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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年10月 2日 (日)

スプリンターズSはカレンチャン

いろいろあったスプリンターズS(G1・芝1200m)ですが、△カレンチャン(3番人気)の完勝ぶりは文句のつけようがなく、能力が一枚上という競馬でした。ここまで強くなっているとは……という感想です。
http://www.youtube.com/watch?v=VqCvGFc-MS0

5連勝でG1戴冠、という歩みは同じクロフネ牝馬のスリープレスナイトと同じ。着差がつきづらいスプリント戦における“1・3/4馬身差”はかなり大きなもので、2000年以降、良~稍重で行われたスプリンターズSでは、06年のテイクオーバーターゲット(2・1/2馬身差)に次ぐものです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102807/

4コーナーから直線にかけて◎ロケットマン(1番人気)の外側に被せるように進出し、同馬をポケットに閉じ込めた池添騎手のプレーが見事でした。「(ロケットマンを)ずっと見ながら競馬ができたらいいかなぁと思っていました」と、レース後に語っていたので、最大のライバルと見越した上で蓋をしたのでしょう。池添騎手はこれでホエールキャプチャ、オルフェーヴルに続き3週連続重賞制覇。今年に入って重賞11勝目で、うちG1は4勝目となります。大レースで冷静沈着に仕事ができるという点では現役ナンバーワンではないでしょうか。

カレンチャンの配合については、4月10日のエントリー「阪神牝馬Sはカレンチャン」をご覧ください。準OPからノンストップで頂点を極めたわけですが、馬はまだ強くなる可能性があります。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/04/post-c728.html

1番人気で敗れたロケットマンは4着。先頭に並びかけることすらできませんでした。蓋をされてロスがあったのは事実ですが、それ以前に道中の手応えがもうひとつでしたね。

個人的には、火曜日と金曜日に強いところを追って、なおかつ馬体重が増えていたところに敗因があるような気がします。シンガポールから日本への輸送を見越して、出発前に少し太めに作りすぎていたのではないでしょうか。あるいは、9月17日に来日してから何か誤算があったか。

今年に入ってから、本拠地シンガポールのレースでは481、479、479、479キロと安定しています。ドバイでは計測がありません。昨年末、香港に遠征(2戦)した際は、475、473キロ。シンガポールでレースをしているときよりも減っています。そして今回は486キロ。香港遠征のときのように減っているならともかく、逆に増えています。レース当週の異例の2回追いは、太目を解消するための苦肉の策だったとも考えられます。

もしこれが敗因なら、ベストの体調ではなかったことになるので、できることなら来年もう一度チャレンジしてほしいですね。セン馬なので7歳になっても衰えはないでしょう。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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