片野治雄のファミリーテーブル考察
正月競馬も終わり、東京競馬が開幕しました。芝コースは例年通りDコースで施行され、開幕週という事も相まって「スタミナ型」の競走馬にとって非常に有利な馬場だったと言えます。特にマイル戦はその傾向が顕著で、[緩いカーブの影響からか各馬が3.4コーナーで他コースほど減速しない=直線入り口で馬群がゴチャつかない]という理由でスタミナ型競走馬特有の不器用さが相殺される結果となったのだと思われます。
もちろん開催が進んでいく事で、この傾向は弱くなっていくと思われますが毎年東京新聞杯の勝ち馬が安田記念よりもマイルCSで好成績を残しているのも上記の理由が要因だと思いますし、[競走馬の持久力が強化される]という意味ではとても貴重なシーズンだと言えます。
さて、先週の京都牝馬Sでは[出し抜け]が得意なs記号馬ベストロケーション[1-s]が2着に粘り、小波乱を演出しました。このs記号馬は少々やっかいで<人気で頼りなく、人気薄で激走する>という習性を持っています(アメリカンボスの01年・有馬やレインダンスの07年・秋華賞、スクリーンヒーローの08年・JC/09年・秋天など)。
昨年の京都牝馬Sではs記号馬の出走は2頭。2番人気に支持されたニシノマナムスメは惨敗し、7番人気と低評価に甘んじてたレインダンスが2着に激走していました。今年も同じくs記号馬は2頭出走していましたが、馬券圏内を確保したのは人気薄だったベストロケーションの方でした。