ヒデの考察、分析

2022年7月 3日 (日)

逃げ一筋狙います!? ラジオNIKKEI賞分析

 こんばんは、ヒデです。天候はすでに真夏並みの気温になっていますが、今週から本格的に夏競馬がスタートします。今年も開催は福島中京函館の3場開催となりますが、その福島競馬場で行われるのが3歳重賞ラジオNIKKEI賞です。過去にはセントライト記念まで連勝したバビットや日経賞を制したメイショウテッコンなどの勝ち馬が、また2着にはドバイターフを制したパンサラッサや、後に菊花賞などGⅠ3勝を挙げるフィエールマンがいるなど、今後に続くレベルの高いレースになっていることが多いこの競走で今年はどの馬が有利な傾向となるのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。



<  目次  >

1.毎年のように馬券になる逃げ馬、ポイントは1枠!?



2.斤量減+距離も短縮・同距離が鉄板条件!?



3.とにかくサンデーサイレンス系。それでも!?



4.該当馬




1.毎年のように馬券になる逃げ馬、ポイントは1枠!?

 この競走で有利になっていると判断できるのが逃げ馬。過去5年逃げた馬は【1- 1- 2- 1/5】で安定感は抜群。それでも逃げ馬の平均人気は7.8となっているように完全に「人気の盲点」となっていることがわかります。今年も逃げ馬候補は複数頭いますが、どの馬も人気になりにくそうですので、馬券に逃げ候補を絡めておくのがオススメです。

 また、近年は差しが決まりにくくなっているというのも特徴で、近年は人気馬の差しは決まっていません。逆に先行馬は安定しており、複勝回収率は100%超の135%。かなり穴としての妙味がありそうです。

 開幕週の福島競馬場ということもあり、内枠が強いという特徴もあります。過去5年で見ても1枠は【 2- 1- 1- 3/ 7】で複勝率57.1%、単勝回収率400%、複勝回収率 275%と圧倒的な成績を残しています。ただそれ以外は外枠が全体的に有利ですので1枠と5枠以降という考えで予想を組み立てるのが良いかもしれません。



2.斤量減+距離も短縮・同距離が鉄板条件!?

 ハンデ戦ということもあり、斤量減となる馬が一気に有利に。21年と19年、それに17年は斤量減の馬が馬券圏内を独占しており、斤量は前回と比較して減っているかどうかをまず確認しましょう。

 また、距離も同距離か短縮が馬券圏内のほとんどを独占しており、延長馬は【0- 0- 2- 13/15】でほとんど馬券になっていないため注意が必要です。勝ち馬は前走1800m~2200mを走った馬からしか飛び出していませんので、中距離で好走していることが求められそうです。

 具体的なクラスを見てみるとG1や重賞に出ているからいいというわけではありません。白百合Sなどのオープンクラス、早苗賞などの1勝クラス(500万下)から出走してくる馬でも好走例は複数あります。1勝クラスから出走してくる場合は、春の新潟や阪神から出走してくる馬は特に好走率が高い傾向に。阪神は【0- 1- 2- 3/6】、新潟は【2- 0- 0- 1/3】でそれぞれ複勝率50%以上を記録していますので、注目のローテになるでしょう。

 重賞から出走してくる馬は皐月賞やダービーやそのトライアル競走が中心。トライアル競走はダービートライアルの青葉賞や(実質的にダービーへのラストチャンス重賞の)京都新聞杯は活躍しやすいですね。それでも安定感はありませんので、重賞だからといって過大評価は厳禁です。



3.とにかくサンデーサイレンス系。それでも!?

 過去5年で最も成績を残しているのはサンデーサイレンス系。特に中距離をパワーで押し切るようなタイプが好走しています。19年にはステイゴールド系のナカヤマフェスタ産駒のバビットが逃げ切り勝ち、19年は福島競馬場得意なヴィクトワールピサ産駒のブレイキングドーンが勝利するなどこの傾向が強いことがわかります。

 サンデーサイレンス系が父系に入った場合活躍するのは母父欧州系。欧州系で括ると【3- 1- 2- 9/15】と活躍馬の半分以上はこの欧州系から出ていました。人気薄でも好走しているのは頼もしく、回収率も優秀ですから母父欧州系のサンデーサイレンス系を見つけた場合は積極的に馬券に入れたいところです。

 米国系で一番穴となるのがミスプロ系。ダートタイプのイメージがある系統ですが、福島芝とは好相性で、4頭しか出走していませんが2着1回3着1回で複勝率50%。かなり高水準です。人気になっていなくとも該当馬がいる場合は3列目には抑えておくと思わぬ高配当を出すことができるかもしれません。

 血統的に一番期待できるのはサンデー系×欧州系。これを一つのポイントにしたいところです。



4.該当馬

 それではラジオNIKKEI賞の該当馬を見ていきましょう。

3.フェーングロッテン

逃げ馬◎ 内枠〇 前走白百合S〇 血統〇

 前走は30.3倍の5人気と低評価でしたが激走。この反動が気になりますがそのときよりも斤量減、ここ数年活躍している逃げ馬という条件ですから積極的に狙っていきたい条件です。それでも人気にならないのが不思議です。ブラックタイド×母父キングヘイローもレース的にも合いそうですから期待大です。

6.ボーンディスウェイ

先行〇 6枠〇 前走〇 短縮〇 血統〇

 母父のプラティニは独系であるようにこの馬もサンデー系と欧州系の組み合わせ。前走はハイペースに飲まれたものの、しっかり先行できていましたからこの1走で見切りを付けるのは時期尚早。ディープ記念の3着は56キロでしたから55キロの今回は再び期待できそうです。

8.タガノフィナーレ

逃げ〇 6枠〇 延長△ 血統〇

 前走1勝クラスで勝利したにもかかわらず斤量51キロはかなり狙い時な気がします。想定人気もそこまで高くないですし、延長はこのレースとは相性が悪いだけでエピファネイア産駒としては歓迎。穴としてかなり期待です。


競馬王7月号は 好評発売中!


20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご購入はこちら


来週の七夕賞も楽しみです。

それでは!

ヒデ

2022年6月28日 (火)

先行抜け出しが波乱を呼ぶ!? 帝王賞分析

 こんばんは、ヒデです。宝塚記念で終了した春のJRAG1ですが、ダートグレード競走はこれから3週続けて開催されます。今週施行されるのは帝王賞です。今年はJRA勢はドバイWC2着のチュウワウィザード、昨年の帝王賞馬テーオーケインズ、大井5勝のオメガパフュームなど「超」豪華メンバーが集結しました。反面地方馬は2頭出走と寂しい1戦となりましたが、はたしてどのような馬が有利な傾向にあるのでしょうか。今回も『南関東徹底攻略BOOK』を参考にしながらひも解いて行きたいと思います。それでは本日もよろしくお願いいたします。




< 目次 >

1.近年強くなってきている先行優位



2.前走はG3で一戦挟んだ馬が有利に!?



3.馬場不問で活躍するのはサンデー系



4.該当馬


1.近年強くなってきている先行優位

 差しがかなり決まるイメージのある帝王賞ですが、ここ2年の覇者テーオーケインズとクリソベリルはともに5番手以内を走っていました。昨年6人気3着となったクリンチャーも通過順は4‐4‐4‐4と、近年は前有利が顕著になってきています。

 今年は観測史上初の短い空梅雨で梅雨明け宣言もでて水曜日も雨の予報はありません。気温が上がる例年にない開催になりそうなことに加えて98年以降最も出走頭数が少ない9頭立てですから、より先行馬が有利な展開になると考えられます。

 そして少頭数となればより”ロスなく回る”ことが大事になってくると想定されますから、有利である内枠先行馬を中心に考えていきたい所です。



2.前走はG3で一戦挟んだ馬が有利に!?

