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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年4月 6日 (水)

スプリンターの資質が開花しつつあるクリアンサス

■日曜阪神5Rの未勝利戦(芝1800m)は、これがデビュー戦となるテンペル(1番人気)が中団から伸びて差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=Do02IN9jlhk

ビーオブザバン(準OP)、シーズズベスト(1000万条件)の半弟で、父はディープインパクト。同産駒は芝1800mの新馬戦で連対率50%(26戦13連対)と驚異的な成績を収めました。今回のテンペルは初出走ですから実質的には新馬戦のようなもの。やはりこの条件は走ります。

母の父 Zieten は現役時代にミドルパークS(英G1・芝6f)など重賞を4勝。「ザイーテン」という名で日本でも3戦し、京王杯スプリングC(G2・芝1400m)では2着と健闘しています。ディープインパクトとスプリンター血脈の相性の良さについてこれまで何度か記してきましたが、Zieten はまさに「Danzig×Habitat」というスプリンター配合。脚の回転速度を上げるこうした血はディープインパクトとフィットします。ディープ産駒は総じて大トビなのでバランスがとれるのでしょう。Danzig との組み合わせではディープサウンドとドナウブルーが、Habitat との組み合わせでは マルセリーナと Barocci が出ています。

ディープインパクトの母方に含まれる Lady Rebecca を刺激する配合は好みなのですが、Habitat は Lady Rebecca の父 Sir Ivor と同じく Sir Gaylord 産駒。先日の毎日杯で3着となったトーセンレーヴにも Sir Gaylord があります。そして、本馬は Pocahontas(Lady Rebecca の母)≒Table Rose 5×5。これも好ましいですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103180/

■日曜9RのマーガレットS(3歳OP・芝1400m)は、◎クリアンサス(8番人気)が好スタートから一気に逃げ切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=GQhk2GixJGU

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は、◎で単勝1630円、◎△で馬単12210円、◎△○で3連単43050円的中。予想文を転載します。

「◎クリアンサスは『リダウツチョイス×ニホンピロウイナー』という組み合わせ。父リダウツチョイスはオーストラリアでリーディングサイアーとなった快速種牡馬。母フラワーパークは高松宮記念(G1)、スプリンターズS(G1)を制し、JRA賞最優秀短距離馬に選ばれた快速馬で、ハイペリオン色が強い底力満点の配合。配合構成も素晴らしい。前走のフィリーズレビュー(G2)は完全な前崩れで展開が厳しかった。それでも着差的には大きく負けているわけではない。平均ペースなら牡馬相手でも勝ち負けになると思われる。再度狙ってみたい。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102710/

今回はレース運びにも展開にも無理がなく、自分十分の体勢から電車道で寄り切りました。逃げ馬がこういう形に持ち込むと強いですね。配合については2月4、5日のエントリー「クリアンサスに活きる Hyperion & Son-in-Law の底力(前・後)」をご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/hyperion-son-in.html
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/hyperion-son--1.html

デビュー当時と比べて走りに重厚感が増したような印象を受けます。母の父ニホンピロウイナーは軽快さよりも重厚感を感じさせるフットワークでした。いよいよこの血統のよさが表れてきた感があります。本格化はまだまだ先。これからもっと強くなるでしょう。マイルでは味がないと思いますが、1200~1400mなら大きなところを狙える器です。

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