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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2011年5月16日 (月)

ヴィクトリアマイルはアパパネ

見ての通り名牝2頭によるガチンコの力勝負。素晴らしい競馬でした。
http://www.youtube.com/watch?v=-ur841hr_n0

逃げたオウケンサクラは暴走気味のハイペースでしたが、後続馬群は平均よりもやや速いぐらいのペース。こういう展開で後方に控えた場合、とくに内有利の馬場コンディションでは、勝負どころで差を詰めにかかって脚を使うと、ラスト1ハロンで意外に伸びなかったりするものです。○アパパネ(2番人気)と◎ブエナビスタ(1番人気)は堂々と大外に回し、突き抜けたのですから力が違いました。

予想文にも記しましたがブエナビスタは体調面がイマイチでしたね。追い切りの動きは感心せず、せいぜい8分程度のデキに映りました。同じくドバイ帰りで体調が優れなかった昨年は、ヒカルアマランサスが相手だったので差し切れましたが、今年はそれよりも数段上のアパパネが相手。それでも勝つのではと思いましたが、残念ながら力が及びませんでした。本質的に中距離馬ですから、忙しいマイル戦ではどうしてもあの位置取りになってしまいます。そうなると相手が何であれ楽な競馬にはなりません。

一方のアパパネは、休み明けを一度叩いた今回は非常に良く見えました。絶対能力ではブエナビスタに見劣るものの、ベストのマイル戦、一度も負けたことのない東京コースでは“さすが”といえる強さです。豊富な筋肉量に支えられた身のこなしは俊敏で、鞍上のGOサインが出るとたちまちトップスピードに乗ることができます。抜け出すときの脚が速い、というやつですね。この反応の速さはブエナビスタにはないもので、今回も直線に入ってグンと加速したとき、追いかけるブエナビスタを一瞬引き離しました。三冠を獲るだけのものはあるとあらためて感心しました。

血統については昨年10月18日のエントリー「アパパネ、牝馬三冠達成」をご覧ください。もっとも、これは解説ではなく敗北宣言というべきものですが……。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/10/post-2950.html

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は○◎△で馬連230円、3連複620円的中。『netkeiba.com』リニューアル版と『ウマニティ』に提供した予想は連単系マルチに買い目を設定しているので馬単740円、3連単3620円的中。いずれもトリガミでした。

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ヴィクトリアマイルはアパパネを参照しているブログ:

コメント

強い馬が実力通りの力を出してのレース、馬券関係なく痺れました。
アパパネは休み明けで負けるものの二走目で確実に走ってきますね、馬はもちろんのこと、国枝厩舎の手腕によるところも大きいのではないでしょうか。

ブエナビスタvsチーム一丸チャレンジャーという構図で、ブエナビスタの惜敗が続いているので何とか頑張って欲しいなあと…。

アパパネ=蛯名騎手の来るなら来い!の気概。
ブエナビスタ=岩田騎手の負けてなるものか!の意地。
レディアルバローザ=福永騎手の一発狙ったる!の気合。

各々が魅せてくれた名レースでした。

私は、グランプリエンゼルがレディと併せてオウケンを交わす約5秒間くらい夢を見ました(笑)。

その一方でアプリコットはどうしちゃったんでしょうか。レース中は一番いいところにいたように思ったのですが…。

さあ、今週はオークス。
ハブルバブルと共に散った桜花賞。借りを返したいです。

おはようございます。

2強ムードでしたが、本当のところアパパネはブエナビスタ,ウォッカ級なのかという自分自身、葛藤が投票するまでずっとあり、結局やめて人気のない穴狙いに変えました。
穴狙い本命オウケンサクラで、桜花賞の時にこんな使い詰めで来るのかとタフだなと思っていて、古馬になってもタフに活躍しそうだと。前走で変わり身見せてスンナリ行けるようなら前残りも味方しそうだし狙ったんですが、さすがにあのペースではダイワスカーレット級しか残れません(笑)。
しかし、金子真人さんの馬はよく走りますね。母のソルティビッドも馬主でしたよね。その子がこの活躍ですから喜びもひとしおでしょうね。
血統的にサンデーサイレンス系が入っていないのは魅力じゃないですか?

>たくぼん様

このところ関東所属で大きいところを勝つ馬は、いくつかの特定の厩舎に所属していることが多いですね。なかでも国枝栄厩舎は、ここ数年、アパパネのほかにマイネルキッツ、マツリダゴッホ、ピンクカメオがG1ウィナーに。素晴らしいですね。

>ダンディ“ゲッツ”さっさん様

レディアルバローザとグランプリエンゼル(単勝126倍!)で決まってもおかしくない競馬だったと思いますが、二強の力が抜けていましたね。アプリコットフィズは気持ちが切れちゃいましたかね。充電して立て直すか、あるいは……といったところでしょう。

>ダッテン牧場様

1日遅れですがおはようございます。オウケンサクラの800m通過44秒6というタイムは凄まじいもので、G1レースでは97年のマイルチャンピオンシップ(勝ち馬タイキシャトル)と並んで最速です。

アパパネが引退したら、真っ先にディープインパクトに付けそうですね。ディープはラストタイクーンと相性がいいですから、いかにも走りそうな配合です。まさに金子真人さんの血統が日本のサラブレッドを動かしています。アパパネはサンデー系に付け放題なので繁殖牝馬としても成功するでしょう。

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