その穴馬、激走候補につき!? 日本ダービー分析

 こんばんは、ヒデです。明日は30度まで上がる予報になっており、真夏日も秒読みに。そんな猛暑の日曜日には東京優駿が施行されます。ダービーを勝つのは一国の宰相になるよりも難しい、その言葉を今年も重くかみしめる季節ですよね。果たして今年の3歳馬の頂点に経つのはいったいどの馬なのでしょうか。早速見ていきましょう、本日もよろしくお願いいたします。


< 目次 >



1.Cコース替わりだから内枠が有利・・・と思っていたのか!?

2.ダービーも大きく勢力図は変わらない!?



3.カギとなる米国の血。



4.該当馬


.Cコース替わりだから内枠が有利・・・と思っていたのか!?

 ダービーは毎年Cコースに替わることから内枠が有利になるように思いがちではありますが、実は外枠のほうが有利な傾向になっています。1~4枠の内枠と5~8の外枠をで比較してみると内枠の【2- 3- 2- 33】に対して外枠は【3- 2- 3- 41】で頭数の差はあれど馬券になっているのは外枠が有利になっています。特に6枠は【1- 2- 1- 6/10】で勝率10%、複勝率30%とかなり好調になっています。内枠で来ているのは人気が中心で、穴で来たのは19年のロジャーバローズとヴェルトライゼンデのみで、それ以外は1枠1.エフフォーリア、20年5.コントレイル、17年スワーヴリチャードと人気馬が安定して来ている印象。穴として狙っていくのであれば4枠以降から狙っていくのがベストでしょう。

 また、差し馬が強いイメージがありますがこれも実はそうでもなく、先行馬からは19年のロジャーバローズや18年のワグネリアンやコズミックフォースなど前目に付けた馬が安定する馬場になっている場合も多いです。18年はかなり前残りでしたが、19年も20年も安定して出ていますから、中団よりも前目に付けていると好走率は少しアップします。ただ、近年はこの「差し馬が強い」という格言通りに差し馬の台頭も多くなっていますから、注意が必要です。その理由は3で詳しくご紹介したいと思います。



2.ダービーも大きく勢力図は変わらない!?

 先週のオークスでは「桜花賞から大きく勢力図は変わらない」とご紹介しましたが、その言葉通りスターズオンアースが2冠馬に、チューリップ賞馬ナミュールが3着と桜花賞の上位組と人気馬の巻き返しという形になりました。このダービーでもその傾向は続いており、皐月賞から出走した馬が過去3勝。近年は21年毎日杯(シャフリヤール)、19年京都新聞杯(ロジャーバローズ)と上位になっていることから混戦模様になり始めています。皐月賞から来る馬は2パターン。前走5着以内か前走4人気以内。特に1人気に支持された馬はサートゥルナーリア以外は勝利したことからかなり安定しています。皐月賞組を狙っていくなら以上の二つの条件です。

 それ以外の条件は1着馬が中心。同条件で検索したところ両方とも回収率100%を超えていますがこれは「皐月賞以外のローテからでは人気にならない」という鉄則がそうさせていると思います。かつて皐月賞を通らず1勝クラスやオープン、G3などから出走してくる馬は「西の最終兵器」や「秘密兵器」という言い方されましたが、情報社会の今秘密兵器はいません。今年はこの枠に5.ピースオブエイトがその枠に収まりそうです。とにかく2着以内に入った場合は血統的に狙えるかもしれません。