 JRA勢が強いレースですが、このレースはJRAの中距離G3であるアンタレスSや平安Sで5着以内に入った馬が中心となります。昨年勝利したテーオーケインズはアンタレスSを勝利して連勝しましたし、19年の覇者オメガパフュームも平安S3着からのローテで勝利しています(同年2着のチュウワウィザードも平安S1着)。また、5着程度であれば巻き返しも可能で、17年1着のケイティブレイブは平安S5着から巻き返していました。これらのことから特に関西圏のダートG3重賞で5着以内に入った馬が馬券の中心と考えられるでしょう。

 一方相性が悪いのは海外帰りのローテ。前走海外からのローテで結果を残しているのは20年1着のクリソベリルや17年3着のアウォーディー程度で基本的に人気に応えられる成績は残せていません。昨年もチュウワウィザードがドバイWC2着からのローテであったにもかかわらず6着に敗れていることから、まったくノーチャンスというわけではありませんが、馬券の軸には向いていません。



3.馬場不問で活躍するのはサンデー系

 この競走は重馬場で施行されたのが4回、良馬場で開催されたのは1度のみですが、馬場不問で有利になりそうなのはゴールドアリュール産駒をはじめとしたダートサンデー系です。ゴールドアリュール産駒は過去5年【2- 1- 0- 4】である他アドマイヤマックス産駒のケイティブレイブも馬場不問で馬券圏内に入ってきているというのを見ても相対的にサンデー系が有利になっています。

 そもそもダート2000m以上ではサンデー系が優勢な傾向ですから、それがこの競走でも顕著に出ているということでしょう。明日も良馬場で施行されるのであればサンデー系を中心に米国系を抑えていくと良いでしょう。

 欧州系はまったく奮わず、キングカメハメハ系を除くとまったくと言っていいほど馬券になっていません。そもそも出走数も少ないので参考程度になってしまうかもしれませんが、あまり積極的には狙えないでしょう。



4.該当馬

 それでは帝王賞の該当馬を見ていきましょう。

1.スワーヴアラミス

先行〇 内枠〇 前走平安S〇 血統〇

 メンバーレベルが高いためあまり人気にならないかもしれませんが、期待するのはこの馬です。前走は中枠延長という得意ではない形で5着まで上がってきましたから、前走のように先行できるのであれば今回馬券になる可能性はぐっと上がるでしょう。期待です。

2.オメガパフューム

差し△ 内枠◎ 前走アンタレスS1着〇 血統〇?

 母父にゴールドアリュールが入っているからかこの馬も馬場不問で好走します。大井2000mの実績は改めていうまでもないほど立派な馬ですし、前走も差して勝利するなど馬券になり続けていますから、今回も得意条件で期待できそうです。

8.テーオーケインズ

先行〇 外枠△ 前走平安S〇 血統〇

 昨年の覇者は今年も期待できそうです。血統的には微妙ですが、帝王賞を見据えて1走平安Sを挟んで来たのはプラスでしょう。前走平安Sは内枠先行有利のコースという助けもありましたが、それでも強い競馬で2馬身半差の快勝。今回も引き続き期待です。

競馬王7月号は 好評発売中!


20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご予約はこちら

 

南関東競馬 徹底攻略BOOKは7月15日発売!

Photo_2

本日の記事は7月15日に発売となる『南関東競馬 徹底攻略BOOK』を参考に制作しました。競馬魂でもおなじみのオオタケさん初の監修本です。この本は南関東競馬を始める際にぜひ手に取っていただきたい一冊です。

内容は以下の通りです。

【南関東競馬の特化した1冊がついに登場! ! 】

『競馬魂』などテレビ番組でも活躍中の今もっとも勢いのある予想家・オオタケ氏が全面監修した南関東攻略本が登場!

南関東競馬の基礎的な入門編はもちろん、知っておきたいコースのクセや極意をこの1冊に収録しました。明日から始めたい初心者の方も、南関東競馬の的中率や回収率を向上させたい中級者の方も必見の内容盛りだくさんです。


【本書の特徴】

●南関東競馬の基礎が学べる!
南関東競馬に関する基礎知識…たとえばJRAとは仕組みが異なるクラス編成、騎手、調教師などを知ることができます。騎手や調教師のねらい目も簡単に知ることができます。

●馬券に役立つ「極意」収録!
南関東通だからこそ知っている通直伝の極意を収録。これを覚えるだけで意外な穴馬を見つけることもできるでしょう。

●コースごとのクセや強い種牡馬、騎手を収録
南関東4つの競馬場で施行されている主要28コースを徹底解説! コースごとのクセやどのような脚質、枠、種牡馬、騎手が強いかを掲載。南関東の馬券力アップに役立つ内容盛りだくさんです。

●重賞レースも完全網羅!
南関東競馬で行われる重賞レースを完全網羅! 南関東格付けのSI~SIIIはもちろん、ダートグレード競走JpnI~JpnIIIまでの全レースの傾向を記載! このページを見れば有利な所属や枠、人気の信頼度が一目でわかる!

【本書の内容】
1章 南関基礎五則
2章 南関応用五則
3章 徹底解剖! コースガイド
4章 南関東重賞攻略!

ご予約はこちら


昨年は大荒れでしたが、今年もJRA勢の中にいる穴馬の激走に期待したいですね。

それでは!

ヒデ

2022年6月25日 (土)

イレギュラーが激走を生み出す!? 宝塚記念分析

 こんばんは、ヒデです。いよいよ春のJRAG1戦線も今週でひと区切り、春最後のG1競走となる宝塚記念が施行されます。伝統と格式のグランプリ、今年はどんな夢が成就するのでしょうか? 早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.2週しか開催しないイレギュラーが内枠有利を進行させる!!



2.前走で確認するのは脚質!?



3.重要になってくるのは母父米国の血!?



4.該当馬


1.2週しか開催しないイレギュラーが内枠有利を進行させる!!

 昨年と今年は京都競馬場改修工事で施行されておらず変則日程となっています。宝塚記念が行われる3回阪神開催は2週のみの開催で芝が綺麗な状態に。この影響でマーメイドSではここ2年4枠以内の先行馬が勝利、昨年の宝塚記念も2番枠に入ったユニコーンライオンが7人気2着に激走するなど穴馬の激走も内枠の先行馬が多くなってきました。

 外枠不利は顕著になってきており、18~20年までに施行されたマーメイドS・宝塚記念では双方7・8枠の外枠が単複の回収率100%超だったにもかかわらず、昨年の両重賞と今年のマーメイドSまでで外枠で馬券になった馬は1頭のみでした。反対に1・2枠の好走率は上がっており、データからも内枠有利と判定することができそうです。今年も狙うのは内枠でしょう。

 また、逃げ・先行馬の信頼度も同様に向上しており、2週のみの開催となっている21‐22年のマーメイドS宝塚記念ではいまのところ逃げ先行馬が全勝中。本来差し有利の宝塚記念でも同様な結果になっているのですから、かなり先行優位なバイアスが強いということがわかります。昨年の宝塚記念では4角4番手以内の馬しか掲示板すら確保できない超前残り馬場でした。それでも今年はパンサラッサとタイトルホルダーという2頭が逃げていく可能性が高いですから、中団有利になる可能性があります。昨年のように4角4番手以内ではなく4角8番手以内を狙っていくのが案外よいかもしれません。



 2.前走で確認するのは脚質!?

 前走で考えるとG1レースを連戦している馬が中心となっています。中でも安定感があるのは大阪杯からのローテ。同競走6着だったサトノクラウンが巻き返して1着になるなど期待できるローテと言えます。大阪杯でも先行できた馬は好走確率アップです。一方で近年苦戦しているのが前走天皇賞春組。20年にキセキとモズベッロが穴を開けたのが最後となっています。やはり前走天皇賞組も「先行」しているのが絶対条件。このことから前走の中心は先行ということが言えます。

 同様のことはG2・G3から出走してくる馬にも当てはまります。G2やG3から出走してきて馬券になったのは2頭。昨年のユニコーンライオンとノーブルマーズですが、両馬ともに逃げ先行馬です。やはり全体的に狙っていくのはG1で馬券圏内に入った馬か巻き返しならば前走逃げ先行馬となるでしょう。



3.重要になってくるのは母父米国の血!?

