セントライト記念はフェイトフルウォー
4コーナーで内側の馬に張られ、△フェイトフルウォー(6番人気)は外に飛ばされる不利を受けました。ここでひるむどころか猛獣のように闘争心を掻き立てるところがステイゴールド産駒ですね。根性が違います。
http://www.youtube.com/watch?v=fdmYXf9jVns
ロイヤルクレストが大逃げを打ち、実質的な先頭集団である3番手グループは1000m通過が59秒フラットぐらい。この位置取りでも例年より少し速いぐらいです。この集団は、前との差を詰めるために3ハロン標識の前から動き始めていたので、長くいい脚を使わないと勝てない展開でした。勝ったフェイトフルウォーの上がり3ハロンは34秒0。馬場が良かったとはいえ、勝ち時計が2分10秒3でこの上がりは優秀です。今年は絶対的な横綱がいるので楽観的な予測はしづらいのですが、今回の1、2着馬は本番でもいい戦いをするでしょう。
絶対的な横綱オルフェーヴルと、今回勝ったフェイトフルウォーはいずれも「ステイゴールド×メジロマックイーン」という組み合わせ。日本で一番有名なニックスです。オルフェーヴルの全兄ドリームジャーニー、先日のコスモス賞(2歳OP)を勝って2戦2勝としたゴールドシップもこの組み合わせから誕生しています。
http://yoso.netkeiba.com/?pid=profile&yid=266995
このニックスについては、昨年11月20日のエントリー以降、当ブログでも何度か触れており、いちばん最近は7月10日の「『ステイゴールド×メジロマックイーン』のゴールドシップ」です。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/07/post-6198.html
『サラブレ』9月号に執筆した「最新金脈ニックス名鑑」では、冒頭最も大きなスペースを割いて「ステイゴールド×メジロマックイーン」を取り上げています。ちなみに同誌は Amazon でも取り扱っており、バックナンバーもお買い求めいただけます。
フェイトフルウォーの母フェートデュヴァンは、芝2600m戦を勝ったステイヤーでした。2代母の父 Nijinsky はステイゴールドと相性抜群で、ほかにこの組み合わせを持つ馬にはシルクメビウス、アルコセニョーラ、マイネレーツェル、ナカヤマナイトなどがいます。距離延長は歓迎で、しかも速い上がりに対応できるので、本番ではライスシャワーのような存在になりうる可能性を秘めています。ステイゴールド産駒は成長力があるのでこれからの楽しみが大きい馬です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102708/
◎トーセンラー(3番人気)は2着。不運が重なって春は散々でしたが、立ち直ればこれぐらいやれる馬です。時計の速い決着には向いています。
『netkeiba.ocm』「No.1予想」に提供した予想は、△◎▲で馬単13980円、3連単56160円的中。連単系マルチに買い目を設定しているので高配当が的中しました。
http://yoso.netkeiba.com/?pid=profile&yid=266995
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血 統 屋 http://www.miesque.com/
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フェイトフルウォー、鮮やかでしたね。
確かに、ステイゴールド×メジロマックイーンの配合は、マックイーン牝馬の数を考慮すると、すさまじい的中率、ということになりますね。
マックイーン側から見れば、「母父からスタミナと底力を注入」ということなのでしょうが、こうして父系としては成功しなくても、母父に入って花開く血が生まれることは有意義ですよね。
さて、フェイトフルウォーは菊花賞でも通用するのでしょうか。秋の京都は平坦で極限的なラップを要求されるので、それに対応できるかどうか、ですね。
楽しみです。
投稿: bowie | 2011年9月19日 (月) 23:33
おっしゃるとおり、血が活かされるということは、べつに父系だけに限られた話ではないですからね。血統の歴史を振り返ると、Hermit や Bull Lea のように、父系を伸ばす力は弱かったものの大きな影響を与えた血はたくさんあります。メジロマックイーンの血は、このニックスのおかげで世界中に広まる可能性もあると思います。
「ステイゴールド×メジロマックイーン」は、たしかに東京よりも中山、京都よりも阪神がいいタイプです。ただ、それはあくまでも全体の傾向ですから、走りっぷりや配合を眺めつつ、本番までにこの馬自身の適性について結論を出したいと思います。
投稿: 栗山求 | 2011年9月20日 (火) 02:41