3.カギとなる米国の血。

 今日の競馬王YouTubeチャンネルでお送りしていた「競馬常勝Live Saturday」(ダービーの見解については2時間49分近辺からをご覧ください)でもお送りしましたが、ダービーで活躍するためにはいくつかの条件があります。一つはダービーで実績を残した経験のある種牡馬であるということ。日本の主流血統は「ダービーを勝利する」のを至上命令にはぐくまれてきた血統になっています。ですからダービーで好成績をのこした種牡馬の仔は活躍しやすい傾向にあります。それを確かめるように過去5年連対した産駒はすべての父にダービー連対経験がありました。具体的に種牡馬を挙げるとディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒、ハーツクライ産駒、オルフェーヴル産駒、エピファネイア産駒。以上が連対経験のある馬の父です。3着には2000m以上の重賞で実績のあったジャスタウェイ(東京2000m天皇賞秋)、バゴ(凱旋門賞)、ドリームジャーニー(有馬記念)の3種牡馬だったことからもよくわかります。父系を見るならば芝2000m以上の実績もしくはダービーでの連対経験が求められます。

 母父系に求められるのは加速力。米国短距離系が良い傾向にあります。特に好調なのは米国7Fまでの重賞を勝利しているもしくは日本の1400m以下で好調だった馬。例えば昨年勝利したシャフリヤールはエクリプス最優秀短距離牝馬に輝いたドバイマジェスティが母で、短距離系といえばという血統のIn Reailty系が入るなど、短距離血統。一見欧州系に見える19年の覇者ロジャーバローズの母父Librettistは現役時代にタイキシャトルも制したスピードと瞬発力が求められるフランスの直線1600m重賞「ジャック・ル・マロワ賞」を制したスピード瞬発力向きのダンジグ系の種牡馬で米国色が強かったですし、父キングカメハメハ・母父シンボリクリスエスという欧州血統のレイデオロでさえその母ラドラーダは芝1400mで1着、ラドラーダの母父はSeeking the Goldという日本の芝に適性のある米国系が入っているという形でした。一方で母系に米国系が入っていないダノンプレミアムやサートゥルナーリアは着外に沈んでいますから、どれだけ人気になっていても米国系が入っているか否かが勝負が分かれると言えるでしょう。勝利している馬は特この傾向が強く、その中でもワグネリアンやシャフリヤールのようにIn Reailty系が入っている場合は「激アツ」です。



4.該当馬

それでは東京優駿、日本ダービーの該当馬を見ていきましょう。

4.マテンロウレオ

内枠▲ 差し〇 前走▲ 血統〇

 ここ2走は皐月賞→荒れ馬場に足を掬われて凡走、ディープインパクト記念は枠に恵まれず凡走。割と敗因がはっきりとしており、今回はCコース替わりで綺麗な馬場、ハーツクライ産駒が得意としている内枠という活躍の条件は揃っています。母父はブライアンズタイムでヘイルトゥリーズンの4×4、母サラトガヴィーナスはダート1000mで2勝していることなどから「米国短距離系」という条件もクリア。前走皐月賞はドウデュースとこのマテンロウレオのみ。中京で結果を残しているように直線が短いより長いに越したことはありません。ここは期待ですね。

12.ダノンベルーガ

6枠〇 差し〇 前走〇 血統◎

 新馬戦と共同通信杯を連勝して臨んだ皐月賞は2人気を背負いながら内枠ということもあり不利があって4着。この馬は内側を走りながらも外から上がってきた上位三頭と差のない競馬をしたのは確実に実力は上位。33秒代の上がりを出せる末脚は母父TiznowのIn Reality系が入っているから。これこそ米国短距離系の真骨頂という血統。ダービーならば活躍間違いなしといった形で、これが走らなかったら来年からダービーは戦略を変えなければなりません。それくらい走ってくれると思っています。期待です。

16.キラーアビリティ

8枠〇 先行より〇 前走〇 血統〇

 昨年のホープフルS馬も皐月賞で凡走。13着という大凡走は人気を下げる大きな要因でしょう。巷では「ホープフルS組は弱い」と言われており、それは確かにそうだと思います。調教も大して動いていないものの、そこまで悪くもない印象。好位から伸びていけるのなら逆襲もあります。母はアメリカのAW重賞の勝ち馬でアラジが入っている血統で母系を遡るとIn Reality系が入っていますから、狙いたい要素は満々。今回はひと頃の良さは出ていませんが、先行から再加速で栄冠はすぐそこにあるでしょう。期待します。


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ヒデ