なぜか日本に入らない Green Desert 系
昨日のエントリーで採り上げた Green Desert。世界的にそれなりの地位を占めるこの系統が、なぜか日本には入ってきていません。これは不思議なことです。
以前、シンコウフォレスト(父 Green Desert)という競走馬がいました。母は愛チャンピオンS(G1)を勝った良血馬で、自身は高松宮記念(G1)など3つの重賞を制しました。「Green Desert×Ahonoora」という組み合わせは Cape Cross(Sea the Stars や Ouija Board の父、ロジユニヴァースの母の父)と同じ。血統・競走成績ともに注目すべきものがありました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1993109763/
この馬は、引退後、生まれ故郷のアイルランドから種牡馬オファーを受け、日本を後にしました。かの地で種牡馬として成功し、アイルランド、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、香港で重賞勝ち馬を送り出しています。
Green Desert 系の種牡馬は、海外から日本に輸入するどころか、逆に輸出している始末です。これは痛いですね。
Green Desert の良さは、まずスピードがあること。そして馬場を選ばないことです。マイル以下であれば、芝でもダートでも晴れても降っても強い。これが世界各国で成功している理由でしょう。
血統的にも日本向きです。母の父 Sir Ivor は、Halo や Drone と相性抜群。サンデーサイレンス(父 Halo)やダンシングブレーヴ(母の父 Drone)の血が浸透している日本においては、カウンター血脈としてかなり重宝するのではないでしょうか。
Green Desert の有力な後継種牡馬である Oasis Dream は、母の父がダンシングブレーヴなので、Sir Ivor≒Drone 3×4です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a010d4f/
ロジユニヴァースは、Halo≒Sir Ivor 3×5・5です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103140/
もし私が海外から種牡馬を買ってくるとしたら、この系統を第一候補に考えると思います。
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