京王杯スプリングCはサンクスノート
最初の800mが45秒9。今回を含めた直近10回のうち、良馬場で行われた8回のなかで5番目のタイム。今季の東京芝は異常ともいえる高速馬場なので、スローペースだったといっていいでしょう。これでは前が残ります。レースの上がりが33秒9ですから後方の馬は用なしです。勝ったサンクスノート(10番人気)はまるっきりノーマークでした。
◎エーシンフォワード(1番人気)は4着。追ってからが案外でした。岩田騎手は「少し元気がないですし、スタッフも一生懸命仕上げてくれてるんだけど、まだ本調子じゃない気がします。」(ラジオNIKKEI競馬実況web)とコメントしています。
日曜日のヴィクトリアマイルは、先に行った馬が有利という頭はどの騎手にもあるはずです。ただ、競り合って激烈に飛ばすという流れは想定しづらく、せいぜい58秒台の後半でしょうか。月並みな結論ですが“位置取り”と“切れる脚の有無”が重要となってきます。はっきり言えば好位につけて33秒前後で上がれる馬です。後方に控えて外を回すようでは苦しいでしょう。現在の馬場は道中の負荷が小さいので、距離適性が若干短めの馬でもスタミナ切れは起こしません。波乱の余地はあると思います。
栗山さんの予想で「ブルーアイドモモ≒ブサンダ6×5は、父シンボリクリスエスの配合上の要点を突くものである」と書かれてましたが、これはシンボリクリスエスの配合ポイントはSeattle Slewの継続だからと考えて良いのでしょうか?
投稿: Bucchi | 2010年5月16日 (日) 11:51
おっしゃるとおりです。ご存知のとおり Seattle Slew の母 My Charmer は、La Troienne の強い影響のもとに誕生しました(Striking=Busher 3×3)。
http://www.pedigreequery.com/my+charmer
Seattle Slew の孫にあたるシンボリクリスエスの母は、このほかに、Striking、Busher と構成がよく似た Blue Eyed Momo を持ちます。このあたりの脈絡は強力なので、ここを強化した配合は悪くないと思います。ただ、パワー型の血なので、芝向きの素軽い産駒をこのパターンから生み出すには多少工夫が必要です。
ちなみに、シンボリクリスエスときわめて相性のいい Deputy Minister には、La Troienne の息子で優れた影響力を発揮した Bimelech が入ります。Bimelech は、Never Bend や Dr.Fager の重要な構成要素ですから、その影響力は推して知るべしです。シンボリクリスエスと Never Bend の相性もいいですよ。
投稿: 栗山求 | 2010年5月16日 (日) 23:02
なるほど。そういう理由で母父ラストタイクーンのモンテクリスエスやランチボックス、母系にNever Bend を持つアリゼオなんかが走るんですね。良く解りました。それにしてもLa TroienneとかBimelechとかもっと遡るとDominoとか100年あるいはそれ以上の年月経っても強い影響力を行使するんだから偉大だなぁ。とても参考になりました。ありがとうございました。
投稿: Bucchi | 2010年5月17日 (月) 00:05