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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年7月10日 (日)

「ステイゴールド×メジロマックイーン」のゴールドシップ

やはり走る……という感想しか浮かびません。土曜函館5Rの新馬戦(芝1800m)は○ゴールドシップ(2番人気)が差し切り勝ち。タイムは1分51秒2のレコードでした。
http://www.youtube.com/watch?v=UNqq-r1De-0

「ステイゴールド×メジロマックイーン」は、ドリームジャーニーとオルフェーヴルの兄弟、フェイトフルウォーなどですっかりお馴染みのニックスです。この組み合わせはこれで6頭がデビューし、5頭が新馬勝ちを果たしました。ステイゴールド産駒は新馬戦に強いタイプではありません。基本的に晩成型なのでシーズン序盤ならなおさらです。しかし、母の父にメジロマックイーンを持つ場合は見違えるような走りを見せるので、これはもうニックスとしか言いようがありません。

「母の父メジロマックイーン」はこれまで71頭が新馬戦に出走し、6頭が勝ち上がっています。そのうちの5頭がステイゴールド産駒。この組み合わせがいかに優秀であるかがお分かりいただけると思います。

★「ステイゴールド×メジロマックイーン」
  →→→6頭出走して5頭新馬勝ち(勝率83.3%)
★「ステイゴールド以外×メジロマックイーン」
  →→→65頭出走して1頭新馬勝ち(勝率1.5%)

「ステイゴールド×メジロマックイーン」が新馬戦に強いということは、単に仕上がりの早さを示すものではありません。ドリームジャーニー、オルフェーヴル、フェイトフルウォーという大物が出現したように、そのままポテンシャルの高さを表すものです。

ゴールドシップの母ポイントフラッグはチューリップ賞(G3)2着馬。2代母の父プルラリズムはやや決め手に欠ける渋めの血で、ローカルを得意とする中距離血統でした。洋芝の函館芝1800mという舞台は合っていたと思います。ドリームジャーニー、オルフェーヴル、フェイトフルウォーはいずれも2代母の父が Northern Dancer 系。プルラリズムも同系に属します。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102739/

『赤本』では「選択希望馬リスト30頭」の30番目にこの馬を載せました。あまりにも走る組み合わせなので枠をひとつ用意してこの馬を押し込んだという形です。ディープインパクト、アグネスタキオン、キングカメハメハといった著名種牡馬と同じように、ひとつの独立したカテゴリーとして「ステイゴールド×メジロマックイーン」を扱ったほうがいいのではないかとさえ思います。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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コメント

マック産駒は非常に貴重ですよね。しかし、ここまで走るとなったらマック産駒に限りステイゴールド種付け無料などなにか対策できないものでしょうか?

栗山さんは何かいいアイデアはありますか?

「ステイゴールド×メジロマックイーン」については、このところの活躍ぶりから生産者の方々もよくご存知なので、来年誕生する世代から増加してくるはずです。楽しみに待ちたいですね。

いつも楽しみに拝見してます。

ステイ×マックは牡馬に偏ってますが、ニックスがどちらかの性別に偏るってことは結構あるのでしょうか??

また代表例があれば教えていただきたいです

いつもお読みいただきありがとうございます。

言われてみれば「ステイゴールド×メジロマックイーン」の活躍馬は牡馬だけですね~。ただ、出走した牝馬はメジロミドウのみで、同馬は4戦2勝とまずまずの成績ですから、牝馬の大物がいないのは単にサンプルが少ないだけかもしれません。もうちょっと観察してみたいところです。

性別に偏りのあるニックスはあまり記憶にないですね。ひとつ挙げるとすれば「マンハッタンカフェと Blushing Groom」です。この組み合わせを持ち、JRAで2勝以上挙げた馬(1勝馬ながら重賞で連対したココナッツパンチも含む)は、13頭すべて牡馬です。ただ、マンハッタンカフェ産駒はもともと牝馬よりも牡馬が走る傾向が見られるので、たしかにそれらしい傾向はあるにしても、偏りの原因をすべてニックスに求めるのはやや強引かもしれません。

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