハッタンカフェとカーリアンの関係はニックスで、またミスタープロスペクターとニジンスキーを併せ持つマンハッタンカフェ産駒も成功パターンであり、母がノーザンダンサーのクロスを持つパターンもよく走っている。配合的な完成度は高い。昨年夏、当コースでレコード勝ち(1分46秒6)したヒットメーカーは、母方にウッドマンを持つマンハッタンカフェ産駒だった。本馬はこれと配合構成が似ている。コース適性も高いだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101059/

同じレースに出走した○シャイニングカラー(5番人気)は、ヴィクトワールピサ、ロジユニヴァースと同じく母方に Machiavellian を持つネオユニヴァース産駒。結果は4着でした。先輩ほどの大物感はないものの、そのうち勝ち上がりそうです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102549/

■8月8日のエントリー(「日曜日の2歳未勝利戦」)で採り上げた2頭、エーシンチャージとコスモパシフィズムは、それぞれ4着、7着。前者はインの窮屈なポジションに押し込められてスムーズさを欠き、後者はまだ力不足という内容です。今回はいいところがありませんでしたが、気長に待てばいずれ吉報が届くでしょう。

2010年8月 9日 (月)

函館2歳Sはマジカルポケット

函館2歳S(G3・芝1200m)は順当に決着。予想も▲◎で的中しました。8月6日のエントリー(「函館2歳Sはシンプルマインドで」)に記した方法で絞っていくと◎マイネショコラーデが残ります。2着でしたが最後は首の上げ下げだったので仕方ありません。

勝った▲マジカルポケットは道中じっと動かなかったことが勝因でしょう。この我慢によって最後の末脚を残すことができました。2着馬とは対照的でしたね。

父ジャングルポケットは2歳夏の短距離重賞を得意とするタイプではありませんが、本馬は母が「Danzig×Habitat」という血統で、これがスピードと早熟性の担保となっています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008106220/

「Danzig×Habitat」の組み合わせはミドルパークS(英2歳G1-芝6f)を勝った Zieten と同じ。同馬は来日して出走した京王杯SC(G2・芝1400m)で2着と健闘しています。芝向きのスピード配合です。
http://www.pedigreequery.com/zieten

Danzig は世界のどの地域でも走るオールマイティさが売り物です。パワーを兼ね備えているので本質的には洋芝を得意としており、ヨーロッパとオセアニアでとくに強い血統です。「ジャングルポケット×Danzig」ですから、やや時計のかかる洋芝の函館は合っていたと思います。デビュー戦は逃げ切りだったのでよく分からなかったのですが、大人びた性格でレースが上手ですね。キャリアの浅い2歳戦でこれは大きなセールスポイントです。今後の課題は、マイル以上の高速馬場で切れ味を要求される展開になったとき。スピードタイプながら癖のない馬なので2000mあたりまではギリギリもちそうですが、高速馬場への対応力、スパッと切れる脚が使えるかどうかは未知数です。これをクリアできれば楽しみです。

2010年8月 8日 (日)

日曜日の2歳未勝利戦

個人的な話で恐縮なのですが、日曜日の2歳未勝利戦に某POGの指名馬が2頭出走します。

小倉1R・エーシンチャージ(父エイシンサンディ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101276/
新潟2R・コスモパシフィズム(父アドマイヤジャパン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008105825/

どうして指名したのかと問われれば、配合が気に入ったからと答えるしかありません。

エーシンチャージは、デビュー戦で9着(10番人気)と見せ場なく終わり、これはダメなのかと落胆したのですが、2戦目に2着(8番人気)と巻き返してくれました。一方のコスモパシフィズムは、牡馬相手のデビュー戦で3着(3番人気)とまずまずの走り。

今回、エーシンチャージは2ハロンの距離短縮、コスモパシフィズムはデビュー戦のレベルがやや疑問、という懸念材料があります。ただ、連に絡んでくるぐらいの争覇圏にはあるでしょう。

POGは、衆目の一致する評判馬を手駒にパワーゲーム的な楽しみ方をするのも愉快ですが、“無名の好配合馬”を己の配合観に基づいて指名し、その出世に期待するという血統屋ならではの楽しみ方もあります。エイシンサンディやアドマイヤジャパンの子ですからクラシック云々という器ではないでしょう。1~2勝してくれるだけで大きな満足感があると思います。

2010年8月 7日 (土)

Harbinger 故障

『RACING POST.com』によると、本日ニューマーケットでの調教中に故障を発症。おそらくキャリア続行は無理だろうとのことです。凱旋門賞には出られません。結局、どのレベルの競走馬だったのか、大きな謎を残したまま引退することになりました。

キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英G1・芝12f)の11馬身差圧勝がハイグレードなパフォーマンスであることは事実です。ただ、そのレベルの力を安定的に発揮できる歴史的名馬だったのか、あるいはたまたま嵌って能力以上の大駆けをしてみせただけなのか、もう確かめようがありません。

凱旋門賞はすでに取材に行くことが決まっているのですが、それはヴィクトワールピサとナカヤマフェスタの戦いぶりだけでなく、Harbinger を間近で見られるという期待感も大きなモチベーションでした。残念の一語です。

2010年8月 6日 (金)

函館2歳Sはシンプルマインドで

昨日、所用で笠雄二郎さんにお電話したとき、たまたま函館2歳Sの話題になりました。こういう場合、お互い予想をする立場なので、個別の馬についてはあたりさわりのない話しかしません。ただ、総評として「レベルがイマイチ」という点で一致しました。積極的に買いたいと思える馬が見当たりません。

出走馬のなかに社台グループの生産馬はゼロ。2歳重賞でこうした例は珍しいと思います。函館2歳Sでは03年以来7年ぶりです。

来年のクラシックホースを探すのではなく、現時点の仕上がり具合とスピード能力でどれがマシなのか、という観点から勝ち馬を見つけ出すレースなので、猛暑のなか血統表とにらめっこをして頭を悩ませても仕方がありません。

“函館2歳Sに向いた血統”は Mr.Prospector とサクラバクシンオー。過去5年間の連対馬10頭のうち、このふたつの血をまったく持たなかった馬は2頭しかいません。残りの8頭はどちらかの血を持っていました。

これで残った馬から、ラベンダー賞3着以内、牝馬、差せるタイプを重視し、前走が芝1200m以外だった馬を切れば、かなり絞れるのではないかと思います。ありきたりのデータ作戦ですが、この種のレースでは案外頼りになります。

2010年8月 5日 (木)

『競馬王』9月号は8月7日(土)発売

自宅に届いた見本誌に目を通したのですが、真夏とは思えない盛りだくさんの内容。読ませますね。私もいろいろ書いておりますので、ぜひ1冊お手元にどうぞ。

昨夜は、北海道から上京した望田潤さん、netkeiba スタッフのHさん、私の3人で遅くまで飲み、本日は二日酔い状態。使いものになりません。何か書こうと思ったのですが無理なので明日からがんばります。

2010年8月 4日 (水)

夏のローカルはサクラバクシンオーとジャングルポケット

昨日のエントリーでは、主要種牡馬の“中央開催”と“ローカル”における連対率をご紹介しました。

種牡馬ランキング上位10頭中8頭は、中央開催の連対率がローカルを上回っています。中央開催のほうがローカルよりも高額賞金レースが多く組まれているので、「中央開催に強い」というセールスポイントは収得賞金の多さに直結します。

例外はサクラバクシンオーとジャングルポケット。

サクラバクシンオーは7、8月の連対率が20%を超えています。この2ヵ月間は単勝回収率107%。すでに13世代がデビューを果たし、出走回数が1000回を超えているにもかかわらず、依然としてプラスをキープしているのですから凄いですね。この条件でいかに強いかが分かります。

先週日曜日も、新潟メインのNST賞(OP・ダ1200m)をアウトクラトール(1番人気)が勝ち、小倉11R・筑紫特別(500万下・芝1200m)をエナジーハート(6番人気)が勝ちました。6月19日から始まった夏のローカルでは連対率26.9%(167戦45連対)。高齢でもなお衰えない活力は見事というほかありません。

ジャングルポケットは底力のある中長距離型の種牡馬ですが、一方でローカル向きの高い適性も備えており、タスカータソルテやバトルバニヤンのようなタイプもひとつのスタンダードです。とくに北海道シリーズで強く、長距離戦を得意としているので、函館・札幌の芝2600mではほとんど無敵です。この条件では連対率54.5%(11戦6連対)。今週のみなみ北海道S(OP・芝2600m)にはグラスゴッドの登録があります。同コースで行われた前走の北海Hで単勝万馬券を出した馬です。

函館芝1800mの強さもかなりのもの。先週もトーセンジョーダンが漁火S(準OP)を勝ち、テイラーバートンがかもめ島特別(1000万下)で2着となりました。連対率は40%(20戦8連対)。今週土曜日に組まれた湯浜特別(500万下)にメジロジョンの登録があります。函館開催は今週がラストウィークなので期待したいところです。

あとは小倉芝1800~2000m、新潟芝2200~2400mあたりが得意条件。先週は小倉芝2000mでの活躍が目立ち、小倉記念(G3)でバトルバニヤン(4番人気)が2着、高千穂特別(1000万下)でロザリオ(10番人気)が2着と気を吐きました。今週日曜日に組まれた日田特別(500万下)にラッキーポケットの登録があります。