 父系で見るとかなり傾向がばらついて捉えにくい形になっています。それでも父系で若干見えてくるのは「父欧州系優位」であるということ。バゴ産駒のクロノジェネシスが2勝、Marju産駒のサトノクラウンが1勝、主流血統でも欧州志向であるキングカメハメハ産駒のミッキーロケットが勝利するなど、5勝中4勝は欧州志向の血統が勝利を挙げています。このことから父系は欧州系優位と言えます。サンデー系で見ても欧州の血が濃いことが求められており、リスグラシュー(父ハーツクライ、父母父トニービン)が勝利したり、アイルランド産であるウインドハーヘアの血を引くディープインパクト産駒や凱旋門賞馬出したリヴァーマン(Riverman)の血を引くディープブリランテ産駒の馬が3着に入るなど、米国系が強いよりも欧州系が強い馬を狙っていくのが良いでしょう。

 一方、母父系で見るとスピードを補完できる米国系が優勢になっています。これは特に欧州色の強い馬に当てはまる場合が多く、前述のクロノジェネシスは母父クロフネ系で米国ノーザンダンサー系、Marju産駒のサトノクラウンの母父Rossiniは母父米国ミスプロ系で好走していますが、同じく欧州ノーザンダンサー系であるハービンジャー産駒のブラストワンピースは母父キングカメハメハで16着と大敗しています。このことから日本の芝で父が実績を残していない場合は母父米国系がマストになりそうです。逆に日本の芝に適性のあるキンカメ系やスクリーンヒーロー産駒などは柔軟で、サンデー系でも欧州ノーザンダンサー系でも走っていますから、ロベルト系であるエピファネイア産駒の2頭はそこまでナーバスに考える必要はなさそうです。



4.該当馬

1.オーソリティ

1枠〇 先行〇 前走海外〇 血統〇

 今回このメンバーであまり人気にならなさそうですが、実力は十分。オルフェーヴル産駒で内枠短縮というのは絶好条件でもありますし、ローテ的にもここを狙ってきましたから期待は十分できそうです。血統的にもローテ的も期待十分です。

2.アフリカンゴールド

1枠〇 先行〇 前走先行〇 血統〇

 延長の内枠。これだけで穴候補としては十分です。ステイゴールドの母父(この馬にとっての父母父)はフランスのステイヤー血統でサンデー系が馬券になる条件の一つである「欧州の血が濃いこと」をクリア。昨年の冬から本格化した晩成傾向はG1でも爆発する可能性は十分です。期待できるでしょう。

7.デアリングタクト

4枠〇 差し△ 前走差し△ 血統〇

 前走は1年ぶりの復帰戦となりましたが内から粘って6着。不利な条件であったにもかかわらずこの健闘でしたから、今も実力が上位であったことがわかります。今回はその条件に加えて延長も入っていますから、今回こそ狙いどきでしょう。期待したいところです。

13.アリーヴォ

7枠△ 差し〇 前走GⅠ3着以内〇 血統〇

 外枠で推したいのはこの馬です。ドゥラメンテ産駒の牡馬は基本的に闘争心が高く内枠が向きませんのでむしろ外枠を欲していた馬です。前走も一気の差しではなく12‐10‐9-6とじわじわと上りながら最速の3Fタイムで3着。ドゥラメンテ産駒は延長も距離歓迎ですので、今回もかなり期待できるのではないでしょうか。


競馬王7月号は 好評発売中!


20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご予約はこちら


放送ありがとうございました。一旦のサマーブレイクということになりそうですが、それならば放送の買い目も当たってほしいところです。はたして今年はどうでしょうか。

それでは!

ヒデ

2022年6月18日 (土)

狙え!3勝クラスからのジャイキリ!! マーメイドS分析

 こんばんは、ヒデです。今週から2週間阪神競馬場で開催されます。その中で施行される重賞は二つ。そのうちの一つが難解な牝馬ハンデ重賞マーメイドSです。10人気以下や格上挑戦馬の激走が毎年のように起こる競走を早速分析してみたいと思います。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >



1.阪神芝2000mらしく内枠有利!



2.狙え! 3勝クラスからのジャイアントキリング!!



3.やっぱり強いぞサンデー系



4.該当馬


1.阪神芝2000mらしく内枠有利!

 代替開催期間でも宝塚記念は阪神競馬場で開催する影響で、その前週に施行されるマーメイドSも阪神競馬場で施行され続けています。施行される阪神芝2000mは内枠先行馬が有利なコースですが、この競走でもその傾向は健在です。過去5年、1・2枠は共に単複の回収率100%超を記録するなど、絶好調。さらに1枠に限定すると【1- 1- 2- 4/8】で複勝率50%と絶対的な安定感を誇っています。人気薄も18年9人気2着の1.ワンブレスアウェイや昨年10人気1着の1.シャムロックヒルなどが激走しており、かなり有利な枠であることがわかります。基本は内枠から狙っていくことになりそうですね。

 また、上りが掛かることも多い特徴があります。直線が短いことも相まって毎年上り最速でも34秒台中盤に落ち着くことが多いのですが、中間が緩むことも多く4角3番手以内と10番手以下で決着することも散見されます。先行する馬を軸にするのが無難でしょう。

 そしてもう一つ忘れてはならないのが「斤量」です。ここで激オシしたいのが斤量が極端に軽い馬。ほとんどの場合斤量減となる50~51キロは追走が楽になって激走しやすくなります。昨年1着のシャムロックヒルは50キロ2着のクラヴェルも51キロと低斤量の馬が連対したように過去5年で4勝2着2回で単複の回収率が100%を超えています。特に2キロ以上減っていて50~51キロの馬は積極的に狙いたいところです。



2.狙え! 3勝クラスからのジャイアントキリング!!

  前走別に見ると前走3勝クラスから出走してきた馬(昇級・格上挑戦問わず)が【4- 1- 1- 24/30】と4勝していますが、必ずしも昇級戦である必要がありません。そこでポイントになってくるのが「3勝クラス4着以内」または「前走先行」ということです。前走3勝クラスかつ前走3・4着の成績に絞ると【3- 1- 0- 7/11】でかなり好走率があがることがわかります。特に0.5秒以内の着差である馬に注目です。5着に以下に敗れた馬は先行していたことが最低条件となります。一方でオープンクラスからの連戦馬に関しては春の牝馬重賞から出走してくる馬がほとんどです。牝馬重賞の目標であるヴィクトリアMを出走した3頭は共に馬券圏内外でした。福島牝馬S、阪神牝馬S、中山牝馬Sから出走してくる馬に関しては着外からも巻き返してきます。基本的に前走重賞組が妙味はありませんので、狙っていくのであればハンデや脚質などの条件に該当するかどうかも考える必要があります。



3.やっぱり強いぞサンデー系

 この競走で強いのはTサンデー系やディープインパクト系です。ディープインパクトとキズナ産駒を合わせた成績では【2- 2- 0- 12/16】で単複の回収率100%と特に相性が良いことがわかります。芝2000mで施行される今年のG1大阪杯もディープインパクト産駒が1・2着だったことからもこのコース全体としてディープインパクト産駒が強いことがわかります。その他19年7人気1着のサラスを出したオルフェーヴル産駒など、Tサンデー系も優秀です。

 また、持続戦になっていることから母父は欧州系であるとよさそうですが、実は米国系が優勢。と米国ナスルーラ系との組み合わせは【2- 1- 1- 4/8】で昨年10人気1着のシャムロックヒルや19年7人気1着サラスなどはサンデー系と米国ナスルーラ系の組み合わせでした。この父サンデー系×母父米国ナスルーラ系という組み合わせは、このレースにとってのニックスであると考えるのが良いでしょう。それから母父米国ノーザンダンサー系も穴を開けることからやはり母父は米国系です。「母父は欧州系より米国系」と覚えておけば最後の取捨で役立ちます。



4.該当馬

 それではマーメイドSの該当馬を見ていきましょう。

1.スルーセブンシーズ

内枠〇 差し馬〇 斤量減〇 前走3勝クラス0.1秒差〇 血統〇

 3勝クラスの湾岸Sで3着。0.1秒差であることからも僅差でこの条件ならば十分に狙えますが…まさかの1人気。放送でも少し触れましたが皆さん上手すぎます。先行できれば十分に勝ち負けとなるでしょうから、期待したいところです。

4.ステイブルアスク

内枠〇 差し〇 斤量減〇 前走3勝クラス5着△ 血統〇

 斤量減×重賞×2枠では無類の強さを発揮しているのがオルフェーヴル産駒。前走はダートから芝替わりで上り最速。0.8秒離されてはいますがヴィオリーナが4馬身差の快勝されたのが原因。2着馬からは1馬身半差でしたから、好走してもおかしくはありません。51キロというのも魅力的です。期待しましょう。

9.ルビーカサブランカ

中枠△ 追込み◎ 斤量増〇? 前走〇 血統〇

 ここ2走は条件が合わずに凡走。その中でしっかり5着に来ているのは大きなポイントです。重賞勝利馬であることから斤量は増えますが、上り最速馬であれば斤量増は歓迎。こちらも人気になっていますが致し方ないでしょう。今回も期待です。

激走候補!

10.アイコンテーラー

中枠△ 先行〇 斤量増△ 前走△ 血統〇

 激走候補としてこの馬をピックアップしたいと思います。前走は新潟大賞典でしたが、2走前は大阪城Sでは3着に入るなど適性は高そうです。それでも前走の凡走が響いているのか人気が落ちていますから今回は期待できます。


競馬王7月号は 好評発売中!


20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご予約はこちら

 

放送でも言いましたが、本当に皆さん馬券がうまいというイメージです。いや、僕が下手なのかもしれません。今週もお付き合いありがとうございました。

それでは!

