ヒデの考察、分析

2022年5月31日 (火)

前残りの鉄則が炸裂!? さきたま杯分析

 こんばんは、ヒデです。ダービーが終わった直後の週は交流重賞が二つ施行される時期に突入し、6月の29日には帝王賞が開催されるなど地方競馬が熱くなる季節です。その初日に施行される交流重賞こそさきたま杯です。昨年こそJRA勢が馬券圏内を独占しましたが、それまでは3年連続で南関東勢が馬券になるなど、JRA勢が圧倒しているレースではありません。JBCが浦和で開催された19年もスプリントではブルドックボスが勝利するなど地方馬に相性の良いレース。はたしてどのような傾向が地方馬の台頭をアシストしているのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.内枠先行が鉄板!?



2.前走傾向は今年も変わらず!?



3.先行持続と言えば欧州系の血!



4.該当馬



1.内枠先行が鉄板!?

 浦和競馬場1400mは4角の出口からスタートして1周するコースとなっており、スタートから1コーナーまでの距離は約300m、最後の直線は220mとなっています。それだけにある程度隊列が出来上がってから1コーナーに突入します。それだけにかなり前傾ラップになりやすく、過去5年の平均は前半3F35.6秒に対して後半の3Fは37.5秒と2秒以上も前半が早くなっています。それでも4角からゴール板までの最後の直線が220mと短く、差していく馬は3角あたりから仕掛けなければならない「ロングスパート力」が求められます。それを示すように過去5年は4角5番手以内の馬しか馬券圏内に入っていません。それでも21年のベストマッチョが4角先頭から4着に敗れるなど前に行けば確実というわけではありません。ねらい目は「逃げ先行=直線の長いコースでの逃げ先行で馬券圏内の実績」が、差し馬であれば「直線の短いコースで捲った実績」が必要になるといえます。

 本来枠の傾向があまり出ない浦和競馬場の1400mコースですが、この競走に限ってはかなりの「内枠優勢」という傾向が出ています。特に1・2枠は多くの馬が馬券圏内に入っており、過去5年の複勝率はともに60%。これは浦和1400m全体のコース複勝率27.3%から3倍近くもアップしていることがわかります。昨年も1.アルクトス、2.エアスピネルと1・2枠が連対しており、前述の粘れなかったベストマッチョは6枠でした。要因として、かなり前傾ラップになっているため、ロスなく進める馬が有利になっていると考えることができるでしょう。内枠の先行馬は軸に最適です。



2.前走傾向は今年も変わらず!?

 この競走で好成績を挙げていた馬の前走はフェブラリーS、かきつばた記念(名古屋競馬場)、マリーンC(船橋競馬場)に限られていましたが、この傾向は今年も変わらないでしょう。かきつばた記念が行われている名古屋競馬場は今年の4月から今までの土古から移転、弥富の新生名古屋競馬場で開催されています。従来の名古屋競馬場は直線距離が200mない唯一の競馬場で傾向がリンクしやすいコースでしたが、移転を期に直線は240mへ拡張、3~4コーナーにはスパイラルカーブを設置するなど船橋競馬場に近くなり、よりリンク度が高まった印象。例年マリーンC組は好調な成績を残していることから浦和競馬場は船橋競馬場とリンクしやすいので、かきつばた記念組も短縮になることから、好走が今後増えていく可能性があります。話しはやや逸れてしまいましたが、JRA勢であれば前走はフェブラリーSやマリーンC、かきつばた記念組を中心にしましょう。

 一方地方所属馬に関しては大井競馬場でのレースを経験している馬が中心になっています。大井で施行される1200mと1400mは共に直線が386mと長いためここで先行して粘れる馬に関しては激走に注意といえます。また、浦和競馬場で前走走っている馬は1着であっても好走できず下位に沈みがちですから、に人気になっている場合は軽視したほうが良さそうです。



3.先行持続と言えば欧州系の血!

 「先行持続」となる場合、血統的に重要になってくるのは欧州血統の持続力になります。この浦和1400mはスピードと持続力の両方が求められるコースになっていますから、コース全体としてはAP Indy系やロードカナロア産駒が強い傾向になっています。このレースでも同様の血統が活躍しており、「サンデー系またはキンカメ系」に「米国中距離血統または欧州系」という血統が鉄板になっています。例えばこのん競走を20年7人気1着だったノボバカラは父アドマイヤオーラ(Pサンデー系)に母父フレンチデピュティ(米国中距離系)、昨年1着のアルクトスも父アドマイヤオーラに母父シンボリクリス(欧州系)という組み合わせだったことからもスピードと持続力の持ち合わせた産駒が好調になっています。

 勝ち馬の組み合わせは父サンデー系×母父欧州系。前述の21年1着のアルクトスや18年1着のサクセスエナジー(父キンシャサノキセキ×母父ジャングルポケット・欧州系)など勝ち馬がよく出ている印象です。それだけ先行馬は持続力が重要になっていることがわかります。5月31日の開催は稍重馬場で施行されましたが、明日は良馬場に回復しそうですから今年もこの傾向が持続する可能性は高いといえます。



4.該当馬

4.ヘリオス<ヒデのオススメ>

内枠〇 先行〇 前走〇 血統〇

 直線が短かったりコーナーが厳しかったり枠に恵まれなかったりしても2着になり続けているこの馬ですが、今回は内目の枠に入りましたから絶好条件になったと言えます。もともと直線の長い東京コースで先行しながら連勝するなど、持続力はメンバー中トップクラス。今回は斤量が減りますし、中間も悪くなさそうですので、霜月S以来の勝利を期待します。

6.シャマル

6枠△ 先行〇 前走〇? 血統〇

 スマートファルコン産駒に母父アグネスデジタルは短距離に向きそうな血統になっていますが、中距離適性も十分。母父のアグネスデジタルは自身の産駒でJDD勝利したカゼノコがいることや、父スマートファルコンも1800m以上でも活躍するオーヴェルニュがいることから、先行して粘っていく持続力コースのほうが短距離では優位になるタイプです。浦和コースとは適性ばっちりですから、期待したいところです。

8.サクセスエナジー

先行〇 7枠〇 前走△ 血統〇

 東京盃でオススメしたときにも書きましたが、この馬は成績が安定しないタイプです。外枠に入ったのは根岸S以来ですが、この枠であればマイペースに先行して馬券圏内というのも十分に考えられます。キンシャサノキセキ産駒は外枠先行で結果を残すタイプですから、絶好の条件が揃ったと言えます。期待です。


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それでは!

ヒデ



 

2022年5月29日 (日)

スピードの持続力で輝けます! 目黒記念分析

 おはようございます。ヒデです。ダービーデーは特別、最終レースもG2競走があります。永遠とも思えるダービーから目黒記念までの間隔、その間に読み直していただければ嬉しいです。ポイントごとにまとめていますので一言をつけておきますので要点チェックとしても見てください。


< 目次 >



1.やっぱり差し馬!?メンバーを見極める必要あり!



2.左回りか非根幹距離か。適性問われる前走



3.シンプルにThe 三系統のサンデー系狙い!?



4.該当馬




1.やっぱり差し馬!?メンバーを見極める必要あり!

 昨年は32秒台の上がりが連発する「超高速馬場」。これではロスなく内枠で先行して前目に行った馬が上位を独占。

21年 目黒記念

1着 5.ウインキートス  8人気 (2-2-2-2)32.5

2着 8.ヒートオンビート 2人気 (4-5-5-6)32.4

3着 3.アドマイヤアルバ 15人気  (4-3-3-3)33.0

これを見ても昨年は超高速馬場で前目につけてロスなく立ち回った馬が活躍しただけというのが分かります。それだけに昨年は参考外。それでも毎年内枠が有利になるのはダービーと反対の傾向になります。過去5年2・3枠は単複の回収率が100%を超えているなど内枠は軸穴問わずに活躍しやすい傾向にあります。2〜7枠中心です。

 内枠の利を活かして活躍するのはペースが早くなる季節であるから。高速の上がりを出すというよりは一定速度で走り続けるスピードの持続力が必要なコースになります。2500mはスタートしてすぐに坂があるためペースは早くなりにくい傾向にあります。過去3年で前半3F(5F+7F目÷2)と後半3Fを比較しても

2021年

ダービー:35.0-33.9

目黒記念:37.9-32.8

2020年

ダービー:36.8-34.3

目黒記念:36.1-35.9

2019年

ダービー:34.8-35.9

目黒記念:35.5-35.8

のように大体が遅くなっています。これは坂を二度も越えている影響です。それでも芝が生え揃っての季節であるため、高速での持続力が問われるという特殊なラップになりがちです。先行馬にこれは左右されますので、先行馬の中でも特に行きたがる馬はどれかをしっかり見極める必要があるでしょう。ちなみに今年の判断は「多め」だと思っています(競馬王新聞はスローと判定していますが笑)。

