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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2010年1月27日 (水)

Dayjur が種牡馬引退

これまでに行われたブリーダーズCのなかで、最も強く印象に残っているのは、ニューヨーク州のベルモントパークで行われた90年の開催です。ディスタフにおける Go for Wand の骨折事故、マイルにおけるレスター・ピゴット騎手の復活劇、そしてスプリントにおける Dayjur のジャンプ事件などがありました。

直線で逃げ粘る Safely Kept を、Dayjur が外からとらえ、誰もが勝利を確信した瞬間、ゴール前に伸びたスタンド影に驚いてジャンプしたシーンは、20年経ったいまも語りぐさとなっています。YouTube でも視聴可能です。
http://www.youtube.com/watch?v=orsV78dt1WY

思わぬアクシデントで2着に敗れてしまったわけですが、私個人は過去四半世紀で最強のスプリンターだと思っています。父 Danzig、母の父 Mr.Prospector ですから速くて当然です。脚の回転速度が尋常ではありませんでした。
http://ahonoora.web.fc2.com/dayjur.html

姪に Sky Beauty(エクリプス賞古牝馬チャンピオン)がいるなど母系も優秀。しかし、種牡馬としてはイマイチでした。このスピードでこの良血ですから、どれだけ素晴らしい子を出すのだろうと期待していたのですが……。結局、北米とヨーロッパではG1馬を1頭しか出せませんでした(Hayil=英G1ミドルパークS)。

同じ Danzig 産駒のデインヒルは、Dayjur よりも1歳年上で、競走馬としての能力を比較すれば、Dayjur よりも明らかに下でした。しかし、歴史に名を残す大種牡馬となったのはデインヒルのほう。これほどの差がどうして生じたのか、いろいろ推理はできても、はっきりとした答えを見つけるのは難しいですね。

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