ラップ分析のプロ・半笑いが語る中山・阪神攻略法/プロの開幕週馬場考察(2)
今週は、週末の3日連続開催(土・日・月)に向けて、競馬王ライター陣による「開幕週の結果から見えた中山・阪神の攻略法」をお届けしています。第2回目は、革新的なラップ理論で競馬予想界に新風を吹き込んでいる半笑い氏です。
先週もご登場していただいた半笑い氏が、開幕週の結果を受けて、中山・阪神馬場をどのように感じたのか、そして今週はどのような戦略を練っているのか、注目の内容です!
<半笑いの中山・阪神開幕週考察&今週の狙い>
先週日曜阪神のセントウルSで“絶対王者”ロードカナロアが逃げたハクサンムーンを捕らえ切れず、1年ぶりの敗戦を喫したので、「やはり開幕週は逃げ・先行有利」という印象を持たれた方もいたでしょうが、そう決め付けるのはちょっと早計でしょうね。というのも、このレースは13頭立てで他に逃げたい馬がいない組み合わせで、後続が早めに追い上げて来ることもなく、しかも内回りコースだったのが全て完璧に嵌った決着でした。
先週の展望でお伝えした通り、阪神・中山は向正面に下り坂があるので、ここで追い上げる差し馬が楽に加速できるコース。開幕週でも条件が揃えばしっかり差しが決まるのを押さえておく必要があります。実際、阪神外回りの芝では外差しが決まりまくってましたし、日曜中山メインの京成杯AHでも1番人気の逃げ馬ルナが10着に沈み、好位~中団の外から差した馬がワンツーを決めています。
これからお話しするのは私“半笑い”のちょっとした企業秘密なんですが…、中山で開幕週でも逃げ馬が残れなくなってきたのは、エクイターフの敷設と密接な関係があると踏んでいます。現在中山では、向正面からラストの直線まで内側の芝に根付きの良いこの品種が使われているということで、単純に「内が荒れない=逃げ馬有利」と考える予想家もいるようですが、私は「エクイターフ=下り坂での差し馬の加速を助ける」と考えています。
人間が走る場合を考えても、全力疾走しづらいのは実は上り坂よりも下り坂です。その下り坂の足元がしっかりしているコースでこそ、そこで加速する馬が台頭する=持続力タイプの差し馬が有利になるのではないでしょうか。この理論に従えば、重賞レベルでは持続力に不安がある逃げ馬ルナはかなり厳しい状況だったのがよく分かります。
今週末以降も、当然この理論を意識して行くべきでしょう。単純化すれば、京成杯AHで東京や京都外回り得意のタイプが上位を占めたように、中山でも上級条件では格上の「大回り得意」馬の加速が間に合う、と考えるのがセオリーです。
※半笑い氏の予想情報などは『半笑いの予想』でご確認ください。
明日も競馬王ライター陣の見解をお届けましますので、お楽しみに!