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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年8月 4日 (木)

小柄でもスタミナ抜群、ヒーラ

日曜函館5Rの新馬戦(芝1800m)は、中団追走の〇ヒーラ(2番人気)が直線で早めに抜け出し、◎アーデント(1番人気)の追撃を凌ぎました。
http://www.youtube.com/watch?v=gWzvdJ6bhWw

09年生まれのディープインパクト産駒の初勝利。2着も同産駒なのでワンツーフィニッシュです。昨年デビューした初年度産駒は、早期デビュー組がもうひとつだったので、今年はそれを踏まえて各陣営ともゆったり構えている印象があります。昨年の同時期は16走、今年は9走。昨年はすでに4勝を挙げていましたが、連対率を比べると、昨年の31.3%に対し今年は55.6%と上回っています。内容的には上々ですね。秋競馬からが本番です。

ヒーラは412キロしかない小柄な牝馬。しかし、母方はスタミナに恵まれ、自身にはステイヤー血統として有名な Busted 4×5というクロスを持つので、洋芝の1800m新馬戦という条件は合っていました。今春ヨーロッパで「Galileo×デインヒル」が大ブレイク(Frankel、Nathaniel、Golden Lilac など)しましたが、本馬の母セントフロンティアは「デインヒル×Sadler's Wells(Galileo の父)なのでちょっと似ています。

Danzig 系は総じて回転の速いフットワークを伝えるため、大トビのディープインパクトと相性が良好です。ヒーラにはステイヤー血統にありがちなフットワークの重さがなく、軽快な捌きが感じられるので、重賞クラスでもいいところがありそうです。本格的な切れ味勝負、時計勝負に対応できるかどうか、このあたりが今後の課題です。血統的には成長力が感じられるタイプので、もう少し馬体が増えてほしいところですね。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102525/

◎アーデントは2着。4コーナーで前が壁になり、行き場を探しているうちに先にヒーラが抜け出してしまいました。もったいないレースでした。今回の結果はあくまでも展開のアヤなので次走は確勝でしょう。札幌2歳Sでヒーラと再対決、ということになりそうです。

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      血 統 屋 http://www.miesque.com/
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コメント

ヒーラは、これまでほとんど評判が聞こえてこなかった馬で、急に出てきて勝ってしまった印象です。馬体の小さいのが気がかりですが、もう10キロくらい成長してくれると面白そうですね。
アーデントも、さほど速い調教時計も出さないまま、急に出走に踏み切った感じがします。行き場が無くて気の毒でしたが、抜け出してからは3着以下を5馬身突き放したので、素質のあるところを見せてくれたと思います。
アーデントの全兄ディアビクサスも、昨年の年末にデビュー目前までいき、加藤師も「イングリッド以上」とコメントされていましたが、結局デビューの話は立ち消えとなり、今年の3月の未勝利戦に1走しただけで屈腱炎のため登録抹消されました。
兄も期待されていたようですが、馬体写真の比較では、弟のほうが数段上の素材のように思います。2年目のディープ産駒は、栗山さんが初年度産駒の全弟妹だらけと指摘されましたが、概して弟妹たちのほうが見栄えのする馬体のように感じられます。
ともあれ、アーデントには、兄の分まで頑張ってほしいですね。

わたしが見過ごしていただけかもしれませんが、たしかにヒーラはPOG本などでもノーマークに近く、直前もあまり話題になっていなかったような気がします。それでこの勝ちっぷりですから楽しみです。こういう馬を指名していたら気持ちいいでしょうね。

ディアビクサスが厩舎の期待馬だったとは知りませんでした。アクシデントなく順調に仕上がっていれば楽しみな馬だったのかもしれませんね。加藤征弘調教師はかなり強気のコメントをされる方なので、若干割引は必要かもしれませんが……。それはともかく、アーデントの次走は上から下まで◎が並ぶでしょう。おもしろい素材であるのは間違いないので期待したいです。

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