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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2010年11月 4日 (木)

JBCスプリント&クラシック

好天微風で適度に暖かい、という一年に何度もないような絶好の競馬日和。スプリントもクラシックも逃げ圧勝でした。

★JBCスプリント(G1・ダ1000m)は単勝1.2倍のサマーウインド(父タイキシャトル)が逃げ切り勝ち。
http://www.youtube.com/watch?v=tFQJlkDkLRM

1400mではラストが甘くなる馬ですが、1200mではかなり強く、1000mではもっと強いということですね。圧巻でした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005103763/

母シンウインドはスワンS(G2・芝1400m)、京王杯スプリングC(G2・芝1400m)を勝ったスピード馬。スワンSはデビュー2年目の武豊騎手を背に2~3番手追走から直線でスパッと抜け出しました。完璧だなぁ~と思った記憶があります。今年の夏に函館スプリントSを勝ったワンカラットに破られるまで、22年にわたって函館芝1200mのレコードホルダーでした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1984103836/

シンウインドの母の父ウエスタンウインドは Gallant Man 産駒。Gallant Man は Mah Iran≒Mahmoud 2×2という配合ゆえか、気性の激しさとスピードを伝える血統です。サクラバクシンオーの3代母の父でもあります。同馬のスプリント能力は Gallant Man に負う部分もあるのではないかと思います。
http://www.pedigreequery.com/gallant+man

イギリス産馬ながらアメリカで大活躍した馬なのでパワーがあり、日本における代表産駒の1頭メイワキミコ(スプリンターズS-2回)は、中山ダ1200mで樹立した1分09秒2のレコードを21年間保持しつづけました。サマーウインドに備わっているダート短距離の適性はこのあたりに由来するのかなと思います。

★JBCクラシック(G1・ダ1800m)は4番人気のスマートファルコン(父ゴールドアリュール)が7馬身差の逃げ切り勝ち。最後の2ハロンは13秒3-13秒6とバテていましたが、前半5ハロンをなんと58秒1(11秒3-11秒1-11秒7-11秒8-12秒2)で行ったため、フリオーソ(1番人気)以下の後続はなし崩しに脚を使わされる形となり、逃げ馬に迫る馬は最後まで現れませんでした。末脚に賭けたシルクメビウス(2番人気)も脚が上がり4着。まるでアメリカ競馬のような壮絶なサバイバル戦でした。
http://www.youtube.com/watch?v=JPiRtH3igpQ

スマートファルコンは08年のJBCスプリント(G1)の2着馬。スプリントとクラシックの双方で連対した初めての馬となります。重賞11勝目ですがG1タイトルは初めて。父ゴールドアリュールはファーストクロップから3頭目のG1馬を出したことになります(ほかの2頭はエスポワールシチー、オーロマイスター)。スマートファルコンの半兄には東京大賞典(G1・ダ2000m)を勝ったワールドクリーク(父マジックミラー)がいます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005100097/

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コメント

クラシックですが、見ていて、道中フリオーソが手綱をしごいているから、なんで?なんで?…

直線に入ったら呆然…
後からレースラップを確認して、納得しました。
あのラップでペースを落としながらも掛からず逃げ切った、スマートファルコンが一番強かったんですね。
でも久しぶりにユタカマジックが炸裂した感じで、後世に語り継げるいいレースを見せて貰いました。
私は、馬連はなんとか取れましたが、三連単の裏目がありませんでした(笑)。相変わらず引きが弱いっ!

また地方競馬のエントリーを挙げて頂けたら幸いです。

武豊騎手もペースが速いことは分かっていたでしょうね。無理に抑えるよりは気分よく走らせたほうがいいだろう、という判断だったのかなと想像します。凄い騎乗でした。最終の平和賞までいいレースが楽しめてすばらしい1日でした。地方競馬のエントリーはまた書きますよ^^

スマートファルコンの強さには、驚きました。
あのペースで逃げ切られたら、他の馬は叶わないですよね。

フリオーソは、普段より行きっぷりが悪かったですが、力はある事を証明させた2着だったと思います。

スプリントの方は、ナイキマドリードの奮闘が素晴らしかったですね。

ああいう競馬になると、2番手はタレてしまうことが多いのですが、フリオーソはさすがですね~。抜かせませんでした。強い馬です。ナイキマドリードもそうですが川島正行厩舎はやはりいい仕事をします。

オーロマイスターやラヴェリータといった強豪馬たちが、ああいう結果になってしまいましたから、フリオーソに、JRAのアドマイヤスバルは力がありますよね。

そうですね。力はあると思います。

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