悲劇の名牝 La Prevoyante
昨日のエントリーで紹介した Proud Citizen。その2代母 Danseuse Etoile は、カナダとアメリカの双方で殿堂入りを果たした名牝 La Prevoyante の全妹です。
La Prevoyante は1970年にカナダで誕生しました。父は Buckpasser、母は Northern Dancer の全妹 Arctic Dancer というとびきりの良血です。
http://www.pedigreequery.com/la+prevoyante
通算39戦25勝。活躍ぶりが著しかったのは2歳時で、セリマSを14馬身差、メイトロンSを7馬身半差で圧勝するなど12戦全勝の成績を残しました。殿堂入りが認められたのは2歳時の走りが評価されたからです。
4歳暮れの1974年12月28日、ミスフロリダHで11頭立ての8着に敗れたあと、肺破裂により死亡しました。
生きて繁殖入りしていたらどんなに素晴らしい産駒を残していただろう、と想像を巡らしてしまう名牝が何頭かいます。Ruffian、テスコガビー、Go for Wand、そして La Prevoyante もその1頭です。
La Prevoyante は、トラマイベスト=El Gran Senor の全兄弟に血統組成が似ています。こうした血とリンクしつつ、現代血統のなかで血を広げる余地は大きかったと思います。
http://www.pedigreequery.com/el+gran+senor
┌ Buckpasser
La Prevoyante ―┤ ┌ Northern Dancer
└○┤
└ Natalma
┌ Northern Dancer
┌○┤
El Gran Senor ―┤ └ Natalma
│ ┌ Buckpasser
└○┘
Proud Citizen の代表産駒の1頭 Freedom Rings(2歳時に米G2で2着)は、母の父が Compliance(トラマイベストと El Gran Senor の全兄弟)なので、Danseuse Etoile≒Compliance 3×2という相似な血のクロスを持っています。
http://www.pedigreequery.com/freedom+rings
La Prevoyante はわずか2年半の競走生活で39戦。明らかに衰えが見えてからも走り続けました。どうしてそこまで走らせたのか……と思わずにはいられません。
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