9月の中山開幕週とダンスインザダーク
ダンスインザダーク産駒の競馬場別連対率(芝)を調べると、中山コースは「14.0%」で最下位。“ダンスインザダーク産駒は中山芝では信用できない”ということは、血統で馬券を買う人にとっては経験的・感覚的に身についていることだろうと思います。たとえば、中山のG1レースで同産駒を切るのは昔からのセオリーです(過去22戦して一度も連対していません)。
ただ、1年のうちここだけは狙えるというポイントがあります。9月の中山開催です。連対率「21.5%」ですから普通に買えます。開幕週に限れば「29.4%」。むしろ積極的に狙ってみたい、という数字ですね。
開幕週は馬場コンディションがいいので、時計が速く前が止まりません。ハイペースのままバテずにゴールになだれ込むという競馬になりがちです。ラップの起伏が少なく、平均して速くなります。したがってギアチェンジや決め手はあまり必要とされません。
ダンスインザダーク産駒の弱点は、ほかのサンデー系に比べると瞬発力がイマイチで、エンジンの掛かりが遅いこと。ギアチェンジが上手くないので機動力に欠けます。基本的にこういうタイプは中山では買いづらいですね。ただし、9月の開幕週は話が別です。一本調子の競馬になりやすいため、こうした弱点が露呈しづらいのだろうと思います。とくに注目したいのは芝1600mと芝2000m。この2つのコースでは抜群の成績を誇ります。昨年の京成杯オータムH(G3・芝1600m)はダンスインザダーク産駒のザレマが勝ちました。
サンプルは少ないものの、シンボリクリスエス産駒も9月の中山開幕週を得意としています。芝で9戦して3連対。連対率33.3%です。同馬については6月6日のエントリー(「高速馬場とシンボリクリスエス」)でその特徴を分析しました。抜粋してみます。
「『ハイペースへの耐久力とスピードの持続力』を活かす展開になれば、シンボリクリスエス産駒は生き生きと躍動します。そうした競馬になりやすい高速馬場ではつねにマークが必要です。」
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2010/06/post-5cad.html
開幕週に強い、という条件を備えた種牡馬であることがわかります。ダンスインザダーク産駒と同じくマークが必要です。昨年の紫苑S(OP・芝2000m)を11番人気で制したダイアナバローズはシンボリクリスエス産駒でした。
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