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くりやま もとむ Profile
大学在学中に競馬通信社入社。退社後、フリーライターとなり『競馬王』他で連載を抱える。緻密な血統分析に定評があり、とくに2・3歳戦ではその分析をもとにした予想で、無類の強さを発揮している。現在、週末予想と回顧コラムを「web競馬王」で公開中。渡邊隆オーナーの血統哲学を愛し、オーナーが所有したエルコンドルパサーの熱狂的ファンでもある。
栗山求 Official Website
http://www.miesque.com/

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2010年4月19日 (月)

皐月賞はヴィクトワールピサ

ヴィクトワールピサが通ったコースは、セイウンワンダーの朝日杯フューチュリティSとほぼ同じでした。ためらいなくあそこを突けるのは岩田騎手だけでしょう。皐月賞の歴史をひもとけばハードバージ(77年)のコース取りにもちょっと似ています。同馬の手綱を取っていたのは福永洋一騎手。天才的な閃きと抜群の制御能力を併せ持っていなければあの芸当は無理です。

馬の力はワンランク上でした。心技体すべて揃った“強さ”を感じます。このタイプは容易に崩れません。予想は◎○で本線的中。『web競馬王』に掲載した予想を転載します。

「◎ヴィクトワールピサは『ネオユニヴァース×マキアヴェリアン』という組み合わせで、スウィフトカレント(小倉記念、天皇賞・秋-2着)の4分の3弟、アサクサデンエン(安田記念)の半弟にあたる。母ホワイトウォーターアフェアは、ロジユニヴァース(日本ダービーなど重賞4勝)の母アコースティクスと同じく『マキアヴェリアンとロレンザッチオ』を併せ持っている。したがって、同じネオユニヴァースを父に持つヴィクトワールピサとロジユニヴァースは配合構成がよく似ている。日曜日の馬場状態が読みづらいところだが、稍重ぐらいと想定すれば能力発揮の妨げとはならない。前走の弥生賞は、窮屈なインで泥をかぶりながらじっと我慢するという強い精神力を証明するレースでもあった。ゴチャつきやすい多頭数のクラシックにおいてこれは大きな武器となる。軸馬として最も信頼性が高い。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102923/

デビュー前からその配合に惚れ込んでいたので、『POGの達人(赤本)』の「オススメ10頭」でも指名していました。はっきりした集計は出ていませんが、09-10シーズンの栗山求はおそらく第2位だと思います。皐月賞を含めて重賞を3勝した馬を持ちながらトップを取れなかったのは、優勝した競馬総合チャンネル編集部がローズキングダム、リルダヴァル、リディル、テイラーバートン、ステラリード、ヴィクトリーマーチといった馬を擁していたからです。

聞くところによると、競馬総合チャンネル編集部は配合を重視した馬選びをしているとのこと。つまり、09-10シーズンは“配合派”のワンツーフィニッシュでした。『netkeiba』の「ワタシのオススメ10頭」では、私と望田潤さんの2人だけがヴィクトワールピサを指名していました。配合派の勝利は気分がいいですね。

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コメント

ヴィクトワールピサとロジユニヴァースは配合構成がよく似ているとのことですが、どこか鈍重なロジユニヴァースと鈍重ではないヴィクトワールピサの違いはどこにあるのでしょうか?

ロジユニヴァースの母アコースティクスは、確かにスピードはあるのですが、一本調子な血で構成されているので切れ味を感じません。Northern Dancer 4×4も、Danzig と Nureyev を経由しているだけにやや硬いような気がします。柔軟なヨーロッパ血統の比重が高いホワイトウォーターアフェア(とくに母 Much Too Risky が名配合)とは若干異なります。このあたりが両者の適性の違いとなって表れているのかもしれませんね。

ありがとうございます。Much Too Risky が名配合とのことですが、そうするとアサクサデンエンの仔がいいのではないかと思っているのですがどうなのかな~。

アサクサデンエンは私も気になっています。昨春誕生した初年度産駒は48頭で繁殖牝馬のレベルもそこそこです。今年の春はヴィクトワールピサ効果でスウィフトカレントともども忙しくなりそうですね。3兄弟がすべて種牡馬として成功したら……と考えるとエキサイティングです。

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