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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2010年5月10日 (月)

NHKマイルCはダノンシャンティ

いくら馬場がよかったとはいえ、1000mを57秒9で通過しながら上がりを33秒5でまとめるのですから、展開に恵まれた勝利というわけではありません。

同日の古馬準OP(芝1600m)を勝ったカウアイレーンは、1000mを60秒9で通過(ダノンシャンティより3秒遅い)し、上がりは33秒3(わずか0秒2差)でした。ダノンシャンティの能力の高さがうかがい知れます。どんな流れでも33秒台で上がれる能力は他陣営からすれば脅威でしょう。

『web競馬王』の予想は◎△○で馬単2680円、3連単17180円的中。ただ、ウマニティでは欲を掻いて点数を絞ったため失敗しました。予想文を転載します。

「◎ダノンシャンティは『フジキセキ×マークオブエスティーム』という組み合わせ。母シャンソネットはシングスピールやラーイの半妹にあたる良血。2代母グローリアスソングはカナダ年度代表馬、米最優秀古馬牝馬。『ヘイロー3×3』だけが目立つ単純な配合に見えがちだが、じつはそうではなく、アンガール≒エルバジェ4×4、ミランミル5×6など、重厚な血が全体をしっかり支えている。それ以外にもダンスインザダークなどに見られるブルースウォーズ=ブルーヘイズの全兄妹クロスを持つなど、底力を感じさせる緻密な配合構成で見どころがある。母の父マークオブエスティームから受け継いだ切れ味は非凡。前々走の共同通信杯は展開のアヤで2着に敗れたが、前走の毎日杯は上がり33秒4、左ムチ一発で楽々と差し切った。レース前半は掛かり気味だったのでペースが速くなるのはプラスだろう。東京芝マイルはほぼベスト条件なのでしっかり結果を出すはず。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007105709/

英気に満ちた末脚は爽快の一語。フジキセキがついに傑作を送り出したという感が強いですね。共同通信杯、毎日杯、NHKマイルCと◎を打ち続けたのは、それだけ配合を高く評価していたからです。ちなみに『競馬王』誌上では、毎日杯の前からNHKマイルCの本命馬として挙げていました(5月号の亀谷敬正氏との巻頭対談をご参照ください)。

ダノンシャンティと人気を分け合ったサンライズプリンス(4着)は、強さは認めても▲しか打てませんでした。そのフットワークは、よくいえば力強く、悪くいえば緩慢です。スローから平均ペースの切れ味勝負になればダノンシャンティに歯が立たず、ハイペースでもマークされたら苦しいだろうという見立てでした。したがって、同じく切れ味に特長のあるリルダヴァルを○とし、サンライズは▲にとどめました。レース後、横山典弘騎手はいみじくも「タメて切れるタイプでもない」(ラジオNIKKEI競馬実況web)と語っています。もっとも、今回はあまりにもハイペースだったので、潰れたのは仕方のないところでしょう。

それにしても、今年の3歳牡馬はレベルが高いですね。ヴィクトワールピサ、ペルーサ、ダノンシャンティの3頭は世界のどこへ出てもトップを争える逸材でしょう。今年のダービーは空前絶後の大決戦となりそうです。

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