ヒデ

簡単に埋まらないクラスの差!? ユニコーンS分析

 こんばんは、ヒデです。4月の暮れから始まった東京開催もいよいよあと2週、3日を残すのみとなりました。この開催からは入場者数が6万人に引き上げられるなど競馬ファンにとってはうれしいニュースも多かった印象を受けます。

 そんな春の東京競馬場最後の重賞が3歳ダート馬にとっては重要なユニコーンS。7月に大井競馬場で行われる3歳JpnⅠジャパンダートダービーに繋がる重要な一戦となります。そのユニコーンSはどのような馬が有利な傾向となっているのでしょうか。早速見ていきましょう。それではよろしくお願いいたします。




< 目次 >

1.東京ダート1600mでも外枠はそこまで有利ではない!?



2.埋められない昇級組とオープン競走組の”差”



3.東京競馬場=米国血統であることは揺らぎません



4.該当馬


1.東京ダート1600mでも外枠はそこまで有利ではない!?

 2コーナーの奥ポケット地点からスタートして内側でも150mほど、外側では180mほとんど1Fを芝コースでレースをします。外のほうが芝を長く走れるため有利…なはずですが、この競走に関しては「圧倒的有利」というわけではありません。意外にも複勝率が一番高いのは1枠で【2- 2- 0- 5/9】で勝率22.2%、複勝率44.4%で単複の回収率100%超となっています。8枠も【1- 1- 1- 7/10】複勝率30%ですから、極端な枠がよいのかもしれません。特に昨年は1枠の7人気2.スマッシャーが1着、8枠の14人気15.サヴァが2着で馬連5万円の大波乱を演出しています。「外枠から」ではなく「極端な枠(1・8枠)から」と考えるのが良いでしょう。

 東京ダートもう一つの特徴は「直線が長い」ということです。直線距離501.6mは日本のダートコースで最大の長さを誇っており、先行争いが激しくなりやすい重賞では先行で粘る馬と差し馬の決着となりやすい特徴があります。それはこの競走でも健在で、狙うのであれば先行馬か差し馬。特に差し馬は前走で上り最速馬が1勝、2着2回と安定していますから、前走も上りを出している差し馬と狙いを絞るのが比較的容易となっています。先行馬と前走上り3位以内であれば脚質的に狙える範疇にあるでしょう。



2.埋められない昇級組とオープン競走組の”差”

 前走別に見てみると1勝クラスで戦った馬とオープンクラスで戦った馬では大きな差ができています。オープンクラス出走組は【5- 5- 1- 32/43】と全連対しているのに対して1勝クラス組は【0- 0- 4- 24/28】で3着が精一杯という成績でした。昨年も4人気に押された未勝利、1勝クラス連勝馬クリーンスレイトが5着に敗戦していたり、20年には2人気に押されていたレッチェバロックが9着に敗れたりと、高評価されていても期待を裏切る場合がほとんどとなっています。一方で前走オープン競走かつ4着以内の馬は【4- 4- 1- 18/27】で圧倒的な信頼感に。1着だと人気しやすいのですが、2~4着ですと平均7人気あたりまで落ちますから十分に”妙味あり”です。

 一方1勝クラスからの昇級組は好走条件が二つ。一つは「他場で0.5秒以上ちぎった馬」。昨年3人気3着のケイアイロベージは前走阪神で0.5秒差を付けての快勝、19年6人気3着のダンツキャッスルも京都競馬場で0.8秒付けて勝利していました。逆に1秒以上差を付けたケースでは「相手が弱い」ということもあったのか着内はありません。もう一つは東京競馬場の1勝クラスを差して勝利&上り2位以内という条件。このケースでは20年のケンシンコウが11人気3着と激走するなど人気の割には激走率が高く、例年1頭程度出走し【0- 0- 2- 2/4】と複勝率は50%、これらの条件の場合は3着付けで狙っていきたいところです。



3.東京競馬場=米国血統であることは揺らぎません

 東京競馬場のダートコースは米国系が本当に有利ですが、その傾向はこの競走でも変わりません。このような傾向になっているのは多くのアメリカ競馬場と同じく左回りであることが挙げられます。実際に昨年穴を開けた前述のスマッシャーとサヴァは共に米国系でした。抜けてオープン競走や交流重賞を勝利している馬に関してはその他の血統でもこなせますが(18年1着ルヴァンスレーヴ・シンボリクリスエス産駒、17年1着サンライズノヴァ・ゴールドアリュール産駒)、穴目の馬に関しては米国系が中心になりそうです。

 特に注目したいのは米国ミスプロ系と米国ナスルーラ系。米国系が強いにもかかわらず他のファクターで隠れてしまい適性の高い馬が人気薄になりがち。1や2で挙げた馬もほとんどが米国系でしたが、結果として人気薄の激走パターンとして紹介するに至っています。米国系で極端な枠に入っている等他の好走条件が揃っている場合は人気薄でも期待していきたい所でしょう。



4.該当馬

1.ハセドン

内枠◎ 前走オープン1着〇 差し〇 血統〇

 人気であればモーリス産駒でも大丈夫でしょう。前走は出遅れても巻き返して1着というのは、差し脚も先行力も十分といえます。モーリス産駒は内枠が得意なことに加えて中4週であればこなせる可能性は高そうです。今回は期待できます。

2.セキフウ

内枠〇 前走海外△ 間隔〇 先行〇 血統〇

 海外帰りはそこまで成績を残せていませんが、兵庫JrCSを勝った実力や東京競馬場を得意といしているヘニーヒューズ産駒であることなどからこの人気はむしろおいしいかもしれません。2走前にはサウジダービーで2着になるなど適性はありそうですから今回は人気薄の相手馬として期待したいところです。

11.ヴァルツァーシャル

6枠△ 前走〇 差し〇 血統〇

 現時点(土曜21時現在)で6人気と2で紹介したような「好走しながら人気になっていない」一頭と言えます。欲を言えばもう少し前につけてほしいところですが、三浦騎手との相性は悪くないはずで、期待できるでしょう。

14.ビヨンドザファザー

8枠〇 差し〇 前走〇 血統〇

 父の日に大穴を開けるファザー。というオカルトは置いておいて、2で紹介した「前走東京1勝クラス×後方から上がり1位」を唯一クリアしている馬です。内田騎手に乗り替わってしっかり追われれば前走以上に成績を残すこともあり得ないことがないでしょう。期待です。


競馬王7月号は 好評発売中!


20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご予約はこちら

 

ユニコーンSは今後につながることが多いので今回の結果もかなり重要になっていくでしょう。

それでは!

ヒデ

2022年6月14日 (火)

今年は大波乱も!? 関東オークス分析

 こんばんは、ヒデです。先週は更新などをお休みして申し訳ございません。今週からはしっかりと更新できるように体調を整えていきたいと思います。さて、明日は南関東牝馬三冠レースの最終戦の交流重賞である関東オークスを分析していきたいと思います。今回も7月15日に発売される『南関東徹底攻略BOOK』を活用しながら分析していきたいと思います。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.4枠以降が好調な結果に



2.所属によって異なるねらい目



3.安定感と信頼感の米国系



4.該当馬



1.4枠以降が好調な結果に

 まず特徴として挙げられるのは「4枠以降が中心」ということです。過去5年で良馬場が一度しかないなど馬場が渋りやすい競走ですが、川崎2100m×重馬場の「内枠有利」という傾向と異なり、「中枠以降」が優勢に。稍重で施行された2018年に6人気で勝利したハービンマオは4枠でしたし、火曜夜からの雨で馬場が渋るのであれば今年も4枠以降が基本なっていきそうです。

 ただ、脚質の傾向は普段のコース傾向と変化なく先行馬が有利となっています。差してくる馬は最終コーナーで4番手以内まで押し上げられなければ差すことはできません。過去5年の平均ラップを見ても最後の3Fはかなり時計が掛かっていますので、持続戦になり易いということでしょうか。



2.所属によって異なるねらい目

 所属やメンバーレベルによって大きく傾向が変化するのがこの競走。昨年も書きましたが地方馬が台頭する年の共通点として「JRA特別戦勝利経験馬が少ない」ということが挙げられます。近年で唯一地方馬二頭が馬券圏内に飛び込んだ2018年は特別戦を勝利した経験のある馬が1頭しかいないなど、全体的に低レベルであったことが伺えます。特別戦勝利馬でどちらをメインに狙うかを考えるのが良いでしょう。

 また、22年まで4年連続で2冠馬が出ている南関東牝馬戦線ですが、この競走に出走した過去3年の二冠馬はともに馬券圏内に入っていますから信頼度は高そうです。それでも勝利しているのはJRA勢で、特に交流重賞で馬券圏内に入った馬や牡馬混合のオープン特別競走を勝利した馬が勝ち馬候補になります。

