京都芝1600mのキングカメハメハ
馬券検討に「TARGET frontier JV」を利用される方は多いのではないでしょうか? “血統”というファクターからさまざまな切り口を見つけるのは楽しいものです。
たとえば、土曜日の京都9R三年坂特別(芝1600m)。
上位人気に推されるであろうカネトシディオスの父はキングカメハメハですが、TARGETで調べてみると、同種牡馬が京都芝1600mであまり走っていないことが分かります。
京都芝コースにおけるキングカメハメハ産駒の距離別連対率を並べてみましょう。
芝1200 20.0%
芝1400 26.9%
芝1600 9.5%
芝1800 22.4%
芝2000 20.8%
芝2200 37.5%
芝2400 11.1%
サンプル数が少ない芝2400mを除けば、おおむね20%を超えているのですが、芝1600mだけが抉られた谷間のようにガクンと成績を落としています。これを見てしまうとカネトシディオスの評価を控えめにしたくなります。
しかし、ちょっと待った!
事はそう単純ではありません。周知のとおり、京都の芝コースには“内回り”と“外回り”があります。同距離のレースであっても内回りで行われたり外回りで行われたりするのですからややこしいですね。これらは別コースですからちゃんと区別しなければなりません。
“内回り芝1600m”は、2、3歳限定の新馬、未勝利、500万クラスで使用されます。“外回り芝1600m”は、それ以外の条件で使用され、上級条件や重賞はすべてこちらで行われます。
項目集計を「距離」にして解析すると、内回りと外回りが合算されてしまうので正確な数字は出てきません。両者をそれぞれ表示するには「コース」を選択する必要があります。すると、以下のような数字が出てきます。
芝1600内 6.8%
芝1600外 20.0%
外回りコースでは他の距離と同程度の成績を残しているのですが、内回りコースでは惨憺たる有様です。59戦して4連対ですから酷いですね。
芝1200、1400、2000mなど、他の内回りコースでは普通に走っているので、両者の成績の差を直線の長さに求めるのは危険です。なんだか分からないけど走らない、と現状では結論づけるしかありません。
三年坂特別は外回りで行われるので、カネトシディオスをコース適性の観点から評価下げするのは間違い、ということです。同じケースは新潟芝2000mでも発生します。この2つのコースは適性を調べる際に注意が必要です。
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