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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年5月 8日 (日)

プリンシパルSはトーセンレーヴ

青葉賞からの連闘、という勝負手を放った◎トーセンレーヴ(1番人気)が、見事ダービー出走権を手にしました。
http://www.youtube.com/watch?v=UPWgUjYbFo8

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は◎△▲で馬単5040円、3連単41180円的中。予想文を転載します。

「◎トーセンレーヴは『ディープインパクト×カーリアン』という組み合わせで、ブエナビスタ、アドマイヤオーラ、アドマイヤジャパンの半弟にあたる。ダービーに出走するために苦心惨憺の道のりだが、その素質の高さは初年度のディープインパクト産駒のなかでも屈指のもの。前走の青葉賞は思いどおりにレースを進めることができず3着と惜敗したが、相手関係が楽になったここでは一枚上の存在だ。前走は上がりの勝負だったのでレースの消耗は少ないだろう。連闘の影響が出るとしたら次走か。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103273/

直線に向いていざエンジンを掛けようとしたとき、行く手にズラリと馬の壁があったのですが、それが崩れたときにうまくすり抜けることができました。予想文に書いたとおり問題はこのあとです。ディープインパクト産駒は間隔を詰めて使うとあまりいいことがありません。本番までの3週間、体調維持に汲々とするようでは厳しいでしょう。かといってここから体調がグンと上向くかというと……。陣営の手腕に期待したいところです。今回の連闘は馬主サイドの主導だったという話を小耳に挟んだのですが、真偽のほどはわかりません。いずれにしても、ホースマンにとってダービーが特別なレースであることは、今回の連闘からあらためて伝わってきました。

2着△ムーンリットレイク(8番人気)はタダモノではないですね。4月デビューでキャリアわずか1戦、脚もとに不安が残る現状でこれですから、その点が解消すれば大仕事をやってのけても不思議ありません。4月14日のエントリー「ムーンリットレイクが経験馬相手のデビュー戦を快勝」で配合について触れておりますのでご覧ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/04/post-04a3.html

そのエントリーを書いたあと、The Minstrel とディープインパクトは相性が良いのでは? と閃きました。今年の「栗山ノート」にはそうした配合馬を何頭か選んであります。今月発売される『競馬王のPOG本』をご覧ください。母方に The Minstrel を持つディープインパクト産駒は、ムーンリットレイクのほかにイングリッド、ディープフィールド、ディアウィキッドがデビュー。現時点で連対率66.7%(9戦6連対)です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103350/

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プリンシパルSはトーセンレーヴを参照しているブログ:

コメント

こんにちは。

The Minstrelの母母がFlaming Pageということは
ニジンスキーとニアリーということでしょうか?
さらに母父がVictoria ParkなのでThe Minstrelは
ノーザンテーストともニアリーと配合上解釈しても
よいのでしょうか?

毎日楽しみに読ませてもらっています

トーセンレーヴ良かったですね
ハッキリ言って、超の付く良血の馬とは到底思えない
押せ押せの過酷ローテーションでしたが
島川氏、及び陣営の「ダービーを諦めるか?それとも馬がパンク(精神的にも肉体的にも)するのも覚悟してダービーを狙うか?」の
鬼気迫るような執念を感じました

冷静(冷めた)な眼で見れば、お釣りの無い状態での大舞台のレース
所謂「お客さん」的な位置付けの馬としては人気を背負うであろうトーセンレーヴの出走は、「ロマンよりは収支」派の方々には嬉しい出走になるんでしょうが

私もハッキリ言ってダービーでは掲示板が精一杯かな?と感じていますが
でも、あの一生懸命さを見ていると、収支度外視で奇跡を信じてみたくもなります

競馬は本当に面白い

>にいはら様

こんにちは。The Minstrel はカナダのウィンドフィールズファームで生まれました。同牧場が生産した何頭かの Northern Dancer 系種牡馬とは血統的に近い関係にあります。

おっしゃるとおり、The Minstrel の2代母 Flaming Page は、Nijinsky の母でもあります。したがって両者は「4分の3同血」となります。

          ┌ Northern Dancer
The Minstrel ―――┤
          └○┐
            └ Flaming Page

          ┌ Northern Dancer
Nijinsky ―――――┤
          └ Flaming Page

また、ご指摘のとおり、The Minstrel とノーザンテーストは、父 Northern Dancer と母の父 Victoria Park が共通するので、両者が血統表上で出会うと「組み合わせのクロス」となります。ニアリーと解釈していいと思いますよ。

          ┌ Northern Dancer
The Minstrel ―――┤ ┌ Victoria Park
          └○┘

          ┌ Northern Dancer
ノーザンテースト ―┤ ┌ Victoria Park
          └○┘

蛇足ですが、The Minstrel は Storm Bird(Storm Cat の父)と配合構成がよく似ているので「相似な血のクロス」となります。

          ┌ Northern Dancer
The Minstrel ―――┤   ┌ Chop Chop
          │ ┌○┘
          └○┤ ┌ Bull Page
            └○┘

          ┌ Northern Dancer
Storm Bird ――――┤   ┌ Bull Page
          │ ┌○┘
          └○┤ ┌ Chop Chop
            └○┘

こうした知識を踏まえてあらためて血統表を眺めると違った風景が見えてきたりもします^^

>エビス様

いつもお読みいただきありがとうございます。

今回の連闘とはニュアンスが違うかもしれませんが、思い出したのはオグリキャップのマイルCS→ジャパンCの連闘です。ローテーションが発表されたときは非難の声が挙がったのですが、結果的にあの2戦でオグリキャップ人気は爆発しました。常識外のローテーションでも健気に頑張るオグリキャップの姿がファンの心を打ったわけです。

競馬とはギャンブルでありスポーツでもありますが、忘れてならないのは興行でもあるということです。そうした面から見ると、あの連闘は成功だったと思います。

オグリキャップの事例を今回の連闘になぞらえるのは乱暴だとは思いますし、トーセンレーヴ人気が爆発することはないと思いますが、少なくともダービーを盛り上げる興行的なおもしろさはあるでしょう。トーセンレーヴが直線で馬群を割り、ダービー出走権を掴んだ姿を見て“いい根性をしているな”と思いました。オグリキャップは連闘後に出走した有馬記念で5着。トーセンレーヴの体調はやはり心配です。この点のケアだけは万全を期して欲しいと思います(もちろん誰に言われなくても当然やると思いますが)。

「競馬は本当に面白い」というお言葉、わたしも同感です。

ダービーというのは、本当に名誉のあるレースですから、いくら小さな地方競馬場でも、ダービーというのは特別なレースですよね。昔、日本ダービーのアラブ版だった楠賞で決まった連複と、日本ダービーの連複が何年か一緒だったという事がありましたね。

そういえばたしかにありましたね~。いつのころからか話題にならなくなりましたが。

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