トライマイベスト=El Gran Senor
昨年秋に誘拐されたイタリアの種牡馬 Martino Alonso が無事発見されたそうです。事件発生から半年以上が経過していたので、関係者も最悪の事態を想定していたことは想像に難くありません。種牡馬誘拐→無事発見、という流れを目にすると、つい Shergar 生存のエイプリルフールネタを思い出してしまうのですが、今回は本当のようです。
Martino Alonso は、現役時代にイタリアのG1で2着、3着という成績。至って平凡です。種牡馬としても大きな期待は掛けられず、初年度の産駒数はわずか一桁でした。しかし、そのなかからいきなり Ramonti という国際級の大物が出現しました。通算20戦12勝(2着5回)。レコード勝ちしたクイーンアンS(英G1・芝8f)のほか、サセックスS(英G1・芝8f)、クイーンエリザベスS(英G1・芝8f)、香港C(港G1・芝2000m)、ヴィットリオディカプア賞(伊G1・芝1600m)など数多くのGレースを制しています。いまのところ Martino Alonso 産駒の大物は Ramonti だけで、ほかの産駒とはレベルが違いすぎるので鬼っ子というべき存在です。
Ramonti は、トライマイベスト=El Gran Senor 4×2という大胆な全きょうだいクロスを持っています。伝えるものが弱い血は、これぐらい思い切った配合をしないと大物を出せないということでしょう。
http://www.pedigreequery.com/ramonti
トライマイベストを持つ日本の代表的な種牡馬といえばキングカメハメハ。初年度産駒のナサニエルは、フサイチホウオー、トールポピーの半弟にあたる良血で、全日本2歳優駿(G1)で2着となりました。この馬はトライマイベスト=El Gran Senor 4×3です。今年の2歳では、ツルマルグラマーの2008がトライマイベスト=El Gran Senor 4×3。インディゴワルツの2008がトライマイベスト≒ロッタレース4×2です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008101894/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103089/
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