 これらのことを総合すると以下のようにランク付けすることができます。

①交流重賞着内馬、JRAオープン特別勝利馬

②南関東重賞勝利馬

③JRA未勝利突破の1勝クラス馬

④南関重賞着内馬

⑤その他のNAR勢

 例年ほぼ同様の傾向ですので、これを活用して購入してみるのもよさそうです。



3.安定感と信頼感の米国系

 近3年連勝中なのが米国系で、中でもエーピーインディ系や米国ノーザンダンサー系が優秀な傾向になっています。特に重や不良馬場になった21年と19年は共に米国系→米国系→ヘイルトゥリーズン系という決着になっていることからこの形を意識したほうが良いでしょう。

 この米国系が強い要因は大きく分けて二つで、一つは早い時期で活躍する米国系やサンデー系は完成度高く強いこと。「ダートで先行できる馬は早い時期の芝で活躍できる」というのは亀谷さんが『競馬王7月号』で話してくれていることです。そしてもう一つは馬場が悪化しやすいということ。JRA場でも道悪時に台頭してくるのは米国系が多く、その傾向が顕著にレース結果として現れているといえます。

 明日も道悪になるのであれば傾向通り米国系、中でもエーピーインディ系や米国ノーザンダンサー系から狙っていくのが中心となりそうです。



4.該当馬

1.スピーディキック

1枠△ 捲り〇 実績〇 血統〇?

 南関東の二冠馬。タイセイレジェンド産駒はキンカメ系でこのレースとの相性は今一つですが、実はダート道悪が得意な系統となっていますから今回も期待できるでしょう。今回はメンバーレベルも薄く、ダートのJRA特別戦で結果を残している馬もおらず、地方馬としてアスカリーブル以来10年ぶりの地方馬戴冠となるでしょうか。期待です。

7.グランブリッジ

5枠〇 先行〇 実績△ 血統〇

 1勝クラスの特別戦で3着、平場の1勝クラスで勝ちあがりと実績的に微妙ですが、3着だったウィシンクアスクは1勝クラスを勝ち上がり2勝クラスでも2着になるなど高レベルなレースだったということができます。血統的にもエーピーインディ系で道悪も合いそうですから、期待できそうです。

<激走注目馬>

4.ソレイユスマイル

4枠〇 先行〇 前走〇 血統〇

 前走はカサブランカオープン1着。外目の枠から先行して上り2位・3馬身差の快勝でした。この時期2000mを勝利しているということは大きなプラスになるでしょう。パイロ産駒ですからレースとの相性も抜群。このメンバーならば期待したい所です。


競馬王7月号は 好評発売中!


20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご予約はこちら

 

南関東競馬 徹底攻略BOOKは7月15日発売!

Photo_2

本日の記事は7月15日に発売となる『南関東競馬 徹底攻略BOOK』を参考に制作しました。競馬魂でもおなじみのオオタケさん初の監修本です。この本は南関東競馬を始める際にぜひ手に取っていただきたい一冊です。

内容は以下の通りです。

【南関東競馬の特化した1冊がついに登場! ! 】

『競馬魂』などテレビ番組でも活躍中の今もっとも勢いのある予想家・オオタケ氏が全面監修した南関東攻略本が登場!

南関東競馬の基礎的な入門編はもちろん、知っておきたいコースのクセや極意をこの1冊に収録しました。明日から始めたい初心者の方も、南関東競馬の的中率や回収率を向上させたい中級者の方も必見の内容盛りだくさんです。


【本書の特徴】

●南関東競馬の基礎が学べる!
南関東競馬に関する基礎知識…たとえばJRAとは仕組みが異なるクラス編成、騎手、調教師などを知ることができます。騎手や調教師のねらい目も簡単に知ることができます。

●馬券に役立つ「極意」収録!
南関東通だからこそ知っている通直伝の極意を収録。これを覚えるだけで意外な穴馬を見つけることもできるでしょう。

●コースごとのクセや強い種牡馬、騎手を収録
南関東4つの競馬場で施行されている主要28コースを徹底解説! コースごとのクセやどのような脚質、枠、種牡馬、騎手が強いかを掲載。南関東の馬券力アップに役立つ内容盛りだくさんです。

●重賞レースも完全網羅!
南関東競馬で行われる重賞レースを完全網羅! 南関東格付けのSI~SIIIはもちろん、ダートグレード競走JpnI~JpnIIIまでの全レースの傾向を記載! このページを見れば有利な所属や枠、人気の信頼度が一目でわかる!

【本書の内容】
1章 南関基礎五則
2章 南関応用五則
3章 徹底解剖! コースガイド
4章 南関東重賞攻略!

ご予約はこちら


ヒデこと佐藤ヒデ昭のTwitterはこちらです。ぜひフォローしてくださいね!

それでは!

2022年6月11日 (土)

【競馬王新聞】6月12日 各場第12レース

100


競馬王新聞全レース版はBASE、noteにて好評発売中!!

競馬王新聞全レース版はBASEおよびnoteで好評発売中です!

1場550円、全場セットはお得な1100円(いずれも税込み)で販売しております。

競馬王オンライン販売は下記へアクセスしてください!

●BASE

https://keibaoh.base.shop/

BASEでは、ただいま【競馬常勝Live Saturday放送開始記念30%OFFクーポン】を配布中!

購入時にクーポンコード【NDUYQ8XJ】をご入力下さい!

●note
https://note.com/_keibaoh

コンビニプリント、eプリントサービスでも大好評発売中!!
お近くのコンビニで競馬王新聞がご購入いただけます。
また、コンビニプリント、eプリントサービス限定で「後半12レースパック」発売中!2場開催時は各場7レースから12レースまでがセットになったパックです。こちらもぜひご利用ください!

データなどの読み方は下記ページをご参照ください!

http://blog.keibaoh.com/blog/2021/10/post-b6c0.html


東京12R 3歳上1勝クラス 芝1400m

_20220612_t12

_20220612_T12.pdfをダウンロード


中京12R 3歳上1勝クラス 芝1200m

20220612_c12__10

_20220612_c12.pdfをダウンロード


函館12R 3歳上1勝クラス ダ1700m

20220612_c12__14

_20220612_A12.pdfをダウンロード


ご意見やご感想、改善してほしい点などございましたら、

Twitter(DM)→ @keibaoh

メール→ sp@keibaoh.com

までお送りください。的中報告もどしどしお待ちしております!!

2022年6月 5日 (日)

流れる=短距離系が躍進!? 安田記念分析

 こんばんは、ヒデです。5月の1週目から始まった5週連続G1開催も今週が最終日。今年は「安田伊左衛門生誕150周年記念」として施行される安田記念がその大トリを務めます。毎年は18頭、前日最終オッズで一人気が4.5倍と大接戦のこの競走は果たしてどのような馬が有利な傾向にあるのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。



< 目次 >



1.一気に外差しの傾向へ!?



2.前走はG2以上から!



3.圧倒的な存在感を示し続けるディープインパクト産駒。しかし!?



4.該当馬




1.一気に外差しの傾向へ!?

 先週のダービーはCコース替わりということで前残りに反して差し有利になりましたが、今週も全体的には外枠差しが有利な傾向です。土曜日の開催でも外枠の差しが多く、勝利したのは5枠以降だけでした。3枠以内は人気馬しか来ておらず、人気薄を狙うのは完全に外枠が優勢になっています。昨年も勝ったのは7枠のダノンキングリーで馬券圏内に入ったのは4枠以降でしたし、17年に7人気で勝利したサトノアラジンは7枠、8人気2着のロゴタイプも8枠と外枠の馬が穴を開けています。人気馬でなければ内枠で馬券圏内に来るのは厳しい傾向になっています。穴馬を探す場合は外枠を中心に考えましょう。

 脚質を見ると勝つのは差し馬が優勢ですが、穴として面白いのは逃げ馬。前述のロゴタイプや19年のアエロリットなど逃げて粘っています。これらの馬は共に1400m以下で好走実績がありました。

1)安田記念を逃げて着内に入った馬の芝1400m以内好走馬

・19年2着 アエロリット

→新馬戦東京芝1400m/1着

・17年2着 ロゴタイプ

→新馬戦札幌芝1200m/1着

一方差し馬も東京で実績がある馬が中心。特に東京の1400m1600mで実績のある馬は特に有利に働きやすい傾向にあります。穴馬の場合は東京1400mでの実績を注目してみるのが良いでしょう。



2.前走はG2以上から!

