片野治雄のファミリーテーブル予想
<JCダート展望>
先週のジャパンCは「残念」の一言。06年のエ女王杯と違って、その後ローズが伸びてきた分、降着で済みましたが、もし落馬でもしていたら失格処分まであったかなと思えます。
あのローテや枠順でブエナが今回の相手に勝ち負けするには、ギリギリの騎乗も仕方ないのですが、2頭による叩き合いが見たかったというのが正直な気持ちです。
さて、気を取り直して今週から師走競馬。メインには3度目となる阪神1,800mのJCダートが行われます。昨年は2.3着に3歳馬が入線し、ダート界の世代交代を予感させる結果となりましたが、今年はヴァーミリアン・キングスエンブレムの兄弟対決が話題になっています。また、前走みやこSでキングスに先着したトランセンド[A4]と昨年の2着馬シルクメビウス[1-b]の同世代対決も見逃せません。
しかし今回レースの鍵となるのは、やはりトランセンド。馬場コンディション次第では逃げ切りというシーンも考えられるだけに、この馬の出方には全馬の注目が集まります。しかし、スピードの絶対値が高いトランセンドに付いていけば間違いなくオーバーペースになってしまうので、好位追走組にはキツイ展開になりそうです・・・が、ただ一頭この流れを歓迎しそうなのがアドマイヤスバル[14-c]。同系には03年に東京大賞典を制したスターキングマンやドバイWC・BCクラシックを制したInvasorなどがおり、厳しい流れでの脱落戦は得意なジャンルです。展開さえハマれば、シルク・キングスの2強に喰らい付くシーンも十分にあり得ると見ています。