枠ポイント 

「内枠優位」

脚質ポイント

「先行馬が多く差し有利に」



2.左回りか非根幹距離か。適性問われる前走

 続いて前走別に見ていきましょう。過去5年大きく有利になっている前走はありませんが、勝ち馬が出たレースを見ていくとある条件がわかります。

21年 ウインキートス  日経賞    中山芝2500m

20年 キングオブコージ 湾岸S     中山芝2200m

19年 ルックトゥワイス 新潟大賞典     新潟芝2000m

18年 ウインテンダネス 緑風S        東京芝2400m

17年 フェイムゲーム  ダイヤモンドS 東京3400m

※着順は21年→⑮、20年→①、19年→④、18年→①、17年→⑥。共に年→着の順。

 これを見ると前走は左回りの根幹距離か右回りの非根幹距離から来ている馬が多い印象です。例外は17年のフェイムゲームのみですが、芝2500mのアルゼンチン共和国杯勝ち馬でしたから例外でしょう。特に東京芝2400mからのローテは穴を開ける印象で、例えば昨年のアドマイヤアルバ(メトロポリタン9着)、20年アイスバルブ(同6着)、19年ノーブルマーズ(同2着)と毎年穴を開けていますから軽視は禁物です。前走は10着以下でも平気で巻き返せるのがこの競争なのです。

前走ポイント①

「左回りか非根幹距離からのローテを狙う」

前走ポイント②

「穴量産体制のメトロポリタンS組には要注意」



3.シンプルにThe 三系統のサンデー系狙い!?

 過去5年を見てみるとサンデー系は【3- 3- 5- 38/49】でやはりほとんどがサンデー系から出ていることがわかります。それにキングカメハメハ系やトニービン系が続いている状況となっていますが、ロベルト系は過去5年で4頭出走したものの、着外に沈むことが多い特徴にあります。21年も3人気のミスマンマミーアが12着に敗れるなど人気であっても同様の結果となっています。サンデー系の話に戻りますと、非根幹距離を得意とするタイプが好走する傾向にあります。例えばステイゴールド産駒。2019年1着のルックトゥワイスを筆頭に20年7人気3着のステイフーリッシュなど、人気薄でも激走する産駒が多い印象です。ステイゴールドの孫産駒にあたるウインキートスのゴールドシップ産駒にもこれと傾向を受け継ぐイメージです。そのほかディープインパクト系やハーツクライ系もよく、サンデー系の代表三系統が基本になると言えるでしょう。

 母父系を見てみるとこちらは千差万別といった形で、あまりはっきりとした傾向は出ていません。それでも米国系よりも欧州系と言った形で、欧州ノーザンダンサー系やセントサイモン系(フェイムゲームの母父系)が来ていることからも欧州系の方が良さそうです。キングマンボ系も良いことから、フランス的な「末脚を伸ばしていく」タイプの持続力を備えた欧州系の方が活躍しやすいのもポイントの一つとして挙げられるでしょう。

血統ポイント①

「サンデーサイレンスを代表するディープ、ハーツ、ステゴの三系統が狙い目」

血統ポイント②

「母父はフランス的な欧州系だと好走確率UP!」



4.該当馬

それでは目黒記念の該当馬を見ていきましょう。

1.ゴールドギア

1枠△ 差し〇 前走メトロポリタンS〇 血統〇?

 「反逆のメトロポリタン」の筆頭です。前走メトロポリタンS最後に外を追走しての不利がありましたが、今回は最内枠。今まで挙げた5勝のうち4勝は延長(1勝は新馬戦)でしたから、かなり延長は得意。スタートさえ決められれば今回激走ということも当然考えられますから、期待したいところです。

5.トラストケンシン

内枠〇 差し〇 前走非根幹距離〇 血統〇

 なかなかオープンでは行き脚のつかないタイプで苦戦していましたが、前走の日経賞では差しと言えるところまで行けましたので、この馬なりに回復はしてきている印象です。昨年アドマイヤアルバが穴を開けたように内枠のハーツクライは馬群に入って闘争心が高まるためプラス材料。血統も重厚で、期待できそうです。

11.モズナガレボシ

6枠〇 先行〇? 前走新潟記念4着〇 血統〇

 開幕週という助けもあったものの、4着となった前走から人気なると思ったものの、そこまで人気にはならず。それでも中距離以上で成績を残せるのは母系にシャーペンアップが入っているからこそ。母系は重厚な一族で、一族にはエアダブリンやダンスパートナー、ダンスインザダークのダンシングキイがいると考えても2000m以上をこなせる可能性は高いです。今回は再び外目の枠に入りましたから期待できそうです。


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競馬王新聞で目黒記念は見れますから、そちらも参考にしていただきたいと思います。目黒記念は印を見返していると「あーまだまだだったな」とステップアップしていることを実感している気がします。ダービーの記事、そしてYouTubeチャンネルもよろしくお願いします!チャンネル登録してくださいね!

それでは!

ヒデ



 

その穴馬、激走候補につき!? 日本ダービー分析

 こんばんは、ヒデです。明日は30度まで上がる予報になっており、真夏日も秒読みに。そんな猛暑の日曜日には東京優駿が施行されます。ダービーを勝つのは一国の宰相になるよりも難しい、その言葉を今年も重くかみしめる季節ですよね。果たして今年の3歳馬の頂点に経つのはいったいどの馬なのでしょうか。早速見ていきましょう、本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >



1.Cコース替わりだから内枠が有利・・・と思っていたのか!?

2.ダービーも大きく勢力図は変わらない!?



3.カギとなる米国の血。



4.該当馬


.Cコース替わりだから内枠が有利・・・と思っていたのか!?

 ダービーは毎年Cコースに替わることから内枠が有利になるように思いがちではありますが、実は外枠のほうが有利な傾向になっています。1~4枠の内枠と5~8の外枠をで比較してみると内枠の【2- 3- 2- 33】に対して外枠は【3- 2- 3- 41】で頭数の差はあれど馬券になっているのは外枠が有利になっています。特に6枠は【1- 2- 1- 6/10】で勝率10%、複勝率30%とかなり好調になっています。内枠で来ているのは人気が中心で、穴で来たのは19年のロジャーバローズとヴェルトライゼンデのみで、それ以外は1枠1.エフフォーリア、20年5.コントレイル、17年スワーヴリチャードと人気馬が安定して来ている印象。穴として狙っていくのであれば4枠以降から狙っていくのがベストでしょう。

 また、差し馬が強いイメージがありますがこれも実はそうでもなく、先行馬からは19年のロジャーバローズや18年のワグネリアンやコズミックフォースなど前目に付けた馬が安定する馬場になっている場合も多いです。18年はかなり前残りでしたが、19年も20年も安定して出ていますから、中団よりも前目に付けていると好走率は少しアップします。ただ、近年はこの「差し馬が強い」という格言通りに差し馬の台頭も多くなっていますから、注意が必要です。その理由は3で詳しくご紹介したいと思います。



2.ダービーも大きく勢力図は変わらない!?