 さすがはマイル王者決定戦。安土城Sから連闘で出走してきたモズアスコットが勝利した以外は過去5年G2以上から出走してきた馬が馬券圏内を独占しています。特にG1から出走してきた馬は【2- 4- 2- 15】で複勝率34.8%とハイアベレージになっています。ダノンキングリーも前走は天皇賞秋であったことからも前走ハイレベルなレースに出ている方が好走確率が高いことがわかります。

 同距離は【1- 4- 2- 31/38】でマイル連戦はあまり押すことができません。なお、2着4回はいずれもヴィクトリアマイルでしたから、ヴィクトリアマイルからの出走馬は「勝ちきれない」というポイントがあります。激走のポイントは距離変更。一発の怖さは特に延長ローテであることです。これは土曜日の生放送中にも安井涼太さんと話しましたが、この競走はスプリント気質があるレース。このパターンで穴を開けたのは17年1着サトノアラジン(前走京王杯SC)、19年1着モズアスコット(前走安土城S)。短縮で結果を残した馬は1.の東京1400mもしくは1600mで実績があった馬が中心でした。

 前走はヴィクトリアMもしくは距離変更のG2以上を狙うのが良いでしょう。



3.圧倒的な存在感を示し続けるディープインパクト産駒。しかし!?

 血統的に見るとディープインパクト産駒が過去5年【3- 1- 0- 18/22】で圧倒的な成績であることがわかります。過去5年のうち半分をディープインパクト産駒が勝利しているというまさに東京マイルにディープインパクト産駒ありといった形になっています。非サンデー系だとノーザンダンサー系が多く、昨年3着のシュネルマイスター(父Kingman)や19年1着のモズアスコット(父Frankel)など欧州ノーザンダンサー系がこの競走では活躍しやすい傾向があります。父系で狙いたいのはこの2系統でしょう。意外にもキングカメハメハ系は不調傾向で、ロードカナロア産駒で平成最後の三冠馬アーモンドアイが2着、3着になっただけでそれ以外の産駒に関しては凡走を繰り返しています。米国ノーザンダンサー系はアエロリットの2着2回のみでした。

 母父系で見ると今度はストームキャット系を含む米国ノーザンダンサー系が圧倒的に有利となっています。穴を明けたディープインパクト産駒の2頭であるサトノアラジンとダノンキングリーは共に母父ストームキャット系であったことからもこの傾向の強さが伺えます。その他だと米国ナスルーラ系やサンデー系も母父としては優秀ですから、ポイントは「米国系」ということになります。今週の馬場傾向を見てもこれまでの母父欧州系優勢から母父米国系優勢に変化してきており、安田記念は母父米国系が強いことも頷けます。

 基本的に1.2.の内容を踏まえても短距離マイラーのほうが活躍しやすい条件で、父系はディープインパクト産駒を中心としたサンデー系と欧州ノーザンダンサー系、母父系は米国系と覚えておくと最後の取捨に役立ちそうです。



4.該当馬

 それでは安田記念の該当馬を見ていきましょう。

7.ファインルージュ

4枠〇 東京1400m実績〇 差し〇 前走ヴィクトリアM〇 血統〇

 人気馬の中ではかなり期待できそうなのはこの馬です。キズナ産駒は1400mは少し忙しい(=勝ち切れない)と言われていますが、それでもこの実績ならばそこまで割り引くことはないでしょう。血統的には近親に1400mで活躍したメイショウチタンがいるように牝系は短距離もこなせる産駒が多いイメージ。短距離的な適性が求められる今回は期待していいでしょう。

9.シュネルマイスター

5枠〇 東京マイル実績〇 差し〇 前走△ 血統〇

 前走は負けるべくして負けた。なんて言いましたが、これは適性が向いていなかっただけの話しです。NHKマイルカップはアエロリットや今年のダノンスコーピオンが勝利したようにスプリンター気質のほうが勝利しやすい傾向にありますので、やはりここは向くのではないでしょうか。ただ、差し脚がここまで決まるかは不安定で、もう少し前目に付けることが求められそうな注文付きです。今回も相手としては優秀な気がします。

15.セリフォス

7枠〇 東京マイル実績△ 差し〇 前走〇 血統〇

 東京での実績は前走NHKマイルC4着程度ですが、戦績や血統を見ると狙いたい条件は揃っています。新潟や阪神で33秒台の脚を出せたのはもちろんのことですが、母父がLe Havre であることが一番のポイントだと考えています。Le Havre 産駒は19年のフィリーズレビューを勝利したプールヴィルがいるなど、芝1400mが大得意で【4- 4- 1- 7/16】で複勝率56.1%で単複の回収率100%超とかなり安定しています。父ダイワメジャー産駒も短距離でもこなせますから、今回は人気でも期待したいです。

16.レシステンシア

8枠〇 東京マイル実績〇 逃げ〇 前走〇 血統〇

 これぞ激走候補と言った形で、期待大です。前走ヴィクトリアマイルは「ペースが落ち着いたから」残れたという風に見えますが、実際はソダシが勝利するなど「中距離マイラー」が活躍した傾向にありました。よって短距離マイラーであるレシステンシアが残ったのはかなり強いと考えることができます。今回は短距離マイラーが活躍しやすい競走となっている例年の傾向を考えると今年も活躍の可能性は十分です。期待です!

※noteでは『競馬王新聞』の全マーク馬をご紹介しています。こちらもぜひご覧ください!!


競馬王7月号は6月8日発売!

20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご予約はこちら

 
Liveは何回やっても配分などで迷います。今回ははたしてどうでしょうか。

それでは!
 
ヒデ

2022年6月 3日 (金)

替わったのは競馬場だけ!? 鳴尾記念分析

 こんばんは、ヒデです。明日から6月の開催、来週からは北海道開催がはじまるということで季節は一気に夏色になってきましたが、まだまだ宝塚記念や帝王賞などビッグレースも残っています。その6月最初の重賞は鳴尾記念。鳴尾記念は歴史の長い競走で今年が75回目の施行ですが、中京開催によってどのような傾向に変化しているのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >

1.中京開催でも変わらない「先行有利」



2.前走はオープン競走かG1か!?



3.中京で重要になってくる欧州米国ノーザンダンサー系!



4.該当馬


1.中京開催でも変わらない「先行有利」

 例年は阪神競馬場で施行されている鳴尾記念ですが、昨年と今年は中京芝2000mで施行されています。ただ、傾向は大きく変化していません。ともに「先行有利」という傾向ですが、なぜリンクするのでしょうか。それは例年施行されている阪神芝2000mと中京芝2000mは共に「スタート直後に坂がある」という共通点からです。中京芝2000mで施行されている重賞である金鯱賞でも21年にギベオンが逃げ切ったり、鳴尾記念も昨年はユニコーンライオンが逃げ切ったりと先行馬が有利なコースであることは過去の結果を見てもわかります。これらのことから施行される場所が替わっても傾向は変化しないことがわかります。今年は少頭数ですからスローペースになりそうです。

 中京競馬場は今週からコース替わり。特に傷んでいた内から3mがカバーされます。そうなると先週一旦薄れかけた内枠先行が有利な馬場にまた戻ると推測されます。昨年はBコースに替わって2週目でしたが、3枠のユニコーンライオンが勝利、1枠のブラストワンピースが3着と内枠が有利になっていましたから、今年も内枠が有利だと思われます。さらにこの中京開催は内枠先行が継続して有利な状態が続いていることからも内枠先行がツボになりそうです。



2.前走はオープン競走かG1か!?

 かつては宝塚記念の前哨戦として施行されていた鳴尾記念、今もこの競走から宝塚記念へ出走する馬が多い傾向があります。それだけにG1から出走している馬は強く、20年1着のパフォーマプロミス(前走天皇賞春3着)や21年3着のブラストワンピース(前走有馬記念競走中止)など実績馬はここで再び活躍するという傾向にあります。前走善戦していると活躍する確率はアップします。前走G1馬は単複の回収率100%超、複勝率も41.2%ですから、前走G1出走馬は注意しましょう。

 また、オープン競走から出走してくる馬も好調傾向。都大路Sから出走してくる馬(18年1着 ストロングタイタン)や福島民報杯(17年1着 ステイインシアトル)などから出走してくる馬には注意が必要です。さらに新潟経由の馬も注意が必要で、昨年1着のユニコーンライオン(前走弥彦S1着)や19年1着のメールドグラース(前走新潟大賞典1着)など、好走馬が出ています。特に新潟大賞典を5着以内に入った馬に関してはG1出走馬とともに抑えたいところです。



3.中京で重要になってくる欧州米国ノーザンダンサー系!

