Miesque 死亡
『BloodHorse.com』の報道によると、80年代を代表する世界的名牝であり名繁殖牝馬であった Miesque が、1月20日、米ケンタッキー州のレーンズエンドファームで死亡したとのことです。27歳。
http://www.bloodhorse.com/horse-racing/articles/60909/miesque-top-racehorse-and-broodmare-dies
アメリカで生まれ、フランスのフランソワ・ブータン厩舎からデビュー。マイル路線で歴史的な強さを発揮し、2~4歳時に仏英米で16戦12勝(うちG1を10勝)という成績を残しました。アメリカへ遠征してブリーダーズCマイルを2連覇(87、88年)したのですが、1年目の勝ちタイムは1分32秒8(トラックレコード)、2年目は1分38秒6と、まったく異なる馬場コンディションにもかかわらず変わらぬ強さで圧勝したのは驚きでした。軽やかでいて力強いという、一見矛盾するような特長を併せ持った世紀の傑作でした。
http://www.youtube.com/watch?v=tMb5776H2aA
http://www.youtube.com/watch?v=NdZ7b_FErOA
繁殖牝馬としてもきわめて優秀で、Kingmambo(仏2000ギニー、ムーランドロンシャン賞、セントジェームズパレスS)、East of the Moon(仏1000ギニー、仏オークス、ジャックルマロワ賞)という2頭のクラシックホースを送り出し、このうち Kingmambo は名種牡馬となって、日本でもエルコンドルパサー、キングカメハメハなどの父となりました。
http://ahonoora.web.fc2.com/miesque.html
私事ですが、個人ホームページを作ったとき、ドメインに Miesque の名前を拝借しました。それぐらい好きな馬でした。
http://www.miesque.com/
Miesque を所有したニアルコス家は、「Miesque は我々の人生の一部でした」と声明を出しました。「彼女は唯一無二であり、我々に計り知れない喜びをもたらしました」。
Miesqueと言えば競走成績もその強さもまさに歴史的でしたね。
またKingmamboを残してくれたことが、今の我々にどれだけ楽しみを与えてくれたことか!自身の産駒を通じて牝系を延ばしているあたりも。
改めて考えると頭が下がります(笑)
投稿: うまポーロ | 2011年1月23日 (日) 08:17
Kingmambo は昨シーズンを最後に種牡馬生活をリタイアしましたが、その影響力は今後ますます大きくなるでしょうね。昨年の日本ダービーは1着エイシンフラッシュ、2着ローズキングダムと、Kingmambo 系のワン・ツー・フィニッシュ。日本の馬場に合うのが大きいですね。Miesque の優れた影響力を最も強く受けているのは他でもない日本の生産界ではないかという気がします。
投稿: 栗山求 | 2011年1月23日 (日) 23:26