 先週のオークスでは「桜花賞から大きく勢力図は変わらない」とご紹介しましたが、その言葉通りスターズオンアースが2冠馬に、チューリップ賞馬ナミュールが3着と桜花賞の上位組と人気馬の巻き返しという形になりました。このダービーでもその傾向は続いており、皐月賞から出走した馬が過去3勝。近年は21年毎日杯(シャフリヤール)、19年京都新聞杯(ロジャーバローズ)と上位になっていることから混戦模様になり始めています。皐月賞から来る馬は2パターン。前走5着以内か前走4人気以内。特に1人気に支持された馬はサートゥルナーリア以外は勝利したことからかなり安定しています。皐月賞組を狙っていくなら以上の二つの条件です。

 それ以外の条件は1着馬が中心。同条件で検索したところ両方とも回収率100%を超えていますがこれは「皐月賞以外のローテからでは人気にならない」という鉄則がそうさせていると思います。かつて皐月賞を通らず1勝クラスやオープン、G3などから出走してくる馬は「西の最終兵器」や「秘密兵器」という言い方されましたが、情報社会の今秘密兵器はいません。今年はこの枠に5.ピースオブエイトがその枠に収まりそうです。とにかく2着以内に入った場合は血統的に狙えるかもしれません。



3.カギとなる米国の血。

 今日の競馬王YouTubeチャンネルでお送りしていた「競馬常勝Live Saturday」(ダービーの見解については2時間49分近辺からをご覧ください)でもお送りしましたが、ダービーで活躍するためにはいくつかの条件があります。一つはダービーで実績を残した経験のある種牡馬であるということ。日本の主流血統は「ダービーを勝利する」のを至上命令にはぐくまれてきた血統になっています。ですからダービーで好成績をのこした種牡馬の仔は活躍しやすい傾向にあります。それを確かめるように過去5年連対した産駒はすべての父にダービー連対経験がありました。具体的に種牡馬を挙げるとディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、ハーツクライ産駒、オルフェーヴル産駒、エピファネイア産駒。以上が連対経験のある馬の父です。3着には2000m以上の重賞で実績のあったジャスタウェイ(東京2000m天皇賞秋)、バゴ(凱旋門賞)、ドリームジャーニー(有馬記念)の3種牡馬だったことからもよくわかります。父系を見るならば芝2000m以上の実績もしくはダービーでの連対経験が求められます。

 母父系に求められるのは加速力。米国短距離系が良い傾向にあります。特に好調なのは米国7Fまでの重賞を勝利しているもしくは日本の1400m以下で好調だった馬。例えば昨年勝利したシャフリヤールはエクリプス最優秀短距離牝馬に輝いたドバイマジェスティが母で、短距離系といえばという血統のIn Reailty系が入るなど、短距離血統。一見欧州系に見える19年の覇者ロジャーバローズの母父Librettistは現役時代にタイキシャトルも制したスピードと瞬発力が求められるフランスの直線1600m重賞「ジャック・ル・マロワ賞」を制したスピード瞬発力向きのダンジグ系の種牡馬で米国色が強かったですし、父キングカメハメハ・母父シンボリクリスエスという欧州血統のレイデオロでさえその母ラドラーダは芝1400mで1着、ラドラーダの母父はSeeking the Goldという日本の芝に適性のある米国系が入っているという形でした。一方で母系に米国系が入っていないダノンプレミアムやサートゥルナーリアは着外に沈んでいますから、どれだけ人気になっていても米国系が入っているか否かが勝負が分かれると言えるでしょう。勝利している馬は特この傾向が強く、その中でもワグネリアンやシャフリヤールのようにIn Reailty系が入っている場合は「激アツ」です。



4.該当馬

それでは東京優駿、日本ダービーの該当馬を見ていきましょう。

4.マテンロウレオ

内枠▲ 差し〇 前走▲ 血統〇

 ここ2走は皐月賞→荒れ馬場に足を掬われて凡走、ディープインパクト記念は枠に恵まれず凡走。割と敗因がはっきりとしており、今回はCコース替わりで綺麗な馬場、ハーツクライ産駒が得意としている内枠という活躍の条件は揃っています。母父はブライアンズタイムでヘイルトゥリーズンの4×4、母サラトガヴィーナスはダート1000mで2勝していることなどから「米国短距離系」という条件もクリア。前走皐月賞はドウデュースとこのマテンロウレオのみ。中京で結果を残しているように直線が短いより長いに越したことはありません。ここは期待ですね。

12.ダノンベルーガ

6枠〇 差し〇 前走〇 血統◎

 新馬戦と共同通信杯を連勝して臨んだ皐月賞は2人気を背負いながら内枠ということもあり不利があって4着。この馬は内側を走りながらも外から上がってきた上位三頭と差のない競馬をしたのは確実に実力は上位。33秒代の上がりを出せる末脚は母父TiznowのIn Reality系が入っているから。これこそ米国短距離系の真骨頂という血統。ダービーならば活躍間違いなしといった形で、これが走らなかったら来年からダービーは戦略を変えなければなりません。それくらい走ってくれると思っています。期待です。

16.キラーアビリティ

8枠〇 先行より〇 前走〇 血統〇

 昨年のホープフルS馬も皐月賞で凡走。13着という大凡走は人気を下げる大きな要因でしょう。巷では「ホープフルS組は弱い」と言われており、それは確かにそうだと思います。調教も大して動いていないものの、そこまで悪くもない印象。好位から伸びていけるのなら逆襲もあります。母はアメリカのAW重賞の勝ち馬でアラジが入っている血統で母系を遡るとIn Reality系が入っていますから、狙いたい要素は満々。今回はひと頃の良さは出ていませんが、先行から再加速で栄冠はすぐそこにあるでしょう。期待します。


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ダービーは熱い、今からげんなりしています。

放送の方、楽しんでいただければ幸いです。

チャンネル登録もよろしくお願いいたします。

それでは!

ヒデ

2022年5月22日 (日)

結論、1か月では大きく変わらず!? オークス分析

 こんばんは、ヒデです。いよいよ明日は優駿牝馬オークス。樫の女王に向かって2400m初体験の18頭が挑みます。東京は今日雨が降るなど荒れる準備はできたかというところですが、オークスはオッズも荒れ模様。果たしてどの馬が抜け出すのか、どの馬が有利なのでしょうか。傾向を分析していきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.侮れない穴は4枠以降に眠る!?



2.前走は阪神か?東京か?



3.やっぱり中心になりそうなサンデー系、、、でも!?



4.該当馬


1.侮れない穴は4枠以降に眠る!?

 この競走はBコース施行の最終週に行われるということで、内枠は相当力がないと馬券圏内には入れない傾向です。1枠は複勝率50%と好調に見えますが、穴を開けたのは17年の1.モズカッチャンのみですが、この年は勝ち馬も2番枠のソウルスターリングだったことからも「内枠有利」であったことがわかります。特に20年には1枠に2・3人気馬が入りましたが、ともに10着以下だったことから考えても馬券になるには相当抜けていなければ厳しい印象です(最後に馬券になったのが19年3着のクロノジェネシスであることからもかなり力がいるのは明らかでしょう) 。一方で穴馬と考えると4枠以降が優秀で、昨年は追い込んで来た8.ハギノピリナが16人気ながら3着。それ以外にも20年13人気3着のウインマイティーがいるなど、穴馬でも馬券になっています。それ以外にも5枠からは19年12人気2着のカレンブーケドールがいるなど、中枠から外の枠が全体的に有利であるといえるでしょう。

 また、逃げ馬は馬券圏内がなく、ここ4年はともに10着以下。逃げ馬はかなり相性が悪いイメージですが、先行馬は逆に好調。先行馬は昨年を除いて毎年馬券に連対していました。特に19年から20年に関しては7人気以下が馬券になっており、穴としては面白い存在です。差し馬も安定していますが、こちらは人気馬が中心。唯一差しで穴を開けたのは前述のハギノピリナ。それ以外は人気馬ですから、軸の人気馬・穴は先行馬が買い方として正しそうです。



2.前走は阪神か?東京か?

 前走は昨年のハギノピリナ以外は前走オープンクラス以上から馬券圏内は飛び出しています。中でも近年穴を開け始めているのが前走リステッド競走組。19年に開始されたリステッド競走、その施行初年度にはラヴズオンリーユーが忘れな草賞から1着、12人気2着カレンブーケドールもスイートピーS1着からでした。20年13人気3着のウインマイティーも忘れな草賞1着からのローテのように。また、近年はフローラS組の成績も上がってきており、ここ2年は馬券になっているほか、19年もウィクトーリアが4着になっているなど侮れなくなってきています。フローラS組は前走差して上がってきてた馬が中心で、昨年のユーバーレーベンもフローラSでは⦅9-8-10⦆で通過して33.2秒の上り1位の記録していたことからも33秒台を出せた馬に関しては本番のオークスでも期待できるでしょう。

 それでも全体的に見ていると中心になっているのは桜花賞組。それでも4着以内が中心で、巻き返したのは17年のアドマイヤミヤビのみ。この馬は東京で1勝クラス・重賞を連勝、桜花賞も2人気でしたので、東京に関してはかなり適性があったということができます。したがって桜花賞から巻き返してくるためには「東京の重賞で33秒台の上りを出した実績」がある馬を中心に考えると良さそうです。それでも中心になるのは4着以内の馬であるため、力関係はこの1か月では大きく変わらないということでしょうか。とにかく桜花賞で4着以内の馬は軽視禁物でしょう。



3.やっぱり中心になりそうなサンデー系、、、でも!?