 中京開催に替わった昨年は掲示板に入った上位4頭は1着ユニコーンライオン(母父High Chaparral、愛)、2着ショウナンバルディ(母父Redoute’s Choice、豪)、3着ブラストワンピース(父ハービンジャー、英)、4着ペルシアンナイト(父ハービンジャー、英)と欧州気質の強いノーザンダンサー系が圧倒していました。阪神開催時はステイゴールド産駒やディープインパクト産駒が好走するなど主流血統といわれる血統が強かったですが、中京開催では持続力が重要になっていると考えることができるでしょう。今年も欧州気質のノーザンダンサー系の出走馬がいる場合はしっかりチェックしたいところです。

 母父系は全体傾向を見ても持続力系が強く、前述の欧州気質のノーザンダンサー系以外にもロベルト系やマンノウォー系、キングマンボ系などが好走していることから見てもこの傾向が強いことがわかります。これは中京の先行優位を見てもこの傾向が強いことは今年も続くでしょう。



4.該当馬

 それでは鳴尾記念の該当馬を見ていきましょう。



4.キングオブドラゴン

4枠〇 逃げ〇 前走△ 血統〇

 もともと間隔を開けたほうがいいタイプでオープンクラス昇級初戦の阪神大賞典では凡走。そこから3か月弱開けてきたのは大きなプラスになるでしょう。今回は巻き返しのチャンスで、このコースも昨年の1勝クラスで2着になっているなど得意なコースと思われますし、ハーツクライ産駒が得意な内目の枠に入ったこと、逃げ先行で活躍することなどの条件が揃っていますから期待できます。

7.ショウナンバルディ

外枠△ 先行〇 前走〇 血統〇

 昨年は2着、暮れの中日新聞杯で勝利するなど、中京の2000mは得意中の得意。本当は内枠のほうが良かったですが、昨年はそれでも6枠8番で穴を開けましたから、穴としての妙味は十分ありそう。楽に先団に付けられるのであればチャンスで、期待です。

10.ヤシャマル

外枠△ 先行〇 前走〇 血統〇

 外枠に入ったのは残念でしたが、捲る形で4角4番手に入った日経新春杯では3着に粘るなど実績は十分です。休み明けでも間隔を詰めても好走するキズナ産駒らしい馬で、前走新潟大賞典より少し前目に付けられるのであれば十分今回もこなせるでしょう。期待です。


競馬王7月号は6月8日発売!

20227




馬券情報誌『競馬王』2022年7月号の特集テーマは「新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち! 見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全」です。新馬戦がスタートし、舞台もローカル競馬場へと移る夏競馬。様子見するファンが増えるこの時期ではありますが、難解と思われ、敬遠されがちな夏競馬こそ、見抜きのプロたちの知恵が大きくモノを言います。豪華予想家陣たちが、夏競馬を勝つための「知ったもん勝ち! 」なポイントを惜しみなく披露してくれました。

【増版&新刊発売記念企画】
じゃい×オオタケ トリプル馬単必勝の極意

【今号の特集】
新馬戦&夏のローカル戦は知ったもん勝ち!
見抜きのプロたちが教える大ネタ・小ネタ大全

注目の新種牡馬&函館・小倉攻略●亀谷敬正/馬場虎太郎

馬券の授業 2nd Season この夏に活躍する騎手、調教師を先読み予告! ●キムラヨウヘイ&TARO/まいこ

プロたちの大ネタ・小ネタ大全
[1Мの法則]ローカルだから使えるМの法則 激熱条件! ●今井雅宏
[2データ] 夏競馬でマストバイの必勝データ集●伊吹雅也
[3レース質] 回収率5%アップを叶える福島・小倉の狙い方●立川優馬
[4ローテーション] この夏、すぐに使える3つの“降格ローテ"●とうけいば
[5厩舎] 新馬戦・ローカル戦で本当に狙える厩舎●村山弘樹
[6ギアファイブ] 千差万別なローカル 芝短距離で儲けよう! ●安井涼太
[7パドック] 知っておきたい2歳新馬の好走&凡走ケース●N.Suzuki
[8血統] 人気新種牡馬産駒の適性条件と激走パターン●シンヤカズヒロ

ローカル開催&新馬戦 激アツ鉄板パターンデータ●JRDB

【予想理論・馬券戦術】
コンピ指数×オッズ馬券●大谷清文
kota式 4券種同時購入術●kota

【新予想理論】
差し馬ランクマッチ●たつD

過去開催完全復習ガイド●立川優馬/安井涼太/前田一太

【POG】
POG2022-2023 ファイナルジャッジ
伊吹雅也/シンヤカズヒロ/竹ノ内元/横手礼一/吉田竜作/下M

【コラム】
column1 マタデロの酒●市原克也
column2 結婚しても競馬がしたい! ●馬山


ご予約はこちら


明日は競馬常勝LIVE Saturdayの放送日ですからこちらもお楽しみに。
アドマイヤジャスタが人気なければ期待したいです。
 
それでは!
 
ヒデ 


2022年6月 2日 (木)

米国に一番近い馬場? 北海道SC分析

 おはようございます、ヒデです。昨日のさきたま杯はサルサディオーネが勝利、これで交流重賞5勝目。2着にもディーズダンクが入り、地方所属馬の1-2となりました。本当に南関東所属馬はレベルが上がっていると感じる一戦になりました。さあ、本日は北の大地門別競馬場で行われる北海道スプリントカップが施行されます。こちらも20年の開催ではホッカイドウ競馬所属の10歳馬メイショウアイアンが勝利するなど地方所属馬の台頭もあります。どんな馬が砂厚の深い門別で活躍するのでしょうか、早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします。




< 目次 >

1.前有利も逃げ残れない!?



2.地方交流からのローテがやはり有利!?



3.血統はザ☆米国系!



4.該当馬




1.前有利も逃げ残れない!?

 門別競馬場は砂厚12cmと高知競馬場の14cmに次ぐ深さになっています。それだけにかなりタフで、逃げ切るのは至難の技。過去5年で逃げて勝利したのは17年のニシケンモノノフが最後。この馬はその後JBCスプリントを勝利しているようにかなり力が抜けているもしくは好調でないと逃げ切りはできません。19年のシュウジは2人気に推されたものの5着に敗れていることからも人気でも軽視が妥当でしょう。ただその一方で先行から抜け出す戦法は有効で、過去5年の4角平均通過順位は2.6というところから見ても中団から前へ進出してくる馬が有利になっていることがわかります。直線は330mと比較的長いものの、差し馬はギリギリ3着か4,5着というのが多いのも特徴。差してきた馬は殆どが前走上がり最速でしたので上がりを出せていない馬の差しは軽視しましょう。

 なお、枠別にはそこまでの偏りはありません。ただ若干外枠が有利で、7枠は単勝回収率が、8枠は複勝回収率が100%を超えていることから考えると狙いは外枠と言えます。



2.地方交流からのローテがやはり有利!?

 この競走で中心となる前走は交流重賞(ダートグレード競走)となっています。中でも中心となっているのは東京スプリント組。過去5年で【1- 2- 1- 2】で着外になっても4着と5着以下はありません。昨年は東京スプリントで5着に敗れたヒロシゲゴールドが巻き返して1着になっているように、惜敗している馬であれば巻き返しもあり得ます。そのほかかきつばた記念や黒船賞からも馬券圏内があります。海外帰りでもマテラスカイの例がありますから、こなせそうです。

 前走は7着からでも巻き返し(18年2着ラブバレット、前走東京スプリント7着)があるように、適性が合わずに凡走している馬に関しては巻き返しも十分です。



3.血統はザ☆米国系!

