片野治雄のファミリーテーブル予想
<マイルCS 展望>
先週のエリザベス女王杯、スノーフェアリーの勝ちっぷりは圧巻でした。成績表を見ていたら「右回りと左回りでの走りが違うのでは?」と感じ、押さえに回して正解でした。ドリームジャーニーやシルクメビウスも回りの差で走りが違うだけに、この馬も同じタイプのようです。
さて、今週はマイルCS。昨年3着のサプレザ[11-a]が再度の来日という事で人気を集めそうですが、評価自体は微妙です。昨年はカンパニー1強の中、2番人気での3着。「外国馬ながら日本馬場に適性を示した強い3着」なのか「カンパニーに完敗し、重賞未勝利のマイネルファルケすら交わせなかった疑問符のつく3着」なのかが焦点になりそうです。ただ、先々週のトーセンジョーダン[9-a]同様に「連勝中のa記号馬」という事で凡走は無いと思いますが、評価としては3~5番手ぐらいが無難でしょう。
京都G1といえば[8-f]という事で本誌でもプッシュしていたスーパーホーネットがまさかの直前引退。そこで考えたのが、京都G1に良績を集める14号の存在です。そもそもG1級の競走馬自体が少ないNo.ですが、90年代中期を彩ったサクラローレル[14]やマヤノトップガン[14-a]と同系にあたる2頭(キンシャサノキセキ[14]・ファイングレイン[14-a])は枝の定理の本質である「同系統馬は同質の持久力を持つ」の言葉の通り、京都外回り(スパイラルカーブのあるコース)には高い適性を持っているようです。とはいえ08年のマイルCSで3着して以降、精彩を欠くファイングレインよりも昨年暮れから好調子をキープしているキンシャサに食指が動きます。3歳時、準OP勝ちから中一週で5着に好走した内容からも乗り方一つで十分に太刀打ちできると思えます。
キンシャサと同等以上の評価をしたいのが、3歳牝馬ワイルドラズベリー[3-o]です。ベッラレイアの近親という事で「バテない脚」が魅力の同馬ですが、o記号馬の数少ないG1好走馬(ハットトリック[1-o]→マイルCS優勝.ベッラレイア[3-o]→エリザベス女王杯3着)が共に京都外回りコースでのものである事を考えれば、アグネスデジタル以来、久々の3歳馬による勝ち馬誕生というシーンも見られるかもしれません。
*最終見解は週末の競馬王メルマガにて発表いたします。