 この競走は過去5年2勝している産駒はいません。それでもゴールドシップ産駒は20年ウインマイティーが13人気3着、21年はユーバーレーベンが3人気1着と2頭が出走して結果を残しています。そのほかディープインパクト産駒も毎年のように馬券になっており、やはり信頼度は高い傾向にあります。それでもいろんな産駒が走っているため一見わかりにくいですが、結果的にディープインパクト系やTサンデー系と言われるステイゴールド系、ハーツクライ系が中心になっています。サンデー系の種牡馬は過去5年全体の複勝回収率が96%に達するなど、軸としても穴としても信頼感は抜群です。そのほかの系統で行くと父欧州系が優秀で、米国系は不調。特に父米国系の馬券圏内はありません。また、意外なのはダービー馬を何頭も輩出したキングカメハメハ産駒は過去5年4頭が出走して善戦するものの馬券圏内はなし。最高位は21年は10人気のタガノパッションが出した4着。大負けもあり安定しない印象です。キングカメハメハ産駒を狙う場合は「前走オープンなどで未知数な馬」を狙うのが良さそうです(タガノパッションは前走スイートピーS1着)。

 母父系で見ても複数勝している種牡馬は居ないという混戦っぷりで驚きます。米国系ノーザンダンサー系はその中でも相性が良さそうで、ラヴズオンリーユー(父:ディープインパクト)を出した母父Storm catや18年2着だったリリーノーブル(父:ディープインパクト)を出した母父 クロフネは【0- 1- 2-3/6】と安定感ありますから米国ノーザンダンサー系は信頼できそうです。



4.該当馬

 それでは該当馬を見ていきましょう。




4.ルージュエヴァイユ

2枠△ 差し〇 前走〇 血統〇

 前残りが多かった世代に喝を入れてくれる馬だと思っています。前走フローラS5着で狙いにくいものの、上りは1位の33.6秒で追い込んでいますから決して弱いというわけではないと思います。その証拠に着差は0.4秒で2馬身程度とそこまで大負けしていません。今回は再び内枠に入ったジャスタウェイ産駒で、500m以上の延長も好成績ですから血統的にも十分期待できるでしょう。1着には届かないかもしれませんが、2・3着を拾うという観点においてはかなり期待できるはず。

6.サークルオブライフ

3枠△ 差し〇 前走〇 血統〇

 前走もかなり期待していましたが届かずに4着。それでも外がまったく届かない馬場において上り最速で4着になったのはできすぎで、桜花賞に出たメンバーのなかでは上位評価になっている印象です。エピファネイア産駒ですからもう少し外枠が欲しかったですが、それでも単勝回収率100%超えの延長のエピファネイア産駒は魅力的。再び期待したいと思います。

7.ホウオウバニラ

4枠〇 差し〇 前走△ 血統〇

 前走は出たときに少し不利があったり直線では外追走不利があったため結果は度外視でOKな気がします。もし仮にラブパイローが大逃げを打った場合、二番手に控えることができれば一番怖い競馬をしそうな雰囲気はむんむんです。父はダービー馬のドゥラメンテ、母父アカテナンゴでスタミナ豊富なドイツ系という組み合わせはスタミナ勝負にはかなり向きそうですから、この人気であれば単複を握りしめて応援したいところです。

2022年5月20日 (金)

レース×コースで激走馬をみいつけた!? 平安S分析

 こんばんは、ヒデです。5月ももう半ば。競馬の祭典日本ダービーまであと2週間を切るなど盛り上がりを見せています。この時期は3歳の熱き戦いに目が行きがちですが、ダート戦線も夏の中距離帝王決定戦、帝王賞への前哨戦的意味合いが強い平安Sが施行されます。19年の覇者チュウワウィザードは帝王賞2着、20年覇者のオメガパフュームは帝王賞勝利とJRA勢の力関係を見極める上では重要になってくる重賞です。昨年から代替開催となっている中京1900mのコースではどんな傾向が出ているのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。

※過去5年の平安Sの傾向に加えて中京ダ1900m×3勝クラス以上のデータも一部使用しています。「このコース的には」などのコースについて言及する場合は「中京ダ1900m×3勝クラス以上」という条件のことを指します。


< 目次 >

1.中、中、中が有利に!?



2.G1からの巻き返しはあり、前走での激穴条件は!?



3.中途半端な距離だけに米国系&サンデー系が躍進!?



4.該当馬


1.中、中、中が有利に!?

 まずこの競走の過去5年を振り返ってみると、3枠から5枠に勝ち馬が集中していることがわかります。19年に勝利したチュウワウィザードは4枠7番であったことからもわかる通り、3~5枠という中枠近辺にアドバンテージがある競走です。それはこのコースでも変わらずで、このコース別で見ても2枠から5枠が9勝、それ以外の枠が4勝と2~5枠が中心になっています。コースが変わったから・・・と言って傾向を特段意識する必要はなく、平安ステークスの傾向を参考にして大丈夫そうです。

 ただ、脚質は少し変化があり、京都競馬場で施行されていた時には若干逃げ先行馬が優勢になっていましたが、中京競馬場のダート1900mは中団が有利になっています。これは中京ダート1900mは坂を2回上ることに加えて、初角までの距離が長いコースです。故に逃げ馬は余計に体力を消費しがち。その結果、控えられた先行馬が一番アドバンテージをエル結果になりやすいコースです。また、バテた先行馬を交わせる差し馬も有利になり、それでも後方はチャンスが薄いので、目安は7番手以内。コースの形状、ペースからも中団か前目で競馬のできる馬が有利になっているといえるでしょう。




2.G1からの巻き返しはあり、前走での激穴条件は!?

 前走別に見てみると、この競走はG1からの巻き返しが多く起こる競走です。昨年も1着になったのはこのコースを得意としているオーヴェルニュですが、この馬はフェブラリーS13着からの巻き返しでした。1800m近辺が得意な上にフェブラリーSで凡走した馬は注意が必要でしょう。それ以外のG1からはあまりケースがなく、20年にオメガパフュームが東京大賞典から連勝した程度。G1はフェブラリーSを中心に考えるのがよさそうです。

 一方穴として期待したのは2パターン。前走2000m以上のダートグレード競走で凡走した馬と前走オープン組です。実はこのコース、短縮のほうが向いているコースで、延長馬は勝率5.8%、複勝率19.4%に対して短縮馬は勝率9.9%、複勝率26.3%とどちらも上回っています。2000m以上で凡走した馬であっても「1800mでは実績を残していた馬」には注意が必要です。前走オープン馬に関しても昨年は堅実な結果に終わり活躍馬がいなかったものの、19年12人気2着のモズアトラクション(前走仁川S⦅阪神ダート2000m⦆11着)や、17年15人気3着のマイネルバイカ(前走ブリリアントカップ⦅東京ダート2100m⦆5着)など、巻き返しも多数。それ以外で見るならば昨年はマーチSからの巻き返しがありましたし、近年はアンタレスSも相性自体はよさそうです。ただ、アンタレスSも阪神ダート1800mで施行コース的に似ているため、善戦した馬が中心でしょう。



3.中途半端な距離だけに米国系&サンデー系が躍進!?

 この中京ダート1900m×良馬場で考えた場合、意外にもサンデー系が好調な結果になっています。キズナ産駒を筆頭にパワーがある産駒が中心で、所謂Dサンデー系に分類されるゴールドアリュール産駒や、ネオユニヴァース産駒、キンシャサノキセキ産駒などが活躍しています。一方で、ハーツクライ産駒は昨年この競走5着になったスワーヴアラミスが最上位、ディープインパクト産駒も出走して最下位に終わっているなど「芝が主戦場」の血統は割引が必要そうです。パワーを持っているサンデー系を狙いたいところです。

 ただ、この舞台で中心になっているのはもちろん米国系。エンパイアメーカー産駒やそのひ孫産駒にあたるAmerican Pharaoh産駒のエンパイアメーカー系に加えてヘニーヒューズ産駒、マジェスティックウォリアー産駒が躍動しています。中距離、1800mでも実績を残せる米国系であればしっかりと狙っていきたい所でしょう。なお、ヘニーヒューズ産駒やAmerican Pharaoh産駒は中団から進出していく産駒を狙うのが吉で、パワーを活かして上がっていける産駒を見かけた場合はしっかりと抑えたい所です。

 母父的にみると欧州系も案外好調ですが、ノーザンダンサー系と、Dubawi系に限られている印象ですから、米国的なパワーを持ち合わせている母父欧州系であれば狙っても大丈夫でしょう。基本は米国ノーザンダンサー系と米国ミスプロ系、米国Halo系などの米国系に限られています。



4.該当馬

 それではアンタレスSの該当馬を見ていきましょう。

3.ケイアイパープル

2枠〇 先行〇 前走アンタレスS5着〇 血統〇

 前走アンタレスSでは先行して5着ではありますが、馬券圏内からは約1/2馬身と大きく遅れたイメージはありません。また、このレースは前半3F36.8秒、後半3F37.1秒でかなり早く流れたレースで逃げたアナザートゥルースは16着に敗れていることからも度外視でいいでしょう。逆に久々の中央でよく来たと言えます。今回はやや内枠に入りましたから、そこをこなせればチャンスありです!

