2024年4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

« Kauto Star、キングジョージ6世チェイス5連覇ならず | メイン | リスポリ騎手の鬼追いで快勝、タガノリベラノ »

2011年1月17日 (月)

京成杯はフェイトフルウォー

■京成杯(G3・芝2000m)はフェイトフルウォー(2番人気)がハナ差勝利。行きっぷりを良くするためにハミを換えて臨んだことが功を奏しました。テンに行けなかったこれまでのレースぶりから一転して好位につけられたことが勝因でしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=3boBSUVuWZ0

1着から6着までのうち、2着の△デボネア(8番人気)を除けばすべてホープフルS組。つまり、今回の京成杯は、終わってみればホープフルSの敗者復活戦でした。同レースで後続を3馬身ちぎって1、2着となったベルシャザールとナカヤマナイトは相当強いというわけです。

予想のほうは、先行有利のレースで後方に控えたら厳しいだろうと考えてフェイトフルウォーをあえて無印に落とし、15着と惨敗したコウヨウレジェンド(5番人気)に本命を打っているのですから、う~む、言い訳のしようのない完敗です……。

フェイトフルウォーについては、昨年11月20日のエントリー「東京スポーツ杯2歳Sの展望……ではないですが」でちょっと触れています。その部分を引用します。

「フェイトフルウォーは『ステイゴールド×メジロマックイーン』。この組み合わせは過去にドリームジャーニーを含めて4頭がデビューし、すべて新馬戦を勝ち上がっています。

ステイゴールド産駒は晩成の傾向が見られ、新馬戦ではむしろ買いづらいタイプ。それで初戦からこれだけ走るのですからニックスといえます。

過去、新馬戦に出走した『母の父メジロマックイーン』は62頭おり、そのうち勝ち上がったのは5頭しかいないのですが、うち4頭がステイゴールド産駒。この組み合わせの優秀さが分かります。

この4頭にはもうひとつ、“2代母の父が Northern Dancer の息子”という共通点があります(つまり Northern Dancer 5×4)。父がメジロマックイーンで母の父が Northern Dancer の息子、という配合の繁殖牝馬がいたら、とりあえずステイゴールドを付けておけば走りそうな気がします。」
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/11/post-daee.html

「ステイゴールド×メジロマックイーン」の組み合わせは、先週のシンザン記念(G3)でオルフェーヴルが2着となったばかり。上の引用箇所にもあるとおり、すでにドリームジャーニー(有馬記念、宝塚記念、朝日杯フューチュリティS)が出ていますから、JRAで走った4頭中2頭が重賞を勝ち、3頭が重賞で連対を果たしたことになります。強烈なニックスです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102708/

2着デボネアは昨年暮れの小倉未勝利戦(芝2000m)をレコードで勝って臨んできました。同じく小倉未勝利戦(芝2000m)をレコードで勝ったコスモヘイガーは先週の福寿草特別(500万下)を人気薄で勝利。小倉レコード組もレベルが高いということでしょう。

■日経新春杯(G2・芝2400m)は◎ルーラーシップ(2番人気)が好位から抜け出して完勝。
http://www.youtube.com/watch?v=oaqoWZWXLYA

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は◎▲で馬単1660円、◎▲○で3連単3250円的中。予想文を転載します。

「◎ルーラーシップは『キングカメハメハ×トニービン』という組み合わせ。母エアグルーヴは現役時代に年度代表馬に輝いた女傑で、繁殖牝馬としてもアドマイヤグルーヴやフォゲッタブルを出しておりきわめて優秀。父母ともにサンデーを持たない配合としてはこれ以上望めないレベルにある。トビの大きい豪快なフットワークなので、伸び伸び走れる外回りの芝2400mという舞台は合っている。逃げ馬不在でおそらくスローな流れ。疝痛明けのローズキングダムに1.5キロもらってヨーイドンなら負けないだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103143/

○ローズキングダム(1番人気)は最後よく2着に迫ったと思います。ペースが上がったときにモタついたのは斤量のせいでしょう。他馬と比べて背負っている分、機敏なギアチェンジができないのは仕方ありません。中間順調さを欠きながらこの競馬ですからやはり力があると思いました。

ただ、4歳牡馬のキンカメ三銃士(ローズキングダム、ルーラーシップ、トゥザグローリー)のなかで、今年、どれが最も活躍するかとなると、ローズキングダムと決めつけることはできないと思います。ルーラー、トゥザも成長しているので、もうこの3頭の実力差はほとんどないような気もします。

ルーラーシップの今後の予定についてですが、春の天皇賞は距離が長いため出走せず、海外遠征を含めて検討していくと角居勝彦調教師が語っています。同厩のヴィクトワールピサと一緒にドバイ遠征でしょうか。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/427673/25771794

京成杯はフェイトフルウォーを参照しているブログ:

コメント

フェイトフルはデビュー戦で馬券を購入する際、あの放馬の出走でビックリ、更に勝ってしまい暫く呆然とした思いがあります。
それ以来、応援している一頭となりましたが、重厚な馬体から受けるイメージ通りの不器用で後方から一気に脚を伸ばすというレースをやっていましたねw
今回は脚質の幅を広げるレースで初重賞をゲットしましたが、後のビッグレースではまた豪快な差し脚が炸裂すると密かに期待してます!

あの放馬Vは素質の証明でしたね。ステイゴールド産駒らしい気性の難しさがあるので、コンスタントに走れるタイプではないような気もしますが、成長力があり、ハマれば強そうなので、大舞台での一発が期待できるタイプではないでしょうか。楽しみな馬です。

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

競馬王 2011年11月号
『競馬王11月号』の特集は「この秋、WIN5を複数回当てる」。開始から既にWIN5を3回的中させている松代和也氏の「少点数に絞る極意」、Mr. WIN5の伊吹雅也氏が、気になる疑問を最強データとともに解析する「WIN5 今秋の狙い方」、穴馬選定に困った時のリーサルウェポン、棟広良隆氏&六本木一彦氏の「WIN5は『穴馬名鑑』に乗れ!」、オッズから勝ち馬を導き出す柏手重宝氏の「1億の波動(ワオ!)」、亀谷敬正氏&藤代三郎氏が上位人気の取捨を極める「迷い続ける馬券術」、夏競馬期間中WIN5を6戦3勝している秘訣を探る「赤木一騎の次なる作戦」など、この秋、一度ならず二度、三度とWIN5を的中させるための術が凝縮されています!! また「大穴の騎手心理」では、世界を股にかけるトップジョッキー・蛯名正義騎手をゲストにお迎えしました。その他、今井雅宏氏の「新指数・ハイラップ指数大解剖」や、久保和功氏の「京大式・推定3ハロン」など、盛り沢山の内容となっています!!