アイビスサマーダッシュはケイティラブ
アイビスサマーダッシュの予想は、長時間頭をひねった末に◎エーシンエフダンズ(11番人気)としたのですが、結果は17着。勝ったケイティラブ(8番人気)は無印でした。ここまで外れると悔しさもありません。
7月16日のエントリー「サンデー、トニービンの血を持つ馬は消し?」で挙げた4頭、ウエスタンビーナス、メリッサ、キルシュブリューテ、アスドゥクールは、いずれも掲示板外に敗れ去りました。1番人気に推されたメリッサはしんがり負け。このレースは適性が重要であるとあらためて感じます。このデータ(ジンクス)は来年も使えそうです。
ケイティラブ(父スキャン)は6歳にして重賞初挑戦・初制覇。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004103689/
母ウイニングリバーは本馬のほかにきさらぎ賞(G3)を勝ったマイネルブルック(父スターオブコジーン)を出しています。このレベルの種牡馬(といっては大変失礼ですが)と交配して複数の重賞勝ち馬を送り出すのですからたいしたものです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1993107154/
母の父ムーンマッドネスはシェリフズスター(二冠馬セイウンスカイの父)の半兄で、スピードと決め手に欠けるスタミナ血統。ただ、ケイティラブの父スキャンは、こうした鈍重な血を取り込むことで大物感のある産駒を出すことがひとつのセオリーとなっているので、配合自体は悪くありません。母系の奥にも Be My Guest、Reliance、Ribot といった重厚な血が並んでいます。
“スプリンター×スプリンター”という配合は大物感が出にくく、速いけれど条件クラス止まり、というタイプになりがちです。たとえば今回、残念ながら予後不良となってしまったカノヤザクラは、「サクラバクシンオー×Woodman」という組み合わせで、一見速いだけの配合ですが、2代母は「Sadler's Wells×Caracol×Ragusa」というウルトラ級のステイヤー血統。ここで帳尻を合わせています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004106028/
スプリンターはたいてい速い血を集めています。ここで大きな差はつきません。器を見極める際に重要なポイントは、内包するスタミナ血統にあります。これを上手に取り込んだ馬は底力が増し、クラスが上がっても勝ち抜いていけます。
それにしてもカノヤザクラの予後不良は残念。サンアディユ、アストンマーチャンにしてもそうですが、ハイクラスな快速牝馬が次代に血を遺せないのはわが国の馬産にとって大きな損失です。
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