9.サンライズホープ

5枠〇 先行〇 前走〇 血統〇

 マジェスティックウォリアー産駒は先行して味の出るタイプで、軽い休み明けの1900mはある意味絶好条件です。この産駒は1800m以上では楽にペースに乗ることが可能になりますから、前走フェブラリーSで12着であったのも仕方がないことと言えます。今回は昨年のシリウスSに近い(シリウスS、8番枠1着)9番枠をゲットできましたので、条件は整っています。後は好走するだけで期待です。

10.スマッシングハーツ

5枠〇 差し〇 短縮◎ 血統〇

 前走はブリリアントカップ10着ではありましたが、これは少し距離が長く参考外(3勝クラスの東京2100m晩秋Sでも6着凡走)。今回は得意な1700m~1900mのバンドに戻って来たこと、得意の中枠に入ったことなどこちらも条件は整ったイメージです。現状11人気ではありますが、巻き返しは十分で期待です。

※あと一頭は競馬王チャンネル「重賞予想」で発表します。


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明日は放送になります。このレースも放送中に行いますので、競馬王新聞の結論と共に見ていただけると嬉しいです。ぜひチャンネル登録もよろしくお願いいたします。

それでは!

ヒデ

2022年5月15日 (日)

軽視されている馬に期待!? ヴィクトリアM分析

 こんばんは、ヒデです。土曜日は放送もご覧いただきありがとうございました。さて、放送でも全頭を見ましたヴィクトリアマイルの分析を改めて行っていきたいと思います。近年は比較的堅実に見える競走ですが、それは強い馬がしっかり勝っているから。それでも毎年のように8人気以下が好走する難解G1だけに、今年混戦模様となった今年は大きな配当が飛び出す可能性も十分です。それではどのような馬が有利になるのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.先週に引き続き差し馬に妙味!?



2.阪神牝馬Sが波乱のカギを握る!?



3.サンデー系と欧州系を狙い撃ち!!



4.該当馬


1.先週に引き続き差し馬に妙味!?

 先週は殿人気カワキタレブリーが差しに回って激走を果たした(今井雅宏さんからは「位置取りショックだったね」と言われました)通り、この時期の東京マイルコースはかなり「差し有利」になっています。このヴィクトリアマイルでも差し有利となっており、データ集計期間の過去5年では17年アドマイヤリードなど1~3着、18年ジュールポレール、19年ノームコアなど1~3着、20年3着のノームコア、21年グランアレグリアなど1~3着と毎年のように差し馬が馬券圏内に入っていることがわかります。人気薄であっても激走連発で、昨年の10人気2着マジックキャッスルや17年11人気2着のデンコウアンジュなどがこのパターンで激走していることがわかります。土曜日東京で施行された重賞である京王杯SCでも1着メイケイエール差し、2着スカイグルーヴ差し、3着タイムトゥヘヴン追込みという完全な差し馬場であったことからも差し馬に期待したいところです。

 また、勝利数で考えると6枠以内ということになります。NHKマイルでは外枠が優勢でしたが、Bコースに変わった最初の週であるヴィクトリアマイルでは枠は逆の傾向になっていると考えるのが良いでしょう。内枠差し馬が特に好調です。外枠は人気馬が来ている程度ですからそこまで気にする必要はなさそうです。



2.阪神牝馬Sが波乱のカギを握る!?

 この競走で主流なローテは4レース。阪神牝馬S、中山牝馬S、福島牝馬S、高松宮記念の4レースですが、それぞれ狙いどころが異なります。高松宮記念から馬券になったのはその前年に勝利していたノームコアのみで、それ以外の好走はありません。好走が少ないという点では中山牝馬Sや福島牝馬Sも同様。中山牝馬Sから来た2頭は東京の重賞で実績があったノームコア(勝利した19年)、勝利で勢いに乗っていたラブリングアレー(21年10人気2着と)でしたし、福島牝馬Sも来たのは17年のデンコウアンジュのみ。この馬も2歳時にマイル重賞であるアルテミスSを勝利しているなど、東京で施行される重賞での実績(勝利が欲しいところ)が重要だということができます。G1も延長では短縮のほうが全体的に好調なため、穴馬候補はまず短縮であるということが挙げられるでしょう。

 中心の中心は前走阪神牝馬S組。【2- 2- 4- 32/40】で平均して毎年8頭、1/3が出走している計算になります。それでも馬券圏内に入っているのは前走阪神牝馬S5着以内=掲示板内に入った馬限定です。19年に11人気3着と穴を開けたクロコスミアですが、その前走はこの競走5着でした。このことから言えるのは「阪神牝馬善戦したにも関わらず軽視されている馬」というのが一番の狙い目になっていると言えます。



3.サンデー系と欧州系を狙い撃ち!!

 この競走、まず目を見張るのが「ディープインパクト産駒の強さ」です。昨年はなんとディープインパクト産駒が1~3着を独占するなどディープインパクト産駒はかなり好走していることがわかります。中5週~9週のディープインパクト産駒を見かけた場合は積極的に狙っていくのが良いでしょう。この競走に関しては休み明けが向いている競走ではありません。毎年ディープインパクト産駒が走っていることからも東京マイルはディープインパクト産駒、というのがよくわかります。思い返せばディープインパクト産駒が初めてG1を制したのもこの東京マイル(=NHKマイル、リアルインパクト)ですから、相当相性は良いはずです。G1という極限の舞台ではより際立っています。

 一方、過去5年のコンスタントさで引けを取らないのが「欧州系」特に欧州ノーザンダンサー系はノームコアが勝利したり、前述のデンコウアンジュ(父:メイショウサムソン)が2着に好走するなど父系でも狙える格好になっています。その他に目をやっても21年は2・3着は共に母父ロベルト系、18年1着のジュールポレールや同年3着のレッドアヴァンセも母父欧州ノーザンダンサー系とかなり目立っています。米国系は中距離に適性があり、パワーが豊富な産駒が好調で、クロコスミアのボストンハーバー系などが穴を開けています。近年はパワー持続力がより求められるようになってきた東京競馬場ですから、今年も欧州系や米国中距離系の血には警戒が必要でしょう。



4.該当馬

 それではヴィクトリアマイルの該当馬を見ていきましょう。

2.ソングライン

差し〇 内枠〇 前走? 血統◎

 前走はサウジアラビアで開催された1351ターフスプリント1着ということで距離延長で臨んできます。この馬は3歳時のNHKマイルCで2着に入っていたり、富士Sで1着になったりと東京マイルコースとの相性は抜群。放送でもかなり評価しましたが、改めて評価したい一頭となっています。人気馬の中ではかなり期待できます。

3.メイショウミモザ

差し〇 2枠◎ 前走〇 血統〇

 阪神牝馬Sを勝利しながらもそれまでがスプリント専門であったからか案外「フロック視」されているイメージです。前走も内枠で展開がハマった感はありましたが、今回も引き続き内枠。ハーツクライ産駒は内枠が特に好調なイメージがありますから、ここはこの人気であれば引き続き狙っていきたい所でしょう。期待です。

4.マジックキャッスル

差し〇 2枠◎ 前走〇 血統〇

 こちらも前走阪神牝馬Sで5着と善戦したにも関わらず人気を下げている馬です。昨年は5人気3着。リピーターが来やすい競走でありますが、それだけリピーターが来るということは「毎年求められる適性に大差がない」ことと同義だと私は捉えています。ですから今年もそこまで割り引く必要はなく、もしかするとこの馬が1着なんて波乱が起こっても何ら不思議ではありません。「そっちのディープインパクト産駒かよ!」を期待しています。



17.シャドウディーヴァ

差し〇 8枠△ 前走△ 血統〇

 昨年の秋に「これはかなり欧州系のパワーと持続力が求められる馬場だな」と痛感させられたのがこの馬の府中牝馬S。今回は外枠になりましたが、多頭数と短縮で外枠の不利が多少緩和されることは間違いなさそうです。今回はなぜかかなり人気がありませんから穴馬として期待したいところです。


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昨年のブログが今頃再燃していてびっくりしています。参考になれば幸いです。

またあのような記事を書けるように時間を作りたいと思います。土曜日は放送もありがとうございました。チャンネル登録もよろしくお願いいたします。

それでは!

