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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年10月 4日 (火)

ディープブリランテ視界良好

土曜阪神5Rの新馬戦(芝1800m)は、中団追走の◎ディープブリランテ(1番人気)が4コーナー手前でマクリ気味に進出し、直線で楽々と抜け出しました。2着との着差は5馬身。
http://www.youtube.com/watch?v=q27WwQ6XuRw

予想は◎△★で馬単500円、3連単6690円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想文を転載します。

「◎ディープブリランテは『ディープインパクト×ルーソヴァージュ』という組み合わせで、ハブルバブル(フラワーC-2着)の全弟にあたる。母ラヴアンドバブルズには重厚なヨーロッパ血統が含まれており、本馬はバステッド4×5を持つなど底力を感じさせる中距離配合に仕上がっている。ダービー向きの本格派だろう。姉と違ってこの時期に仕上がったのは体質が強い証拠。稽古時計も素晴らしく、ここは相手探しのレース。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105084/

ディープインパクト産駒は、首を上手に使って全身を躍動させるタイプが目につくのですが、この馬もその1頭ですね。追い出されてからフットワークが伸びるので末が切れます。初戦としては満点の勝ち方でした。

今年のフラワーC(G3)で2着となったハブルバブルの全弟です。同馬が新馬戦を勝った直後の3月3、4日に、「ハブルバブルとブサック血統(前・後)」という2回にわたるエントリーを記しました。配合についての詳しい説明はそちらをご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/03/post-bd37.html
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/03/post-dc7f.html

注目の配合馬なので、『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」で取り上げただけでなく、白夜書房で行われた「POG公開ドラフト」でも指名しました。netkeiba.com の「私のオススメ10頭」にも入れています。

血統屋の電子書籍『種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』では、Busted 4×5の影響で姉のように仕上がりが遅れたら……という懸念から評価を○にしてしまいました。望田潤さんは◎だったのでちょっと悔しいですね(笑)。
http://www.miesque.com/c00005.html

00年以降、10~12月に中央開催で行われた芝1600~2000mの新馬戦で、2着を5馬身以上ちぎって勝った馬は過去9頭います。そのうちの3頭はのちにG1ウィナーとなり(ダンスインザムード、フサイチパンドラ、ヴィクトリー)、2頭は重賞を勝ち(ローエングリン、ハイアーゲーム)、2頭は重賞で3着以内に入りました(メテオバースト、テイラーバートン)。要するに、上記の条件をクリアした馬はだいたい重賞クラスには出世し、3分の1の割合でG1を勝つ、ということです。

レース後は、ソエを治すために放牧に出たとのこと。能力の高さは間違いないので、ダービーを目指してじっくり行ってほしいですね。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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ディープブリランテ視界良好を参照しているブログ:

コメント

ディープブリランテの新馬戦の内容は、素晴らしかったですね。
矢作師は、普段から新馬戦は7~8分の仕上げと公言されている方ですし、5月生まれということや中間ソエ気味だったことも考慮すれば、今後の伸びしろは相当大きいでしょう。
それから、見ている時はそれほど気にならなかったのですが、競馬ブック誌では「2馬身出遅れ」と表記されていました。
ディープブリランテは、線の細かった姉とは異なり、今年のディープ産駒の中でも屈指の好馬体だと思います。
あとは、とにかく順調に何事もなくいってほしいと願うだけです。

追伸
栗山さんが指摘された「00年以降、中央開催で行われた10~12月の芝新馬戦で、2着を5馬身以上ちぎって勝った馬」は高確率で重賞級というデータですが、そうなると当てはまらなかったサトノオー、ラトルスネーク、ノーブルジュエリーなどが気になります。
この3頭に共通するのは、デビュー戦が1400mのレースだったということです。個人的な偏見で申し訳ないのですが、1400mの新馬でどれほど強い勝ち方をしたとしても、他の距離でのレースぶりを見るまでは評価を保留することにしています。1400mというのはかなり特殊な距離で、どうにも信用できないという抜きがたい偏見があるのです。
サトノオー、ラトルスネーク、ノーブルジュエリーは、新馬戦圧勝後いずれもかなりの大評判になったと記憶していますが、2戦目のマイル戦は3頭とも微妙な結果(悪くはないけど期待には程遠い)に終わりました。
もちろん、リアルインパクトのように1400mデビューから大成した例も少なくないでしょうし、偏見なのは重々承知しているのですが、1400mへの不信感は今後も消えそうにありません。

追々伸
ちなみに、過去の「00年以降、中央開催で行われた10~12月の芝新馬戦で、2着を5馬身以上ちぎって勝った馬」に5月生まれはいないようです。ローエングリンは6月生まれですが、この馬の場合、勝ったのが折り返しの2戦目の新馬なので、ちょっと別扱いかなと思います。
そういえば、オルフェーヴルやリアルインパクトも5月生まれで、新馬戦こそ快勝したものの、その後しばらくもどかしいレースが続きました。今になって思えば、遅生まれのハンデキャップのようなものだったのかもしれませんね。

こんばんは、栗山先生

ディープブリランテについて、だいたい重賞クラスに出世し、3分の1ぐらいでG1馬になれるという大変うれしいデータを知ることができて、ますます期待がふくらみました。

今週はリアルインパクトに注目しています。毎日王冠は1800mなので初めての距離、さらに休み明けで古馬と同じ57キロなのでどうかなと思ってしまいます。以前、栗山先生は2000mぐらいまでと書いていたのですが、半兄がアイルラヴァゲインなのでそこも気になります。5才で半兄がオーシャンSを勝っているので早熟ではないと思うけれど、順調に成長してマイル路線の名馬になってほしいです。

>toku 様

出遅れ以外に懸念材料が見当たらず、あらゆるポイントが大物であることを示している。――そういうデビュー戦でした。無事に成長すれば相当いいところまで行きそうですね。まともならG1コースだと思います。

データの該当箇所ですが、「芝1600~2000m」という条件をうっかり入れ忘れて、あとで文章を一部修正しました。スミマセン。

1400mは短距離のカテゴリーで、一本調子のスピードが要求されるのに対し、1600mでは溜めて切れるという資質を試されます。求められるものが違うため両者の間には意外に深い溝がある、ということかもしれませんね。もうひとつ、使う側としても、中距離向きの大物は1600~2000mでデビューさせる、という感覚があると思います。このあたりがメンバーの質となって表れているのかなと。

遅生まれの不利は、2歳戦からクラシックあたりまでは、たしかにあるかもしれません。ただ、古馬を含めた重賞連対率は、生月による差異はほとんどないですね。成長途上ならともかく、成長してしまえば何月生まれだろうと変わらない、ということだと思います。

>ディープエックス様

こんばんは。ディープブリランテは問題なく強いと思いますが、今週以降、大物と目される馬がどんどんデビューしてくるので、このあたりとの兼ね合いでしょうね。

リアルインパクトの距離適性については、1800mあたりなら問題ないと思います。ただ、問題は斤量ですね。安田記念で4キロ差あったものが今回は同斤ですから、これは楽ではありません。ここでほどよく負けて人気の下がった天皇賞で……というリズムでしょうか。

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