2010年8月 3日 (火)

夏は買えないゼンノロブロイ産駒

春シーズンは飛ぶ鳥を落とす勢いだったゼンノロブロイ産駒。しかし最近、なんとなく活躍を眼にしていないような気がしたので、「TARGET frontier JV」で調べてみると、やはりローカルに入ってからの成績が落ち込んでいることが分かりました。とくに芝が不調です。6月19日以降、わずか1勝しかしていません。大物が夏休みに入って稼働していないことを考慮しても微妙な成績だと思います。

ゼンノロブロイ産駒の連対率を“中央開催”と“ローカル”に分けると、クッキリとした差異が認められます。

   中央開催:21.5%
   ローカル:11.8%

これほど適性に差のある種牡馬も稀です。参考として種牡馬ランキング1~10位(8月2日現在)の成績を示します。

1位 キングカメハメハ
   中央開催:22.2%
   ローカル:17.5%

2位 フジキセキ
   中央開催:18.9%
   ローカル:17.1%

3位 クロフネ
   中央開催:20.0%
   ローカル:16.0%

4位 マンハッタンカフェ
   中央開催:18.2%
   ローカル:18.0%

5位 シンボリクリスエス
   中央開催:19.3%
   ローカル:17.0%

6位 アグネスタキオン
   中央開催:22.5%
   ローカル:19.3%

7位 スペシャルウィーク
   中央開催:16.7%
   ローカル:16.2%

8位 サクラバクシンオー
   中央開催:16.5%
   ローカル:20.0%

9位 ジャングルポケット
   中央開催:16.4%
   ローカル:16.9%

10位 ネオユニヴァース
   中央開催:19.2%
   ローカル:13.5%

ゼンノロブロイの特異性をご理解いただけると思います。もちろん、まだ二世代目がデビューしたばかりなので、時間が経てば両者の数値はもう少し縮まってくるでしょう。

月別の連対率を見ると、8月は1年のなかで最も悪い10.7%。7月は二番目に悪い14.5%。この時期は買いづらいですね。ゼンノロブロイ産駒は秋競馬が始まってからが買いです。

2010年8月 2日 (月)

ちょっと館山へ

猛暑の日々に仕事ばかりしているのものナンなので、房総半島の突端、千葉県館山市へ遊びに行ってきました。東京湾アクアラインや館山道の全線開通によりホントに近くなりました。都内から2時間もかかりません。

何が目的というわけではなく、単なる骨休めですから、美味しい海の幸を食べて浜で遊ぶ。ただそれだけです。

『くろんぼ』という海の家がありました。目にした瞬間、思わずハラハラしてしまったのですが(笑)、要するにのどかなんですね。昭和時代を振り返れば日焼けを競う「くろんぼコンテスト」があちこちで開催されていました。そのノリです。

ビーチが西向きなので水平線に太陽が沈んでいきました。この絶景も売り物のひとつです。

南房総市や館山市あたりは、レジャー、小旅行、終の棲家の候補地、といった方面でWAVEが来そうな予感がします。冒頭に記したように交通機関の発達は大きいですね。水や食べ物が抜群に美味しく、温泉が湧き、風光明媚なところなので安らげます。

2010年8月 1日 (日)

ドレッドノートが土曜日の小倉新馬戦(芝1200m)を圧勝

抜群のダッシュでハナを奪い、直線で後続を6馬身突き放しました。タイムは1分08秒9(良)。小倉初日に勝ち上がったブラウンワイルド(7月17日のエントリー「ブラウンワイルド、新馬戦レコード勝ち」を参照http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/07/post-66b2.html)と同じく、小倉2歳S(9月5日・G3・芝1200m)の有力候補といえるでしょう。

父メイショウオウドウは、大阪杯(G2)と鳴尾記念(G3)を制したサンデー系の中距離馬。母ボンヌマールは不出走馬ですが、2代母レイクアネシーはノーリーズン(皐月賞)、グレイトジャーニー(重賞2勝)の半姉にあたる良血です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101696/

母の父 Starborough は、“ブダベストの弾丸”の異名をとるハンガリー調教馬 Overdose の父。7月20日のエントリー(「Overdose 13連勝」)で採り上げておりますのでご参照ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/07/overdose-6eeb.html

母ボンヌマールは、その父 Starborough のスプリント能力に加えて、Desert Wine≒バラダ3×3 を持っています。さらに Seattle Slew と Mr.Prospector を抱えています。ドレッドノートの鋭いダッシュ力、高いスピード能力は母方の影響が大きいのではないかと思います。短い距離では期待できるでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003102170/

『web競馬王』の予想は○◎で的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』でもA評価同士のワンツーでした。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!