 血統を見てみるとまず目を引くのはマヤノトップガン産駒がいること(メイショウアイアン、20年覇者)ですが、それ以外であれば全体的に米国系が優勢になっています。マルシュロレーヌも門別からアメリカのG1を制したように、門別競馬場はアメリカに近いなんて言われますが、満更俗説でもなさそうです。前述のマヤノトップガンもブライアンズタイムにたどり着く米国系など過去5年勝利に限ると米国系が独占していることからも米国系優勢がハッキリと見て取れます。米国系以外ではアドマイヤオーラ産駒のノボバカラが19年3着になっていますが、この馬も母父フレンチデピュティーとやはり米国系が入っています。昨年2着のリュウノユキナも母父クロフネであることから米国中距離系が母父に入っていることが条件の一つと言えそうです。これは父系も同様ですから、中距離米国系の血を意識して見てみるのが良さそうです。



4.該当馬

1.ダンシングプリンス

逃げ△ 1枠〇 前走〇? 血統〇

 前走はサウジアラビアのリアドダートスプリント1着と1人気になりそうですが、そうであれば割引い馬です。それでも内枠に入っていたり、血統的には良かったりと推せる部分も多いので該当馬として紹介します。2・3着につけるのが馬券配当妙味はあるように思えますので期待したいと思います。

8.リュウノユキナ

先行〇 外枠〇 前走〇 血統〇

 臨戦過程、脚質、血統とどれを取っても非の打ち所がない好走期待の軸馬候補です。今回は昨年のJBCスプリント以来の柴田善臣騎手とのコンビということで、この馬を知り尽くした鞍上に戻るのは期待できます。ダンシングプリンスとこの馬で馬単でしょうか。

9.フジノパンサー

差し〇? 外枠〇 前走上がり最速〇 血統▲

 今年のホッカイドウ所属馬で一番期待したいのはこの馬です。父ベーカバド産駒はタイセイアベニールやダブルシャープなど芝での活躍が目立ちますが、そのダブルシャープもホッカイドウ競馬からデビューしており、上がりも出せていますからかなり門別競馬場との相性も良さそうです。この馬も前走エトワール賞で上がり最速&勝利していますから2日連続の地方馬勝利を期待したいと思います。


ダンシングプリンスが勝利したら門別=海外に一番近いが実証されそうです。ダート競馬を盛り上げるためにもう少し交流重賞が増えることを祈りたいと思います。

それでは!

ヒデ

競馬王新聞無料配布コーナー
競馬王新聞購入ページ
  • 競馬王新聞の読み方はこちら!
  • 競馬王オフィシャルTwitter          競馬王オフィシャルFacebook          競馬王ブログRSS



    藤代三郎プロデュース! 偽スタンプ無料配布コーナー
    ニコニコ公式チャンネル
    『競馬王チャンネル』
    競馬王チャンネル

    本誌連動企画やライター陣の見解など週末の予想に役立つ情報が満載。ブロマガも動画も充実!!。

    競馬王チャンネル・アプリ
    ※iOS/Androidでご利用いただけます

    競馬王チャンネルオススメ馬
    コンビニプリントサービス
    コンビニプリントサービスのご案内
    全国のセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンにて土日の競馬王チャンネルオススメ馬や立川優馬の穴馬トッピングなどが24時間365日プリントOK!

    競馬王メルマガ(無料)

    ニコニコ公式ch『競馬王チャンネル』の有料コンテンツ無料配信や、競馬王本誌連動企画などを無料でお届けいたします。受信希望のメールアドレスをご登録してください。


    現在の配信コンテンツ一覧
    競馬王へのご意見・ご要望
    ご意見、ご要望、プレゼント応募などは『競馬王読者アンケートコーナー』からお願いいたします。より良い誌面を作るために、皆様のご意見をぜひお聞かせ下さい。

    競馬王書籍の電子版が
    無料でカンタン立ち読み!
    競馬王書籍の電子版がカンタン立ち読み!

    競馬王本誌&単行本の電子書籍が15ページほど無料で立ち読みできます!


    競馬王本誌最新号のご紹介
    競馬王10月号
    競馬王 2023年10月号
    最新単行本のご紹介
    競馬王のPOG本 2023-2024

    一口馬主POG 2023-2024

    血統&ジョッキー偏差値2023-2024 ~儲かる種牡馬・騎手ランキング~

    ウルトラ回収率2023-2024

    地方競馬完全攻略ガイド

    日刊コンピ指数×オッズ馬券 高配当必中の教科書

    競馬王オールスターズ 黄金理論編

    南関東競馬 徹底攻略BOOK

    競馬王のPOG本 2022-2023

    血統&ジョッキー偏差値2022-2023 ~儲かる種牡馬・騎手ランキング~

    キムラ&TAROが教える馬券の授業

    含水率が明かすコース別馬券攻略の掟
    ウルトラ回収率2022-2023

    レーダーチャート式 厩舎名鑑2022-2023

    競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ

    コース別馬券攻略 鉄板軸&ヒモ穴が簡単に見つかる本

    トリプルバイアス予想理論

    ウマゲノム版種牡馬辞典2021-2022

    レース質マトリックス 競馬は全て二択である

    馬券師・半笑いの遺言

    血統偏差値 2021-2022 コース別「儲かる種牡馬」ランキング

    ウルトラ回収率2021-2022

    競馬は人気馬2頭+人気薄1頭の組み合わせでだいたい決まる

    AI競馬 人工知能は馬券を制することができるか?

    至高の馬券指標 ジョッキー偏差値

    ネット投票で儲ける! オッズ馬券の新常識

    新 ラップタイム重賞図鑑

    競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書

    京大式推定3ハロン「脚質データ」を使って儲ける時短予想

    血統偏差値 JRA全103コース「儲かる種牡馬」ランキング

    1億5000万円稼いだ馬券裁判男が明かす いま儲かる騎手・種牡馬・厩舎ランキング

    激走レンジ!究極ガイド 京大式 馬場読みで万馬券を量産する方法

    「絶対に負けたくない!」から紐解く穴パターン事典 ケーススタディ

    真の実力と勝負パターンが見える! レーダーチャート式 厩舎名鑑

    競馬力を上げる馬券統計学の教科書

    ウマゲノム版 重賞解析読本 古馬・芝編

    1頭の種牡馬の凄いクセをつかむだけで1千万円稼ぐ

    全15場攻略! 地方競馬パーフェクトブック

    ジョッキー偏差値 JRA全103コース「儲かる騎手」ランキング

    プロ馬券師たちから学ぶ賢い券種選び 買い方のコツを掴めば回収率は大きく上がる!

    回収率至上主義で年間プラスを実現する京大式クリニカルパス 超競馬考

    ダート競馬の儲け方 馬単位の適性を見抜ければ本命も大穴も自由自在!

    消えた名馬 -年度代表馬で振り返る平成史-

    大手生産牧場の戦略意図が分かれば必然的に馬券は当たりまくる!

    保存版「絶対に負けたくない!」から始める馬券術

    楽しみながら儲ける馬券攻略Xファイル 元金1万円を100倍に!

    競馬王テクニカル 稼ぐ技術編

    万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術-

    「絶対に負けたくない!」から紐解く 穴パターン事典

    厩舎力 陣営のクセを掴めば馬券は面白いように当たる!

    競馬研究所4 プロが勝負する厳選芝コースガイド

    競馬 考えるヒント〜常勝競馬を叶える予想戦術

    WIN5攻略全書 回収率150%超! ミスターWIN5のマインドセット

    回収率をあげるオッズ馬券の奥義

    ハイパー複コロ革命

    勝てる馬券の買い方

    馬券裁判 競馬で1億5000万円儲けた予想法の真実

    競馬 勝者のエビデンス ―玄人になる「確証」と「型」

    「枠順」と「位置取り」で勝ち馬を見抜く!

    オッズキングダム オッズで勝つ! 極上馬券GETまでのセオリー

    競馬で長期的に勝つための馬券師バイブル

    競馬の復習 儲かるレース結果の見方

    1億5000万円稼いだ馬券裁判男卍の投資競馬講座


    単勝すごいぜ!

    競馬研究所3 プロが勝負する厳選ダートコースガイド

    競馬王テクニカル 勝利の習慣編

    全重賞&全コース別1番人気鉄板全書

    競馬力が劇的に上がる一撃馬券ノート

    絶対フォーカス 馬券で勝ち切る

    穴馬券を獲りたければ本命馬を買え!

    勝負馬券論 100万仕事のマグナカルタ

    京大式 推定3ハロン パーフェクトブック

    回収率をあげるオッズ馬券の参考書

    複コロ革命

    「絶対に負けたくない!」から始める馬券術

    回収率を決める最終レース 一撃とひらめきの教科書

    短縮×逆ショッカー 元祖爆走ローテーション理論

    競馬研究所2

    オッズテクニカル 馬券マスター・オッズマスターに聞いたオッズと上手に付き合う方法

    合理主義競馬 必然の好走を見抜いて競馬に勝つ絶対ルーティン

    砂にまみれて飯を食う 午前中に勝ちを決め最終レースで駄目を押す“ダート競馬”の儲け方

    競馬王テクニカル 馬券の基本編

    競馬研究所1

    怒濤のVライン コース別革命ver.

    絶対軸馬・絶対穴馬 安定黒字を実現する『競馬ブック』スピード指数活用ガイド

    そうだったのか! 今までの見方が180度変わる知られざる競馬の仕組み

    全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション

    回収率をあげるオッズ馬券の教科書

    鉄板競馬・10周年記念12馬券福神SP

    海外競馬・勝つためのプレミアム・データ&テクニック

    1億5000万円稼いだ馬券裁判男が明かす 競馬の勝ち方

    アーカイブ