ヒデ

2022年5月13日 (金)

東京競馬場らしからぬレースに!? 京王杯SC分析

 こんばんは、ヒデです。今日は緑色の五月雨が降る日ですが、馬場状態があまり良くない予測になりそうな東京競馬場。そんな中、土曜日に行われる1400mの重賞京王杯スプリングカップを分析していきたいと思います。堅実なイメージのレースですが、はたしてどのような馬が有利なのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.馬場が渋ると前残りに!?



2.馬場が悪化すると重要になってくる前走「差し」



3.馬場が渋ればキンカメ系、米国ミスプロ系で決まり!?



4.該当馬


1.馬場が渋ると前残りに!?

 今年は12頭立てと、過去5年と比較すると少ない頭数となりました。また、稍重の施行となれば21年以来2年ぶり、重馬場での施行となれば17年以来5年ぶりです。良馬場時と稍重・重馬場で一番変化するのが「脚質」。先行馬は、良馬場時には21年にラウダシオンが制するなどありましたが、【1- 0- 2- 6】に留まっており、信頼できる脚質ではありません。Bコースに変わる週であるにも関わらず差し馬が年々有利になっていました。ただ、稍重以上に馬場が悪化するとその状況は一変します。稍重以上の馬場では逃げたダノンスマッシュが勝利したり、重馬場に悪化した中施行された17年には11人気のクラレントが先行して2着に激走しているなど、前が相対的に有利となっています。後ろから届いたのは人気でなければ厳しい結果となっていました。それに加えて東京競馬場は昨年の秋の開催から持続力重視の若干タフな馬場に変わったため、先行馬や差し馬でも長く脚を使える馬が有利になるいつもの東京競馬場のような末脚勝負にはならない可能性が高いため、注意が必要です。

 ただ、枠順は外枠有利傾向にありますので、特にごちゃつかない外枠から先行できた馬は強く、8枠からは前述のクラレントやダノンスマッシュは共に8枠からの走りとなっていました。また、5歳以上のほうが活躍しやすい傾向にあるレースでもありますので、馬券には外枠×5歳以上を据えるのが良いでしょう。



2.馬場が悪化すると重要になってくる前走「差し」

 この競走は高松宮記念から出走してくる馬が順当に強いというレースですが、雨になると前走高松宮記念組は複勝率57.1%まで上昇します(このレース全体では複勝率43.8%)。加えてこの条件では単複の回収率100%を超えていますので、出走している場合は積極的に抑えておきたい所です。短縮や同距離ローテはさっぱりですが、ダービー卿チャレンジトロフィーから出走してきた馬に関しては検討の余地はありそうです。それでも高松宮記念から出走してくる馬には成績が及びません。なお、同距離ローテは5頭が出走して1頭も馬券になっていません(稍重以上の場合)ので軽視するのが賢明でしょう。

 着順に関しては特に気にする必要はなく、20年にダノンスマッシュが10着から巻き返して来ているように10着以下からでも平気で巻き返して来ています。逆に2着以内だった場合は4頭出走して馬券になった馬は0。20年4着のラヴィングアンサーが来た程度で2着以内よりも3着以下に敗れている馬を狙っていくのがよさそうです。



3.馬場が渋ればキンカメ系、米国ミスプロ系で決まり!?

 1で書いた通り、外枠から逃げた馬やじわじわと伸びてくる馬が有利な傾向になっています。血統的にそれを狙っていくのであればロードカナロア産駒。前回稍重で施行された20年はロードカナロア産駒が1~3着を独占していることから馬場が渋ればロードカナロア産駒がかなり有利でしょう。サンデー系も悪いわけではありませんが、良馬場で施行された時こそ優勢になっているものの、稍重以上に悪化した場合はサンデー系の活躍はかなり厳しくなります。この場合は2000m以上でも実績を残せる種牡馬が有利となり、母父は欧州系がほぼ絶対条件。父サンデー系×母父欧州ノーザンダンサー系、ロベルト系である場合は期待できそうです。

 キンカメ系、米国ミスプロ系と2000m以上もこなせるサンデー系が父系では中心になっていますから、そこに母父欧州系が入っていれば組み込みたいですね。



4.該当馬

2.リフレイム

先行〇 枠△ 前走〇 血統〇

 2月の節分Sでは破天荒な勝ち方で勝利したこの馬ですが、デビュー2戦目では東京1400mの舞台で勝利するなど決してこのコースをこなせないわけではありません。ダートよりも芝が向いている牝馬で、同距離ローテでないほうがよさそうでもありますので、今回のような短縮は持ってこいでしょう。期待できそうです。

11.ビオグラフィー

差し〇? 外枠◎ 前走△ 血統◎

 好調なロードカナロア産駒です。昨年は昇級戦ながら5着と大健闘。馬券になるタイミングが難しい馬ですが、今回は馬場的にも期待できそうです。前走15着からの巻き返しも十分あるでしょう。

12.メイケイエール

先行〇 外枠◎ 前走◎ 血統〇?

 今回は1人気になりそうなこの馬ですが、ローテ的にも母父ハービンジャーであること的にも期待できそうです。1400mへの延長はミッキーアイル産駒が得意とする条件で、この馬も小倉2歳S→ファンタジーSの延長をしっかりこなして重賞連勝を成し遂げました。間隔も開いてしっかりスタートさえできれば血統的に問題はないでしょう。期待です。


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非常に芝がきれいな時期の施行なイメージなので雨は意外な感じがします。

どのくらいの馬場になるでしょうか。

それでは!

ヒデ

2022年5月 8日 (日)

マイル王者決定戦だけに実績で勝負!? NHKマイル分析

 おはようございます、ヒデです。本日は東京競馬場の5週連続G1開催がいよいよ始まります。第一ラウンドは3歳マイル王者決定戦NHKマイルカップが施行されます。近年は波乱も起こりやすいこの競走、その中にはどんな理由があるのでしょうか。早速その要因を見ていきましょう。それでは本日はよろしくお願いします。


< 目次 >



1.人気の差し穴の先行馬!?

2.前走は重賞のみが輝く!



3.無視できないディープインパクト系!



4.該当馬


1.人気の差し穴の先行馬!?

 差しが有利になってきてる東京競馬場、土曜日の馬場傾向を見てみてもプリンシパルSでもキングパレスが最後方から追い込んで来たことからも差し馬場であることがわかります。過去のNHKマイルも全体的に差し馬が有利な傾向となっています。昨年も差し馬のシュネルマイスターがきっちり勝利していますし、18年にはケイアイノーテックが追い込みが決まったりと基本的には差し馬を重視したほうがよさそうです。20年こそラウダシオンとレシステンシアという逃げ先行馬が連対していますが、これは前半3F34秒台のスローペースに落ちたから。こうなると先行馬有利になります。今年は前に行く馬が多いためペースが流れ、差し有利になる可能性が高そうです。

 枠的には圧倒的に外枠有利。過去5年は6枠以降からしか勝ち馬が出ていないことからも明らかです。特に4枠より内は3着が限界で、1枠は14年2着のタガノブルグ(17人気)が最後と内枠不利、外枠有利が顕著に出ています。



2.前走は重賞のみが輝く!

 前走は重賞出走馬がほとんどで、未勝利や1勝クラス、オープン特別から出走してきた馬はチャンスが薄い状態になっています。特に相性が良いのはG1である皐月賞、桜花賞組からのローテです。勝利馬はおもに前走2〜5着から出ていますので「勝利しておらず善戦している馬」が好調になっています。穴を開けているのは前走好走しながらもブロック視されて過小評価されている馬です。これは結果論になってしまっていますが、京王杯SCを勝利したラウダシオンやその後重賞勝利を挙げたケイデンスコール(19年2着)やカテドラル(19年3着)、過去10年まで広げるとミッキーアイルなど今後に繋がるレースになりやすい特徴があります。話は飛んでしまいましたが、それだけ重要なレースだけに、善戦しながらも軽視されている馬に関しては穴馬として狙っていくのが良さそうです。

 なお勝ち馬は前走中山競馬場から出走してくる馬が有利に。ただ競走は別々で皐月賞や弥生賞(ディープインパクト記念)、NZTとさまざまです。複勝率が高いのは阪神競馬場ですから、頭で狙いたいのは中山競馬場から出走してくる馬、複勝で狙いたいのは阪神からの出走馬となっています。



3.無視できないディープインパクト系!

