キングカメハメハが2年連続で2歳種牡馬チャンピオンに
アパパネが阪神ジュベナイルフィリーズを、ローズキングダムが朝日杯フューチュリティSを快勝し、キングカメハメハが2年連続で2歳種牡馬チャンンピオンの座につくことが確定しました。
同一年にこの2レースを制した種牡馬は史上初。2歳の収得賞金4億円超え、デビューから2年連続で2歳種牡馬チャンピオンとなったのは、いずれもサンデー以来となる快挙です。
今年のPOGでは、キングカメハメハ産駒の指名はイマイチ伸びませんでした。コンスタントに走るものの、大物感のある産駒が少なかったからです。勝ち上がり率が低いわりにホームラン級の産駒を出せるネオユニヴァースは、その反対に大人気でした。来年のPOGではキンカメ人気が復活しそうですね。
ただ、初年度の94年、2年目の95年と、2年連続で2歳リーディングサイアーとなったサンデーサイレンスは、3年目の96年に3位に転落しました。どんな種牡馬でもたいてい、3~4年目に繁殖牝馬のレベルが落ちるので、不振に陥ることがあります。アグネスタキオンもそうでした。今年の活躍だけでキングカメハメハに飛びつくのはやや危険かもしれません。
キングカメハメハは、「母の父サンデーサイレンス」の成績が、産駒全体の成績に比べて落ちるという稀な傾向を持っています。
■キンカメ産駒全体
全連対率 20.8%
芝連対率 19.4%
ダ連対率 23.5%
■キンカメ×サンデー
全連対率 18.1%
芝連対率 18.5%
ダ連対率 18.2%
つまり、母の父にサンデーを持たないほうが走っているということです。非サンデー系の主要種牡馬でこうした傾向を持っている馬は他にいません。シンボリクリスエス、クロフネ、ジャングルポケット、タニノギムレットなどは、いずれも母の父にサンデーが入ると成績が跳ね上がります。
ローズキングダムは、これまであまり走らない傾向があった「キンカメ×サンデー」。ただ、Mill Reef 5×4はフィフスペトルの Mill Reef≒Riverman 5×3を彷彿させますし、母にサンデーと Lyphard を併せ持つ配合はゴールデンチケットと同じです。父方のパワーと母方の柔らかさが融合した申し分のない配合です。
「キンカメ×サンデー」は、じつは1走あたりの収得賞金が高いので、走る産駒と走らない産駒の差が激しいことがうかがえます。ローズキングダムはいうまでもなく“当たり”。2歳にしてこれほどセンスのいい競走馬はあまり見たことがありません。ビワハヤヒデのようにどんな競走条件でも大崩れしないタイプでしょう。
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