フローラSはサンテミリオン
最後の直線でアグネスワルツを交わすのに手こずったのは、序盤に外枠から脚を使って好位を取りにいったことが微妙に影響したのかもしれません。このメンバー相手に連を外す可能性は低いだろうと思っていましたが、予想どおりの完勝でした。1月25日のエントリーでサンテミリオンの血統について解説しておりますのでご参照ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/01/post-91a2.html
逃げ粘ったアグネスワルツも強い馬です。レコード勝ちした2戦目の未勝利戦、ワイルドラズベリーを寄せ付けなかった3戦目の白菊賞を見るかぎり、世代トップクラスの潜在能力の持ち主であることは疑いようがありません。問題は休み明けと距離だったわけですが、パドックの気配は良好で、配合的に2000mまではこなすだろうという見立てでした。
予想は◎▲△で3連単6830円的中。
1、2着馬の父はいずれもゼンノロブロイです。同馬はアメリカ血統過多といったところがあるので、同じようにアメリカ血統で固めた牝馬と交配すると、ダート向きになったり大物感を欠いていたりで、あまりいい産駒が出てきていないように見えます。逆にヨーロッパ血統の強い牝馬と交配すると、足りないものを補完するためか、芝中距離で大物感を見せる産駒が見られます。ゼンノロブロイ産駒のトップクラスはだいたいこのパターンです。
基本的に“ヨーロッパ血統の強い繁殖牝馬がいい”といっても、現実的に100%ヨーロッパ血統、というのはなかなかいるものではないので、アメリカ血統も当然入ってきます。その場合、Buckpasser や Never Bend や Better Self といった La Troienne 血脈は悪くない印象です。サンテミリオンとアグネスワルツの母の父はそれぞれラストタイクーン、ヘクタープロテクターですが、この2頭は3代以内に Buckpasser と Never Bend を持っています。こういう血がワンポイントでも入ると好印象です。
http://www.pedigreequery.com/last+tycoon
http://www.pedigreequery.com/hector+protector
『競馬王のPOG本 2010~2011』(5月発売予定)の「栗山ノート」では、ゼンノロブロイ産駒の好配合馬を5頭選びました。ヨーロッパ血統の重要性についてはこれまで散々述べてきたとおりですが、今年はこのほか、La Troienne 血脈にも目配りをしながら馬を選んでみました。走ってほしいものです。
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