 毎年強い傾向があるのがディープインパクト産駒。18年にはケイアイノーテックが勝利するなど自身の産駒もさることながら、孫産駒でディープ系になってもその強さは衰えず、リアルインパクト産駒のラウダシオンやキズナ産駒のソングラインなど活躍馬が出始めています。そのほかアドマイヤマーズを出しているダイワメジャー産駒も全体的に好調なイメージです。一方でロードカナロア産駒は9頭が出走して2着にきたケイデンスコールのみが馬券になっていることから考えるとあまり期待できる産駒ではないと言えます。クロフネ産駒のアエロリットやKingman産駒のシュネルマイスターがいたノーザンダンサー系とサンデー系の一騎討ちになっていると言って大丈夫でしょう。

 母父系もノーザンダンサー系は不調ではありませんが、どちらかと言えば米国ミスプロ系も優勢。ただ今年は父主流血統×母父欧州系などのパワー系が優勢になっていますので、このあたりは当日の馬場傾向を考えながら検討していくのが良さそうです。



4.該当馬

1.マテンロウオリオン

差し◯ 前走2着◎ 内枠△ 血統◯

 ダイワメジャー産駒の同馬か4.セリフォスどちらかはおそらく馬券内に来ると思います。横山典弘騎手ですからうまく外に回して上がってくる可能性も否めません。血統的には今の馬場ともマッチしていますので、NZT2着の実績も信頼してきたいというところでしょう。

7.タイセイディバイン

穴馬×先行◯ 前走2着◎ 4枠△ 血統◯

 前走アーリントンCは分析でも書きましたが「東京1400m適性」が重要なレースでした。そのためこのレースとも合いそうですが、1着のダノンスコーピオンと3着のキングエルメスが人気になっているのに対してこちらはそこまでで人気がないというのは過小評価だと思います。期待します。

15.オタルエバー

穴馬×差し△ 前走3着◯ 7枠◯ 血統◯

 11.インダストリアと同じリオンディーズ産駒ですが、狙いたいのはこちらの方。延長が得意な産駒と短縮が得意な産駒で分かれるリオンディーズ産駒ですが、こらちは延長もこなしてくれそう。今井雅宏さんのオプションも延と表記されていますので、こなせない訳ではなさそうです。


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4

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今井雅宏
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放送を見返してみると初心に立ち返るかもしれません。

今日は久々の東京競馬場での観戦、楽しみます!

それでは!

ヒデ

2022年5月 6日 (金)

差し馬場でもロンスパ!? 京都新聞杯

 こんばんは、ヒデです。いよいよ5月ということで、3歳馬にとっては晴れ舞台が迫ってきています。そんな今週は3歳重賞が2つとその気運が高まってきています。本日はダービーへの実質最後の関門、京都新聞杯を分析しています。中京開催の2年目を迎えますが、果たしてどのような結果になるでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.差し馬場になるのは中京も変わらず!?



2.1勝クラスからのローテに妙味あり!?



3.ディープインパクトなど主流血統が攻略のカギに!?



4.該当馬




1.差し馬場になるのは中京も変わらず!?

 いままで施行されてきていた京都芝2200mは改修中であるため、昨年から中京競馬場に舞台を移して中京芝2200mで施行されています。コースが右回りから左回りに変わっただけでなく、最後の直線には中山競馬場に次いで急勾配の坂があるなど、かなりタイプも異なりますが、不変なのは「上りを求められる差し馬場」であるということです。過去5年で調べてみると上り1位を出した馬は【3- 1- 1 -1/6】という成績で、着外に沈んだのは18年のアルムフォルツァの1ケースのみ。昨年も上り1位のレッドジェネシスが勝利するなど、中京競馬場でも上りは重要になっていきそうです。ただし同じ上りを出せる馬でも適性が変わっている面には注意が必要で、昨年は残り1000m程度から加速、最後の直線で粘れた馬が勝利しており、単純な差し馬というよりは持続力で差して来る馬が勝利のカギを握っている状況になっています。持続力のある馬を狙っていくのが最善でしょう。

 枠的な有利はあまりでていません。複勝率が25%を超えているのは2枠・4枠・6枠ですから、その3枠には注意しておきたいところです。昨年も人気で決着こそしたものの、2着に入ったルペルカーリアは4枠、4着に入った11人気のトウホウバロンは6枠、5着に入った6人気のヴェーロチェオロは2枠と人気薄ながら掲示板に入った馬は共に2・4・6枠であったことからもこの傾向を無視して予想するのは危険と言え、今年も警戒が必要でしょう。



2.1勝クラスからのローテに妙味あり!?

 ダービーへのラストチャンスを狙う競走だけに、レース自体のメンバーレベルも高くなりがち。それだけに未勝利戦勝利からのローテで出走してきた馬は11頭いて8着が最高と割引が必要な状態に。1勝クラス以上が中心になりそうです。そんな中ポイントになりそうなのは「前走人気」。1勝クラス1人気からのローテで昨年1着のレッドジェネシス(全走阪神2400mゆきやなぎ賞1人気1着)や同年3着のマカオンドール(中京2200m大寒桜賞1人気1着)、19年3着のサトノソロモンは7人気からの激走でしたが、前走は大寒桜賞1人気(7着)となっていたように、1人気→人気薄というローテでも好走を果たしています。5人気以内であれば巻き返しもあり得ますので、前走1勝クラス5人気以内&同距離以上のローテであれば人気薄でも狙っていきたいところです。

 重賞であっても人気があった馬はもちろん、2000m以上の1勝クラス以上で勝利しているか、2000m以上の重賞で3着以内に入っている馬が好走条件です。重賞は前走着順に関してはそこまで問題ではなく、適性の方が重要なようです。前走着順に惑わされることなくそれまでに2000m以上で実績があるかを確認するようにしましょう。



3.ディープインパクトなど主流血統が攻略のカギに!?

 この競走で強さを発揮しているのはサンデー系やキンカメ系と言った主流血統が優勢になっています。勝利したのはディープインパクト産駒やその孫産駒のキズナ、ステイゴールドやハーツクライ産駒などの芝中距離で実績を残しているサンデ―系が特に有利になっています。主流血統以外はまったくと言っていいほど馬券にはならず、ハービンジャー産駒は5頭出走して3着以内0頭、モーリス産駒も1人気だったルペルカーリアが2着に入った程度と今一つ。父系に入るのは主流血統が一番でしょう。

 母父系では一気にノーザンダンサー系が勝負を分けます。昨年1着のレッドジェネシスは母父ストームキャットで米国ノーザンダンサー系、京都開催時代にはなりますが、19年2着で後のダービー馬ロジャーバローズはダンチヒ系、18年に11人気で穴を開けたアドマイヤアルバも母父Bernsteinで米国ノーザンダンサー系でした。母父にノーザンダンサー系が入っている馬は【3- 2- 2- 14】と3割が馬券になっていますので、主流血統×母父ノーザンダンサー系が中心になりそうです。また、昨年は3着にも欧州ナスルーラ系のマカオンドールが入ったように、中京開催ではノーザンダンサー系と欧州系が注目の母父系になると言えます。



4.該当馬

 それでは京都新聞杯の該当馬を見ていきましょう。

6.アップデート

差し〇 前走1勝クラス〇 前走1勝クラス2人気〇 血統〇?

 短縮ローテというのが気になりますが、前走別に見るとかなり狙っていきたい馬の一頭です。前走阪神2400mの1勝クラスは昨年のレッドジェネシスがいるように相性の良いローテ。1着で抑えたほうが良い馬ですので、ピンかパーかの馬券を購入するのがよさそうです。期待です。

7.リアド

先行△ 6枠〇 前走重賞△ 2000m以上実績〇 血統〇

 前走は短縮で成績を残せませんでしたが、延長ローテは若駒S2着になった実績もありますし、期待できるローテであることは間違いありません。ディープインパクト産駒ですし、リファールのクロスが入るなど、血統的にも持続力はありそうです。人気になると思いますが、枠込みで評価したいところです。

10.ブラックブロッサム

先行△ 前走〇 2000m以上実績〇 血統〇

 キタサンブラック産駒に母父ノーザンダンサー系、中京競馬場で連勝してきた馬です。今回はダミアンレーン騎手が騎乗するということでかなり期待されていることがわかります。大寒桜賞1着の馬は昨年のルペルカーリアなど活躍傾向にありますから、メンバーレベルがそこまで高くないここはしっかり賞金を加算して今後へ臨みたいところでしょう。期待できます。

11.ヴェローナシチー

差し〇 前走△? 2000m以上実績〇 血統〇

 今回延長ローテの外枠というのはかなり期待のできる臨戦過程。逆に前走短縮で2着というのが驚きな位です。今回はその若葉S2着から皐月賞には出走せずにここに狙いを定めてきました。それで22時半現在(オッズ的には10倍程度ですが)7人気となっているのは意外な印象を受けます。ここは穴馬として期待したいです。


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立川優馬
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○卍
妙味度から探る春の買い銘柄
○伊吹雅也
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今後につながることも多い競走ですが、今年はどの馬が結果を残すのでしょうか。

放送もお楽しみに!!

