アドマイヤプリンス復活
東海Sのあとに行われた白藤賞(3歳500万下・芝1800m)で、5ヵ月ぶりの出走となったアドマイヤプリンスが6馬身差で圧勝しました。思わず身を乗り出してしまうような強さでした。予想は◎△○で的中。3連単は11760円でした。『web競馬王』に提供した予想を転載します。
「◎アドマイヤプリンスは『アグネスタキオン×ヘクタープロテクター』という組み合わせ。母プロモーションはクイーンC(G3)の勝ち馬で、4分の3兄に青葉賞(G2)と毎日杯(G3)を勝ったアドマイヤメイン(父サンデーサイレンス)がいる良血。休養前の京都2歳Sではヴィクトワールピサと一騎打ちの死闘を繰り広げた実績もある(4着)。久々だがここでは一枚上だろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103331/
昨年のPOGで最も注目を集めた馬の1頭で、去年11月、京都2歳Sでヴィクトワールピサとマッチレースを演じた際のラップは特筆すべきものでした。4ハロン地点から9ハロン地点までの5ハロンを、内アドマイヤ、外ヴィクトワールでビッシリと馬体を併せ、12秒5-12秒4-11秒4-11秒2-11秒2というラップ。尻上がりにペースアップする息の入らない流れです。先に音を上げたのはアドマイヤプリンスで、残り1ハロンで脱落。ヴィクトワールピサはそのままトップでゴールを駆け抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=ZSjgru-t0OQ
2歳戦でこのラップを刻み、しかも最後の1ハロンを11秒8でまとめたヴィクトワールピサは、この時点でまずクラシック級です。速い脚を長く使いました。後半5ハロン58秒0はきわめて優秀で、2歳の芝2000m戦においてこれより速いタイムを出して勝った馬は、過去にディープインパクトしかいません。
ラストで垂れてしまったアドマイヤプリンスも、ラップの厳しさを考えれば健闘といえるもので、重賞クラスではあるだろうと感じました。続くラジオNIKKEI杯2歳S(9着)の敗因は、激走の後遺症(心理的なものも含めて)も少なからずあったのではないかと推測します。
リフレッシュして帰ってきた今回、どんなレースになるのかと興味津々でしたが、予想をはるかに上回る強さを見せてくれました。母プロモーションは、その父ヘクタープロテクターにはさほど似ず、むしろ母の父 Assert に似た渋いタイプの中距離馬で、重馬場のオークスで4着という戦績もあります。したがって、2400mぐらいまでは守備範囲。小さくまとめてしまうというヘクターの欠点に関しても、それほど心配はいらないのではないかと思います。ヴィクトワールピサにリベンジを挑むためにも、さらなる快進撃を期待したいものです。
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