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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2010年2月 9日 (火)

Green Desert 時代の幕開け?

1月22日のエントリーで、2009年の英愛サイアーランキングが Northern Dancer 系の圧倒的な支配下にあることを書きました。上位10頭中9頭がこの系統です。

では、Northern Dancer 系のなかでどのラインが活発に枝葉を伸ばしているかというと、Danzig と Sadler's Wells が双璧です。昨年の英愛サイアーランキングのベスト10に、Danzig 系は5頭、Sadler's Wells 系は3頭ランクインしています。

Danzig 系といえばデインヒルの名前が真っ先に挙がります。イギリスとアイルランドではここ十数年、Sadler's Wells とデインヒルの激しい角逐が繰り広げられてきました。13年連続リーディングサイアーだった Sadler's Wells を、2005年に王座から引きずり下ろしたのはデインヒルです。昨年の英愛リーディングサイアーに輝いた Danehill Dancer もデインヒルの子です。

しかし、英愛サイアーランキングのベスト10に入った Danzig 系5頭が、すべてデインヒルの子かというとそうではありません。デインヒル系の種牡馬は Danehill Dancer(1位) と Dansili(8位)だけで、残りの3頭――Cape Cross(2位)、Oasis Dream(4位)、Invincible Spirit(9位)――は、いずれも Green Desert を経由しています。

つまり、Danzig 系のくくりで見ると、多数派は Green Desert のラインで、デインヒルのラインは少数派なのです。

この Green Desert の躍進を、一時的な突風と見るか、あるいは新たな盟主誕生の胎動と見るかは人それぞれでしょう。現時点ではなんともいえません。Cape Cross は昨年のカルティエ賞年度代表馬 Sea the Stars の父。今年から種牡馬入りする Sea the Stars が成功すれば、大きな流れは Green Desert 系に傾きます。種牡馬勢力図の変化は10年単位のゆっくりしたものです。すぐに結論は出ません。
http://www.pedigreequery.com/sea+the+stars

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