それでは!

ヒデ

2022年5月 1日 (日)

上りと持続と善戦と。 天皇賞春分析

 おはようございます。ヒデです。今日はいよいよ天皇賞春が行われます。昨年は堅実な結果となった天皇賞春ですが、今年は雨模様に。果たしてどのような結果になるのでしょうか。早速見ていきたいと思います。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.初のフルゲート、その影響は!?



2.何も考えずに上りを見ろ!?



3.主流血統×欧州血統で勝負!?



4.該当馬




1.初のフルゲート、その影響は!?

 阪神3200mは昨年久しぶりに施行された距離で、今年の松籟Sを合わせても3度しか施行されたことのないコースとなっています。通常施行される京都3200mとはまったく異なる印象になっています。松籟Sは3勝クラスであるためメンバーが揃わず、昨年の天皇賞春でも17頭が出走するに留まっていました。ですので今回のようなフルゲートは初めてですのでそれがどう出るでしょうか。阪神競馬場芝3200mは「阪神と京都の3200mは実際別物なの?分析しました」でも書きましたが、このコースは3度坂を上るコース。ラップタイムを見ても坂は相当キツそうで、坂がある1600m~1800mでは1秒以上タイムが遅くなっています。かなりタフな傾向と言えるでしょう。タフになっているということは持続力が非常に重要になるということで、ロスの多い外枠に入っていないほうが良いでしょう。過去3度施行された中で8枠の勝利は1頭、14番ゲート以降は勝利どころか馬券圏内に入っている馬もいません。勝利している馬は6番ゲート以内ですから圧倒的に内優位になっていますね。最初のコーナーまでの距離は長いものの、終始外をまわったディープボンドが最後2着に敗れたことからロスが大きく響くコースであることは間違いありません。

 脚質的にも減速ラップになっていますから馬券になっているのは先行馬が中心です。いままで行われた3レースでは逃げ先行差しが1勝ずつしていますが、複勝率で高くなっているのは50%を超えています。上りを出せていても勝ち切れないレースでもあり、瞬発力だけで勝負する馬にとってはキツいといえるでしょう。捲っていくにもコーナーがきつい&直線が短いことから普通のコースよりも長く脚を使わなければならないことになります。昨年3角から上がっていったウインマリリンは5着、3角すぎからタイムを上げていったワールドプレミアが1着になっていることからもこの傾向が強く出ていることは明らかでしょう。長く脚を使える馬、瞬発力を持続できるタイプがいいでしょう。



2.何も考えずに上りを見ろ!?

 このレース、このコースで非常に重要になってくるのが「上り」です。昨年の天皇賞春覇者ワールドプレミアもその前走日経賞で上り1位だったように前走上りを出せている馬が非常に重要になっています。このコースで行われた3レースはともに上り2位以内が勝利している馬が勝っていることからもよくわかります。これは阪神大賞典とも同じような傾向になっていますから類似点があるといえそうですね。まずは各馬の上りタイムを見るところから初めても良いでしょう。上りの出せていない馬は割引が必要です。

 京都時代も含めた過去5年は昇級もしくは格上挑戦というのはあまり見かけませんが、結果には結びついていません。昨年は同コースである松籟Sを勝利したディアスティマが出走しましたが7人気6着と善戦どまりになっていました。軸にはできないでしょう。重賞のローテですと大阪杯、阪神大賞典、日経賞に限られていますね。そしていくら「レベルが低い」と言われてしまうようなレースであっても馬券になるのは前走4着以内の馬に限られています。巻き返しというのは見られませんので、その面には注意して確認する必要がありそうですね。

 そしてもう一つのポイントは「菊花賞」。これも土曜の放送で話しましたが、これはかなり印象が強いです。過去5年の勝ち馬を見てみると

21年→ワールドプレミア(19年菊花賞1着)

20年→フィエールマン(連覇)

19年→フィエールマン(18年菊花賞1着)

18年→レインボーライン(16年菊花賞2着)※菊花賞馬の出走なし

17年→キタサンブラック(15年菊花賞1着)

と菊花賞を勝っている馬が有利に働いていました。3000m以上の重賞で勝利している場合でも強かったので菊花賞を一つのボーダーとして考えるのも良いかと思います。



3.主流血統×欧州血統で勝負!?

 3000m以上の競走ということで「長距離適性」はもちろん必要になってきます。ただ、それは陣営も同じで「3200mに実績がある」と判断したからこそ出走させているのでしょう。それでは適性面には大きな差は生まれません。それではどこで判断するのが良いでしょうか。その一つが「末脚の持続」にあると考えられます。昨年の3着以内を見るとよくわかります。ワールドプレミアは母父がドイツ血統、ディープボンドは母父キングヘイローでダンシングブレーヴ系と欧州の重厚な血統となっていました(3着カレンブーケドールはディープ産駒&前走上り1位)。阪神は前述の通り「坂を2回越えることに加えて最後の直線が短い」コースです。そうなってくると必然的に上りが出せるサンデー系に欧州の重厚な血統が入っていることが有利と言えるでしょう。これは阪神3200mで馬券圏内に入ってるのが主流血統しかいないことからも明らかですね。特にディープインパクト産駒は2勝していることから特にこのコースとの相性がいいと言えますね。

 母父系で見てもトニービンやパラダイスクリーク、前述のキングヘイロー系のように欧州系が入っていると有利になっています。瞬発力を殺さないながらも重厚な欧州血統が入っているほうがよく、フランス的な適性が求められているといえるでしょう。フランス型の欧州系は末脚を伸ばす力があると言われていますから理想的です。トニービンもダンシングブレーヴも凱旋門賞を勝利していることからもフランス的な末脚を殺さないサンデー系の組み合わせがベストマッチな適性でしょう。ただ面白いのが「母父欧州系だけでは決着しない」というところ。母父米国系でも届く場合があるんです。これは米国ノーザンダンサー系が圧倒的に優位になっていますので、欧州系もしくは米国ノーザンダンサー系が母父に入っている馬を狙っていくのが良いでしょう。

4.該当馬

 すこし長くなってしまいましたが、天皇賞春の該当馬を見ていきましょう。

5.マカオンドール

内枠〇 差し△ 前走掲示板〇 菊花賞実績△ 前走上り〇 血統〇 

 狙うなら前走というイメージが強いですが(前走も推奨していますね)わずかに届かず4着。血統派母父ミルリーフ系、父は菊花賞馬ゴールドシップ、上りは3位以内などいろんな条件はクリアしているものの馬自身のレベルという意味ではよくも悪くも判断に困るところです。今回それにしては人気しすぎですから、自信をもって推すことはできない印象です。それでも該当条件は多く、期待ですね。

9.ヒートオンビート

中枠〇 先行〇 前走掲示板〇 菊花賞実績△ 前走上り〇 血統〇

 前走は日経賞で先行有利にも助けられたものの見事3着確保。上りは1位という絶好条件になったといえます。今走は距離延長で微妙なイメージもありますが、延長ローテは勝ちこそないものの、【0-2-1-2】と複勝率50%超えの成績に。今回も善戦期待というところでしょう。キングカメハメハ産駒の勝利はないという距離の壁を超えられるかがポイントですね。

16.タイトルホルダー

外枠△? 先行〇 前走掲示板〇 菊花賞実績〇 前走上り〇 血統〇

 前走は1倍台の支持に応えて圧勝。本番に向けてはずみをつけました。個人的に有馬記念は「負けて強し」の内容で、1~9着になった馬で唯一残ったその強さは世代随一。昨年の菊花賞は内枠からしっかり抜けいているなど長距離の安定感も抜群ですから、その菊花賞を勝った阪神であれば再び期待でしょう。血統的にもドゥラメンテに英国血統とかなり重たい雰囲気で、粘りという観点では相当なもの。外枠が心配ですが、外枠&延長得意なドゥラメンテ産駒、和生騎手も調子いいですしかなり期待していいと思いますね!

最後に激走期待の波乱の使者を競馬王チャンネル「重賞予想」内にて公開中!


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