サンテミリオンに漂う大物感
日曜日の若竹賞(3歳500万下・中山芝1800m)を勝ったサンテミリオンはちょっとした器ですね。新馬戦を勝ったばかりの牝馬なので▲しか打てなかったのですが、勝ちっぷりの鮮やかさにびっくりしました。G1でも勝ち負けになると思います。
それにしてもゼンノロブロイの牝馬は走りますね。1月5日の新馬戦を勝ち上がった際に『web競馬王』に掲載した文章を転載します。
「母モテックはフロール賞(仏G3・芝2100m)の勝ち馬。2代母シュダカはクレオパトル賞(仏G3・芝2100m)の勝ち馬。父ゼンノロブロイは、ヨーロッパのスタミナ血統+ノーザンダンサーという血を持つ繁殖牝馬と好相性を示している。本馬はこのパターンにあてはまる。また、その一方で、母の父マイニングの母でラトロンヌの影響を受けたアイパスが強く主張している感があり、これと近似血脈の関係にあるセックスアピール、プレイメイト、マジックを含んだ繁殖牝馬とも相性がいい。本馬はこのパターンにもあてはまる。デビュー戦を使ってから良くなるタイプかと思われたが、いきなり走ったということは器が大きいということだろう。最終コーナーを逆手前で回るなど若さが目についたので、まだ良化の余地がある。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102958/
ゼンノロブロイは、もうひとつ高級感に欠けるアメリカ血統で母系を固めているのですが、結果的にこれが吉と出ているようです。個体として高いレベルにあるにもかかわらず、Northern Dancer、Ribot、Prince Rose といった現代のメジャーラインを持たないため、これらを新たな活力として活用できる利点が大きいですね。
母モテックは Mill Reef 3×3で、Mill Reef の母の父は Princequillo(その父 Prince Rose)。母には Prince Rose のラインが計5本入っています。ちなみに、ゼンノロブロイはトニービンとも相性がいいのですが、トニービンの父カンパラは Prince Rose 4×4です。Prince Rose-Princequillo のラインとは相性がよさそうな気がします。
Mill Reef の父 Never Bend もゼンノロブロイとフィットする血で構成されているので、Mill Reef とゼンノロブロイの関係は今後も注目したいところです。Mill Reef の近似血脈である Riverman も監視対象です。
1月2日、1月12日のエントリーでもゼンノロブロイについて触れていますので、そちらも併せてご覧いただければと思います。
サンテミリオンは、初戦も2戦目もゆるいペースの競馬だったので、厳しい流れになったときにどう対応するかが今後の課題です。
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