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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年9月10日 (土)

セントウルSの外国馬(前)

10月2日のスプリンターズS(G1・芝1200m)に出走を予定している外国馬は、グリーンバーディー(Green Birdie/香港)、ラッキーナイン(Lucky Nine/香港)、ロケットマン(Rocket Man/シンガポール)の3頭。このうち、ロケットマンは前哨戦を使わずに本番に直行する予定です。香港勢の2頭は日曜日のセントウルS(G2・芝1200m)に出走します。

グリーンバーディーは昨年の2着馬。体調七分で59キロを背負い、インに押し込められて追い出しが遅れながら、勝ったダッシャーゴーゴーとクビ差の勝負ですから能力水準が一枚違います。

チッピングノートンS(豪G1・芝1600m)をはじめ3つの重賞を制した Casino Prince とは、母同士が全きょうだいで父がデインヒルの子、という共通点があります。
http://www.pedigreequery.com/green+birdie
http://www.pedigreequery.com/casino+prince3

             ┌ デインヒル
           ┌○┘
グリーンバーディー ―┤
           └ Mrs.Squillonaire(=Lady Capel)

             ┌ デインヒル
           ┌○┘
Casino Prince ――――┤
           └ Lady Capel(=Mrs.Squillonaire)

2代父デインヒルと母の父ラストタイクーンは、いずれもシャトル種牡馬の草創期にオーストラリアで成功を収め、同国のリーディングサイアーとなりました。ラストタイクーンの父トライマイベストとデインヒルは、いずれも Northern Dancer、Buckpasser、Alibhai を持っているので、血統構成がちょっと似ています。

デインヒルはオーストラリア競馬と相性抜群で、多くの名馬・名種牡馬の父となっています。グリーンバーディーの父 Catbird は、オーストラリアの2歳最強馬決定戦であるゴールデンスリッパーS(G1・芝1200m)の勝ち馬。種牡馬としては03/04年のファーストシーズンサイアーチャンピオン(勝ち星部門)となり、07年、蹄葉炎により11歳の若さで死亡しました。その代表産駒がグリーンバーディーです。

昨年の2着馬ですから、いまさら適性について云々しても始まらないでしょう。臨戦過程を見ると、昨年ほどの勢いは感じられませんが、アジア圏における最高峰のレースでそれなりの成績を残しているので、日本馬との比較で格下という扱いはできません。キッチリ仕上げられていれば十分勝ち負けになるでしょう。(続く)

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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セントウルSの外国馬(前)を参照しているブログ:

コメント

解説ありがとうございます。
参考になります!

今年の2頭は力量的には脈ありですので、あとは仕上がり具合ですね。

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