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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年10月25日 (火)

ダイワメジャー産駒の砂系の大物? メジャーアスリート

■土曜東京1Rの未勝利戦(ダ1600m)は、逃げたメジャーアスリート(1番人気)が直線で後続を突き放し4馬身差で快勝しました。タイムの1分36秒9はレコード。
http://www.youtube.com/watch?v=pV1PV7qxjZg

ここまでの3戦は芝を走って2、2、7着。ダート替わりの今回、見違えるような走りを見せました。

ダイワメジャー産駒は、幼駒時代からガッシリとしたパワフルな馬体が印象的で、セールで見るたびに「ひょっとしたらダート向きの種牡馬として大成する可能性もあるなぁ~」と考えていたのですが、デビューしてみると芝の好成績に比べダートはイマイチ。ただ、素軽いスピードタイプかといえばそうではなく、芝では切れ負けして2着が多く、馬場が荒れたり渋ったりしたほうが持ち味が活きます。

まだサンプルが少ないので、現状の傾向が絶対というわけではなく、メジャーアスリートのようなダートホースもこれからぼちぼち現れてくると思います。

メジャーアスリートは、テンザンデザート(ファンタジーS-2着)、スマートブレード(クラスターC-4着)、タガノラフレシア(アイビーS)などの半弟ですから、まずまずの良血ですね。母の父 Storm Cat は、ダイワメジャーの母スカーレットブーケと構成が似ており、ゆるい見立てでは「スカーレットブーケ≒Storm Cat 2×2」と言えないこともありません。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100746/

Storm Cat は米リーディングサイアーに輝いたパワー型のスピード血統です。ダートは得意で、ピリッとした切れ味はないもののスピードの持続力には優れています。スカーレットブーケが産んだ2頭の傑作ダイワメジャーとダイワスカーレットも、ダート適性はともかく Storm Cat と同じように、切れ味はないもののスピードの持続力には優れている、というタイプでした。Storm Cat とスカーレットブーケが出会うことで、このあたりの共通項が強化されて伝わったものと考えられます。

すでにデビューしたダイワメジャー産駒のなかで、Storm Cat を抱えたものはほかにドリームリーグのみ。同馬は現在、芝で3戦して未勝利ですが、ダートに替わったところが馬券の買いどころでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100492/

■土曜東京4Rの新馬戦(芝1800m)は、後方追走の△シルバーウエイブ(5番人気)が大外を突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=zt_61Ej0XFw

正直なところ、予想の段階ではこれほどの道悪(不良馬場)になるとは想定していませんでした。「ジャングルポケット×フレンチデピュティ」という堅めの配合が道悪で活きました。走りっぷりを見ても掻き込みが強くパワフルです。外伸びの馬場も幸いしました。2代母の父サンデーサイレンスは、父ジャングルポケットとも母の父フレンチデピュティとも相性が抜群なので、この位置に入るだけで配合の安定感が違ってきます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105983/

母の父フレンチデピュティは Deputy Minister の子。Deputy Minister 系の牝馬にジャングルポケット、という配合はオウケンブルースリ(菊花賞、京都新聞杯)と同じです。Deputy Minister 系は母の父として総じて優秀ですが、ジャングルポケットとの組み合わせでも悪くない結果を残しています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005102548/

良馬場のスピード勝負になったときにどう対処するか、という点が今後の課題です。距離は伸びても問題ありません。

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コメント

栗山先生おはようございます。

そのレースには、私の出資馬のサードシアターも
出走しておりましたが、完全に子供扱いされてしまいました(T_T)

ステイヤーだと思って買ったのですが、松岡Jいわく…
1800mまでがベストと言われてしまいました…(泣)


ダイワメジャー産駒は、近親に…ヴァーミリアンも居ましたし、
ダイワスカーレットも…ドバイに挑戦というプランもあったので
先生の言うように…これからボチボチ、ダートの大物が出てくるかもしれませんね。


しかし、強かったです。
アッサリ、置いていかれちゃいました(^_^;)

おはようございます。サードシアターは血統だけを見ると1800mまでがいいというタイプには見えないのですが、気性ですかね?

新種牡馬がデビューしてまだ5ヵ月ですから、全貌を把握するにはもう少し時間が必要です。冬場になってダート戦が増えてくればまた違った一面が見えてくるかもしれませんね。

栗山先生。おはようございます(^-^)

私も、この血統構成で、短い所が合うようには思えないのですが…
真面目すぎる気性で、走りがワンペースであるという部分。
それと…喉を若干気にするような所が有るようです。


デビュー前に、坂路で50秒8という1番時計をだしたので…
あっさり勝ち上がると思ったのですが、馬は難しいですね(^_^;)

ですが、この趣味は中毒症状のように…
血統がすきな私には、辞めれない趣味でございます(^_^;)


それと…
ダイワメジャー産についてですが、私も1頭所有しています。
Halo≒Drone≒SirIvor を持っていませんが、
母父は、ダンシングブレーヴ、アルザオに似たタイプです。

http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009104413/


このようなパターンは、
栗山先生的には、得点は何点位でしょうか?


お手数でなければ…お願いいたします(^_^;)


おはようございます。配合が良くても、馬自身に何かしら問題があれば厳しいので、最終的に走る/走らないは運が左右します。そのあたりを突破するには引きの強さか抜群の情報力が必要なのでしょう。

個別の馬についての具体的な評価は、自分で取り上げたもの以外は基本的に行わない方針です。したがって配合パターンといえども点数は付けられません。何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

栗山先生おはようございます。

確かに…個別の診断になっちゃいますね(^_^;)
ご迷惑をかけてすみません。


昨年の話になるにですが、
現役時代から好きだったダイワメジャーの産駒が
始めて募集された時に…
なにを参考にすればいいか?と考えまして…


SSにNTの…デュランダルの成功例を元に考えました。


デュランダルの成功例として、カリバーンや、ジュエルオブナイル
あたりを参考にして見ました。

デュランダルの勝ち上がった産駒見ていくと…
MJさん風に言うと…ナスキロ持ちであると言う事が、
配合のポイントかな?なんて、去年は思っていました。


だいたいは、当たっていると自分なりに手応えを感じて、
募集馬は、とにかく凄い筋肉の持ち主なので…
思い切って出資に踏みきりました。


今年に入って、エリンコートの血統表眺めていると、
ナスキロがやはり入っていますし、

同じダイワメジャー産の、オメガホームランにも
やはり…この血が入っています。


しかし、上の2頭に共通するのは…
Drone、SirIvor持っているという点です。

今となっては…先生の記事で一番お気に入りがこの記事なんですが、
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/05/sir-gaylord-ce0.html


昨年は、ダイワメジャーに…ナスキロにサーゲーロード が
有れば良いとバク然と考えていましたが、

この記事を読めば読むほど…サンデー系の種牡馬には、
Drone、SirIvorの血…は重要視するべきだと、共感してしまいます。


つまり…昨年の私の考えは…
惜しい所までダイワメジャーのポイントをおさえていた!
という風に、勝手におもっています(^_^;)


本馬には、
先生の記事に取り上げて頂ける活躍を期待しております(^-^)

おはようございます。事前に走るパターンを考えて、そのとおりになったときの快感は大きいです。ただ、じっさいに走ってみて初めてわかることのほうが圧倒的に多く、わたしも新種牡馬の狙い方を間違えるたびに淡々と認識を修正しています。考えを改めるのは自分の見る目の無さを認めることでもありますが、このへんは割り切っています。ダイワメジャーについてはもう少し勉強してみたいと思っています。

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