大阪杯はヒルノダムール
昨年1月の若駒S(OP)以来1年以上も勝ち星のない△ヒルノダムールが単勝1番人気。これは危ないのでは、と思っていたら勝ってしまいました。「御見それしました」という言葉しか出てきません。
http://www.youtube.com/watch?v=Pd1lYKP7cls
藤田騎手がうまく馬群を捌いてインから上昇し、距離ロスを最小限に抑えたのが勝因でしょう。今週からBコースだったので内側の馬場状態がよく、ここを通った馬は簡単に止まりませんでした。
配合については昨年1月23日のエントリー「若駒Sはヒルノダムール快勝」をご覧ください。世代の二番手集団に落ちたかと思わせてまたトップ争覇圏に返り咲くしぶとさ。これはたいしたものです。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/01/post-39a6.html
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100727/
レースを見ていて一瞬勝ったと思ったのがハナ差2着のダークシャドウ(8番人気)。昨年4月、経験馬相手に大出遅れから上がり33秒5の鬼脚を繰り出して勝利したデビュー戦は、ターゲットマシンのデビュー戦と似て強いインパクトがありました。続く2戦目を勝ったあと『web競馬王』に書いた論評の一部を転載します。
「『ダンスインザダーク×プライヴェートアカウント』という組み合わせで、半兄にユノナゲット、ダノンブライアン(いずれもOP)がいる。母方に速いアメリカ血統を入れているためダンスインザダーク産駒にしては俊敏さがあり、前走の上がり33秒5は初出走馬であることを考えれば高い価値があった。ヘイロー≒サーアイヴァー3×4、ディナーパートナー≒バックパサー5×4は好感が持てる。今回は好スタートを決めた出た時点で勝負あったという雰囲気。ここは単なる通過点だろう。」
前走の調布特別(1000万下・芝2000m)は手合い違いという内容の楽勝でしたが、このメンバー相手に別定戦で勝ち負けになるとは驚きです。ここまで無理をせず大事に使われてきたことで、晩成の大器が花開こうとしているのかもしれません。前記の論評を書いたあと、同じく半兄のチョイワルグランパがシリウスS(G3)で3着となっています。母マチカネハツシマダは優秀な繁殖牝馬ですね。2代母 Yousefia は名種牡馬 Green Desert の全妹です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102929/
◎ダノンシャンティ(5番人気)は4着。ハイペースだったとはいえ、前が止まらない馬場コンディションの内回りコースで、最後方追走&大外回しはつらかったと思います。レコード決着のなか、1、2着馬よりも2キロ重い59キロを背負って上がり33秒6ですから、負けたとはいえ胸を張れる内容でしょう。今回はパドックからテンションが高く、引っ掛かるリスクを考えてあの位置取りになったのだと思います。