ディープインパクト産駒のトビの大きさとその影響
日曜阪神6R・新馬戦(芝2000m)は、12月3日のエントリーで取り上げた◎ヌーベルバーグ(1番人気)が勝ちました。
http://www.youtube.com/watch?v=g1UBInrtVl8
牝馬で488キロですから「しっかりした馬体だなぁ」というのが第一印象。実際に走る姿を見るとトビの大きなフットワークで迫力満点。4コーナー手前で内からぶつけられてもビクともせず、大外を突き抜けました。フォームが大きいので見た目にスピード感はないものの、最後の2ハロンが11秒6-11秒5という流れを差し切ったのですからトップスピードはかなりのものです。
ヌーベルバーグに限らずディープインパクト産駒はトビの大きいものが目に付きます。したがって、強いて挙げれば機動力に弱みがありそうです。自転車でいえばギア比が大きいタイプですね。トップスピードは文句なしに速いものの、そこへ持っていくまでの漕ぎ足が重いため、機敏に変速することができないわけです。それがディープインパクト産駒にしばしば見られる勝負どころのモタつきの原因なのかもしれません。
11月30日のエントリー「ディープインパクト産駒の格上がり戦」のコメント欄で、toku さんが勝負どころでのモタつきに関し、「そうしたレース振りは、新馬戦なら通用しますが、クラスが上がると勝負所で置かれて、慌てて巻き返しても届かず2着3着といった結果になってしまうのです。」と指摘されています。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/11/post-9e63.html
ヌーベルバーグの今回のレースぶりに関しては、とくにモタつきというものは見られませんでしたが、問題は2戦目ですね。クラスが上がって流れが激しくなったときに対応できるかどうか。もし楽々とクリアするようなら大物でしょう。
早々と2勝目を挙げたディープサウンドやドナウブルーは、いずれも母の父に Danzig 系を持っています。Danzig が伝えるピッチ走法が、ディープが伝えるトビの大きさを抑える効果があり、それが機敏にペースに対応する能力を生んでいるのではないか……と、これはやや図式的ですがそのように推理することもできるかと思います。
初めまして。
毎日、ブログを拝見させて頂いています。
競馬ブログを立ち上げて3年目になりますがブロガー目線で見ても、とても参考になります。
血統に興味を持ったのは泥んこの中山記念でオペラハウス産駒がワンツーを決めたことです。
そして決定打は翌週のチューリップ賞です。
キンカメ産駒の上位独占があまりに衝撃的でした。
栗山さんは「母系の重要性」を常々おっしゃられていて、すごく興味深いです。
ディープ産駒について、私はブログの中で「スタート上手の先行タイプ」と「少し非力な瞬発力タイプ」という言葉を用いています。
栗山さんの見解でいう「米国血統との混合」でパワーとスピードが合わさった結果、「スタート上手の先行タイプ」になるのかも、と思ったりしました。
もちろん、この二つに限らず、重賞級、G1級になるとタイプも変わってくるいると思いますが。
血統の知識はまだまだ浅い私ですが、一生懸命、勉強していこうと思いますので、これからもよろしくお願いします。
プロの目でブログを見てもらいたい気持ちはありますが、そんなこと言ったら図々しいですよね(苦笑)。
それではまたコメントさせてもらいます^^
投稿: 春の歌 | 2010年12月 6日 (月) 19:18
はじめまして。いつもお読みいただきありがとうございます。
血統というのは切り口が無限にあるので興味が尽きません。私も長年やっていますが分からないことだらけですし、だからこそおもしろいのかなぁと……。皆さまからいただくご意見も勉強になります。春の渋った馬場で適性が鮮やかに出たのはおもしろかったですね~。当ブログでもたしか取り上げたと思います。
スタートダッシュが速い馬はピッチ走法であることが多いですから、トビの大きなディープ産駒はこのあたりに弱みがあるかもしれませんね。アメリカ血統が入ることでこの弱点が解消される、という見方はできると思います。
どういう血がどの程度入るとクラシック向きの大物になるのか、といったことは、少なくとも3年ぐらい見てみないとはっきりしたことは分からないと思います。現段階は手探りですね。まだまだこれからです。ブログはトラックバックでもURLを貼るのでもどちらでも構いませんので、もし気が向きましたらお気軽にご紹介くださいませ。業者系やスパムでない限り基本的にNGということはありません。今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 栗山求 | 2010年12月 7日 (火) 03:01
おはようございます(^_^)
日曜にPOG指名馬ヌーベルバーグを見に阪神まで遠征してきました、オフ会もかねてですが‥良い馬体ですね~馬格もありストライドも大きくて、ただ若干クビが高いような気が・・・2戦目が楽しみになりました。ラトルスネークは周回の時は良く見えたのに?レースでは口割って撃沈。ちなみにJCDはパド気配ダイシン良かったから追加してドボンでした、競馬は難しいです。でゎでゎ失礼しますm(_ _)m
投稿: ぎむれっと | 2010年12月 7日 (火) 07:59
こんばんは。早くも左うちわの生活を満喫されていらっしゃる感じでしょうか(笑)。おめでとうございます。ただ、音無調教師の談話を読むと、距離を短縮しそうにないので、桜花賞は使わないんでしょうかね。どんなレースを選んでいくのか興味津々です。
投稿: 栗山求 | 2010年12月 8日 (水) 00:53